やがて魔剱のアリスベル
小説
著者:赤松中学,
出版社:アスキー・メディアワークス,
レーベル:電撃文庫,
巻数:全7巻,
漫画
作画:滝乃大祐,
出版社:KADOKAWA,
掲載誌:電撃G'sコミック,
レーベル:電撃コミックスNEXT,
巻数:全3巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『やがて魔剱のアリスベル』(やがてまけんのアリスベル)は、赤松中学による日本のライトノベル。イラストは閏月戈が担当。
同作者のライトノベル『緋弾のアリア』と世界観を共有している。序盤では未来の時間軸で話が進行するが、中盤に起こる時間遡行が原因で『緋弾』と時間軸が重なり、2作品がリンクしていくという形をとっている。本作が完結した後も一部人物のその後は『緋弾』側にて描かれている。
あらすじ
鳳凰戦役。それは、全て集めるとどんな願いも叶えてくれる『鳳の欠片』を巡り、秘密裏に行われている争い。一見平和な世の中で日夜、異能や人外といった様々な者達が欠片を巡って戦い、奪い合ってきた。2013年春のある夜、偶然異能同士の争いに巻き込まれた静刃は、その日からアリスベル達と共に自らの異能を消す願いを叶えるため、異能の世界へと足を踏み入れていく。
1巻
2巻
3巻
4巻
5巻
6巻
番外編ヒロインズアソート
登場人物
主要人物
原田 静刃(はらだ せいじ)
本作の主人公。居鳳高1年X組。
特殊な生まれでも後天的な異能者でもないはずの一般人だったが、幼少時代に謎の男から貸与された妖刕を使ってしまったことで政府に目を付けられ、高校進学に伴い強制的に居鳳高に入学させられてしまっている。その際の出来事の記憶は祈によって封じられていたが、鴉による精神攻撃によって封印が解かれてしまい強制的に思い出した。
当初は異能に関わることを嫌がり、鳳への願いも「自分の異能を消す」ことと「鳳を殺す」ことだったが、自らの異能を消すことができない事実を知り、現状は放置している。
度重なる戦いの日々を経て、次第に妖刕とその一部となった自身を受け入れていく。
鵺との戦いで1度心停止するも、妖刕が雷を誘電する荒業で息を吹き返す。妖刕のリミッターを刀精と同意することで解除し、100%の潜在能力開放が可能となった。
殲との決戦後、アリスベルに荷電粒子砲によって妖刕と黒套を完全に破壊ができることを知らされるも、しばらくはこのままでいる意思を告げた。
2013年に戻り、全ての戦いを終えた後は、度重なる時間遡行により崩れた歴史のバランスを修正するため、鵺を伴い過去に向かっている。その後が描かれた『緋弾』では、2010年の時点で公安0課の一員として活動している。
武器は二刀一対の妖刀とタウラス・レイジングブル、ウィンチェスターM1887のソードオフモデル。
左全(さぜん)
2010年11月に静刃の前に現れ、妖刕で妖と戦った隻腕隻眼の男。右目と右腕が無く、右目は義眼。静刃に「女は危険の呼び水」と言い聞かせた。
正体は2013年4月から過去の静刃を殺しに来た鵺を追ってきた「2013年の静刃」。矢子と見た映画の主人公「丹下左膳」のモデルと偽り、その名前をもじった名を偽名として用いた。
眼帯は即席で作っており、鵺との戦いで破損した妖刕の鍔でできている。
2009年の静刃
中学1年生のころの静刃。当時は父親の死の直後で、親族が遺産で揉めていたため少し荒れていた。友達2人と酉の市に来ている時に左全と祈に声をかけられた。
鵺との戦いで、咄嗟に行った行動が原因で左全が負傷したことで自身を責め、このときの思いから、のちの静刃の人生に大きく影響を与えている。
左全によって貸与された妖刕によって鵺と戦い、炸牙によって撃退した。
左全(さぜん)
立花・氷焔・アリスベル(たちばな・ビーニャン・アリスベル)
本作のメインヒロイン。黒髪のツインテールが特徴の少女。居鳳高1年IV組→X組。『魔女狩り魔女(マッギハンターマッギ)』、または『サムライガール』の異名で呼ばれる魔女。好きな物はイチゴ大福などの苺がらみの菓子で、パンツも苺柄。バストは88のD。口癖は「モーレツ」。得意料理はローストビーフ。
