アンドロメダ・ストーリーズ
以下はWikipediaより引用
要約
『アンドロメダ・ストーリーズ』は、竹宮惠子作・光瀬龍原作のSF漫画(およびアニメ作品)である。朝日ソノラマの月刊『マンガ少年』1980年11月号から1981年5月号および同社の月刊『デュオ』創刊号・10月号から1982年11月号に連載された。単行本は全3巻がサンコミックス(朝日ソノラマ)から刊行されている。
あらすじ
侵略の始まり
双子の誕生とアランシャンの機械都市化
一行は港から避難船に乗ったものの機械に攻撃されミランが殺される。アヨドーヤも機械の支配を受けつつあり、ミランにそっくりな機械が難民を攻撃する。ジムサの不思議な力が、居合わせたロブの心を捕らえ、彼の助けでジムサとリリアは砂漠へ逃れる。そうして約10年が経過する。
ジムサと老師の出会い
イタカの命令で2人を追ってきた者たちがリリアを襲う。ジムサは戦うが負傷し、老師に助けられる。ジムサはリリアが王妃として尊敬される様子を見て、彼自身も太陽王と呼ばれる。老師は150期の昔に消えた惑星ミュラトの血がアヨドーヤ王家に流れており、最も濃い血をジムサが持っていると告げる。
基地への攻撃
カイトが海に墜落し、ジムサと老師は作業用ロボットのベスに助けられる。ベスは1万年前に他の惑星から来たが、宇宙船の事故で移動できなかった。その相棒のアンドロイド・アークをジムサが修理すると、2人はジムサをマスターと呼ぶようになる。
破壊は老師の中心基地にも及んだが、リリアはバルガにより救出されていた。老師はロボットを味方にはできないと言い、ジムサはリリアとともに老師の元を去る。バルガがかつて自分が預かった赤ん坊を思い出すと、老師はテレパスでバルガの心を読み、ジムサの兄弟アフルの存在を知る。
アフル
敵の正体
ジムサムとアフルの邂逅
「敵」は偵察衛星を打ち上げ、ミュラトの人たちが建設中の新しい基地を破壊する。アストゥリアスの機械化は惑星の70%にも及び、「敵」は残りの30%も変えようとしている。しかし、その「敵(マザー・マシーン)」はかって老師が作り、プログラムしたものである。「敵」はミュラト、ロンドリア、グローヴを機械化し、どこまでも次の星に手を伸ばしていき、同じことを繰り返す。
リリアは病に伏し、ジムサが水を探しに行っている間に迎えにきたイタカに誘われアランシャンに戻る。「敵」と人間との戦いは機械の圧倒的な力で最終段階を迎える。アークとベスの動かす戦闘船はかろうじて機械の攻撃を防いでいた。
機械の攻撃からアフルを庇ってジムサは重傷を負い、アフルは腕を骨折する。ジムサは手当を受けたが、アフルの痛みを自身に引き受ける。イルはジムサの意思を無視して痛み止めを投与する。その瞬間に、アフルは骨折の痛みを感じる。イルの知らせで老師とアフルは宇宙船に向かう。アフルは昏睡状態のジムサを兄さんと呼び、ジムサの負担を自分で引き受けようとする。
最終決戦
人々を惑星から脱出させるためにイルはアークの宇宙船を使おうと考えるが、人間は宇宙船の航行速度に耐えられないという。それでもイルはジムサとアフルを船に乗せ、人々と機械との最終決戦の場へ戻っていく。反乱する人間を全滅させたと判断したマザー・マシンは、中枢部(アトラス神像)を宇宙へ発進させ、老師の宇宙船による惑星破壊の大爆発をすり抜けて宇宙のかなたへ消える。
エピローグ
登場人物
コスモラリア帝国(惑星アストゥリアス)
アランシャン(王宮)
アヨドーヤ王国
レジスタンス
ミュラト陣営
ロドリヤン陣営
アニメ版
アニメは1982年8月22日放映『24時間テレビ 愛は地球を救う5』の枠内で放送された(85分)。同番組のアニメ枠では、例年は手塚治虫が関与する作品が放送されていたが、前年の『ブレーメン4 地獄の中の天使たち』が納期に間に合わずほぼ未完成の状態での放映された事が問題になった為、この事態を重く見た日本テレビ上層部の意向で他社制作の今作が放映された。今作の評価次第で翌年度の他社制作も検討されたものの、読者層が限られるかつ読者がアニメ化作品の完成度に厳しい少女漫画だった事から視聴率が芳しくなく翌年度からは再び手塚作品を放送することとなった。
また、2001年8月14日にはNHKのBS2の『BS夏休みアニメ特選』の枠で放送された。
放送時点では、漫画はまだ連載中で、アニメで先にラストシーンが描かれることとなった。後続して完結した漫画のラストシーンには、アニメ版の主題歌『永遠の一秒』の歌詞が引用されている。アニメ版は、放送時間が限られているため物語は細部が省略されている。
例を掲げると、
- 砂漠の中で10年間幼いジムサと王妃リリアの生活を支えたロブは、知的障害者ともとれる言動であり、ジムサの超能力によって隷属させられるが、彼はアニメには登場しない。
- 王宮内で会うミランは機械に完全に支配され、イタカと共にリリアを誘う。
