ひらけ駒!
以下はWikipediaより引用
要約
『ひらけ駒!』(ひらけこま)は、南Q太による日本の漫画作品。
概要
『モーニング』(講談社)にて2011年6号から2012年まで連載。2012年末より長期休載状態に入った。2017年5月11日、『モーニング』本誌において講談社の新Web雑誌『BABY!』(現在は『ベビモフ』に改名)にて秋より連載再開予定と発表され、同年10月1日より連載を再開し2019年まで掲載されていた。
キャッチコピーは「読むと元気に、成る」。
将棋をテーマに、母と子の日常を描いた心温まる物語。作中には、実在のプロ棋士も多く登場する。 将棋に熱中する子どもを見守る母の視線を中心に、将棋の世界と親子のやり取りをひたすら静かに描く、数ある将棋漫画の中でも異彩を放つ作品である。
連載することになった経緯について作者は、長男(当時小4)の将棋熱にあてられて自分も将棋界に興味を持ち始め、だんだんその面白さや奥深さを知るにつれて"実際に将棋を指してみたい" "将棋漫画を描きたい"という思いが強くなっていったと語る。息子との将棋にまつわる様々なエピソードは作中にも活かされている。
主な登場人物
菊池 宝 (きくち たから)
本作の主人公。素直で純粋な小学4年生。将棋に夢中で、道場やスクールに足しげく通い腕を磨いている。羽生善治のファン。週刊将棋や将棋世界を愛読。最も得意な戦法は四間飛車。
とにかく暇さえあれば将棋に関する本を読んだり詰将棋を解いたりするなど、無類の将棋好きである。家に帰ると、宿題そっちのけで夜遅くまで24(ネット将棋)や棋譜並べに打ち込み、母によくお叱りを受ける (が、「もーちょっと」と言って聞かないのが常で、翌朝は必ず寝坊する羽目に)。学校の勉強は大の苦手で、あまりの字の汚さに母もあきれるほど。担任の先生曰く、飽きっぽいところはあるが、これと決めた問題に取り組む時の集中力が素晴らしいとのこと。おっとりしていて女子にも優しいと褒められるが、母によると「ただボーッとしているだけ」だという。
気弱な性分なため、いつもくよくよしてばかり。大好きな将棋で負けた日にはとことん落ち込み自信をなくし、泣いてしまうことも。逆に連勝中は元気いっぱいで自信満々。母と違って、調子に乗ることなく着実に棋力を上げていく。
小5でアマ三段になってからはことごとく連敗が続いてしまい、初めての挫折を経験。母に背中を押されて参加した地方の将棋大会で優勝すると元の調子を取り戻した。その後連勝を重ね、四段に昇段したのを機に研修会へ入ることを決意。
菊池母
名前は不明。見た目は若くてスタイル抜群。東京・三鷹市で息子の宝と二人暮らし中。阿久津主税のファン。
いささかミーハー気質があり、勝負とは無関係に将棋界で活躍する人々や将棋の世界そのものに関心を示していたが、次第に息子に影響されて自身も将棋の勉強にのめり込んでいく。行き当たりばったりな棋風で、得意戦法は棒銀のみ。
お酒が大好きで休みの日には昼間から飲んでいる。ビールに合う美味いツマミ作りもお手のもの。ちなみに金曜日はワインDAYと決めているらしい。
将棋大会に参加する宝を応援に行くと、自分の方が緊張してしまい、せっかくの息子の勇姿を見届けられずに終わることもしばしば。初心者が集う将棋教室では、茶目っ気たっぷりに指した一手が水嶋先生の怒りを買ってしまった。その水嶋先生の誘いを受けて女子アマ団体戦に初参加、激戦を制して二連勝を飾り調子に乗るやいなや3回戦で惜しくも敗北、将棋の真の怖さを思い知ることとなる。のちに、因縁の相手と再び対決して雪辱を果たした。
後藤 はじめ (ごとう はじめ)
花田 みずき (はなだ みずき)
水嶋 比呂介 (みずしま ひろすけ)
大塚 大樹 (おおつか たいき)
江角 たく (えすみ たく)
樋口 涼 (ひぐち りょう)
壇 レイ子 (だん レイこ)
まゆみ
片桐 竜子 (かたぎり たつこ)
篠原 梨緒 (しのはら りお)
鶴田 奈々 (つるた なな)
山脇 一馬 (やまわき かずま)
作中に実名で登場した主なプロ棋士
田丸昇八段
高橋和女流三段
門倉啓太四段
(※段級位は当時のもの)
書誌情報
- 南Q太 『ひらけ駒!』 講談社〈モーニングKC〉、全8巻
- 南Q太 『ひらけ駒! return』 講談社〈モーニングKC〉、全2巻
その他
著名なファン
プロ棋士として活躍する渡辺明竜王は本作を 「棋士を目指す少年とその母による本格的な将棋漫画である」 と評し、好きな将棋漫画の一つに挙げている。第3巻の帯には似顔絵・コメント付きで登場した。
モデルとなった棋士
水嶋比呂介のモデルとなった棋士は元・奨励会三段の天野貴元。作者の南Q太が通う将棋教室の先生でもあり、年齢規定により退会を余儀なくされるまで本作に協力し続けていた。
モーニング本誌において
- 2012年21号にて、カロリーメイト(大塚製薬)とのタイアップ広告を掲載。
- 2012年28号より異例の3号連続センターカラーで掲載。