アンダーニンジャ
以下はWikipediaより引用
要約
『アンダーニンジャ』は、花沢健吾による日本の漫画。『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて、2018年34号より連載中。
メディアミックスとして、2023年10月から12月までテレビアニメが放送された。
あらすじ
太平洋戦争後、GHQによって解体された忍者組織は、紛争やテロの時代になり消滅したかに見えたが、再び多くの忍者が日本国内の官民、あらゆる組織に潜伏し、暗躍していた。その数は約20万人といわれ、忍者は現在も日本に存在している。しかし、末端の忍者によっては職にあぶれ、ニート同然の生活を送っている者もいた。その中の一人、雲隠九郎はある日、上からの指示で、最新鋭の装備と共にある高校への潜入の依頼を受ける。
登場人物
声の項はテレビアニメ版の声優。
主人公
雲隠 九郎(くもがくれ くろう)
声 - 坂泰斗
本作の主人公で、下忍(ノンキャリ)。ニンドルネーム「No.9」。
引きこもりのニートで無精髭を生やした青年。17歳を自称しているが実年齢24歳。常に裸足。
雲隠一族最強と言われている雲隠虹郎の全ての忍術を継承したと言われており、虹郎のクローンとまで言われている。嘘が得意で、ハッタリで敵を翻弄する事もできる。また読心術にも長けており、かつての親友である奇跡はもちろん、猫の姿になった猫平の思考まで完璧に読むことができる。
マジックテープの財布を持っているが、お金は入っていない。
「雲隠」は毎年名字ランキング10位以内に入っていると自称している(実際はそんなことはない)が、講談高校では名字ランキング上位の佐藤さんや鈴木に敗北感を感じていた。
住所は東京都練魔区阿修羅台6-6-6。2階建てのアパートの2階に住んでおり、彼の部屋は押し入れで大野の部屋とつながっている。
職にあぶれ、仕事を与えてくれないNINを辞めることも出来ず、ニート同然の生活を送っていた。そんなある日、加藤から講談高校への潜入を命じられる。
その後、講談高校の転入試験まであと3日というタイミングで、「“忍者になりたいらしい外国人”を殺さずに捕まえろ」という指示を加藤から受ける。支給されたパーカー型の新型摩利支天を活用し、逃亡を図る外国人を拳で制圧した。その後講談高校に無事転入し、日比、蜂谷、鈴木らと共に忍務を開始する。
講談高校の忍務の最中、国家転覆を目論むUNの陰謀が渦巻いている事と、山田美月がUNの一員である事を知る。講談高校襲撃当日、楊紀伊高校にて日比と共に山田との対決に臨み、自らは日本刀を用いた斬り合いに挑む。山田の鼻を切り落とすものの、新型摩利支天の弱点を突かれる形で敗北。口内に刀を突き立てられた末、上顎から上を切断され死亡した。だが切り落とした山田の鼻は右手の中に握りしめており、後に分析サンプルとして忍研へ送られた。
全国苗字の多さランキングを気にしており、ランキングが上位の相手に対し、1人敗北を感じている。ただし、逆に野辺地のような極端に珍しい苗字に畏敬の念を抱くこともある。
単行本では1巻から9巻までの表紙に登場している。彼が死亡した8巻と次巻の9巻では次期主人公である十郎とバトンタッチする様子がそれぞれの顔が見えるアングルで描かれ、ほかの巻では単独で描かれている。
雲隠 十郎(くもがくれ じゅうろう)
声 - 鈴木崚汰
九郎亡き後の新たな主人公。20歳。下忍。ニンドルネーム「天(てん)」。忍者組織NIN最強の男とされている。九郎に比べるとやや凛々しい顔立ちをしている。現在は十二郎と共にかつて九郎が住んでいた部屋に住んでいる。
九郎や虹郎たち雲隠兄弟の一桁台の時代は終わったとし、「これからは俺の時代だ」と発言している。
近くのコンビニの店員として潜入している忍者に、鈴木と共に五十嵐抹殺の忍務の指令を受けている。
九郎以上に奔放な性格で、自分勝手。大野の食べ物や、上記のコンビニの商品を無断で食べたり、初対面の大野や自分に喧嘩を売ってきたドミニクに脈絡なくカツアゲを仕掛けたりと、とにかく気ままな行動が多い。十二郎曰く「口も性格も悪く、なんでも暴力で解決する男」で、実際にその通りである。
自分の忍としての能力に相当の自信を思っており、十二郎にはもっと敵を警戒するように促されている。一方で、一般人の川戸やパシリの猿田などに騙されて小銭を損したり、アパートへの移住当初出るに出られず一日中畳の下に隠れていたりとどこか抜けている一面も目立つ。
九郎や蜂谷が扱っていたような基礎的な忍語を扱うことができない。一見脳筋のように見えるが、UNがアップロードした映像を猫による撮影だと一瞬で見抜いたり、コンビニに入店してきた男が強盗だとすぐに気づいたりと、高い観察眼を持っているさまが窺える。
十一ほどではないが雲隠兄弟のなかでは表情が豊かなほうで、しのぶと戯れるときなどは屈託のない表情で笑うことがある。
また、九郎や十二郎と違い財布を持ち歩いておらず、常にほとんど金を持ち合わせていない。先述の通りカツアゲ常習犯であるのもこのためだと思われる。
忍学校時代は猿田や猫平をパシらせており、特に猫平とはお互いに猫語の精度を高めあう仲だったが、これは人間の脳を猫に移植する実験のために、猫と相性のよさそうな人間を探す忍務のためでもあった。このためしのぶ(かつての猫平)は十郎のことを恨んでいるが、十郎はしのぶに「人間の体に戻れる方法がある」と持ち掛け、しのぶを肩に乗っけて五十嵐抹殺の忍務にあたっている。
常に胸部と背中に「NIN 10KG」と書かれた特徴的な円盤を装着しており、十郎が相手に触れられると自動的に相手を攻撃する仕組みになっている。実際に街中でドミニクに喧嘩を売られた際はこの機構を利用して彼を圧倒した。またその二人の仲裁に入ったアレクセイが毒指の使い手だと見抜き、彼を「友達がいないやつ」と評した。
単行本では8巻以降の表紙に登場している。彼が回想以外で初登場した8巻と次巻の9巻では前主人公である九郎とバトンタッチする様子がそれぞれの顔が見えるアングルで描かれ、10巻では単独で描かれている。また、九郎が描かれなくなった10巻からは表紙がフルカラーになっている。