- アークとベスはアストゥリアスを出発する際に船内で起こった爆発で壊れ、宇宙船は地球に辿り着きそのまま海に落下する。また、老師は自ら宇宙船に乗ってアストゥリアスへ突っ込んでいくが、爆発する宇宙船の中で原作とは異なる正体が露わになる。
なお、ジムサ役とアフル役の声優は当時夫婦だった。
キャスト
- ジムサ - 古谷徹
- アフル - 小山茉美
- イル - 藤田淑子
- イタカ - 井上真樹夫
- リリア - 上田みゆき
- ミラン- 野沢那智
- ベス - 杉山佳寿子
- アーク - 塩沢兼人
- バルガ - 野田圭一
- クフ(老師)- 柴田秀勝
- ジムサ(幼年時代)- 川島千代子
- ゴダイ(バルガの父)- 岸野一彦
- タラマ(ジムサの乳母)- 麻生美代子
- 頭領- 北川米彦
- 大法官- 矢田耕司
- ゴデム- 佐藤正治
- 商人- 寺田誠、戸谷公次
- 侍女- 高木ゆう子、津島瑞、飯塚はる美
- マザーマシン - 増山江威子
- 女性ナレーター - 中野聖子
- ナレーション - 金内吉男
スタッフ
- 製作 - 今田智憲
- 企画 - 吉川斌、都築忠彦(日本テレビ)、足立和
- プロデューサー - 堀越徹(日本テレビ)、田宮武
- 製作担当 - 大野清
- 演出 - 佐々木正光
- 脚本 - 辻真先
- 作画監督 - 清山滋崇
- 美術 - 田中資幸
- 音楽 - 大野雄二
- 主題歌「永遠の一秒」
- 作詞 - 山川啓介 / 作曲・編曲 - 大野雄二 / 歌 - STEVANY(ステファニー)
- このステファニーとは1980年代初頭に活動していたシンガーソングライター、なかやまて由希の変名であり、同時期にアニメソングなどを歌っていたステファニー・ボージェスとは無関係。
- 原画 - 山口泰弘、石井邦幸、青鉢芳信、道下有希子、松本清、中島ちゅうじ、今井よしみ、内山まさみち、高橋朝雄、島田英明
- 動画チェック - 武井恒雄
- 動画 - 鈴木まり子、深水正人、祝ちひろ、丹伊田静、矢野淳、佐々木恵子、上野茂々子、高橋のり子、嘉手納好江、河野宏之、中島英子、中矢卓、中林睦雄、安田紀子
- 背景 - 脇威志、宮前光春、小林祐子、平川栄二、有川知子、今井理恵、今野良子、本田修
- 仕上 - 平賀豊彦、岩井隆央、若井喜治、佐藤幸二
- ゼログラフ - 酒井日出子
- 検査 - 森田博
- 特殊効果 - 河内正行
- 撮影 - 佐藤隆郎(チーフ)、菅谷英夫、山口義文、大野正明、輿水隆
- 編集 - 吉川泰弘
- 録音 - 波多野勲
- 音響効果 - 横山正和
- 選曲 - 宮下滋
- 演出助手 - 池田裕之
- 製作進行 - 新井正彦、目黒宏
- 記録 - 竹沢裕美子
- メインタイトル ロゴ - 油谷勝海
- 録音スタジオ - タバック
- 現像 - 東映化学
- 制作 - 日本テレビ、東映動画
- 作詞 - 山川啓介 / 作曲・編曲 - 大野雄二 / 歌 - STEVANY(ステファニー)
このステファニーとは1980年代初頭に活動していたシンガーソングライター、なかやまて由希の変名であり、同時期にアニメソングなどを歌っていたステファニー・ボージェスとは無関係。
日本テレビ系列 『24時間テレビ』内アニメ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ブレーメン4 地獄の中の天使たち
(1981年) |
アンドロメダ・ストーリーズ
(1982年) |
タイムスリップ10000年プライム・ローズ
(1983年) |
出版物
書籍
- 1981年 - 朝日ソノラマ(デュオ別冊・総集編)
- 1983年 - 朝日ソノラマ(サンコミックス)
- 1987年 - 朝日ソノラマ(愛蔵版)
- 1988年 - 角川書店(『竹宮惠子全集』第1期4 - 5巻)
- 1999年 - 講談社(ポケットコミック)
- 2007年 - スクウェア・エニックス
ビデオ
- 1983年 - バップよりベータで発売
- 1990年 - バップよりVHSで発売
DVD
- 2007年 - 東映より発売
レコード
- 1982年 - LP「アンドロメダ・ストーリーズ ドラマ編」(バップ)
- 1982年 - EP「永遠の一秒/エバー・グリーン・ラブ〜人間という名の大きな樹」(バップ) - EPでは『24時間テレビ』の当時のテーマ曲とカップリングされた。
参考文献
- 『アンドロメダ・ストーリーズ』の世界と私(1)
- 『アンドロメダ・ストーリーズ』の世界と私(2)
- 『アンドロメダ・ストーリーズ』の世界と私(3)
- 竹宮惠子の図書館 K_T_Library へようこそ! アンドロメダ・ストーリーズ
- 『アンドロメダ・ストーリーズ』解説 (インターネットアーカイブ)
- アンドロメダ・ストーリーズ