ウィッチャーIV ツバメの塔
以下はWikipediaより引用
要約
『ウィッチャーIV ツバメの塔』(ツバメのとう、ポーランド語: Wieża Jaskółki)は、1997年に発表されたポーランドのファンタジー作家アンドレイ・サプコフスキによる長編小説。同作者の代表作であるウィッチャーシリーズの長編第4作目である。
日本語版は2019年に早川書房より出版された。
あらすじ
物語はまず顔に大きな傷と重傷を負って倒れているところを助けられたシリの、ここ数ヶ月の回想という形で始まる。
シリラ女王がニルフガード帝国に嫁いだという話を聞いたシリは、自らの正体を明らかにし、皇帝の嘘を暴こうと考える。そんな中、シリが所属していた無法者集団「ネズミ」は、ニルフガードが「ネズミ」討伐のために凄腕の老殺し屋レオ・ボンハートを雇ったと教えられる。単独行動を取っていたシリが急いで拠点に帰ると、既にボンハートの襲撃を受けており、仲間は惨殺されていた。激怒したシリは彼に挑むもあっけなく敗北するが、何故かボンハートは彼女の命は助け、特注の剣「ツバメ」を与えると剣闘士として商人に預ける。これはモリフクロウのあだ名を持つ、シリ探索の専門部隊を率いるニルフガードの管財官ステファン・スケレンからの暗殺の依頼を無視したものであった。こうしてシリはわずかな油断もあれば殺されてしまう中、ウィッチャー仕込みの剣技によって対戦者たちと次々と斬り殺す日々を送り、不本意ながら剣術の腕を上げていく。
一方、メーヴ女王率いるリヴィア軍の世話になっていたゲラルト一行5人(ゲラルト、ダンディリオン、ミルヴァ、カヒル、レジス)であったが、本来の目的であったドルイド探しのため、軍を離脱し、旅を再開する。その途中、探すドルイドが旅立ったと聞き、目的地をリードブルーンに変える。同地ではゲラルト一行に多額の懸賞金が掛けられ、その身柄を狙う謎の集団との戦いに巻き込まれる。仲間を裏切り、助けを求めてきたアングレームという少女にシリの面影を見たゲラルトは、彼らを狙うナイチンゲールなる盗賊を討伐することを決め、カヒルと共に挑む。一方で本来の目的であるドルイドを見つけるため、レジス、ミルヴァ、ダンディリオンの3人はニルフガード領トゥサン公国に一足先に向かう。ナイチンゲールにはヴィルゲフォルツの部下シュヒルも関わっており、ニルフガード軍の介入など想定外の事態にも見舞われる。最終的に騒動を解決し、ゲラルトは、未だわだかまりがあったカヒルと完全に打ち解ける。
トゥサンに向かうゲラルトは、途中で目的のドルイドに会って予言を貰って引き換えしてきたレジスと再会する。彼の予言に従い、ゲラルトは、ある洞窟の奥にてエルフの賢者アヴァラックと出会う。人間を見下すアヴァラックは、シリがいかに世界にとって重要な存在かを説き、人間ごときでは運命を変えられないから捜索をやめるよう言う。それでも考えを曲げないゲラルトにアヴァラックは今度は協力する様子を見せて、仲間が危機に陥っている近い未来の様子を教える。ゲラルトが現地に急行するとナイチンゲールやニルフガードの軍団と、トゥサンの国境を守る遍歴の騎士たちとの戦闘を始まっており、ゲラルトは巻き込まれる。激しい戦闘の中で、ドルイドによって召喚された巨大な木の化け物「ウィッカー・ウーマン」が現れる。ゲラルトほか、ナイチンゲールやシュヒルも拘束され、火刑に処されることになるが、誤解が解けたゲラルトは助かる。しかし、そのままシュヒルらは焼き殺されてしまい、シリへの情報やウィッチャーメダルも失われてしまう。
時はやや遡り、フィリパから逃れたイェネファーは、大陸から海を隔てた諸島にある海賊国家スケリッジに逃れていた。同国の軍司令官クラフ・アン・クライトは、イェネファーのかつての恋人であり、かつ、シリの叔父でもあって彼女に全面的に協力する。魔術の痕跡を辿る特殊な魔法装置を製作したイェネファーは、サネッド島から「門」を使って逃げたヴィルゲフォルツの転移先が、かつてシリの両親パヴェッタとダニーが死んだとされる海域セドナ深淵だと突き止める。勇敢なスケリッジの兵士たちから決死隊を募って、現地の探索に赴くが、謎の力によって船は襲われ、生存者は2名という結末に終わる。同行していたイェネファーはヴィルゲフォルツに幽閉され、魔導具によってゲラルトの情報を吸い取られる。こうしてヴィルゲフォルツは、シュヒルをゲラルトの元に送り込んだのであった。
一方、スケレン配下のケンナは、自らの部隊に何者かが潜んでいることに気づく。その正体はリエンスであり、さらにスケレンの狙いを探るため、シリを連れたボンハートも現れる。リエンスに呼ばれて現れたヴィルゲフォルツは、莫大な報酬を約束して、ボンハートや、皇帝を裏切っていたスケレンを味方につける。しかし、ケンナの不意の行動によって魔力を取り戻したシリが覚醒し、兵士らを殺して脱出を図る。スケレンの妨害で顔に大傷を負うも、スケレンの裏切りを察知し、シリを生きて確保したいニルフガードの諜報部長ヴァティエル・ド・リドーの差し金によって、シリは助かり、物語冒頭の状況となる。
シリの行方を探す、スケレン率いる武装団がうろつく中、サネッド島の「カモメの塔」と対をなす、「ツバメの塔」が近くにあると知ったシリは、そこから転移して追手らから逃亡することを考える。リエンスやボンハートも追ってくる中、凍った湖においてシリは彼らを翻弄して返り討ちにしていき、リエンスを倒す。ボンハートの手からも逃れ、シリは塔の力で転移する。その先にはエルフ族に似た者たちがシリを待っていた。
登場人物
主要人物
ゲラルトの仲間たち
女魔術師会
ネズミ
ニルフガード帝国