アクター (漫画)
以下はWikipediaより引用
要約
『アクター』は、かわぐちかいじによる日本の漫画作品。1984年から1988年にかけて講談社の『モーニング』にて連載された。
1987年には第11回講談社漫画賞一般部門を受賞した。
概要
現代の日本の映画やテレビドラマの撮影現場を主な舞台として、大衆演劇の女形である主人公・竹村雲母を中心とした群像劇で描いたフィクション作品であり、それまで、ヒット作品に恵まれていたとは言えないかわぐちかいじをメジャーに押し上げた作品である。
かわぐちによれば、以下のように大衆演劇の面白さに影響を受けて本作を執筆したとのことである。
この作品を描くきっかけになったのは、当時観た大衆演劇の面白さだった。ようは、歌舞伎のいいとこどりという何でもあり。それらしけりゃいいという、批判精神の入った雑多なエネルギーが面白かった。
あらすじ
竹村雲母(キララ)は、実相寺監督により、大衆演劇の女形から、超大作映画『ジーザス・クライスト』の主役に抜擢される。一方、本来の主役であった中条達彦は、主役を下ろされ脇役にされてしまう。そんな中で、キリストとユダの愛憎と、キララと中条の愛憎が交錯し、中条はキララの顔に斬りつけてしまう。完成した『ジーザス・クライスト』は上映時間4時間半を超え、実相寺監督は、上映時間のカットを迫られるが、黒岩プロは、見込まれていた興行収入の50億でこの映画を買いたいと申し出た上に、キララの獲得にも動く。
黒岩プロ付の助監督・夢野万作は、清純派アイドルの菊地英子とキララで、愛欲ドロドロのX指定映画『四谷怪談』を撮ろうとする。キララは岩上志保と男女の関係になるが、英子も撮影を通じてキララに惹かれていく。3人の愛憎が絡み合う中で、中条達彦も登場。「二人一役」で伊右衛門を演じ、より光る演技をした方を使うことになる。紅蓮の炎の中で、惚れた男を死んでも渡さぬ覚悟のお梅・英子、怨霊となって、伊右衛門 に襲いかかるお岩・岩上、3人もろとも地獄へ行こうとするキララ・伊右衛門のラストシーンはこの映画にふさわしい出来栄えとなった。公開された『お梅の恋』は、記録的大ヒットとなったが、キララは心身症となってしまう。その一方でこの映画を見たパメラ後藤は、キララ主演の映画を撮ろうと考えた。
パメラ後藤が撮る映画『獣人キララ』により、キララは精神的に追いつめられていく。キララは、母親に対する殺意と愛情を、共演女優で もあるパメラにぶつけるが、パメラはそれを煽り続ける。
完成した『獣人キララ』の完成披露試写会・記念パーティーには日本及び世界の映画関係者、各国の駐日大使、著名人など1000人が訪れた。キララと英子はパーティー会場を抜けだして愛を確かめ合う。
主な登場人物
竹村雲母(たけむらキララ)
中条達彦
書籍情報
講談社 モーニングKC
講談社漫画文庫