ウイナーズサークルへようこそ
以下はWikipediaより引用
要約
『ウイナーズサークルへようこそ』は、甲斐谷忍による日本の漫画作品。競馬を題材とした漫画で、『ジャンプ改』(集英社)に連載されていたが、同誌の休刊に伴い、Webサイト『となりのヤングジャンプ』に移籍。2016年10月28日配信分にて完結した。
概要
甲斐谷が競馬に興味を抱いたのは、サラリーマン時代に独身寮でオグリキャップの引退レースとなる第35回有馬記念を会社の先輩、同僚と共に見たことに依る。馬券を購入するようになったのは『ソムリエ』の連載中であり、競馬好きのアシスタントと担当編集者の影響も大きい。『ソムリエ』の連載中に連載の始まった『ONE OUTS』の担当編集者もまた競馬好きであり、同じ『ビジネスジャンプ』誌で連載されていたやまさき拓味の『優駿たちの蹄跡』の担当編集でもあったことから、「取材」と称して競馬場へ通うようになった。続く連載となった『LIAR GAME』では、主人公を始め、競馬関係者の名前が登場人物に使われるようになった。
『ジャンプ改』創刊にあたって、編集長から「早く立ち上げられる連載企画」を求められた甲斐谷は競馬物を提案し、本作が連載される運びとなった。
2012年4月14日にはコミックス1巻発売に合わせて、甲斐谷にとっても初となるサイン会を有隣堂ヨドバシAKIBA店で開催している。
あらすじ
漫画家になる夢をあきらめた山川七雄は、大学に入ってからやりたいことが見つけられない生活を送っていた。そんな時占い師の助言の言葉から、競馬場を訪れることになる。そこで出会った競馬サークル「ウイナーズサークル」の面々と知り合い、初めて馬券を購入するが、それが大当たり。更にサークルメンバーは彼の馬券の才能を見抜き、その予想を利用して「勝ち組」人生を手に入れようと画策する。
登場人物
ウイナーズサークル
山川七雄(やまかわ ななお)
この作品の主人公。庄茂内大学1年生。20歳。高校卒業後の2年間漫画家を目指していたが、絵はいいがストーリーが組み立てられないという評価を下され断念。偶然訪れた競馬場で、ウイナーズサークルのメンバーと知り合い、競馬へのめり込んでいく。
彼の予想の仕方は、過去の馬の写真とパドックの馬を見比べ、変化の大きい馬を軸にするというもの。絵の才能と合わせ時代物漫画の取材で競馬場の馬のスケッチをしていたこともあり、常人では気付けない細かな変化を感じとることができる。その的中率はサークルメンバーを驚かせるほど精度が高い。ただし、過去の写真(比較対象)がないとこの力は発揮されない点や、モニター越しだと観察する時間の短さとアングルが限定されることで、その精度が格段に落ちる、変化と言っても必ずしも成長ではなく調整の失敗もあるため見分けに時間がかかるという欠点も抱えている。さらに、本人はこの能力のことを自覚していないため、能力が使えない状況に追い込まれてもあっけらかんとしている。また、競馬や馬券の常識を知らないことで、「70式」と言う予想法を生み出した。
中性的な容姿の持ち主であり、ゴンゾーのパドック教室を受けるために女装をした際には相手に男だと全く気づかれなかった。
絵を描くのが好きで、馬体の変化や特徴などを人よりも鋭く捕らえられる七雄の才能は、甲斐谷がファンでもある岡田繁幸(コスモヴューファーム社長で、馬主でもある)がモデルとなっている。
桜紅子(さくら べにこ)
桜美登里(さくら みどり)
宇多田惣吉(うただ そうきち)
桃山梅太(ももやま うめた)
プログラマー。競馬予想ソフトの大会会場で、七雄に弁当を分けてもらった恩からサークルメンバーとなった。彼の開発した競馬予想ソフト「ホースフォース1」は、昨年度の馬神トーナメント2位の人物が監修ということになっていたが、実際はその人物と瓜二つの人物が企てた詐欺であった。桃山もこの事実は知らず、開発費として200万円をその人物に譲渡していた。そのためソフトの的中率は非常に悪く、大会で行った36レース中2レースしか的中しなかった。しかしそれが逆に「70式」の下手予想として活用できることに七雄が気づき、ウイナーズサークルの全員が出せる合計金額の上限16万7000円で落札された。
普段は腰が低くおどおどとしているが、酒に酔うと暴言を吐いて暴れまわる。
ウィナーズサークル関係者
武井要一(たけい よういち)
磯山謙一(いそやま けんいち)
馬神
大森進一郎
ブライアン=グラント
その他
シゲ
中村ゴンゾウ
HP「パドックの達人」を開設している。HPには別人レベルまで画像処理をした自身の写真を掲載し、実物は顔が大きくくどい容姿をしている。HP上でパドック教室を開いているが、実際はデート相手の選別し、セクハラ満載と言うスケベな男。七雄の女装を気に入っていたが、七雄の大学の知人と出会ってしまい、男とバレてしまう。
その下心あふれた態度にメンバーも辟易していたが、驚異の的中精度を持っている。パドックの達人と謳っているが、馬ではなく厩務員の物腰を見ることで馬の仕上がりを予測すると言うもので、細かく厩務員のデータをノートにとっており、実力は確か。この厩務員を見る予想方法は、『ONE OUTS』の担当編集者から「ネクタイをしている厩務員は表彰式に出る準備をしている」との指摘に乗って馬券を購入したら、そこそこ当たった体験を膨らませたもの。
馬神トーナメントに参戦し、2回戦にて七雄と再会。先述の経緯から逆恨みで七雄及びその仲間を落とそうと画策している。実力を上げて一般参加者での優勝候補の筆頭となっている「無冠の帝王」と呼ばれ、馬神たちのトップクラスに匹敵する予想を見せている。
水野晴央(みずの はるお)
用語
ウイナーズサークル
当初の集団の活動内容は「情報を持ち寄って的中精度を上げよう」「斬新な予想法を編み出そう」「馬券の達人を引き入れよう」であったが、驚異の的中精度を誇る七雄の加入により、裏での真の活動は「山川七雄の予想に乗りまくろう!」「山川七雄に才能がある事は本人にはナイショだ!!」「山川七雄という天才の存在は部外者にはナイショだ!!」と変更された。なお、隠し事が出来ないからと美登里は裏の活動内容については語られていない。
馬神
70式
BIG4
由来は「馬券が イマイチ げんなりな 4人」の頭文字をとって七雄が命名。
書誌情報
- 甲斐谷忍 『ウイナーズサークルへようこそ』 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉、全9巻
- 2012年4月10日発売 ISBN 978-4-08-879309-2
- 2012年11月19日発売 ISBN 978-4-08-879469-3
- 2013年5月17日発売 ISBN 978-4-08-879598-0
- 2013年11月8日発売 ISBN 978-4-08-879693-2
- 2014年5月9日発売 ISBN 978-4-08-879802-8
- 2014年11月19日発売 ISBN 978-4-08-890045-2
- 2015年5月19日発売 ISBN 978-4-08-890196-1
- 2015年11月19日発売 ISBN 978-4-08-890311-8
- 2016年11月18日発売 ISBN 978-4-08-890495-5