雲隠 十一(くもがくれ といち)
九郎の妹にあたる(長女なのかは不明)。長い前髪を頭頂部で縛った髪型が特徴の少女。16歳。雲隠兄弟唯一の女性で、くノ一最強の女とされている。
語尾に「ッス」をつけてしゃべる癖がある。
現在は講談高校襲撃の生き残りで、暗殺の危険にさらされている野口の身辺警護に当たっており、常に彼女と行動を共にしている。
野口家の居候として突然現れるも、彼女の両親はすでに十一のことを受け入れていたことから、九郎が大野たちにかけた催眠術と同様のものを野口の両親にかけているようである。
作中に登場するほかの雲隠兄弟と異なり、単行本10巻時点で野口一家以外との交流が一切描かれていない。
快活な性格で、いつもニコニコしている。野口が同性なのもあってかいやらしい言動が多く、会話の流れによっては下品なワードも躊躇なく発する。彼女にもそのことをたびたび突っ込まれている。
手先が器用で、野口家のテレビのスクランブルを一瞬でいじって『おっさんといっしょ』を観れるようにしたこともある。
戦闘能力は不明だが観察眼は確かで、テレビ越しに映る加藤と透明化した処刑人との見づらい戦いを野口に解説していた。
雲隠 十二郎(くもがくれ じゅうにろう)
雲隠一族
雲隠 虹郎(くもがくれ にじろう)
推定年齢32歳。ニンドルネーム「No.7(セブン)」。雲隠兄弟最強の男とされている。レインボーハウンド、UNキラーなど複数の呼び名がある。要人警護やNHK(忍者放送協会)の人気番組『おっさんといっしょ』の「殺すお兄さん」役などを務めている。
同番組で死刑囚だった加藤の返り討ちに会い、UNの爆弾兵器に囲まれる。最期にUNとつながっていた加藤に自分たち雲隠一族(NIN所属)が神隠一族(UNと関係)を滅ぼすと言い残し、爆弾兵器を加藤に投げ返そうと試みるも、その前に爆弾が爆発し生死不明。十郎によると義肢は損壊したものの忍災が下りるらしい。
普段は一切しゃべらないが、先述の最後の言葉の時に声がロボット口調になっていることが明らかになり、実際に爆発した彼の体も四肢がロボットのようになっていた。
雲隠兄弟の男子はみな一郎、次郎、三郎…という簡素な名前だが、彼と寿三郎・零だけが例外である。
雲隠 四郎
NINの忍者
加藤(かとう)
声 - 新垣樽助
眼鏡をかけた短髪の青年。中忍(キャリア)。鬼首の発言から役職は副隊長。
普段は宅配便「志能便」の配達員として勤務している。九郎に講談高校潜入と外国人確保の指示を与える。下忍の九郎に最新式の摩利支天が配布されたこと、「UN」や佐々摩の降忍について疑問を抱く。自分に情報が降りてこず、ストレス解消を兼ねてアポ電強盗を殺害、うち1人を生きたまま忍研に送った。
小津とはかつての戦友で、二人で隊長だった佐々魔をかばって大やけどを負ったことがある。
また、かつて汁忍だった五十嵐が卒忍試験の際にくノ一を殺害し、忍者学校脱出寸前まで成功させたときに入れられた牢の壁には、「四郎」の文字の隣に「カトウ」という文字が彫られており、彼もまたかつて汁忍だった可能性がある。
講談高校襲撃に備えて鬼首を日本に帰国させたのと同時期に、UNの新兵器で全身を透明化した忍者がNINのくノ一を襲撃したため、NIN上層部にUNとのつながりを疑われ、佐々魔や平に問い詰められた。その際はレインボーハウンド(虹郎)のまた下をくぐることでNINへの忠誠を証明した。老いてもなお権力にしがみつく七人衆を見て、NINに絶望していた。
講談高校襲撃の際には鬼首を指揮し、自らは国内用地上戦闘機としては最強のCUBEに搭乗してUNの刺客である猿田を抑え込み、遁の力を借りて撃破する。しかし結果として鬼首を死なせ、遁を喪失するという事態を招いた責任を問われる形でNINに極刑を言い渡され、地下牢に拘束される。その際地下牢に現れた佐々魔の提案でUN側に寝返り、処刑の場である『おっさんといっしょ』で処刑人である虹郎や、司会の高千穂お姉さんらを番組のセットごと爆破し、同じく死刑囚の五十嵐と共に行方をくらませた。
日比 奇跡(ひび みらくる)
声 - 畠中祐
推定年齢は24歳。
平の弟子。長髪の青年。韻の踏み方が微妙なラップを発する癖がある。
かつて練魔区や西東京全域のヤンキー全員をしめた伝説の不良「サンダー日比」という異名がある。
九郎とは忍者学校時代の友人であったが、卒業試験の際に九郎に落雷ポイントに誘い込まれ、落雷を受け卒倒、落第したと吉田の回想内で語っている。この時の影響か、顔の右側に傷跡(リヒテンベルク図形)が残っており、右目はカメラが仕込まれた義眼になっている。(九郎本人は川戸に中学時代、奇跡が落雷で死亡したと話していた。)また、九郎を殺すと吉田に宣言した。
この事件がきっかけで耐電体質になり、戦闘時には電撃パーカーをいつも身に着け、相手によっては自分もろとも相手を感電させる戦法を採ることがある。
コーポ村山ではアレクセイ、鈴木との三つ巴の戦いを繰り広げたが、九郎から爪楊枝の吹き矢で攻撃を受け、外国人の獲物を横取りされた。
九郎、鈴木、蜂谷たちと共に講談高校に潜入している。
少年漫画にあこがれて、敵に狙撃されるリスクを顧みずに仲間全員で屋上に集合してしまい、九郎から「バカ」といわれる。
先述のように九郎を恨んでいるようだったが、九郎本人の前では彼に何度も気遣いを見せており、敵意を見せる様子はなかった。特に九郎が山田に殺害された際にはうち覆いをし、彼の死を悼んでいた。
鈴木(すずき)
声 - 種﨑敦美
推定年齢は20歳。
吉田昭和の担当編集者で金髪が特徴の女性。正体はくノ一で、佐々魔の部下。講談高校襲撃以降の階級は忍長。鬼首とは忍術学校時代の同期。NN(ニンドルネーム)が沢山ある。純粋愛には「エセ金髪」呼ばわりされているが、金髪は地毛らしい。
吉田の住まいでもあるコーポ村山内にアレクセイが潜伏していることを知り、彼の制圧を試みる。摩利支天と似たステルス性能のあるシャツを着用している。瑛太のドローンを使い、奇跡とアレクセイの戦闘を妨害した。