元々は香港に住む華族の末裔だったが、中国の秘密結社・藍幇に両親を殺され路頭に迷っていたが、生前の母から聞いた話を頼りに首里城の地下に封じられていた貘の下を訪ね契約を交わし、「亡き両親を生き返らせる」ために鳳凰戦役に参加する。
静刃に身を呈して庇ってもらった際に、初めて女の子扱いされたことがきっかけで彼に生まれて初めて恋心を抱く。
怒ったときには愛用していた軍用の双眼鏡を握り潰すほどの握力を発揮しており、その話を聞いた静刃を若干引かせた(後に静刃に新しい物を誕生日にプレゼントされている)。
2013年に戻り戦いを終えた後は、鳳の力で蘇生した両親を探すため香港に帰る。飛行機に乗る間際には、静刃と互いの想いを伝えあったうえでキスを交わし、再会を誓った。
貘と契約の満了や静刃に対する恋心について話し合い、自身が何の魔女かを聞かされた。世界に散らばる残りの魔剱を集めることを次の目標としている。
I種超能力者。武器は魔方陣環剱(サークルエッジ)と呼ばれるフラフープ状の剣で、通常時は分割しスカート内に収納している。必殺技は環剱から放つ「荷電粒子砲(メビウス)」。式力の源は体内のATPであり、いちご大福を食べることで補給している。
貘(ばく)
恋心を喰らい、殺めの武具を産む妖の官女。アリスベルと契約している。プラチナ色の長髪と藍玉色の瞳を持つ美女の姿をしており、本名は貘雲居昇時得(ばくくもいのぼりのときえ)。立花家との契約に縛られており、今はアリスベルを起点とする恋心しか食べられない。「武具を生産できる」固有式を持つ妖の刀鍛冶。長い時を生きてきたため経験豊富で、多様な式や話術に長けており、戦術面では頼りになる存在。膨大な資産も保有している。愛車はトヨタ・2000GTで、ラジコンも所有するほどの根っからの愛好家。
式力が充分ならばアリスベルや静刃(制限時)よりも強いと語っている。
鵺に1度殺されたが、事前に仕掛けていた式によりアルパカのマスコットに魂を入れることで死を免れ、復活までの間はこの姿で行動していた。体のサイズが小さいため式で銃弾を生み出すのがやっとであった。
アリスベルと静刃を見ている内に、次第に彼らの恋を奪う自身の存在に疑念を抱きつつ、恋心を奪うことを罪だと思えない自分自身をかえりみた。餓死の寸前に最後には神に願うほど彼らの恋を応援した。
2013年に帰還してからは立花家もとい、アリスベルとの契約が満了したため、周囲の者たちから少しずつ恋心を集めれるようになった。契約は満了したがアリスベルから「貘の危機には駆けつける」と言われ、涙ぐみそうになるなど彼女達の絆は強いことがうかがえた。
やるべきことのために過去へと赴く静刃と鵺を1人見送った。
黛 美々(まゆずみ びび)
作中の表記では「ビビ」。金髪のツインテールが特徴の少女。居鳳高1年V組→X組。魔法少女だが、「無法者の魔法少女」であることから『魔少女』と名乗る。戦闘時は魔法少女のコスチュームに身を包む。バストは87のD。「ビビニャン」の愛称で芸能活動をしているプロのアイドル。美少女オタクであり、同人誌即売会に赴くほど。
とある富豪とその愛人である海外の女優の間に生まれたハーフ。当初は孤児院で過ごしていたが、本妻の娘であるルリに引き取られては何不自由なく生活していた。ある出来事からその関係は瓦解し、彼女から一方的に虐げられるようになった。そして死を覚悟して自殺を図ったが鵺によって阻止される。その後、鵺と契約し魔法少女になった。鵺によって自身がルリによって体感した虐待を夢で見る呪いをかけられており、そのため彼女との関係を修復するため「過去の改竄」を願い鳳凰戦役に参加する。
Nu-Ma-Uitaのセンターを担当しており、他のメンバーにダンスや歌を指導している。
すべての戦いが終わったあとはアイドル業に精を出し、決まった曜日に親友のルリの介護をしに行っている。
主に電気の式を操るIII種超能力者。武器はグレイブ状への変形機構を備えたフリントロック式のサーベル。式力の源は電力であり、送電線から無断で供給している。鵺との戦いで、不安定ではあるが攻撃力特化の2段階変身「ビビオーバードライブ」を発動している。
京菱 キリコ(きょうびし キリコ)
