ウダウダやってるヒマはねェ!
ジャンル:冒険,青春・不良・冒険・アクション,
主人公の属性:不良少年・不良少女,
漫画
作者:米原秀幸,
出版社:秋田書店,
掲載誌:週刊少年チャンピオン,
巻数:全21巻,
話数:188話,
以下はWikipediaより引用
要約
『ウダウダやってるヒマはねェ!』は、米原秀幸による日本の漫画作品。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、1992年46号から1996年41号まで連載された。コミックスは全21巻。コミックスの第21巻・巻末には描き下ろしのエピローグ「そして三度目の夏」が収録されている。個別のタイトルはすべて「○○と○○」となっている(例:第187話 幻覚と真実 など)。
高校生活を舞台にして悪ガキや車、バイクなどが登場するが、いわゆるヤンキー漫画ではない。主人公2人の他に、米原秀幸作品において人気の高い「天草 銀(アマギン)」も登場しストーリーの鍵となる。
ストーリー
舞台は東京・桜城高等学校(おうぎこうこう)。怖いもの知らずの新入学生悪ガキコンビ亜輝と直巳は、ヤクザともめたり、強盗したり、ケンカをしたりして、高校生活を過ごしていた。
詳細
ストーリーは大きく分けて、
- 高校入学編
- アマギン編
- 蘭岳編
- 弐乃編
- 久条編
- スクランブル・ハロウィン編 となる。
時間軸は、亜輝と直巳が中学3年生(高校入学前夜)のときに始まり、高校3年生の初夏までとなっている。
登場人物
桜城高校
(学年はすべて初登場の時の学年)
島田 亜輝(しまだ あき)
1年生。本作の主人公の1人。黒い天然パーマが特徴だが本人はコンプレックスとしている。直巳とは反対の頭脳的な性格。女や金が大好きで、スリルをこよなく愛する快楽主義者。人に向かって拳銃を発砲するなどキレると何をするかわからない怖さを持ち、アマギンや弐乃といった犯罪に躊躇が無い危険人物を相手にすることが多い。言動は軟派で軽薄だが、根は情に厚く仲間を大切に想っている。特に直巳とは強い信頼関係にあり、唯一「相棒」と呼んでいる。あけみとはいがみ合う仲だが、内心では憎からず思っており、彼女の発言がきっかけで髪を伸ばすようになった。
アマギンとは、あけみのこともあり当初は敵対関係にあったが、行動を共にするうちに共感のような感情が芽生え、「直巳がいなくて一人きりだったら俺はヤツ(アマギン)だったかもしれない」と思うようになる。ゆえにアマギンが凪に殺されたあとはショックで自暴自棄に陥るが、直巳とのタイマンと彼の叱咤で復活し、凪との最終決戦に挑む。全てが終わったあと、スクランブル・ハロウィンのデータが入ったフロッピーを壊して投げ捨て、天に向かってアマギンに別れを告げた。
最終話以降も相変わらず自由気ままにやっており、修学旅行先の広島では直巳とともに地元の不良とケンカしたり、ハリウッド俳優にでもなろうかなと直巳に語っている。
赤城 直巳(あかぎ なおみ)
1年生。本作の主人公の1人。亜輝とは幼馴染み。金髪のオールバックで立派な体格を持つ。熱血漢の筋肉バカで腕っぷしに自信があり、蘭岳宗一や九条など腕力自慢の相手と真っ向から殴り合う喧嘩が多い。実力は亜輝以上と評されるが、一方で詰めが甘いと言われることもある。男らしく親分肌な性格で、後輩の四郎たちの面倒を見ている。
山梨で出会った桃河美里と惹かれ合い、のちに桜城高に転入してきた彼女と恋人関係になる。彼女には頭が上がらず、亜輝と女の子関係の話題で盛り上がるたびに睨まれたり殴られたりしている。また、美里に対して(悪意なく)女っぽくないと指摘するなど女心に疎い描写もある。
最終話以降も変わらず亜輝とつるんでおり、プロボクサーになる夢を語っている。
松郷 勇(まつごう いさむ)
三上 礼次(みかみ れいじ)
鬼場 洋平(きば ようへい)
住崎 玲央(すみざき れいおう)
紅浪 星志郎(こうなみ せいしろう)
アマギン編
天草 銀(あまくさ ぎん)
静岡の狂犬、通称・アマギン。拍車の付いたウエスタンブーツと日本刀を片手に暴れ回る極悪非道な男。愛車は原型をとどめていないハーレーFXDB。
登場当初はかなり凶悪で、鬼場曰く「平気で人を殺せる」ほどの狂気を宿しており、住崎の腹部を日本刀で貫いて重傷を負わせた。あけみをレイプしたような発言をほのめかし(事実は作中では明かされてはいない)、亜輝の怒りを買う。桜城高校の面々と対峙するが、亜輝との戦いで舌の先端がちぎれ、銃撃されて左耳を負傷、恐怖のためか髪の毛がすべて真っ白になってしまった。亜輝が自分に似ていると考えて興味を持っており、その後もたびたび登場する。