彼女が指令を受けたLINEグループのグループ名は9-1(くノ一)となっている。彼女が吉田を拉致した際に乗っていた車のナンバーも同様である。
九郎、奇跡、紫音たちと共に講談高校に潜入している。
若者の匂いが苦手で、講談高校では常に白マスクをしている。
逆に、男性の加齢臭が性癖で、吉田や担任の加齢臭を気に入っていた。吉田にネームの修正を指示した際に影で応援するなど、吉田への思い入れが特に深い。透明化した忍者に囲まれた際や、講談高校襲撃の際は「死んだら吉田先生が悲しむ」ため、生き残ることを第一としていた。
クラスメイトの野口のことが嫌いで、高校脱出の時は終始彼女に悪態をついていた。
講談高校襲撃以降は五十嵐抹殺の忍務を受ける傍ら、何かしらの目的で部下と共に吉田を拉致している。
九郎は名字ランキングで彼女に敗北感を感じていた。
蜂谷 紫音(はちや しおん)
声 - 山下大輝
小津の弟子に当たる忍者。ゆるふわ系の見た目をしており、ウェストポーチとクマのぬいぐるみを所持している。クマのぬいぐるみにはレーザーポインターが搭載されている。
本人は快活な性格だが、ぬいぐるみを介した腹話術で他人に暴言を吐いたりセクハラまがいの言葉を発したりすることがある。
九郎同様、マジックテープの財布を持っている。本人曰くマジックテープの財布は若者の間で大流行中らしいが、本当かどうかは不明。
アレクセイと戦闘したコーポ村山にも気配を消して、疲弊したアレクセイにとどめを刺そうとしていたが、九郎のせいで失敗したため、そのことを反省している。
その後九郎・川戸・大野が飲みかわしているところに姿を現し、九郎の転入試験を手助けすることを本人に伝えた。
九郎、奇跡、鈴木と共に講談高校に潜入しており、九郎がマコちゃんを倒した際は彼女を保健室に連れていき、戯術、別名第二種房中術(色仕掛け)で懐柔した。
UNとの戦闘でマコちゃんが彼の盾になろうとした際には、彼女を押しのけて自ら日本刀を握って透明化した敵と戦った。その戦闘の結果彼女が致命傷を負った際には、彼女に礼を言い、その死を看取り、悼んでいた。
NIN最高幹部七人衆トップ「多羅」の孫。CUBEのカメラに彼が移った際に出た表示は「データ不明」だった。
佐々魔(ささま)
声 - 魚建(男)、園崎未恵(女)
浮浪者の中年男性のような風貌をしており、男性でありながら他人に自らの母乳を飲ませようとしたり、髪の毛の中に小鳥を飼っていたりと何かと奇行が目立つ人物。
元一等忍尉だったが、現在は何らかの忍務の為に降忍し、下忍として活動している。加藤には降忍の理由やUNについて詳細を明かしていない。
練魔区内で外国人と一戦を交えるが、銃弾を2発受けた。
吉田の回想にも登場し、温泉擬装問題について自分が泉質に疑問を感じ鑑定機関に調査を依頼したと語っている。
その正体は女性であり、変装は忍研が開発した摩利支天のβ版の装備によるものであることが23話で判明した。
UNと何かしらの関係を持っており、猿田の寝返りにも関与している。また、加藤が投獄された際には上記の装備で透明化した状態で獄中に現れ、加藤にUNに寝返るように促した。
加藤・小津はかつての部下で、鈴木は弟子。
小津(おづ)
声 - 相馬康一
蜂谷の師匠。眼鏡をかけたやや小太りの中忍。よく鼻をかんでいる。アニメ版に登場した報告書の記載内容によると、階級は准忍尉。
普段は練魔区役所の職員として活動しており、忍者志望の外国人を受付であしらった。加藤を親友と称し、外国人の情報を報告する。
NINでの役割は有事の際の情報統制らしく、講談高校が遁で空爆された際には部下に隠蔽を指示していた。
ボタンをほぼとめていないシャツにかなり短い短パンという服装や、携帯に無数のストラップをつけるなど目立つ点が多い。走るときに「プリン、プリン」という効果音がついている。
加藤とはかつての戦友で、二人で隊長だった佐々魔をかばって大やけどを負ったことがある。
弟子で且つNIN七人衆トップの孫である蜂谷のことを出世の切り札と思っており、彼が絶対に死なないように配慮している。
講談高校の一件の後、UNに爆撃されるも庁舎に守られていたため無事だった。
蜂谷以外にも役所内に小峠という優秀な女性部下がいる。
目がとてもよく、普段は眼鏡をかけてあえて視力を落としている。
平(たいら)
声 - 浜田賢二
日比奇跡の師匠。日比乱乱の上司。スキンヘッドの中忍。喫煙者。ハイテクは信用できないと言い、「五色マッチ」を使って指令を受ける。アレクセイ確保の為、奇跡をコーポ村山に送り込む。
アレクセイに対してロシア語で会話するなど、ロシア語が堪能である描写がある。
加藤のことを敵視しており、コンビニのおばちゃんと鈴木がUNの忍者に襲撃された際は、加藤とUNのつながりを疑い、佐々魔と共に彼を問い詰めた。
想定外のことが起こると尋常じゃない量の汗をかく特徴があり、UNが遁を狙っていることに気づいたときはわかりやすく動揺していた。
日常的に部下の乱乱にセクハラを働いているが、乱乱本人は全く意に介していない。
日比 乱乱(ひび らんらん)
声 - ファイルーズあい
平の部下のゴスロリ風の女性。かつて鬼首に左目を潰されたため、眼帯をつけている。
分析官のような役割で忍大学校を首席で卒業し、現在は忍研に所属している。普段は地下要塞のような施設に勤務しており、徹夜を繰り返している。
物語当初は下忍だったが、UNとの戦争がはじまり、中忍に格上げされた。
日常的に平にセクハラを受けているが、本人は全く意に介していない。鈴木は彼女のことを「忍研一のヤリマン」呼ばわりしているが本人はまんざらでもないようで、鈴木のことをセンパイと呼び、表面上は慕っている。
一方鬼首のことを恨んでおり、講談高校襲撃の際は彼女が死ぬようにUNの刺客に関する情報を意図的に鬼首と共有しなかった。結果的に思惑通り鬼首を死に至らしめることに成功するが、平から鬼首の死を聞いても彼女は喜ぶ様子を見せなかった。
同じく忍大学校を首席で卒業した小峠のことを気に入っている。
鬼首(おにこうべ)
声 - 瀬戸麻沙美