銀髪のツインテールと紅い瞳が特徴の無表情な少女。居鳳高1年X組。京菱グループの令嬢で天才エンジニアでもあり、居鳳高へは防衛省を通じて自ら進んで入学している。口癖は「ナンセンス」。主食はシリアル(に牛乳をかけたもの)。アニメが好きであり、PADのデザインやネコ耳型集音器などに多大な影響を受けている。
情動が極めて希薄であり、中学時代はそれによりいじめにあっていた。この頃から兵器エンジニアとしての才能を開花させ、PADにより自らいじめグループへの報復を行っている。人の心を知るため「自身の心の獲得」を願い鳳凰戦役に参加する。
ビビ戦ではシャノンを、アリスベル戦ではレタ=デルオロに搭乗して戦っている。
逆上がりができなかったが、静刃のアドバイスを取り入れて体育のテストでぶっつけ本番ではあるができるようになった。文いわく、本番に強いとのこと。
Nu-Ma-Uitaでは機材の操作などの裏方を担当しているが、ビビが足を怪我したときに代わりに練習で踊っている。女子生徒にウケがよく、告知無しの5人目のメンバーとして登場させることが決まっている。
殲を倒すべく、ドレッドノートによって静刃達を遼寧へと送り届けた。戦いを終えた静刃が生きて戻ってきたことに涙するなど、少しずつではあるが感情が芽生え出している。
武装はPAD・シャノン。PAD・レタ=デルオロ。
鵺(ぬえ)
憎悪を喰らい、夢と希望を世に広める魔法少女を産み出す妖の官女。ピンクのツインテールに左右で瞳の色が違うのが特徴。服装はゴスロリで語尾に「~じょ」「~にゃあ」というなど本人が認めるほど設定が盛りすぎな人物。ビビや大勢の魔法少女と契約している。本名は鵺七宝浮図乃塔(ぬえしっぽうふずのと)。負の感情を集めるランドセル「怨函」を背負っており、大昔から今の格好でいたため、それを見た人によってアニメの魔法少女のモデルとなった。文字通りの魔法少女の先駆者である。貘や貉とは違い、普通の食事もできる。昔ドイツにいたことがあり、ドイツ語が喋れる。
貘とは因縁があり、過去に貘の使役する妖刕によって首を斬られたこともあり、怨んでいる。その傷跡は刺青で隠している。
暦鏡で訪れた過去で、生き返ったあとクリムゾン・ベルを装着したアリスベルの荷電粒子砲を受けて敗北した。
身体であるアクアステルはそのままに、魂だけをアンゴラウサギのストラップに移して逃亡を図ったがその後、静刃達にあっけなく捕まり、自身のアクアステルを人質として囚われ同行する羽目になった。しかし、殲と巻との戦いから逃れるためにやむを得ず貘に復活させられ、静刃達に協力している。
パンスペルミアの砦を独自に推測をたて、それの阻止のため静刃達に同行、協力する関係となった。
第2形体では頭に鹿のような角が生え、ピンク色の体毛が下着のように身体を覆う。
桃井 矢子(ももい やこ)
祈の腹違いの姉で、静刃の「義理の義理の姉」。静刃のことを「せーくん」と呼ぶおっとりとした少女。居鳳高2年X組。セアラよりも巨乳。治癒術などの支援を得意とする白魔女。稀有な生まれつきの異能である。昔から自然治癒力が高かったこともあり幼少の頃から周囲に気味悪がられていた(そのため、自分のことが好きになれないと静刃に告げた)。国際免許持ちだがペーパードライバー。
幼い頃に住んでいた村が洪水で流されたとき1人だけ助かり、その後政府に引き取られ育ててもらったという恩がある。そのため、自身の命を軽んじている傾向がある。
政府から「パンスペルミアの砦」の阻止のため、体内に焉弾(メガデス)を施されており、鳳復活の際には自身と鳳を絶界に隔離した後に焉弾によって道連れにするよう命令を受けている。だが、政府への定期連絡を静刃に聞かれてしまい、その際に矢子が焉弾を使わなくても静刃が2つ目の願いで鳳を殺すと聞かされて諭される。瑠姫との戦いで不足した式力を補うため施されていた焉弾を取り崩し、起死回生の一撃を放った。
Nu-Ma-Uitaでは、体力の無さを克服するために毎朝、ランニングをするなど努力している。ダンスでの運動オンチは、祈とポチタマ体操の振り付けを取り入れる方法で克服した。
瑠姫 ハニーリズ(るき ハニーリズ)
居鳳高3年IV組で生徒会長を務めるツーサイドアップの髪形が特徴の少女。『断空の魔女』の異名を持つ。根っからのSで美しいものが好き。名前は魔号(自称)であり、本名は佐藤よし子。出身は山形県であり、好物はテンダーロインのステーキと稲花餅。鳳の欠片をただの綺麗な宝石という理由で欲しがっている。
