ひらばのひと
以下はWikipediaより引用
要約
『ひらばのひと』は、久世番子による講談を題材にした日本の漫画作品。講談監修は講談師の六代目神田伯山。『月刊モーニングtwo』(講談社)にて、2020年11月号より連載を開始。その後、同誌が2022年11月号をもって紙版での刊行を終了したのに伴い、『モーニング』(同社)に移籍し、2023年8号より連載中。
概要
『モーニング』の2020年14号に掲載された読み切り版『修羅場の人』(ひらばのひと)が好評だったことから、『月刊モーニングtwo』の同年11月号より連載が開始された。
同じ古典芸能である落語を題材にした漫画は多くあったが、講談を題材にする漫画作品は非常に珍しく、社名の通り講談の速記本にて発展した講談社にて連載・出版される縁となった。
六代目神田伯山が講談を監修する他、神田紅・一龍斎貞寿・田辺いちかなどの講談師が取材や監修に協力している。
あらすじ
かつて隆盛を極めた講談界も、落語人気とは対照的に縮小し、講談師はすっかり絶滅危惧種に。そんな中、講談好きの若者・龍田泉太郎は前座2年目で、師匠・龍田錦泉のもとで修行中の身。女性講談師のほうが多くなった今、久々の男講釈師希望者とあって、古参のファンたちからも期待が高い。教育係である二ツ目の龍田泉花をはじめ、女講談師の不遇の時代を知る姉弟子たちに囲まれる中で、泉太郎は飄々と修行に明け暮れるが……。
登場人物
龍田一門
龍田 泉太郎(たつた せんたろう)
前座2年目の24歳(連載開始時)。本名は山口悠。龍田錦泉の末弟子で、錦泉門下では久々の男弟子。年配の常連たちから温かく見守られ、師匠からも信頼が厚い。普段は飄々としていて、張扇のボロさや髪の寝ぐせ、足袋の汚さや袖口のほつれも気にならないほど無頓着だが、講談の話をする時はイキイキしている。仲間を置いて自分だけ尻まくろうとはしない性格から、同期のコロ助らに信頼されている。
7年前に消失した東京最後の講釈場「音羽亭」を知らない世代であることに苛立ち、音羽亭のことを探り始める。学生時代のサッカー部でのある事件で、赤穂義士伝があまり好きではない。コーポあぜくらの201号室に住む。昔からピザまんが好き。学校寄席が苦手で、女子校での学校寄席で女子高生相手にはしゃがなかったことから、錦泉や泉花からは熟女好きだと誤解される。
龍田 泉花(たつた せんか)
龍田 錦泉(たつた きんせん)
龍田 にしき(たつた にしき)
龍田 錦秀(たつた きんしゅう)
他の講談師
落語家・噺家
鈴生亭 コロ助(すずなりてい コロすけ)
鈴生亭 万喜助(すずなりてい まきすけ)
椿家 赤丸(つばきや あかまる)
一般人その他
落合 豊子(おちあい とよこ)
大塚 初音(おおつか はつね)
落合 音二郎(おちあい おとじろう)
小川 清澄(おがわ きよすみ)
田原 秀男
桑名 かすみ
登場する講談
- 「扇の的」
- 赤穂義士銘々伝「赤垣源蔵徳利の別れ」
- 「青龍刀権次」
- 「鋳掛松」
- 寛永宮本武蔵伝「狼退治」
- 「応挙の幽霊」
- 「小幡小平時」
- 「怪談乳房榎」
- 寛永三馬術「出世の春駒」(「出世の石段」「梅花の誉れ」)
- 「浅妻船」
- 赤穂義士銘々伝「大高源吾」
- 赤穂義士銘々伝「神崎の詫び証文」
- 寛永御前試合「仙台の鬼夫婦」
- 「村越茂助左左文字」
- 鉢の木「佐野源左衛門駆けつけ」
- 「鮫講釈」
- 「は組小町」
- 天保水滸伝「ボロ忠売り出し」
- 寛永宮本武蔵伝「竹ノ内加賀之介」
- 三方ヶ原軍記「五色備え」
- 当小舟橋間白浪「永代橋 小猿七之助」
- 柳沢昇進録「お歌合わせ」
- 「伽羅先代萩」「籠釣瓶花街酔醒」「扇音々大岡政談」
- 寛永三馬術「曲垣と度々平」
- 柳沢昇進録「徂徠豆腐」
- 難波戦記「木村長門守の堪忍袋」
- 左甚五郎「陽明門の間違い」
- 左甚五郎「竹の水仙」
- 赤穂義士本伝「二度目の清書」(寺坂吉右衛門の口上)
- 「元犬」(落語)
- 「ちりとてちん」(落語)
書誌情報
- 久世番子『ひらばのひと』 講談社〈モーニングKC〉、既刊4巻(2023年8月23日現在)
- 2021年4月23日発売、ISBN 978-4-06-522555-4
- 2021年11月22日発売、ISBN 978-4-06-525684-8
- 2022年9月22日発売、ISBN 978-4-06-529040-8
- 2023年8月23日発売、ISBN 978-4-06-532619-0