加藤の部下。普段は顔を隠しているが、整った顔をした女性である。海外での忍務に従事している。刀と「摩利支天3.5 特殊静電潜像迷彩10式」というステルス迷彩のような装備を使用している。嶋田と共にアレクセイに指示を出していた男を暗殺し、彼の娘を救出した。
小津曰く、彼女はシリアルキラーで日本に入れたら危険すぎるとのこと。
鈴木とは忍術学校時代の同期で、ともに房中術(色仕掛け)で優秀な成績を収めていた。
後輩である日比乱乱の左目を奪ったのは彼女であり、そのことから乱乱に非常に恨まれている。
講談高校襲撃の前に加藤の指示で日本に帰国し、当日は鈴木と同行して校内に潜入していた。房中術の一件で自分らを恨んでいる猿田(UNの刺客)と交戦するも、乱乱が敵情をあえて彼女に伝えなかったことにより、刺し違える形で猿田の攻撃を顔面に受け、死亡する。
コンビニの店員
小峠(ことうげ)
双子のくノ一
嶋田(しまだ)
ドミニク
猿田(さるた)
声 - 伊丸岡篤
卑屈そうな顔をした抜け忍。自分の忍力を出し切らずに老いていくことが嫌でNINから脱走した。脱走してすぐにUNに捕まり、彼らに“単独での講談高校襲撃”という散るにふさわしい戦場を用意された。
講談高校襲撃の際には、装備のスペックに差があるとはいえ鬼首と互角に戦いあっており、高い戦闘能力を持っているさまが窺える。最期は鬼首と刺し違える形で致命傷を負い、遁にとどめを刺された。
忍術学校時代は鈴木や鬼首、十郎、猫平たちと同期。猫平とは親友同士で、ともに十郎のパシリだった。特に房中術で自分たちを弄んだ鈴木・鬼首のことを恨んでおり、講談高校襲撃で雪辱を果たした。
タバコ屋のオヤジ
沢田硝子店という店の一階にあるタバコ屋のオヤジ。丸眼鏡をかけた老人。正体は忍者で、少なくとも中忍以上の立場だが現在は隠居している。平は彼の店で指令用の五色マッチを購入しているが、もう随分長いこと任務には関わっていないようで、本人曰くもう店はたたんだとのこと。
現役時代から組織のために身を削って働いたにも関わらず、技術の進歩で廃れ行く伝統的な手法と同様に、自分のように時代の流れについていけなかった旧世代の忍者が用済みとして日陰者に追いやられていく状況に諦観を抱いている。九郎とも面識があり、楊紀伊高校でUNの刺客と戦う直前に九郎は彼のタバコ屋に訪れて武器をもらっていた。かつてUNと戦い、戦死した八郎のことも知っているようである。九郎のことを応援しており、彼が八郎の仇をとるように祈っていた。
講談高校襲撃の後、店に居るところをUNの自爆ドローンに襲われる。組織からほぼ見捨てられていたような自身さえも標的に選ばれたことに、「最後の最後で認められた」と歓喜しながら爆死した。
コンビニのおばちゃん
声 - 斉藤貴美子
瑛太や吉田などコーポ村山の住人が使っていたコンビニの店員。眼鏡で喫煙者。
正体は忍者で、NINで知りえた区民の個人情報を使って客を弄ぶのが趣味。純粋愛のことを児童相談所に相談したのも彼女である。
鈴木たちの指導教官。佐々魔や高千穂お姉さんを慕っていたが、全身を透明化してコンビニに侵入した猿田と交戦して敗北、殺害された。
原作・アニメ共に第一話にも一瞬登場していた。
高千穂お姉さん(たかちほおねえさん)
声 - くじら
NHK(忍者放送協会)の人気番組『おっさんといっしょ』の司会役。いつも怒鳴りたてるような声で話すおばさん。
加藤らの処刑の際にUNの爆撃に会い、極秘施設である番組のセットにまでUNが侵入したことからNINの末路を悟り、「泥船が沈むのをあの世から高みの見物」と言い残して爆死した。
五十嵐(いがらし)
コンビニ強盗
フードを被ったひげ面でやせ型の中年男性。ナイフを携帯して十郎行きつけのコンビニを襲おうとするが、十郎やコンビニ店員に撃退され、逃走する。
正体はNINの下忍。コンビニ強盗はNINによる命令だったが、任務失敗の咎で『おっさんといっしょ』に出演する。
水遁の術を満足に使えないなど、加藤や五十嵐に比べてはるかに実力が劣っているが、虹郎に致命傷を負わされた際には自らの内臓を振り回して彼に体液を浴びせ、摩利支天の透明化を無力化するという功績をあげる。このことで加藤に認められ、名前を尋ねられるもそれに応える前に昏倒してしまう。
最期は死力を振りしぼって床にあった処刑場脱出の暗号を爆風から守り、加藤と五十嵐の脱走に一役買った。
多羅(たら)
声 - 釘宮理恵
NIN最高幹部七人衆のトップ。もともとは老齢だったが脳移植の結果、現在はかわいらしい乳児の姿になっている。言葉はまだ話せないがコミュニケーションは取れる。
脳移植には佐々魔の子供の体を利用しており、そのことに感づいた小津を戦慄させた。
体の提供や乳母の役割などで次期権力闘争に利用されている。乳母は日比乱乱。
日々 喧喧諤諤(ひび けんけんがくがく)
UNの忍者
禍山
宗主
講談高校
瑛太(えいた)
声 - 内田修一
講談高校の生徒で、コーポ村山に住んでいる。苗字不明。
そっくりな見た目をした母親がおり、こちらは本人と違い明るい性格をしている。
以前から川戸の部屋を盗撮するなどしていた。ある日、自らが所持しているドローンを使い、ベランダに干されていた川戸のブラジャーを窃盗しようとするも、ちょうど帰宅してきた大野に阻止され失敗。後日リベンジを果たそうとまたアパートに訪れるが、摩利支天で透明化して待ち伏せていた九郎に、装備の効果を確かめる実験で左肩に高圧電流を流され気絶した。その後九郎に、「報酬として下着ドロの汚名削除と、川戸の声が録音されている音声データをやるから、変態外国人を捜せ」と言われ、報酬の為に行動を開始する。
東や野辺地らにいじめられており不登校だったが、九郎に守ってやると言われ登校を決意。ただしその護衛には金銭が発生する。高校では女子トイレを盗撮しようとしていた事もバレて味方がいないらしい。また自分を虐めている東の誹謗中傷をSNSに書き込むという事もしている。
同じクラスの野口とは小、中の幼馴染み。
九郎・奇跡・野辺地・山田と楊紀伊高校に殴り込みに行く約束をしており、講談高校襲撃当日は山田に半ば拉致されるような形で楊紀伊高校の屋上に連れていかれ、山田と九郎・奇跡が対峙する際の人質のような役割になった。ただし、九郎は瑛太の存在をほとんど忘れていた。
