ウルトラマンSTORY 0
以下はWikipediaより引用
要約
『ウルトラマンSTORY 0』(ウルトラマンストーリーゼロ)は、真船一雄作、円谷プロダクション監修による漫画作品。コミックス全16巻。文庫版全8巻。
概要
人工太陽プラズマスパークの影響によって超人(ウルトラマン)となったM78星雲光の国の人々が、同じくプラズマスパークの影響で狂暴化した動植物(怪獣)や宇宙人から宇宙の平和を守るために戦う姿を描く。ウルトラマンたちは人間の姿にもなることができるが、地球に来る以前のストーリーであるため、ハヤタやモロボシ・ダンのようなテレビシリーズに登場した人間体の姿ではない。
本来26万年前に設定されているプラズマスパークの打ち上げが、エースが立派な青年となりタロウが誕生する少し前(1万数千年前)に変更されているため、世界観は本作品独自のものである。そのため、他作品とは多少の矛盾が生じているが、この設定のおかげで自由な作劇を可能としている。第40話での描写によると光の国での普段は等身大の大きさで活動しており、怪獣などが現れると戦闘時に巨大化している模様。
講談社の雑誌『月刊マガジンZ』で2005年7月号から連載していたが、休刊に伴い『テレまんがヒーローズ』とウェブコミック配信サイト『MiChao!』へ移籍する。しかし、『テレまんがヒーローズ』も2009年夏号をもって連載中止となってこちらの続きも『MiChao!』へ移行し、『テレまんがヒーローズ』版の続きが2009年9月から11月まで配信された。2009年12月15日以降は2013年9月の最終回まで、『MiChao!』版の続きがテレビマガジン公式ホームページで配信されていた。
なお、PSPゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution 0』収録の「ウルトラ大辞典60」は本作品と連動していたが、その中のキャラクター紹介で多くのネタバレがあり、特にレオのストーリーについては1年以上前に判明していた部分があった。
登場キャラクター
ウルトラ戦士
ゾフィー
M78星雲に住んでいた勇敢な男。本作品の主人公とされている。
プラズマスパークの影響で超人的な力を得たあと、「力を得た自分たちには全宇宙で起こり得る生物の暴走を防ぐ責任があること」を真っ先に公言するほどの責任感に溢れる人物。
ゼットンを倒すために多くの人々を犠牲にしてしまうが、再びゼットンが現れた際に皆を守りたいと思う心からM87光線を習得してゼットンを倒した。その後は平和を守るために全宇宙を飛び回っている。
まだウルトラ戦士になる前(青年だったころ)、崖から落ちそうになっていた幼いエースとルティアの2人を掴んだまま、一昼夜宙づりの状態で耐え続けたこともある。エースを育て鍛えたのも彼であり、エースがバルタン星人に捕らえられた際には真っ先に駆けつけた。人間体時でも、水源を覆う岩盤を素手で叩き割るなどの超人的な力を駆使する。
テレビ版では人間体から通常体へと変身することはあったが、その場面は描写されなかったため、変身アイテムは見受けられなかった。しかし本作品ではプラズマ鉱石の埋め込まれたブレスレットを使用して変身する。また、本作品は宇宙警備隊の隊長としての功績をあげる以前の話であるため、テレビ版などにある胸や腕の突起物(スターマークやウルトラブレスター)も現れていない。
「星の声」に導かれて地球に降り立ってバラージを訪れていることから、(明言はされていないが)本作品ではゾフィーこそが“ノアの神”とされている。
形が現れたウルトラキーを手にしたババルウとの最終対決において、キーから放たれた光線をM87光線の最大出力放出で応戦するものの一瞬のスキを突かれてキーで胸を貫かれて敗北し、魂を吸い取られてウルトラキーの実体化を許してしまう。だが、仲間の声や次元・時空・宇宙各地から飛来した星の声を受けて復活し、胸にその証である銀色の突起物=スターマークが現れる。ババルウとの再戦に勝利したあと、ウルトラの父によって宇宙警備隊を創設するように進言され、両腕にスターマークと同じ形の突起物(テレビ版でのウルトラブレスター)が授けられる。これによってテレビ版と同じような姿となった。
