わかとの
ジャンル:ギャグ漫画,
以下はWikipediaより引用
要約
- 藤子不二雄 > 連載 > わかとの
『わかとの』は、藤子不二雄による日本のギャグ漫画作品、および作品中に登場する人物の通称。 純真無垢な大富豪の御曹司・わかとのが、好奇心の強さと自由奔放ぶりを発揮して大騒動を起こす様が描かれている。
藤子の独立後は藤子不二雄Ⓐ(安孫子素雄)作品として扱われているが、『怪人わかとの』よりも前のシリーズ(『サンスケ』『わかとの』)ではわかとのの作画を藤本弘が担当した合作作品。
『サンスケ』と『わかとの』は、安孫子が物語を考えて執筆した漫画作品のうちの、わかとの等の一部の作画のみを藤本が担当した作品だといえる。 主役になってからのわかとのは大部分のコマに登場するので、安孫子と藤本の連携を存分に味わえる作品になっている。
シリーズ概要
1964年(昭和39年)10号~47号までは『サンスケ』として、『週刊少年マガジン』(講談社)に連載。その後、登場サブ・キャラクターであるわかとのの人気により主役が交代し、『わかとの』と改題され翌年の1965年(昭和40年)2号~31号まで、同じく『週刊少年マガジン』に連載された。1967年(昭和42年)には『怪人わかとの』と改題され、『ぼくら』(講談社)8月号に読切が2話同時掲載。過去作品の再録(詳細は#再録を参照)が行われた後、1968年(昭和43年)1月号〜12月号まで1年間連載された。
『サンスケ』
概要
銭湯「サンスケ湯」の息子・サンスケと、大富豪の御曹司・わかとのが、ライバル心むき出しで競い合うドタバタ劇。
『サンスケ』の3話目より、スタジオゼロ雑誌部の仕事となり、クレジットが藤子不二雄とスタジオ=ゼロに変更された。 一部のキャラクターは、石森章太郎が担当している。
単行本収録時に『わかとの』に改題された。
藤子不二雄Ⓐデジタルセレクションの『わかとの』1〜2巻で読むことができる(未収録あり)。
登場人物
サンスケ(主人公。安孫子が作画を担当)
わかとの(藤本が作画を担当)
発田利 心臓(はったり しんぞう。安孫子、石森が作画を担当)
サンスケの父(安孫子が作画を担当)
ミヨちゃん(石森が作画を担当)
ぜい六(石森が作画を担当)
『わかとの』
概要
大豪邸に住む御曹司・わかとのが、周囲の人々を巻き込んで起こす騒動劇。 個性的なキャラクターが次々と登場。学校に通う場面はなくなり、基本的に住まいの大豪邸や外出先が舞台となる。
藤本が作画する繊細なタッチの愛らしいわかとのが全編にわたって登場。 大豪邸を山に見立てて登山する壮大なごっこ遊び、島が舞台のミステリー、わかとのの淡い恋など、安孫子の多岐にわたる作劇術も乗りに乗っているが、藤子不二雄の合作としての知名度が低いため、話題にのぼることは決して多くない。
スタジオゼロ雑誌部の仕事ではなくなったため、 わかとの以外の人物の作画は、基本的に安孫子が担当している。
藤子不二雄Ⓐデジタルセレクションの『わかとの』3巻で読むことができる(未収録あり)。
登場人物
わかとの(主人公。藤本が作画を担当)
発田利 心臓(はったり しんぞう)
わかとののおじさん
ベラ坊
木下トーキチロー
木佐きざ夫
おふぐ
さる(藤本が作画を担当)
『怪人わかとの』
概要
大金持ちの御曹司・わかとのが、転校先の学校でできた新しい友達たちやお目付け役と共に、時には日本を飛び出して繰り広げる大騒動。
サブキャラクターたちを再度一新。アニメ化を視野に連載されたが実現はしなかった。 本作から、わかとのの作画を安孫子が担当。表情が爆発的に豊かになったわかとのが、恋に冒険に一喜一憂する様を楽しめる。
藤子不二雄Ⓐデジタルセレクションの『怪人わかとの』全1巻で読むことができる(未収録あり)。
登場人物
わかとの(主人公。安孫子が作画を担当)
発田利 心臓(はったり しんぞう)
サンスケ
ドラ坊
キザオ
サンスケの父
『わかとの』シリーズ全話一覧
その他の新作
- さんすけ忍者のまき - 『別冊少年マガジン』1964年10号(11/15号)掲載。
- わかとの - 『週刊少年マガジン』1968年32号(8/4号)掲載。4コマ2本(題名は「かんちがい」と「わか殿リサイタル」)。『Neo Utopia』23号(1996年)に再録。
再録
『ぼくら』(1967年(昭和42年)11月号に『わかとのとサンスケ』のタイトルで『サンスケ』時代の4話が再録された(園田光慶の休載の代替)。
単行本
- サンデーコミックス『わかとの』(秋田書店)全2巻
- パワァコミックス『怪人わかとの』(双葉社)全1巻
- 藤子不二雄ランド『わかとの』(中央公論社)全3巻
- 藤子不二雄ランド『怪人わかとの』(中央公論社)全1巻
- 藤子不二雄Aランド『わかとの』(ブッキング)全3巻
- 藤子不二雄Aランド『怪人わかとの』(ブッキング)全1巻
『怪人わかとの』は、パワァ版と藤子(A)ランド版では一部順番が異なっている。また一部タイトルがマイナーチェンジされている。
パワァ版 | (A)ランド版 |
---|---|
怪人わかとの学校へ行く | |
怪人わかとの海へ行く | |
わかとの駅をムキ―ッと発車 | 怪人わかとのアフリカへ行く |
海の男だ!ムキキのキー | わかとのまんが家になる |
のぞきは楽し | わかとの名子役 |
ダイヤのなる木はキキのキ | チャンバラ修行 |
わかとのマンガ家になる | 10円おくれ |
10円おくれ | 海の男だ!ムキキのキー |
チャンバラ修行 | ダイヤのなる木はキキキのキ |
わかとの名子役 | のぞきは楽し |
怪人わかとのアフリカへ行く | わかとの駅をムキ―ッと発車! |
マブタのママ | パパーッママーッムキ―ッ |
補足
「サンスケ」「わかとの」「怪人わかとの」3作はいずれもアニメ化はされなかったが、1968年にイメージソング(作詞:藤子不二雄、作曲:いずみたく、歌:楠トシエ)を収録したEP番が、キングレコードから発売された。この歌は、キングから発売されたCD「楠トシエ大全」に収録されている。