イクサガミ
以下はWikipediaより引用
要約
『イクサガミ』は、今村翔吾による日本の小説。講談社より文庫書き下ろしの長編小説として出版された。
概要
「羽州ぼろ鳶組」シリーズや「くらまし屋稼業」シリーズなどで知られる今村翔吾の大人気シリーズ。『小説現代』2022年1月・2月合併号で、書籍発売前に『イクサガミ天』が全編公開された。書籍は講談社文庫から発売され、『天・地・人』の三部作で完結する。カバーイラストは『東京喰種』や『超人X』の作者である石田スイが手掛けた。
面白さを追求した王道時代小説で、読みやすさとエンターテイメント性から読者には若い世代も多い。今村は山田風太郎を意識したとインタビューで答えており、最古剣術『京八流』の奥義が登場したり、派手なアクションシーンがあるなど、躍動感があるストーリー展開が特徴的である。
本作のオーディオブックも出されている他、『モーニング』(講談社)にて2023年2・3合併号からコミカライズ版が連載されている。作画担当は立沢克美。
『イクサガミ天』は「時代小説SHOW」2022年時代小説ベスト10 文庫書き下ろし部門 第一位を獲得。また「読書メーター OF THE YEAR 2022」第二位に文庫ながら異例のランクインを果たした。
あらすじ
明治時代の日本が舞台。大金を得る機会を与えるとの怪文書により、明治11年2月に腕に覚えがある292人が深夜の京都・天龍寺に集まった。
始まったのは、七つの掟が課せられた奇妙な「遊び」。点数を集めながら、東海道を辿って東京を目指せという。参加者には木札が配られ、1枚につき1点を意味する。点数を稼ぐ手段は、ただ一つ。大金を必要としていた剣客・嵯峨愁二郎は、十二歳の少女・双葉と共に道を進んでいくが、強敵が次々現れる。金か、命か、誇りか。滅びゆく侍たちの死闘が始まる。
書誌情報
小説
文庫版
- 今村翔吾 『イクサガミ』 講談社〈講談社文庫〉既刊2巻
- 天:2022年2月15日発売、ISBN 978-4-06-526986-2
- 地:2023年5月16日発売、ISBN 978-4-06-528012-6
- 天:2022年2月15日発売、ISBN 978-4-06-526986-2
- 地:2023年5月16日発売、ISBN 978-4-06-528012-6
漫画
- 今村翔吾(原作) / 立沢 克美(作画)『イクサガミ』講談社〈モーニングKC〉既刊3巻(2023年12月21日現在)
- 2023年4月21日発売、ISBN 978-4-06-531334-3
- 2023年7月21日発売、ISBN 978-4-06-532393-9
- 2023年12月21日発売、ISBN 978-4-06-534013-4
- 2023年4月21日発売、ISBN 978-4-06-531334-3
- 2023年7月21日発売、ISBN 978-4-06-532393-9
- 2023年12月21日発売、ISBN 978-4-06-534013-4
登場人物
主要人物
嵯峨 愁二郎(さが しゅうじろう)
柘植 響陣(つげ きょうじん)
カムイコチャ
菊臣 右京(きくおみ うきょう)
狭山 進次郎(さやま しんじろう)
『こどく』主催者
『こどく』参加者
安藤 神兵衛(あんどう じんべえ)
赤山 宋適(あかやま そうてき)
親族関係者
その他の登場人物
佐田 秀(さだ ひずる)
用語
京八流
必ず八人の継承者を用意し、最後の試練を制した者が次の後継者となる。継承戦を拒否することは出来ず、逃亡した者は、始末人に消されるという末路を辿る。七百年もの間、一子相伝で継承されてきた。
「北辰(ほくしん)」「武曲(ぶきょく)」「禄存(ろくぞん)」「破軍(はぐん)」「巨門(こもん)」「貧狼(とんろう)」「廉貞(れんじょう)」「文曲(ぶんきょく)」という星の名を冠した8つの奥義があり、八人の弟子に一人一つ伝授される。
朧流
毎年一度、京八流の継承者と幻刀斎は面会をしている。
幻刀斎は、京八流の継承戦から逃げ出した者は狩る役割がある。
蠱毒(こどく)
蛇、蛙、百足、蛾、虱など百の虫を一つの壺に入れ、放置して共食いをさせる。
最後に勝ち残ったものが神気を帯びるとされ、これを祀れば思い通りの富貴を得られるとも、どんな壮健な者でも殺める毒を作れるともいう。
その他
作曲家・山田竜平氏が、小説をイメージして書き下ろしたオリジナル楽曲がある。