ウルトラマン
元はプラズマスパーク開発・打ち上げを担当する部署の主任を務めていた。光の国の戦士随一の知の戦士。
当初は自分たちが得た強大な力の使い方を危惧・苦悩していたが、バルタン星人との戦いを経て平和のために戦うことを決意した。自らを襲ったサドラを殺さずに捕獲して救おうとするなど、温和で心優しい性格。本作品では本名が判明しておらず、戦いを決意した際に自らを光の超人「ウルトラマン」であると称した(この後、セブンやジャックにも「ウルトラマン」と呼ばれている)。必殺技は、テレビ版『ウルトラマン』で使用した技を披露している。地球を守ってくれとセブンにテレパシーで伝えた。ジャックと能力が似ているため、互いの腕を合わせてスペシウム光線を放てるが、2人の身体に凄まじい負担をかける奥の手。なお、あくまでも似ているのは能力だけで、多彩な技を駆使するマンとスペシウム光線のような大技で一撃で敵を倒すジャックとで戦闘スタイルは大きく異なっている。
本作品ではいわゆるBタイプ的顔立ち(ジャックより口元が細い)をしているが、これは作者の好みによるこだわりである。
セブン
変身アイテムを失い、変身できなくなった状況でも巨大な怪獣相手に立ち向かっていくほど勇敢で熱い男。テレビ版同様、ミクロ化を始めとする多彩な特殊能力は本作品でも健在。
バッファロー星の住民から、変身した彼の姿を見て「真っ赤に燃える巨人」や「赤い巨人」と称された。また、ナバーロ族長のブーメランを使った戦い方から、アイスラッガーの本当の使い方を知る。
本作品でもテレビ版『ウルトラセブン』と同じくウルトラアイを使って変身する。バッファロー星にて、ペダン星人のキングジョーとの戦闘で負傷したミクラスや、バルタン星人に故郷を奪われ、多くの同胞と共に操られながらも唯一人生き残ってウルトラマンを救ったウインダムなどをカプセル怪獣として仲間に迎え入れた。
ウルトラマンの身体を通して今までのウルトラマンの戦いや想いを読み取る能力を使用しており、ウルトラマンの想いを受け取り地球へ向かった。
物語終盤では、恒転観測員となっている。
ジャック
いわゆる帰ってきたウルトラマン。必殺技は、スペシウム光線と流星キック以外は使用していないが、スペシウム光線はタッコング、グビラ、ペスターを一撃で粉砕するほどの威力を持っている。当初は変身ブレスレットを使用して変身していたようだが、怪獣との戦闘中にエネルギーが切れブレスレットが破損してしまい、プラズマ鉱石が失われたため変身不能となった。しかもプラズマ鉱石はキングザウルスに飲み込まれてしまった。
変身できなくなったことで悩み、勇気と無謀の違いが分からなくなっていたが、水棲人間ハクリの勇敢な行動を目の当たりにし、明日のために絶対に諦めないことを決意したとき、プラズマ鉱石に宿っていた全てのエネルギーがその体に入り込んで変身能力を取り戻した(アイテムを用いずに変身可能なのは現在ではジャックだけである)。その後、ザージと再会するまでハクリたち水棲人間たちの住む星で共に暮らしたが、ガンダーとギラドラスとの闘いの後、ガンダーと追ってその星を訪れたザージと共にその星を出る。初代マンと能力が似ているため、互いの腕を合わせてスペシウム光線を放てるが2人の身体に凄まじい負担をかける奥の手。
変身アイテムを用いず、誰かを守りたいという気持ちが高ぶったとき変身が可能になるという設定は、テレビ版の郷秀樹の変身と共通している。
エース
身寄りのない少年だったが、ゾフィーに引き取られたあと、彼に育てられて鍛えられた。そのため、ゾフィーには並々ならぬ恩を感じており、敬意を込めて「兄さん」と呼ぶこともある。
幼馴染のルティアという女性がいたが、バルタン星人の罠でルティアは改造され、同じ光の国の戦士と戦うことになる。捕らえられ改造されかけるがゾフィーに救出され、彼の言葉を受けて涙を流しながらも、バルタン星人に改造されて操られた光の国の戦士を倒した。バルタン星人たちとの戦いでギロチン技を習得した。苦悩の末に全力で出したメタリウム光線は、バルタンの拠点を吹き飛ばす威力を持っていた。
彼の持つウルトラホールは仲間の特殊能力を自らの能力として蓄えることができ、そのため無限の可能性がある。
