小説

イン・ザ・プール


題材:心理学,プール,医療,精神障害,

主人公の属性:医師,



以下はWikipediaより引用

要約

『イン・ザ・プール』は、奥田英朗による日本の短編小説集およびその表題作、またそれを原作とした2005年の日本の映画作品。2019年に舞台化。『精神科医 伊良部シリーズ』の第1作。第127回直木賞候補になった。伊良部総合病院の地下にある神経科を訪れる人々と、彼らを診る医師を描いた作品。

以下の5編が収録されている。

  • イン・ザ・プール(初出『オール讀物』2000年8月号)
  • 勃ちっ放し(初出『オール讀物』2001年8月号)
  • コンパニオン(初出『オール讀物』2001年11月号)
  • フレンズ(初出『別冊文藝春秋』237号(2002年1月号))
  • いてもたっても(初出『オール讀物』2002年3月号)

2009年10月、フジテレビ「ノイタミナ」枠で『空中ブランコ』のタイトルでシリーズがアニメ化される。本作からは「勃ちっ放し」(第2話)、「フレンズ」(第6話)、「いてもたっても」(第8話)が、また「コンパニオン」が「天才子役」のサブタイトルに変更され第9話でアニメ化される。

登場人物

伊良部 一郎(いらぶ いちろう)

精神科医。35歳。伊良部総合病院の息子。色白でデブでマザコン。「いらっしゃーい」と甲高い声で患者を迎える。愛車は黄緑色のポルシェ注射フェチで、患者が来た時はとりあえず注射を打つ。神経は図太く、遠慮知らず。プールで好きなだけ泳ぎたいからと、窓ガラスを割って不法侵入を試みようとするなど、破天荒な性格。ボサボサの髪にはフケが浮き出ている。思ったことは何でも実行に移す主義。父親は日本医師会理事
マユミ

伊良部の助手を務める茶髪の若い看護師。美人だが愛想はない。ミニスカート等、セクシーなナース服に身を包み、露出狂かと思われるくらい肌(特に胸と太もも)を露出する。一人でいることを好み、友達もいないらしい。
大森 和雄(おおもり かずお)

「イン・ザ・プール」主人公。38歳。既婚。出版社勤務、主婦向けの月刊誌の編集部在籍。運動をするように伊良部に言われ、プールに通い始める。完璧なフォームとより長距離泳ぐことを求め、仕事中も泳ぐことばかり考えてしまい、やがて泳がずにいられなくなるプール依存症に。
田口 哲也(たぐち てつや)

「勃ちっ放し」主人公。35歳。サラリーマン。淫夢を見て勃起していたところ、棚から落ちてきた広辞苑が直撃し、鎮まらなくなる。伊良部総合病院の泌尿器科を訪れ、陰茎強直症と診断される。神経科に回される。
安川 広美(やすかわ ひろみ)

「コンパニオン」主人公。女優を目指すイベントコンパニオンだが、事務所の斡旋で結婚相談所のサクラもしている。毎日誰かに尾行されている気がして、眠れぬ日々が続き、友人の助言で神経科を訪れる。友人は自意識過剰だと言う。
津田 雄太(つだ ゆうた)

「フレンズ」主人公。高校2年生。どんな些細なことでも携帯電話でメールしてしまい、その回数は1日に200回以上におよぶ。片時も携帯を手放せなくなり、10分程度触っていなかっただけで、左手に震えの症状が出始め、親に勧められ神経科を受診。
岩村 義雄(いわむら よしお)

「いてもたっても」主人公。33歳。独身。ルポライター。タバコの火の始末の確認行為が習慣化し、止められなくなる。自ら強迫神経症と診断を下し、伊良部の元を訪れる。

映画

2005年5月21日公開。原作のうち、「イン・ザ・プール」「勃ちっ放し」「いてもたっても」を映画化。オムニバスでなく、3つの物語が微妙にリンクしながら並行して描かれる。

出演
  • 伊良部一郎:松尾スズキ
  • 田口哲也:オダギリジョー
  • 岩村涼美:市川実和子(原作では男)
  • 大森和雄:田辺誠一
  • マユミちゃん:MAIKO
  • 佐俣教授:森本レオ
  • 前西室長:岩松了
  • 編集長:ふせえり
  • 吉沢部長:きたろう(友情出演)
  • 姫乃木医師:三谷昇
  • ちはる
  • 若宮医師:戸田昌宏
  • 江口のりこ
  • 真木よう子
  • 藤田陽子
  • 中村優子
  • 松岡俊介
  • プールの管理人:田中要次
  • 鈴木一功
  • 木下ほうか
  • 加藤歩
  • 中村教授:綾田俊樹
  • 嶋田久作
スタッフ
  • 監督・脚本:三木聡
  • プロデューサー:長松谷太郎、佐々木亜希子
  • エグゼクティブプロデューサー:三木裕明、坂上直行
  • 撮影:小林元
  • 美術:花谷秀文
  • 編集:高橋信之
  • 音楽:坂口修
  • 照明:堀直之
  • 録音:高橋義照
  • 装飾:田口貴久
  • エンディングテーマ:シュガー・ベイブ「DOWN TOWN」
  • テーマソング:大滝詠一「ナイアガラ・ムーン」
舞台

2019年に渡辺徹と内博貴の二人芝居により舞台化。

キャスト (舞台)
  • 伊良部一郎:渡辺徹
  • 大森和雄:内博貴
スタッフ (舞台)
  • 上演台本・演出:笹部博司
日程 (舞台)
  • 6月29日 新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
  • 7月7日 兵庫・姫路キャスパホール
  • 7月11日 - 15日 東京・あうるすぽっと
  • 7月25・26日 兵庫県立芸術文化センター
  • 7月27日 兵庫・滝野文化会館
オーディオブック

2010年11月26日発売、ダイスクリエイティブ。キャストはつきねこ座のメンバー。

声は、左がつきねこ座でのキャラクター名、右の括弧内が声優名。

CDという媒体のみならず、オトバンクの『FeBe』で配信されている。「勃ちっ放し」「いてもたっても」はCDには収録されておらず、『FeBe』でのみ視聴購入可能である。

伊良部
声 - J太(CV:坂巻学)
マユミ
声 - しのぶ(CV:森谷里美)
語り
声 - サトシ(CV:市来光弘)

イン・ザ・プール

和雄
声 - うみぶた劇団員(CV:寺井智之)

コンパニオン

広美
声 - ゆうき(CV:喜多村英梨)
厚子
声 - バーバラ(CV:桑門そら)

フレンズ

雄太
声 - ガイネ(CV:越田直樹)
コージー
声 - ジュリア(CV:山本綾)

勃ちっ放し

哲也
声 - うみぶた座長(CV:高橋英則)
佐代子
声 - さつき(CV:阿久津加菜)
ミドリ
声 - のぞみ(CV:五十嵐裕美)

いてもたっても

義雄
声 - 山本兼平