その後は講談高校の数少ない生存者の一人となってしまい、忍者による暗殺におびえて暮らしている。
野口(のぐち)
声 - 徳井青空
金髪の女生徒。瑛太とは小、中からの幼馴染みで、九郎が編入試験に来た際、補習を受けに来た。九郎が水遁の術(お漏らし)をした際には率先して掃除しようとした事もあり、意外と面倒見がいい。
クラスではカースト上位のグループに居たらしいが、ある事が起こり居場所を失ったらしい。
夜の仕事に興味があり、川戸から「風俗やりたいの?ダメとは言わないけど、今振り向いた人(大野)にフェラ出来る?」と言われたが、大野を見て「やっぱムリっす」と返した。
九郎には若干の思い入れがあるようで、九郎が転入して一瞬で隣の席の佐藤と打ち解けたときは彼女に嫉妬していた。
佐藤のことを「クラスの地味な子」と思っている。
講談高校襲撃の際には佐藤と共に教室から離れた場所にいたために難を逃れ、鈴木と合流して順風耳の指示のもと地下から学校を脱出した。当日、登校していた生徒の中では数少ない生存者の一人である。そのため暗殺される危険があり、現在は居候の十一に警護されている。
なぜか鈴木に敵視されており、「大した美貌も人望もないくせにクラスで上位の立ち位置にいたけど、あっさり失墜した女」呼ばわりされている。講談高校脱出の時は片足のない鈴木に終始肩を預けさせられていた。
グロテスクな映像には耐性があるが、男性器を観ることには慣れていない。ただし興味はあるようで、十一と一緒に『おっさんといっしょ』を視聴していたときは指の隙間からずっと加藤の男性器を観ていた。
東(あずま)
声 - 中村源太
瑛太を虐めているクラスメイトの男子。父親はもと練魔区長。瑛太にSNSで誹謗中傷を受けている。
男子に嫌われており、本人もそれを自覚しているのか野辺地にそれを指摘されたときは「傷つくじゃねーか」と発言していた。
瑛太を虐めていた際に、ダンボール男(変装した九郎)に首を捻られ、やっつけられてしまった。
講談高校襲撃の際は、遅刻登校しながら瑛太をどうやって虐めるか思案していたところ、校門前で透明化した猿田に首を切断された。講談高校襲撃の最初の犠牲者。
その後彼の生首は校門に放置された挙句、NINのトラックに何度も轢かれるなど散々な扱いを受けた。
このことからNIN側だった彼の父はUNに寝返り、彼らにアジトとなる邸宅を提供した。
野辺地(のへじ)
声 - 露崎亘
東とつるんで瑛太を虐めていた不良。オールバックの男子。
九郎の立ち方から彼が強いことを見抜くなど、東と違って多少武道の心得がある様子。
学校に警棒を持ってきている。
昔からヤンキーにあこがれており、理想のヤンキーになれない虚しさを瑛太で晴らしていた。小学生のころ「サンダー日比」にあこがれており、講談高校でサンダー日比(日々奇跡)に出会ったときは感激していた。
九郎や奇跡が忍者だと知ってからは彼らに敬語で話しかけている。瑛太と共に九郎・奇跡の楊紀伊高校殴り込みに同行していたため、講談高校襲撃を免れる。本人は九郎たちが山田と対峙する前に別れ、屋上前で待機していた。
講談高校の数少ない生存者の一人だが、その後の動向は不明。
山田 美月(やまだ みつき)
声 - 内田彩
瑛太の憧れの女子。瑛太目線での説明では、誰とでも分け隔てなく接して男女共に好かれる。しかし完璧ゆえに一部からは誹謗中傷を受けている。例えば、月に一度の排卵日は淫乱になりその日は誰とでも来るもの拒まず500円で相手をしてくれるといううわさ話がある。その目印はまつげに粘土がついていて、瑛太が見た際には本当に粘土がついていた。
野辺地には「トップクラスに可愛いけど、ズレてる」と思われていり、実際にどこかずれている言動が目立つ。瑛太がいじめられることを知っていながら、嘘をついて彼を東たちのもとに連れて行った。
鼻くそを食べる癖があり、それを見られた際は瑛太に引かれていた。
その正体はUNに所属する忍者。幼少期から幽閉され、ほかの子供と殺し合いをする日常を生き残ってきた猛者である。戦闘時は筋骨隆々になる。
きわめて高い戦闘能力を持っており、かつて雲隠兄弟のひとり(作中の会話内容から八郎のことだと思われる)を殺害している。電撃や毒にも耐性がある。楊紀伊高校の屋上で、奇跡を打ち負かした後、九郎と対峙。九郎に鼻を奪われるも、彼の装備の弱点を突く形で九郎の命を奪った。
削がれた鼻に関しては、「死角が減るからこのままがいい」と禍山に語っていたが、のちに元の鼻に戻っている。
戦闘狂で、宗主が自分よりも強い可能性を見出した際が頬を赤らめて高揚していた。
佐藤(さとう)
声 - 森山由梨佳
九郎の同級生で、長い黒髪と切りそろえた前髪が特徴の女子。
彼の転校初日、席が九郎の隣だった。転校前から知り合いだった面子を除けば、九郎が講談高校で最初に打ち解けた生徒でもある。九郎は名字ランキングで彼女に敗北感を感じていた。
九郎の転校初日に彼が上半身を透明化して歩いている様子を目撃する。オカルト好きで、学校で目撃した上半身のない男子のことを誰かに話したくて仕方がない様子だった。また、カメラを常に持ち歩いている。
クラス内でのカーストはあまり高くないらしい。野口のことを「クラスの派手な子」と思っている。
講談高校襲撃の際には写真を撮るために教室から離れたために難を逃れ、野口・鈴木と合流して順風耳の指示のもと地下から学校を脱出した。当日、登校していた生徒の中では数少ない生存者の一人である。そのため、野口同様暗殺される危険があるようだが、警護がついているかどうかは不明で、現在も無事であるかどうかには触れられていない。
便所飯の生徒
マコちゃん
声 - 河瀬茉希
厚生労働省援護工作二課(通称エンコー)のエージェント。隈取メイクをした小柄な女子高生。メイクが原因で、学校で浮いている。
同じく女子高生として在校している二人の仲間がおり、三人とも対摩利支天用に作られた回転式ツイストダガーで戦う。三人は寄せ集めで、仲はあまりよくないらしい。その三人の中では一番強いが、屋上での九郎との戦闘で右ひじを脱臼し、敗北する。その後保健室で、房中術を用いた蜂谷に懐柔された。