鴉と契約しており、その年齢では考えられない高い能力を持つ。また、過去に『紫電の魔女』に師事していたことがあり、影に潜るなど同様の能力を使うことができる。
鴉の充式によって右目にバーミリオンの瞳を発動できる。
静刃と矢子との決闘に負けてから鴉との契約は切られてしまい、「自分だけでは大した式も使えない劣等魔女」と言っている。だが自力で影に潜る、花弁に姿を変える式は使える様子。契約は破棄されたが今でも鴉との関係は続いている。普段から着ている服は魔女みたいな格好である。
鵺との戦いでは彼女が協力を申し出なければ静刃以外全滅したままだった。静刃のことを「私の勇者」と呼んでいる。
Nu-Ma-Uitaでは、呪いの歌を歌い過ぎているためかビビに「女ジャイアン」と呼ばれるほど酷かったがソロ以外なら誤魔化せるぐらいには改善された。
早乙女 刹那(さおとめ せつな)
政府の下で働いている妖刕の少女。13歳。貉の病気を龒に治してもらうために戦っている。2010年時点では都立渋谷中学に通う1年生だが、大人びた容姿をしている。静刃との初の顔合わせでは中性的なキザな言動から男だと勘違いされていた。
両親も妖刕だったが、既に故人であり、貉と2人で暮らしている。家の教えに従い「妖刕」として生きるために普段から雄々しく振舞っているため、中学では女子からラブレターを貰うほど人気があるが、貉との契約の影響で友情を感じづらくなっているため友人を作らない。
ただし、こっそりお菓子を食べたりイラストレーターを将来の夢としているなど、年相応の少女らしさも備えている。また、家事も苦手で料理ができず、加えて携帯電話はおろかテレビのリモコンすら説明書(手書き)がないとまともに扱えない極度の機械オンチである。
2013年では警視庁の超能力捜査顧問部の指導係をしている。
「妖刕」らしくない静刃を「ニセ妖刕」と軽蔑していたが、彼とともに戦う内に好意を抱くようになる。
仍島の戦いで殲の芭蕉扇から静刃を庇ったことにより両目を負傷したが、静刃達が暦鏡で逃げる時間を稼ぐため、その場に1人残って戦った。その際に妖刕の時間制限、潜在能力開放の上限を超えた。
2013年に帰還した静刃達と再会を果たしたときには16歳になっており、女性らしく成長していた。再会できた感動のあまり、静刃と抱擁して普段の刹那を知る乾を困惑させた。
殲が超荷電粒子砲の光弾を静刃に跳ね返したのを身を呈して庇い、着用していたビビの作った下着(反射効果)によって殲に跳ね返して戦いに終止符を打った。
遼寧での戦いで荷電粒子砲によって妖刕と白套が破損し、完全に機能しなくなった。
武器は二刀一対のサーベル状の妖刀、スミス&ウェッソンM&P・R8。黒を基調としている静刃に対して白を基調とした白套(ハクド)を身につけている。また、蹴り技を主体とした格闘術も身につけており、抜刀せずともある程度戦うことができる。
居鳳高関係者
森 セアラ(もり セアラ)
八九藻(やくも)
斑鳩 乃重(いかるが のえ)
妖(獣人・化生)
鴉(からす)
瑠姫と契約している、貘よりも上位の妖。瑠姫に充式を施している。肉体を捨てており精神のみの存在。本体は成層圏に存在し、半霊体と化している。外殻は靄でできており、300メートル以内に近付くものは何であろうと迎撃される。核は光の繭に包まれているが静刃達が近付いた際には、繭が絡み合う樹木(セフィロトの樹)のように変化した。核の中にいた姿は全身を丸めて眠る幼い少女の形であり、髪に翼が混じるように生えている。
汚れた肉体を持つ人間が嫌いと語るが、反面その心には興味がある。中でもヒステリックな乙女となら契約を交わす事がある(当代は瑠姫)。その昔、契約者に鳳の欠片を集めさせていた。
後に瑠姫にヌイグルミを依り代として降霊させられた。静刃達を過去から連れ戻すため、ビビ達に「神隠しの式」を行うことを提案する。
「神隠し」を行うのに必要な莫大な式力を、乙女の熱狂を66人分集めるようにビビ達に言っており、このときの会話で鴉も心喰らいであり、熱狂の感情を喰らうことが判明した。感情をただ食べるのではなく、感情を濾した後、その抽出された魔力だけを食べる一段上のグルメである。
