イヤなイヤなイヤな奴
以下はWikipediaより引用
要約
「イヤなイヤなイヤな奴」(いやないやないやなやつ)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の読切漫画作品。1973年(昭和48年)『ビッグコミック』4月10日号に掲載された。ゴールデンコミックス『異色短編集』第4巻などのSF短編集に収録されている。
あらすじ
状況
宇宙空間を航行する恒星間マンモスタンカー・レビアタン号は、ゼム油560000トンを積載し、アルタイルより地球へと帰投する途中だった。 船内には船長と5人の船員たちが共同生活を送っていた。宇宙船内で長期間、限られた人員が閉ざされた環境で共同生活を送る必要があったため、異常な精神状態になることは避けられなかった。そのため些細な行き違いから起こる仲間割れ、反乱、暴動という悲劇がつきものとなっていた。
序盤
レビアタン号の任務自体は順調そのものだったが、やはりクルー達の精神状態は限界に達しており、人間関係に亀裂が入り始めていた。特に生真面目なキヤマと短気なヒノは明確に対立し始め、些細な事で言い争いを始めるようになっていた。 そんな時にヒョイと現れ、更に皆の気持ちを掻きむしる様な言動を取る船員・ミズモリ。彼はクルー全員から嫌われている「イヤな奴」であった。
中盤
やがて彼の行動はエスカレートし、船員達の船内賭博を本社に通報したり、キンダイチのペットのムックを食べたり、船長が熱中していた三次元クロスワードを勝手に解くなどし、とうとうクルー達の怒りは限界に達する。袋叩きにされてもミズモリは全く堪えた様子が無く、そればかりか機関室に立てこもり、原子炉を占拠するという暴挙に出る。他のクルーはミズモリを監視するが、ミズモリは全く隙を見せず一向に状況は打開できない。その一方でクルー達はミズモリという共通の脅威を前に団結しており、あれほど憎み合っていたキヤマとヒノの間にすら結束が生まれていた。
結末
やがて船は地球に到達する。しかしミズモリは逮捕されるどころか、ニホン宙運の本社で役員から大金を受け取っていた。人間は共通の敵の前で最も強く結束する。その習性を利用し、全員にとっての「イヤな奴」を演じて人員の結束を作り出す宇宙時代のビジネス「にくまれ屋」が存在した。彼こそがその「にくまれ屋」を営む人間だったのだ。ミズモリは食べたと言っていたムックをキンダイチに返すように役員に頼み、次の仕事へと向かう。
登場人物
ミズモリ
キンダイチ
船長
ドラマ版
藤子・F・不二雄 SF短編ドラマの1作としてドラマ化。2023年6月11日放送。
出演