芝居がかった口調でしゃべる癖があったが、蜂谷に懐柔されてからは治っている。
“朝練”で蜂谷と保健室にいるときに講談高校襲撃に巻き込まれ、仲間二人が殺害されたことを知り、憤っていた。透明化した猿田の気配に気づいて蜂谷の盾になろうとしたが、蜂谷が彼女を押しのけて矢面に立って戦ったため、それを援護した。結果的に発射したツイストダガーの先端で猿田に一撃を与えることに成功するが、去り際の猿田によって首元への致命傷を食らってしまう。最期は蜂谷に礼を言われ、それに応えたのちに息絶えた。
講談高校襲撃で猿田に有効な攻撃を与えた数少ない人物だが、結果的に回収された彼女の武器が鬼首の命を奪う結果となった。
ガングロメイク(大柄)
名前不明。マコちゃんの仲間でいつも無口と一緒にいる。大柄で涙袋が特徴的な女子。夏服の制服の裾を結んでへそを出している。会話の様子から無口より立場が上のようである。無口とともに屋上での戦闘で鈴木に敗北する。
マコちゃんが蜂谷に懐柔されてからはずっと不機嫌で気性が荒くなり、ガングロメイクもやめてしまった。
デブ竹を恫喝していたときに講談高校襲撃に巻き込まれる。無口にマコちゃんに連絡するように指示し、対摩利支天用に作られた回転式ツイストダガーを用いてデブ竹を人質にし、その場を切り抜けようとするが、無口共々猿田に殺害された。猿田に胴を両断された際は、デブ竹に指摘されるまでそのことに気づかなかった。
残された彼女の上半身はその後講談高校が倒壊するまでデブ竹に括りつけられたままだった。
ガングロメイク(無口)
デブ竹(でぶたけ)
声 - 高橋伸也
瑛太と共にいじめられていた男子高校生。あだ名の通り太っている。
瑛太が不登校だったときは、瑛太の分のいじめが全て自分の負担になってしまい、彼に学校に戻ってくるように促していた。瑛太が戻れば自分がパシリ頭になれるという恥を捨てた発言を瑛太本人にしている。
元ガングロの二人にいじめられていたが、マゾヒストなのか、当人は嬉しそうにしていた。
講談高校襲撃の際には目の前で元ガングロの二人を猿田に殺害され、大柄なほうの元ガングロの上半身を体に括りつけられたまま逃がされる。職員室に駆け込んで終盤まで生き残るが、目の前に遁が落下してしまう。その後の描写はないが、そばにいた教頭先生共々校舎の倒壊に巻き込まれて死亡した模様。
担任
声 - 宮本誉之
50代くらいの男性教師。単行本6巻についているキャラ表では「担任」となっているが、転校生の紹介は別の教師が行っている。眼鏡で白髪の短髪。九郎の転入試験の日に同じ教室で野口に日本史の補習授業をしていた。野口の将来を心配している。
九郎の行動に度々感心したり驚愕したりしていた。
鈴木曰く「吉田先生には及ばないけど、なかなか」で、彼の加齢臭を評価した鈴木はもっと近くで加齢臭を嗅ごうとしていた。
講談高校襲撃に巻き込まれ、混乱する校内で生徒に教室に戻るよう指示していたが、透明化した猿田に首を切断され死亡する。
教師
教頭先生
順風耳(じゅんぷうじ)
声 - 中博史
講談高校の主事で、学校全体の事情を把握している。順風耳の使い手で、エンコーとつながっている。正体は国家・UN・NIN三大組織の聖域である講談高校の番人で、3つの組織につながりがあるようである。
戦後、今の講談高校の地下で勃発したNINとUNの戦いの唯一の生存者らしい。地下での戦い以降は三大組織どちらとも曖昧な立場になり、墓守として生かされていた。
学校のボイラー室にいることが多く、そこで九郎と対決し優位に立つが、遁に捕捉されて決着はつかなかった。九郎の実力に感心していた。
講談高校襲撃当日は校内に設置された音声通話機能のある消火器や黒板消しクリーナーを通じて、鈴木・野口・佐藤の三人を地下から郊外へ脱出させた。
桐生(きりゅう)
声 - 高橋伸也
九郎のクラスメイトで、顔は不明。
最近部活をやめたことが学校中のニュースになっている。野口曰く、九郎のクラスの中ではカースト一位らしい。瑛太は彼のことを「学校一のモテ男」と思っている。
山田によると部活をやめた直後に学校を辞めたらしく、「九郎と遊びたかった」とのこと。
その正体はUNの忍者で、講談高校襲撃と同日に某国の小型ロケットに乗り込んで衛星軌道上の遁に潜入。コントロールを奪う前に遁は自爆してしまうが、その前にNINの全個人情報データを抜き取ることに成功し、命を懸けてUNに反撃の機会を与えた。その後の生死は不明。
九郎の転入試験の日に正体不明の男子が彼に話しかけているが、それが桐生かどうかは不明。
九郎のアパートの住人
川戸 愛(かわど あい)
声 - 安済知佳
黒髪ショートの若い女性で、美人。アパートの住人で唯一の女性。九郎に無理を言ったり、窓全開で下着を干すズボラな性格。
イメクラで働いており、日中はシラフでいることがほとんどない。客には「愛ちゃん」と呼ばれている。
平成22年2月22日に起きた「22・2・22事件」(にんにん・に・ににんじけん)と呼ばれる忍災で両親を失っている。
イメクラで働いているだけに演技力があり、九郎の講談高校転入試験受付の際に母親役を電話で演じる。その後九郎がクラスメイトの野口をアパートに招いた時もビールを報酬に母親役を演じており、彼女とは気軽に電話をかけるような仲になっている。また、九郎亡き後は野口に自発的に「九郎の母です」と名乗っている。
本人曰く学生時代、高校は入学3日で退学になったらしい。
仕事の帰りに我慢出来ず駐車場で放尿している際に、局部切断事件の犯人である外国人と遭遇するが、女性であった為被害を免れる。瑛太と連絡先を交換するが、瑛太の前科(下着ドロ未遂)の事には気付いていない。
グロテスクな動画を見ることに耐性があり、『おっさんといっしょ』を好んで視聴している。
九郎亡き後、いきなり十郎や十二郎が現れても動揺しなかったことから、大野同様雲隠兄弟に関する記憶が曖昧になるように催眠術がかけられているようである。
口では九郎に関して碌な思い出がないと発しているが、実際のところ彼のことは悪く思っていなかったようである。