鳳(おおとり)
妖の王。8つの願いを叶えることができるとされる存在。大きさは7メートルほどであり、姿は鳥ではなく炎でできた顔の無い巨人。鳳自身が炎を放っているのではなく、地球の大気によって燃やされている。頭部の周囲にある光る球は8つであり、叶えられる願いの数を表している。
妖の古代言語でしか意思疏通ができないなどの制限があり、復活の際は離れていないと死ぬとされている。願いは「命を与える(増やす、生き返らせる)」ことしか叶えることはできない。
今回の復活では鵺の命のストック、鵺に殺された貘、アリスベル、ビビ、キリコ、矢子、そしてアリスベルの念願だった両親を生き返らせることに使われた。
死後、再び欠片となって世界中に散らばっていっている。
貉(らく)
早乙女家と代々契約している妖。プラチナブロンドの長髪で和服姿の女性。貘と同じく「武具を生産できる」固有式を持つ。貘が恋心を喰らうのに対し、貉は友情を喰らう。暴食であり、家族の情でさえ手をつけるほどであり、それゆえ刹那には友達がいない。長年人の友情しか食べていなかったために他の物を食べることができなくなっている。栄養失調のため、アイスブルーの瞳は白濁しており盲目である。
このまま死ぬことを受け入れており、死ぬ前に刹那に友達ができるところを見たいと思っている。
紫外線に弱く、陽の光で火傷を負ってしまうため、普段は暗く閉めきった部屋でそれに日傘をさして過ごしている。
自身が脆弱な妖であるため、郷土の荒廃を先読みする力が備わっている。殲の一件が片付いたら刹那に妖刕であることを辞めて欲しいと思っており、そのことを貘と鵺に語った。
2011年に毒によって自殺をした。アクアステルは刹那によって8つに分けられ、1つはペンダントとして刹那が所持しており、残りは隠されている。
護國乃龒(ごこくのたつ)
鵼(コン)
クエス
ドイツに住む妖。日本名では「獗(ケツ)」。外見はロングヘアの美女。貘と同じく人の恋心を食べる。『胡蝶(こちょう)の魔女』と呼ばれている。借金が日本円に換算すると13億1千万円もあり、長く生きた獗ほど高くなった生活水準が落とせなくなりこうなるとのこと。恋喰いであり、同性愛などのアブノーマルな恋愛を好んで食べる。
タヌキの妖であり、感情を露にしたときは普段のおっとりした口調とはうって変わり、男口調になる。自分の利益のためには他人を平気で騙し裏切りるなど酷薄。第2態では目の周りに痣のような模様と大きな尻尾が生える。
2度目の時間遡行で2009年のドイツに漂着した静刃たちをメーヤら【師団】の斥候から助け、元の時代に帰るための暦鏡を作る条件として【眷属】への協力を要請する。仕事が完了した後は指定した額の報酬と引き換えに「凹面暦鏡」を制作したものの、元いた時間にまで足りないことを隠し、静刃たちを騙して2013年ではなく「4周目の時間軸」に送った。
妖刕・黒套の精
藍幇関係者
殲(チェン)
鵼と契約している中国版魔法少女。お団子のツインテールとチャイナ服が特徴の女性。魔法少女の衣装もチャイナ服を基調としている。霊獣・麒麟を使役しており、それに跨がったまま早乙女家に侵入してきた。独自に日本のアニメからヒントを得て2段階変身を身に付けているなど魔法少女としては強者である。
劣悪な環境で生まれ育ち、行き倒れていた所を鵼に拾われ魔法少女になった。中国よりも富んでいる日本を妬んでおり、日本を植民地化するのを目的としている。
遼寧での戦いでは、100%潜在能力開放の静刃と刹那を同時に相手取り、偃月刀による近接攻撃と式による遠距離攻撃を巧みに用いて静刃達を追い詰めた。
妖刕の奥の手である制限時間を超えた状態である500%の静刃に敗れ、身柄を公安に引き渡された。公安に事情聴取されることが決まっている。
武器は上下に刃のついた青龍偃月刀。式力の源はアルコールであり、所持している瓢箪から摂取する。
巻 六雄(まき むつお)
陸上自衛隊東部方面隊第1師団第1戦車大隊所属の自衛隊員。階級は一佐。身長約2mの筋骨隆々としたオカマ。肌が黒いのをファンデーションで白くし、口紅を塗っている。2010年時点で26歳。