過去に腹違いの兄である荒場凪にスクランブル・ハロウィンの実験台にされそうになったが、母親が身代わりになったことで難を逃れた。のちに凪を殺す目的のために亜輝を強引に付き合わせ、命のやりとりの中で徐々に絆のようなものが芽生え、自身の過去も明かすが、その直後に凪に殺害された。その死は亜輝をはじめ多くの人間に影響を与えた。凪との最終決戦はアマギンの弔い合戦の意味もあり、作中での数多くの登場人物を引き合わせた重要人物として描かれている。
最終話のラストページでは、長崎のバー「海賊船」を訪れたアマギンと同じ格好をした人物の後姿が描かれて物語は幕を下ろす。
作中で「The Green, Green Grass Of Home」を唄うシーンがあり、テーマソングのようになっている。
大日方 あけみ(おおびなた あけみ)
イチロー
蘭岳編
蘭岳 宗一(らんだけ そういち)
長野蘭岳四兄弟の長男。巨漢の男。表向きには牧場を経営しているが、プロも避けて通るほどの強さ。関東と関西の勢力の均衡を保っていたのが蘭岳四兄弟だった。双子の弟である宗二とは感じとるものがあり、宗二が亜輝に敗れた際には離れた場所から察知していた。
桃河美里に惚れており、彼女をかけて兄・美樹と対決しているが引き分けた。男でも女でも力で従わせることを信条をとし、美樹の死後も美里に執着して彼女を力づくでものにしようとしたために直巳の怒りを買い、一騎打ちの末に敗れた。
恵まれた肉体と腕力を周囲から恐れられ孤立した過去を持ち、その経験がトラウマとなっていることで精神的に脆い部分がある。孤立を恐れるあまり他人を近づけることすら拒絶しており、弟の竜三から「従わせることでしか人と接することができない」と評されている。
事件後は、桜城高校の助太刀のためにたびたび兄弟を連れて登場する。性格や考え方は硬派なものに変わっていき、「惚れた女もモノにできない力などクソの役にも立たない」と考え女性を殴らなくなった。直巳と恋人になった美里にはまだ未練がある様子で、美里も彼の変化を認めて「次生まれ変わったときに知り合ったら考えてやる」と言ってもらえた。最終話では里男、明次、治を引き取って自身の牧場で共に暮らしている。
蘭岳 宗二(らんだけ そうじ)
蘭岳 竜三(らんだけ りゅうぞう)
蘭岳 四郎(らんだけ しろう)
桃河 美里(ももかわ みさと)
鈴木 来夢(すずき らいむ)
弐乃編
弐乃 学(にだい まなぶ)
長身痩躯で関西弁の男。アマギンの企みにより、関西から桜城高校へ転入した。学年は不明。明るくひょうきんに振る舞っているが、手榴弾やダイナマイトを平気で使用するなどその本性は極めて凶悪。アマギンとは初対面のときより意気投合した仲。「自分に苦痛を課した方が目的を果たした快楽は大きい」と考えており、桜城高に来たあとは水と塩しか食べないというルールを自らに課して、数週間後はやせ細っていた。亜輝をつけ狙い来夢を利用して罠にはめたが、桜城高の予想外の抵抗と蘭岳四兄弟の助太刀によって計画が失敗し、亜輝には一対一の喧嘩で敗れ度胸でも格の違いを見せつけられた。苦し紛れに自爆しようとしたが間一髪で亜輝に救出され、一連の事件後は亜輝に憧れに近い感情を抱く。
スクランブル・ハロウィン編では、瀕死の重傷を負った亜輝を救出して匿った。事件の成り行きで楓の面倒を見るようになり行動を共にするようになる。また、以前に利用した来夢のことは内心では憎からず想っており、大勢の敵から彼女を身を挺して守ったことでわだかまりは解消された。最終話以降では楓、来夢とともにサウジアラビアで石油を掘り当てようとしたり、南米で金を探したりしている。
久条編
久条 朝生(くじょう あさお)