大野(おおの)
声 - チョー
くたびれた風貌の中年男性で額のほくろと後退した生え際が特徴。前歯が一本ない。
アパートの間取りの関係で、九郎の部屋と押し入れを境に繋がっている。それにより、九郎と川戸に冷蔵庫のビールを全て飲まれてしまうが、大野も川戸の下着を盗み着用しているので、言い返せずにいる。部屋の中に隠し持っている「奥さん強力マン力号」の9V電池を九郎の任務遂行用の装備に使用される。
九郎たち雲隠兄弟に関する記憶が曖昧になるように催眠術がかけられている。
九郎亡き後は、十郎にカツアゲされたり、勝手に食料を食べられたりと散々な目にあっている。そのことに関して弟の十二郎を問い詰めたが、弁償すると言ってマジックテープの財布を開く彼の姿に九郎の面影を感じ、問い詰めるのを辞めた。
口では九郎に関して碌な思い出がないと発しているが、実際のところ彼のことは悪く思っていなかったようである。
テオ
声 - 高橋伸也
イタリア製の人工知能搭載自立型バイク。
人工知能とは思えないほどフランクな口調でしゃべる。女好きで、バイクのくせに川戸のおっぱいを見ようとする。男は跨らせない主義。
扱いが難しく廃棄予定だったものを九郎が加藤から引き取った。当のテオは廃棄予定だったことを知らなかった。
九郎に引き取られてからは彼のアパートの階段下に停まっている。
講談高校襲撃当日はしのぶの操縦で現場に向かった。その後はしのぶと共に何事もなかったかのようにアパートに戻っているが、前面にカメラのついた人形の顔のような部品が出現している。ちなみに同じ顔の人形がNINの五百忍会に登場している。
しのぶ
声 - 奈良徹
九郎のアパートに住み着いている猫。
後頭部に縫い目があるため、純粋愛には「ヌイメ」という名前を付けられている。
かつて猫平(ねこひら)という忍者だったが、『おっさんといっしょ』に出演させられて虹郎に重傷を負わされ、かろうじて生き残るも忍研に脳を猫に移植されて現在に至る。縫い目も脳移植によるものと思われる。
両目が義眼になっており、カメラ機能が搭載されている。彼が撮影した講談高校倒壊の様子がUN側からネット上にアップロードされていることからUNと何かしらのつながりがあるようである。ただし、そのことを本人(猫)は把握していない。
時折人間だったころの理性を取り戻すことがあるが、すぐに猫の知性に戻ってしまう。ただし十郎と再会してからは人間の知性が以前より長持ちしている。
猫平は釣り目の忍者。忍術学校時代は鈴木や鬼首、十郎、猿田たちと同期。猿田とは親友同士で、ともに十郎のパシリだった。無類の猫好きで、独自に猫語を開発していた。忍術学校時代、鈴木と鬼首に猫語で告白したことがある。鬼首曰く「殺そうかと思った」とのこと。回想は猫語で会話できるのは猫平と十郎だけだったが、猫にされてから猿田と再会した時には彼も(聞き取りだけだが)猫語を解していた。
また、人間だったころからバイクに乗ることが多く、猫の姿になった現在でもその操縦テクは健在である。
猿田が講談高校を単独で襲撃した際には、彼を助けるために猫でありながらテオにまたがって講談高校に乗り込んだ。しかし彼のもとにたどり着く前に猫の知性に戻ってしまい、救出は叶わなかった。その後は講談高校の惨劇を後世に伝えようと、先述のカメラで校内の様子を撮影した。
現在はかつて自分を忍研に売った十郎に「人間に戻れる方法がある」と持ち掛けられ、彼と行動を共にしており、お互い猫語で会話している。
単行本では毎回裏表紙に登場しており、この漫画のマスコット的存在でもある。
その他
アレクセイ
声 - 四宮豪(日本語) / マキシム・コレスニク(ロシア語)
国籍不明。金髪に丸眼鏡、白人で身長190センチメートル、青いフード付きランニングウェアで、柄が日本刀を模した傘を所持しており、日本語・英語・ロシア語を話す。
乳幼児の娘を人質に取られ、海外の組織に所属していた。日本の忍者組織への潜伏を命じられ、接触するため練魔区で局部切断事件を起こす。
基本的には娘を守るために行動しているが、戦闘狂としての一面がそれを凌駕することがある。
忍者組織から目をつけられ、佐々魔など多数の忍者と交戦した。カード型拳銃とカランビット(英語版)を所持している他、耐電訓練を受けており、スタンガンに耐性がある。コーポ村山では鈴木や、奇跡と戦闘になり、車で逃亡を図ろうとした際に車内に隠れていた九郎に制圧された。忍者達に確保されるも、佐々魔らから、その能力を外商部が買っていることを告げられた。また、嶋田から娘の無事を伝えられ、海外組織を壊滅させるために作戦に参加するよう指示を受け、NINの一員となった。
鈴木・奇跡との三つ巴の戦闘で互角に渡り合う、その戦闘で潜伏していた蜂谷に気配に気づくなど、当初から忍者としての能力は高いようである。
またその戦闘の際に純粋愛に虐待を行っていた父親を始末しようとしたりと、言動の節々から基本的には良識を持った優しい人物であることが窺える。
NINがUNとの戦争に突入してからは、嶋田上忍率いる外商部隊のメンバーとしてドミニクと共に日本に潜入した。NINの一員となってから、日本に潜入するまでの間に毒指を習得しており、また日本語も達者になっている。
純粋愛(じゅんな)
声 - 釘宮理恵
アパート「コーポ村山」に住んでいる小学生。ツインテールの女子で、歯が複数抜けている。高校生からドローンを貸す引き換えに外国人を探すよう命じられ、外国人を捜索する。神社にて潜伏中の外国人を発見し、家に招き入れた。義父から虐待を受けているが、彼がアレクセイに殺害されそうになった際には、「お父ちゃん」と呼ぶなど心配する様子を見せている。
アレクセイとの一件が終わった後、コンビニのおばちゃんの提案で母親と児相へ行き、虐待は無くなったらしい。
キュウリが嫌い。
純粋愛の父
吉田 昭和(よしだ あきかず)
声 - 荻野晴朗
コーポ村山の住人で歴史小説家。その風貌から、純粋愛から「落武者のおっちゃん」と呼ばれ、純粋愛の父からは「ハゲ武者」と罵られた。