ふざけた外見や口調とは裏腹に世界情勢や日本の立ち位置の未来を見据えているなど、麻生からも認められる才覚の持ち主である。その愛国心が高じた結果、藍幇と手を組んでクーデターを画策し、捕縛の依頼を受けた静刃たちと敵対する。
仍島での戦いでは10式戦車を用いて静刃達と戦った。
静刃達が2011年に凹面暦鏡で時間跳躍した先、沖の江島で京菱製新型戦車「17式」の演習をしていた。隠れていた静刃の姿を見つけるやいなや、仍島での戦いの続きをしようと戦いを仕掛けたが大地震の津波を目の当たりにし、静刃と共に17式で陸自の揚陸艦を沖へ押した。その後津波によって被災した人達を救った。
2013年では降格し、アメリカ・カナダ管轄の防衛駐在官になっている。今は再起を図っている最中。
師団(ディーン)
メーヤ・ロマーノ
眷属(グレナダ)
セーラ・フッド
リサ・アヴェ・デュ・アンク
その他
宝城 ルリ(ほうじょう ルリ)
平賀 文(ひらが あや)
真田 小百合(さなだ こゆり)
獅堂 虎厳(しどう とらお)
警視庁公安部公安第0課所属。愛用の煙草はラッキーストライク。国家の重要案件である「パンスペルミアの砦」を部下であるキンジと共に追っている。0課の伝統であるコイントスの結果をはぐらかそうとするなど、呑気な性格である。
2013年に戻ってきた静刃達の前に現れて、失踪していた静刃達の代わりに龒の欠片を中国まで取りに行かされたことを注意した。その腹いせと静刃の力量を測るべく戦い、圧倒的膂力によって静刃を負かす。負かした静刃を連れて2人で食事をしながら、話をして「いつか普通の人間に戻りたければ、体と技は刀とコートに借りておけ」と言い残した。
「先天性筋形質多重症」という特異体質の持ち主で、通常の人間と比べて256倍の出力を出せ、遥かに頑強な肉体を持つ。ちょっとした刃物や銃弾は通さないが皮膚は常人と同じである。
同じ体質だった先祖が金剛力士像のモデルとなっている。
武器はAMTハードボーラー・ロングスライド。
神崎・H・アリア(かんざき・エイチ・アリア)
レキ
不知火 亮(しらぬい りょう)
麻生 玄朗(あそう げんろう)
遠山 キンジ(とおやま きんじ)
『緋弾のアリア』の主人公で、「不可能を可能にする男」「哿(エネイブル)」の二つ名で呼ばれている。2013年時点では東京大学に在籍しながら公安0課に所属しており、冬の神戸にてアリスベルと貘を襲撃している。
2009年では【眷属】の一派である魔女連隊から「呪いの男(フルヒマン)」という異名で危険視され、【眷属】に雇われた静刃たちと戦うことになる。最初に静刃と対峙した際には、ヒステリアモードになっていなかったことから噂通りの強さが感じられなかったため、偽物と誤認され見逃される。その後アリスベルが対峙した際には、彼女を含む魔女4人に包囲され、荷電粒子砲によって敗れたメーヤを人質にとられて降伏、魔女連隊に引き渡された。
キンジ自身も知らないことだが不連続体を所持しており、それにより諸葛の寿命が半年延びたのではないかと考えられている。静刃達には『自然の復元力』が邪魔者であるキンジと自分達とを同士討ちさせる目的でドイツに必然的に暦鏡の出口が繋がったのではないかと考えられている。
ウスタマカ兄弟
用語解説
用語一覧
『緋弾のアリア』が初出の用語については緋弾のアリア#用語解説を参照。
異能(いのう)
身体のバランスを取るため、無意識の内に自然と左右対称の姿や髪形にする(魔女や魔法少女のツインテールはこのため)。
異能が集まると他の異能に察知されやすくなる。
魔法少女
超能力者特区(ステルスSAR)
摩周、居鳳、神澱(かみおり)の3箇所が存在する。
鳳凰戦役(フェニケ・ロワイヨ)
居鳳町
居鳳高(いのうこう)
クラスは6つあり、I〜V、Xの6クラス。各クラスで集められている生徒には共通点がある。
異能的な授業だけでなく、一般教科ももちろん教えてもらえる。
リーダーとなる素質を持つ者を学校側が指定して間引きする風習があり、セアラの在学時には死人が多数出た。
魔剱(まけん)
妖刕(ようとう)
制限を解除して初めて「妖刕使い」から本物の「妖刕」となる。
妖刕と黒套は機能を発言する際に、脳内に合成音声のようなものが流れる。それとは別に刀精達と意識すれば会話もできる。
妖刕の能力は以下を参照。
バーミリオンの瞳
