イシュタルの娘〜小野於通伝〜
以下はWikipediaより引用
要約
『イシュタルの娘〜小野於通伝〜』(イシュタルのむすめ〜おのおつうでん〜、The Daughter of Ishtar)は、大和和紀による日本の漫画作品。『BE・LOVE』(講談社)にて2009年18号から2017年22号まで不定期に連載された。安土桃山時代から江戸時代にかけて実在した女性・小野於通の生涯を描いた歴史漫画作品である。単行本は「BE・LOVEコミックス」より刊行、全16巻。
題名のイシュタルは古代メソポタミアの女神、転じて本作の題では金星を指している(冒頭の文より)。
登場人物
主要人物
小野於通(おの おつう)
小野家に時折出現する、常人の目には見えないものが見える「天眼」の持ち主。和歌や連歌、染め物の才に秀でる。天眼により、織田信長には黒龍、羽柴秀吉や徳川家康には強い光、明智光秀の後ろには燃える城、淀の方と千姫には燃え盛る炎、方広寺では地震、夢を通じて信幸と幸村の離別等を予知する。
父や兄が本能寺の変に巻き込まれて亡くなった後、九条家に身を寄せるが、母をも亡くし天涯孤独の身となる。誰かに嫁ぎ妻として生きるよりも「ただ一人の人間」として生きる道を選び、九条稙通・九条兼孝(稙通の養子・九条家当主)・煕子(ひろこ・兼孝の妻)・近衛信尹らの指導により、和歌・連歌・書・立ち居振る舞いなど、公家に引けを取らない教養を身に付ける。一度やむなく豊臣秀次家臣と結婚するが、すぐに離婚。
その後、京に戻ると、宮中や大阪城で書や歌を教える等で、名を上げる。信長・秀吉・家康と時の権力者から庇護をうける。
しかし、その一方で信尹の妻としてより娘・太郎姫の母として生きることが出来ず、一人の人間として生きることを選んで妻や母としての務めを果たせずにいたが、於図と名を改めた太郎が後を継ぐことを決意したことで救われる。大坂夏の陣の後からは幕府と朝廷の諍いに巻き込まれるようになり、一段落がついた頃に隠居生活に入る。数年後にふくと朝廷の諍いに巻き込まれるも表沙汰にさせることなく水面下で事態を解決させる。事態解決後からしばらくして京にて死去。
近衛信尹 / 信基 / 信輔(このえ のぶただ / のぶもと / のぶすけ)
於図(おつう)
信尹と於通の娘、幼名は太郎。幼少期は於通の元で育てられていたが、於通が家康の命で千姫の輿入れのため江戸に行くことになってからは近衛家に預けられ、京に戻った後も返されることなくそのまま公家の娘として育てられる。
信尹が危篤となり於通と最後の会話を交わした後に於通の元に返される。庶民の娘となったことに不満を持ち公家の娘として育てられたためか、乳母なしでは何もできず、公家言葉や信尹の影響もあり男文字の書体の矯正に手を焼いていたが、大坂夏の陣の後に真意を知り、於通の後を継ぐことを決意する。
大坂冬の陣より少し後に夫となる信政と出会い、少しづつ関係を深めながらやがて恋仲になり、子を儲けて信政の側室となる。於通死後は信政を頼り江戸に移り住み、次男信就を設け真田の血を現代まで残している。
真田源三郎信幸→信之(さなだ のぶゆき)
真田源次郎幸村→真田好白(さなだ ゆきむら→さなだ こうはく)
斎藤 / 稲葉ふく→春日局(さいとう / いなば ふく → かすが の つぼね)
於通の協力者
九条稙通(くじょう たねみち)
その他
織田信長(おだ のぶなが)
於ね(おね)→北政所(きたまんのどころ)→高台院(こうだいいん)
徳川家康(とくがわ いえやす)
時流を読むことに長け、秀吉の存命時は忍び耐え続ける。関ヶ原の戦い直前に、信尹から和睦の条件として征夷大将軍の位を提示されるが、真田が先手を切ったことと信尹が島津を匿ったことを利用し、天下を手中にする。於通に、千姫付きの侍女の教育を任せる。
天下人として江戸に幕府を開いた後は、豊臣を滅ぼすために猪熊事件を利用し朝廷を統制、幸村を大坂城に近い高野山に送り、最後に方広寺の梵鐘の銘文を利用し、豊臣を攻める大義名分を得て豊臣を滅ぼす。大坂夏の陣の翌年に逝去、東照大権現として奉られた。
於通には秀吉に対して尊敬の念を抱いていたことを語っているが、小牧・長久手の戦いの後に豊臣への臣従を決めた際家臣に対して今は天下を獲る時ではないとして忍従を説いているためその場限りの方便に近い。
秀吉の遺言で淀の方との婚儀を行うことを請われていたので受け入れて迎えようとするが、婚儀の日に淀が大野治長と共に高野山に逃げたことがわかり、赤っ恥をかいたことが大坂の陣の遠因となっている。
淀の方(茶々)(よどのかた)
江与(えよ)
徳川秀忠(とくがわ ひでただ)
徳川家光(とくがわ いえみつ)
書誌情報
- 大和和紀 『イシュタルの娘〜小野於通伝〜』 講談社〈BE・LOVE KC〉 全16巻
- 2010年08月11日発売、ISBN 978-4-06-319292-6
- 2010年12月13日発売、ISBN 978-4-06-380302-0
- 2011年05月13日発売、ISBN 978-4-06-380316-7
- 2011年11月11日発売、ISBN 978-4-06-380328-0
- 2012年05月11日発売、ISBN 978-4-06-380344-0
- 2012年11月13日発売、ISBN 978-4-06-380366-2
- 2013年05月13日発売、ISBN 978-4-06-380386-0
- 2013年11月13日発売、ISBN 978-4-06-380408-9
- 2014年05月13日発売、ISBN 978-4-06-380425-6
- 2014年09月13日発売、ISBN 978-4-06-380445-4
- 2015年05月13日発売、ISBN 978-4-06-380467-6
- 2015年11月13日発売、ISBN 978-4-06-380485-0
- 2016年05月13日発売、ISBN 978-4-06-394507-2
- 2016年11月11日発売、ISBN 978-4-06-394525-6
- 2017年05月12日発売、ISBN 978-4-06-394542-3
- 2017年11月13日発売、ISBN 978-4-06-510479-8