担当編集者である鈴木から大切に思われているが、本人はその好意に全く気づいていない。
十数年前、枕元に忍者が訪れて以来、寝る時はドアと窓の鍵を開け、アイマスクを着けて寝る習慣が続いている。一番初めに来た忍者に、1996年12月18日に起きた「在ペロン日本大使公邸占拠事件」において、自らを含む7人の忍者が潜入し、特殊部隊200人と戦ったという話を聞き、その話を元に「7人の忍者 大使公邸を奪還せよ」という小説を出版。それが忍者に伝わったのか、夜中に忍者がたびたび訪れ、忍務を語りに来るようになる。
思弁小説を書いて糊口を凌いでいたが、現在は鈴木とその部下に何かしらの忍務で拉致されている。
海外組織の男
伴(ばん)
伴にケンカを売った刑事
書誌情報
- 花沢健吾『アンダーニンジャ』講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉、既刊11巻(2023年9月6日現在)
- 2019年2月6日発売、ISBN 978-4-06-514569-2
- 2019年8月6日発売、ISBN 978-4-06-516733-5
- 2020年2月6日発売、ISBN 978-4-06-518477-6
- 2020年9月4日発売、ISBN 978-4-06-520682-9
- 2021年3月5日発売、ISBN 978-4-06-522595-0
- 2021年9月6日発売、ISBN 978-4-06-524754-9
- 2022年3月4日発売、ISBN 978-4-06-527060-8
- 2022年8月5日発売、ISBN 978-4-06-528810-8
- 2023年1月6日発売、ISBN 978-4-06-530398-6
- 2023年5月8日発売、ISBN 978-4-06-531894-2
- 2023年9月6日発売、ISBN 978-4-06-533003-6
テレビアニメ
2021年9月にテレビアニメ化が発表され、2023年10月から12月までTBSテレビほかにて放送された。 ナレーションは三宅健太が務めている。
スタッフ
- 原作 - 花沢健吾
- 監督 - 桑原智
- シリーズ構成・脚本 - 大知慶一郎
- キャラクターデザイン - 結城信輝
- サブキャラクターデザイン - 上野ちひろ
- メカプロップデザイン - 反田誠二
- プロップデザイン - 山田菜都美、川石テツヤ、後藤伸正、永尾真琴
- 総作画監督 - 氏家章雄、岩崎令奈
- 色彩設計 - 油谷ゆみ
- 美術監督・3D設定 - 斉藤雅己
- 3Dディレクター - 酒井英之
- 撮影監督 - 志村豪(T2スタジオ)
- 編集 - 内田渉
- 音響監督 - 本山哲
- 音響制作 - ダックスプロダクション
- 音楽 - 小鷲翔太、瀬尾祐介、中野定博、MK、Ryu*
- 音楽制作 - ポニーキャニオン
- 音楽プロデューサー - 中村伸一
- プロデューサー - 片山悠樹、曹聡、塩谷佳之、黒須信彦、堀切伸二、大和田智之、吉田健人
- アニメーションプロデューサー - 大澤宏志、イ・キョング
- アニメーション制作 - 手塚プロダクション
- 製作 - 「アンダーニンジャ」製作委員会
主題歌
「Hyper」
「秘密」
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 | 初放送日 |
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1話 | 石を投げれば忍者に当たる | 桑原智 | 武藤公春 |
|
| 2023年 10月6日 |
2話 | 私は忍者になりたい | 川西泰二 |
|
| 10月13日 | |
3話 | オッパイは近くて遠い存在 | 松島未恵 |
|
| 10月20日 | |
4話 | 忍びの掟は分かっているな? | 山下悟 |
|
| 10月27日 | |
5話 | 雲隠は日本で多い 苗字ランキング10位以内(嘘) |
| 松井信太郎 |
|
| 11月3日 |
6話 | 地獄の釜の蓋がいま開いたよ | 桑原智 | 蟹久保朱眞 |
|
| 11月10日 |
7話 | オニャニャ、ニャンニャ、 ニャニャニャニャンニャ? | 上間由梨 |
|
| 11月17日 | |
8話 | 地上の忍びどもは、すべて滅ぼす |
| 武藤公春 |
|
| 11月24日 |
9話 | 俺は忍びの歴史に残るぜ |
| 山下悟 |
|
| 12月1日 |
10話 | 乙女の胸はとても大切なものなの |
| 前園文夫 |
|
| 12月8日 |
11話 | ついに、九郎が刀を握った | 松島未恵 |
|
| 12月15日 | |
12話 | いつも通りクシュクシュとね | 桑原智 | 川西泰二 |
|
| 12月22日 |
放送局
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2023年10月6日 - 12月22日 | 金曜 1:28 - 1:58(木曜深夜) | TBSテレビ | 関東広域圏 | 製作参加 / 字幕放送 |
金曜 23:30 - 土曜 0:00 | BS11 | 日本全域 | 製作参加 / BS放送 / 『ANIME+』枠 | |
2023年10月14日 - 12月30日 | 土曜 1:53 - 2:23(金曜深夜) | テレビ北海道 | 北海道 | |
2023年10月15日 - 12月31日 | 日曜 1:30 - 2:00(土曜深夜) | TBSチャンネル1 | 日本全域 | CS放送 / リピート放送あり |
配信開始日 | 配信時間 | 配信サイト |
---|---|---|
2023年10月6日 | 金曜 3:00(木曜深夜) 更新 | |
2023年10月11日 | 水曜 3:00(火曜深夜) 更新 |
|
TBSテレビ 金曜 1:28 - 1:58(木曜深夜) | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
アンダーニンジャ
|