右目に高位情報式と呼ばれる、様々な情報を使用者に分かりやすく表示するもの。発動と同時に右目が緋色に輝く。色は人によって異なり、刹那の場合は青色である。
表示(ガイド)
バーミリオンの瞳によって使用者の視界に展開されるもの。静刃を例にすると、今までにプレイしたことのあるゲーム画面の表示がツギハギで表示される。これにより銃器や乗り物の操作方法が理解できる。
表示の機能は以下を参照。
推奨する斬撃や銃撃のコース。
潜在能力の上昇率。
目標の方向を指し示す、目標方向指示(ターゲットロケーター)。
暗視機能。
推奨する技の提案。
残り制限時間を知らせる断絶警報(インディケーター)。
読唇術、暗号解読による字幕。
通信の傍受。
心函による感情の収集の表示。
異性に対する攻略法。
記憶と現在の映像を重ねる魔改造。
異能の技のコピー。
3Dキャラを用いた解説。
念話
準潜在能力開放(セミオープンアクト)
普段の状態で2%である筋力を、妖刕に触れてさえいれば10%前後(5人分)まで潜在能力を上昇させ、発揮させる能力。触れていても意識していなければ発動しない。
潜在能力開放(オープンアクト)
妖刕を鞘から抜刀することにより準よりも大幅に潜在能力を発揮する能力。
この状態は連続、断続を問わず3分間しか力を発揮できない(残り1分となると『断絶警報』が鳴り、3分使いきると潜在能力開放ができなくなる。準は別)。
普段は身体への負担を考慮し20%前後までしか発揮出来ない制限が掛かっており、所有者・刀鍛冶・刀精の同意がなければ解除できない仕組みで、解除すればそれからは100%まで潜在能力を発揮できる。同時に男らしく獰猛な潜在人格開放も伴う。死ぬ覚悟さえあれば制限時間である3分を超えることも上限の100%超えることができる。
刀身の赤熱化。
刺した対象の凍結化。
刀身の赤熱化。
刺した対象の凍結化。
刀身の赤熱化。
刺した対象の凍結化。
黒套(コクド)
防御力は拳銃で撃たれてもビンタされた程で済み、貘が言うには光学兵器も防げるらしい。
刀と同じく自動修復機能がある。
黒套の機能は以下を参照。
妖刕の使用による身体への負担の軽減。
着ているだけで治癒能力向上。
防御力を向上させる陽炎のような力場の展開。
寒暖差の激しい所での冷暖房。
コートの襟や裾の形状変化。
酔い醒まし
妖刕の使用による身体への負担の軽減。
着ているだけで治癒能力向上。
防御力を向上させる陽炎のような力場の展開。
寒暖差の激しい所での冷暖房。
コートの襟や裾の形状変化。
酔い醒まし
妖刕の使用による身体への負担の軽減。
着ているだけで治癒能力向上。
防御力を向上させる陽炎のような力場の展開。
寒暖差の激しい所での冷暖房。
コートの襟や裾の形状変化。
酔い醒まし
式
式力
充式
絶界
絶界の中で戦いが完結することは稀であり、そのため敵の異能の下見に使われる事が多い。
常設絶界
念話(テレコ)
念感(テレフル)
焉弾(メガデス)
PAD(パーソナル・アーセナル・ドレス)
個人運用の・武器弾薬庫のような・艤装。制作した機体は【シャノン】【レタ=デルオロ】【白刃】【クリムゾン・ベル】【ドレッドノート】のみ。
独立充式魔具(スタンドアローン)
化生
アクアステル
心喰らい(ハートイーター)
心函(シンカン)
恋心をチョコレートに偽装する恋函(レンカン)。嫉妬などの負の感情をパフェにする怨函(オンカン)。友情を落雁にする朋瓶(ホウベイ)などが存在する。
妖の古代言語(ライカン・エンシェント)
パンスペルミアの砦
殲魔女弾(マッキ・バスター)
殲妖弾(ライカンキラー)
京菱イノベーティブ
オートキリコ
隠蓑(かくれみの)
公安0課
対超能力者用手錠(ラテン・マネッテ)
刀精(とうせい)
姿は刀の所有者と友好関係を築くために所有者の記憶から近しい人物を合わせたような姿である。妖刕の製法は和洋折衷であり、姉は和装の女性で妹は外国人の姿。
暦鏡(こよみかがみ)
凹面暦鏡(カフヒストリア)
色金粒子(いろかねりゅうし)
不連続体
存在劣化症候群
自然の修復力
必殺の時刻(リーサル・アワー)
超必殺の時刻(ゼニスリーサル・アワー)
立体魔方陣(キュビ・マギルス)
神隠し(かみかくし)
黒ミサ
Nu-Ma-Uita(ヌ・マ・ウィタ)