北海道のチーム・サブデュウの頭。長髪に泣きほくろの美形で、狼の剥製が付いた毛皮がトレードマーク。小柄な体格だが非常に大きな拳を持つ。投げ技も得意としており、拳を握る価値がある相手かどうか測る際に用いている。追い詰められると『変わる』と言われる変化で筋肉が増大する。ストリートファイトを好み、「コブシひとつで天下を取る」を掲げている。自分に見合う強敵を求めており、桜城高校の噂を聞いてサブデュウを捨てて東北、関東へ向かう。東北では蘭岳宗一を3分で撃破し、東京では直巳とタイマンを張った。「父親を殺した」という伝説で恐れられていたが、実際には父親を殺したのは彼ではなく、彼に歪んだ愛情を抱いていた教育係の桐島だった。それからしばらくは父親の仇である桐島への復讐のために生きてきたが、行方をくらましていた桐島を見つけ出したときには薬物で廃人になっていたため、怒りの行き場をなくして天下取りに固執するようになった。直巳とのタイマンの中でその真実を語り、悪夢から目覚めることができた。最終的には直巳が倒れて敗北を認めたが、直巳は九条の前にムカイと勝負して消耗していたため、九条は自分が勝ったとは認められず(亜輝は「直巳は自ら倒れた」と言っており、作中では直巳の勝利と評される場面もあった)、そのまま虫の息で亜輝と対峙し、とどめを刺される形(あるいは介錯のような形)で倒された。
スクランブル・ハロウィン編では佐世保へ向かう道中でネコの奇襲に遭い敗北。その後タンカー内でネコと再戦し、パンチ一発で撃破してリベンジを果たした。最終話以降では、ノボリ、ムカイを連れて海外に行き、世界中でストリートファイトをしている。
ノボリ
ムカイ
本名・向 佳美(むかい よしみ)。久条の側近で、ノボリの幼馴染。ターミネーターのような風貌。左目に久条への忠誠の証がある。普段は2人ともゴーグルを着用している。強者を求め「父親殺し」の伝説を持つ久条へ挑んだが敗れ、その強さに2人が惚れ込み、以後はノボリと共に久条に付き従う。壁を粉砕するほどの筋力で直巳を追い詰めるが、壁に拳がめり込んで動けない隙を突かれ、関節を破壊されて敗北した。
九条の伝説が偽りであったことが暴かれて動揺したが、ノボリとともにその後も九条についていく道を選ぶ。スクランブル・ハロウィン編では、ノボリとともに九条を呼び捨てにしたり敬語をやめようとするなど、関係の変化を望んでいる様子がある。
竹井 勝佳(たけい まさよし)
田村 舞(たむら まい)
磨渕 仁(まぶち ひとし)
九条の父
スクランブル・ハロウィン編
荒場 凪(あらば なぎ)
本作の最大の黒幕。スクランブル・ハロウィンの開発者でありアマギンの腹違いの兄。長身で、顔はアマギンによく似ている。他者を意のままに操る冷静さと手が付けられない暴力性を併せ持つ二重人格者。誘拐した子供に新たな名を与え戦闘のエキスパートとして育て上げることを趣味とする。
幼少期から極めて高い知能を持つ一方で病的なエゴイストでもあり、自分より劣っていた双子の弟・楓を不要な偽物としてその存在を消し去ることを画策。事故死を装って楓の戸籍を抹消した後マインドコントロールを施して自分の影として利用していた。前述の二重人格も楓が時折入れ替わって暴力的な凪として振る舞っていたというのが真実であるが、周囲の人間(肉親であるアマギンですらも)そのことに気がついていなかった。
ハロウィンを積んだ自身のタンカーを決戦の場とし、桜城高とその仲間たちを罠と仕掛けで迎え撃った。楓を自らの手で葬るため一騎打ちに臨むがマインドコントロールを破った楓を相手に敗北寸前に陥り、なりふり構わず楓を銃撃してその場を離脱。甲板にて亜輝と戦闘になると、楓の一撃による致命的なダメージが残っていたこともあって追いつめられ、さらに味方であった微笑らに見限られてしまい孤立する。絶体絶命の状況で姿を現した盟友ゴードンに助けを求めるも、裏切ったゴードンにハロウィンを飲まされ廃人同然となってしまい、アマギンの幻覚を見ながら亜輝と直巳にノックアウトされた。そのままダイナマイトの爆発で沈みゆくタンカーと運命を共にした。その後は行方不明とされている。
微笑によると、人を思いやる感情が欠落しているため、その部分で楓やアマギンに対して劣等感を持っていたとされる(本人もアマギン殺害の動機に感情を持つアマギンへの妬みがあったことを認めている)。
荒場 楓(あらば かえで)
凪の双子の弟。容姿・体格は凪と瓜二つだがその知能は凪と比較すると一般的なレベルであり、それゆえに凪に存在を疎まれ存在を消されてしまう。その後は戸籍を失いマインドコントロールを施され、長らく凪の裏の人格を演じていた。身体能力・戦闘力は作品中1、2を争う強さで、凪曰く「自決する以外死ぬすべを知らぬほど完成」している。兄の凪とは違い豊かな感情を持ち合わせており、特に弟であるアマギンに対しては深い愛情を抱いていた。