魔女特戦隊(ベゾンデル・ヘクセ)
17式
遼寧(りょうねい)
公安4課
大感応(ゲシュタルト)
異能の技能・武装など
アリスベル
荷電粒子砲(メビウス)
相手の体表面から1㎝までは破壊せず、それ以外を徹底的に破壊する武装解除技(ビビはこの現象を「服ビリ」と呼んでいる)。魔力や体力を問わず、脱力させるなどの副次効果もある。
荷電粒子散弾銃(カナビス)
2013年では使う機会がなく、ビビや瑠姫程の実力があれば受けても大した効果が期待できない。
静刃
旋刃駁(センジンバク)
傾巍十字(かしぎじゅうじ)
吼破(こうは)
白刃(ハクジ)
装備は【11mm電磁投擲銃】【GEモデルL3ミニマム重イオン・バリスタ】【ガウスライフル】【指弾ロケット】。
炸牙(さくが)
大炸牙(だいさくが)
ビビ
電離弾(プラズマ)
魅了(チャーム)
厄水(ゲル)
電離霰弾(プラズマキャニスター)
位相幾何展開(マテリアライズ)
反射鏡(ラケット)
キリコ
PAD シャノン
【M134(ミニガン)】、【01式軽対戦車誘導弾】を搭載している。
PAD レタ=デルオロ
【減装2mm無反動バルカン砲(M61改)】と左腕に平賀文設計の3mの【大剣「アプリスカ(缶切り)」】を装備している。
武装は【M16改】、【アプリスカ】、【UAVビット】とそれによる【重イオン・バリスタ】。【FGM-148】、【XM214】、【25.4mm滑腔砲】、【指弾ロケット】、【ナックルバンカー(鉄杭打ち機)】、【電磁鞭】。機内にはFN P90とベレッタM93Rがある。
PAD ドレッドノート
祈
パルスニードル
念動爆発(イヤボーン)
貘
刃抛(じんほう)
刻の結晶
呼太恒(コタイコウ)
矢子
陽電子砲(ポジ・エレットローネ)
至大熾天閃(タントミラージュ)
瑠姫
ワラキアの歌笛
吸血梔子花(ガデニア・ドラキュリア)
陰電子砲(ノガ・イレクトラン)
影刺黒牡丹(ダリア・コルセッテ)
黒の圧壁(プレシオン・ネロ)
鵺
離別(セパラシオン)
対象者には熱の症状が出て、心の奥底の思いを吐き出す(その間の記憶は残らない)。
絶対零度の式(アブソリュート・ゼロ)
牙鳴刃(がなりば)
女平刃(めひらば)
緋箍(ヒコリ)
暦鏡(こよみかがみ)
煽芭(センバ)
刹那
斧踵嶽(ふしょうがく)
傾巍十字(かしぎじゅうじ)
吼破(こうは)
鴉
神隠し(かみかくし)
殲
化勁火(ファジンフォ)
芭蕉扇(バジャオシャーン)
貉
貉穴(らくけつ、むじなあな)
蔦引(ツタビキ)
クエス
凹面暦鏡
ドレーン
書誌情報
小説
タイトル | 発売日 | ISBN |
---|---|---|
やがて魔剱のアリスベル | 2012年9月7日 | ISBN 978-4-04-886898-3 |
やがて魔剱のアリスベルII 蒼穹の戦線(ストラトライン) | 2013年1月10日 | ISBN 978-4-04-891323-2 |
やがて魔剱のアリスベルIII 熾る不死鳥(ダスク・カリエンテ) | 2013年5月10日 | ISBN 978-4-04-891655-4 |
やがて魔剱のアリスベル ヒロインズ・アソート | 2013年9月10日 | ISBN 978-4-04-891941-8 |
やがて魔剱のアリスベルIV 緋色の挑戦者(チャレンジャー・スカーレット) | 2014年5月10日 | ISBN 978-4-04-866566-7 |
やがて魔剱のアリスベルV 必殺の時刻(リーサル・アワー) | 2015年1月10日 | ISBN 978-4-04-869043-0 |
やがて魔剱のアリスベルVI さらば妖刀(コンティニュー) | 2016年1月9日 | ISBN 978-4-04-865714-3 |
漫画
タイトル | 発売日 | ISBN |
---|---|---|
やがて魔剱のアリスベルI | 2014年10月10日 | ISBN 978-4-04-866954-2 |
やがて魔剱のアリスベルII | 2015年6月10日 | ISBN 978-4-04-891323-2 |
やがて魔剱のアリスベルIII | 2015年11月10日 | ISBN 978-4-04-891655-4 |