亜輝と直巳との勝負中に現れた凪によって双子の真実が暴かれると、自らを慕っていた理男、明次、治にも見放され、最後は凪によるマインドコントロールで自決させられそうになったが亜輝と直巳に救われる。その後は桜城一派に加わり凪を追う。弐乃と行動を共にするようになり、その影響か性格はやや明るくなりエセ関西弁を話すようになった。亜輝の助言によりマインドコントロールを克服し、凪との一騎打ちで勝利目前まで追い詰めたが、凪に銃撃されて負傷する。凪が持ち得ない人を思いやる心によって一度は自身を見捨てた里男らの心を解かし、共に脱出した。最終話以降では弐乃、来夢とともにサウジアラビアで石油を掘り当てようとしたり、南米で金を探したりしている。
荒場(父親)
ウィリアム・ゴードン
治(おさむ)
ネコ
微笑(えみ)
用語
変わる
スクランブル・ハロウィン
書誌情報
- 米原秀幸 『ウダウダやってるヒマはねェ!』 秋田書店〈少年チャンピオン・コミックス〉、全21巻
- ISBN 4-253-04739-4
- ISBN 4-253-04740-8
- ISBN 4-253-04741-6
- ISBN 4-253-04742-4
- ISBN 4-253-04743-2
- ISBN 4-253-04744-0
- ISBN 4-253-04745-9
- ISBN 4-253-04746-7
- ISBN 4-253-04747-5
- ISBN 4-253-04748-3
- ISBN 4-253-04749-1
- ISBN 4-253-04750-5
- ISBN 4-253-04763-7
- ISBN 4-253-04764-5
- ISBN 4-253-04765-3
- ISBN 4-253-04766-1
- ISBN 4-253-04767-X
- ISBN 4-253-04768-8
- ISBN 4-253-04769-6
- ISBN 4-253-04770-X
- ISBN 4-253-04754-8
- 秋田トップコミックスワイド
- ウダウダやってるヒマはねェ! アマギン編
- 2004年3月発売 ISBN 4-253-18831-1
- ウダウダやってるヒマはねェ! 蘭岳四兄弟編
- 2007年8月発売 ISBN 978-4-253-24341-4
- ウダウダやってるヒマはねェ! 弐乃学編
- 2007年10月発売 ISBN 978-4-253-24342-1
- ウダウダやってるヒマはねェ! アマギン編
- 2004年3月発売 ISBN 4-253-18831-1
- ウダウダやってるヒマはねェ! 蘭岳四兄弟編
- 2007年8月発売 ISBN 978-4-253-24341-4
- ウダウダやってるヒマはねェ! 弐乃学編
- 2007年10月発売 ISBN 978-4-253-24342-1
- 2004年3月発売 ISBN 4-253-18831-1
- 2007年8月発売 ISBN 978-4-253-24341-4
- 2007年10月発売 ISBN 978-4-253-24342-1
OVA
- OVA(全2巻、1995年8月25日発売)
- 高校入学編(第1巻)からアマギン編(第2巻)を収録。ストーリーは原作を忠実に再現しているが、笑いの要素が若干少なくなっている。
- 高校入学編(第1巻)からアマギン編(第2巻)を収録。ストーリーは原作を忠実に再現しているが、笑いの要素が若干少なくなっている。
キャスト
- 島田亜輝:草尾毅
- 赤城 直巳:高木渉
- 住崎玲央:鈴置洋孝
- 紅浪 星志郎:石川英郎
- 鬼場 洋平:森川智之
- 三上 礼二:辻谷耕史
- 青田 麦子:笠原留美
- 伊藤 カオリ:玉川紗己子
- 松郷 勇:中村大樹
- 天草 銀:関俊彦
- イチロー:石野竜三
- 帽子男:柳沢栄治
- 大日方 あけみ:天野由梨
- 女学生A:川上とも子
- 女学生B:小野寺麻理子
- 女学生C:今井由香
スタッフ
- 脚本 - 南部英夫
- 監督・絵コンテ - 箕ノ口克己
- キャラクターデザイン・作画監督 - 梶谷光春
- 美術監督 - 本田修
- 製作協力 - J.C.STAFF
- 発売元 - 日本映像株式会社
- 販売元 - 株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 著作 - 米原秀幸/秋田書店・週刊少年チャンピオン/日本映像