エースとルティアが人間体の際に、エースは白、ルティアは黄色のスカーフを巻いているのは、テレビ版『ウルトラマンA』の北斗星司と南夕子に由来している。
タロウ
本作品では誕生したばかりの時点で既に大人ほどの体格になっていた。ウルトラの父の言葉からすると、彼は初めて超人となったもの同士(つまりウルトラの父とウルトラの母)の間に生まれた純粋な超人であり、ほかの戦士よりも潜在的な能力が高いことが示唆されている。カラレスからは「お前は純粋過ぎる」と評されるなど、精神面では未熟で、非常識な点も多々見受けられた。
ある惑星でカラレスの特訓を受けていた際、周囲の被害を省みず力任せに敵と戦う攻撃的な面を見せていたが、ザンボラーとの闘いで危機に陥って負傷した際、大自然の力によって傷を癒され、同時にツバメたちが懸命に怪獣に立ち向かう姿を見て生命の尊さを知ると同時に真に戦う使命に目覚める。ツバメが怪獣と戦う動きから、スワローキックを編み出す。
戦士たちの中でも最強の潜在能力を秘めており、彼の持つウルトラホーンは生命の波動を感知することができるという。
レオ
L77星に住む双子の王子の兄。マグマ星人の襲撃を期に、父・アルスから自分たち王族の秘密を教えられ、当初は獅子の瞳を付けた際に感じたウルトラマンの強大な力に恐れを抱いていたが、ドリューの導きで己のなかに眠る獣を受け入れ、ついにウルトラマンレオに変身する。
マグマ星人たちと戦い、マグマ星総統を倒したものの総統の兄にL77星を爆破されてしまう。そして爆発により行方不明となったアストラたちを捜すため、あてのない旅を開始する。
光線技が不得手なため遠距離戦でこそマグマ星総統に押されていたが、ドリューから教わった格闘技は歴戦の戦士にも通じるほどだが、まだ技のレパートリーが少ないのか、光の国の戦士ほど思うようには戦えない模様。最終話において「今の俺にはただ祈ることしかできない」とつぶやいている。
アストラ
ウルトラの父
オリジナルのウルトラ戦士
下記以外にも無名のウルトラ戦士が多数登場している。女性ウルトラマンのデザインは、伊藤実が担当している。
ゴライアン
光の国の戦士の中ではかなり大柄で性格も荒削りだが、他の戦士たちと同様に情に厚く心優しい面も併せ持つ。他の戦士が自分たちの力を恐れる中、ただ一人「敵は破壊する」と意気込んでいた。その体格を活かしたパワーが持ち味で、その力は自分の何倍もある怪獣を天高く放り投げ頭部の角で粉砕できるほど、ただその分、光線技は苦手である。幼なじみであるフレアにだけは頭が上がらない。フレアと共にイカルス星人、ブルトンの連携攻撃に苦しむエースを助け出し怪獣軍団を一掃、エースのウルトラホールに自らのパワーを与える。肉体の頑強さにおいてのみなら全ウルトラ戦士一とも言える実力を持ち、他のウルトラ戦士が一斉に一時的に行動不能に陥るような薬物を浴びても、本人曰く「他人様よりずっと丈夫でね」という理由で平然としているほど。人間の姿を取ると大柄で筋肉質な男になる。変身アイテムは腰に巻く大型のベルト。バックル部分にプラズマ鉱石が埋め込まれている。もともとはセブンやタロウと同じくレッドタイプの戦士だが、プラズマスパーク暴走時に得た膨大な力に飲み込まれ、光の国の町を見境無く破壊してしまうほどに暴走してしまった過去をもち、フレアによって体内にあるエネルギーを蓄える部分の働きを抑えられたことでシルバータイプの姿となり、ようやく自我をコントロールできるようになった。そして、終盤では瀕死のフレアによって封じられた力が解放されたことで本来の姿に戻り、単身ババルウ星人に闘いを挑む。その中で右膝を砕かれるも、本来の力や全身からスペシウムエネルギーを放つスペシウムキャノンで変身能力を失わせるなど、深手を負わせるも最後は力尽き、ババルウ星人に自らの力を奪わせる形で立ち往生する。しかし、奪われた魂がゾフィーの活躍によって肉体に戻ったため生還を果たす。そして、その後は足が不自由になったことで杖を付き、闘いからは身を引いて、フレアを始め、散っていった仲間たちの墓を守っていくことを決め、リリパット族が託された卵から孵化したアギラのカプセルをセブンに譲っている。
身長:65m(推定)
体重:7万5千t(推定)
年齢:2万5千歳
飛行速度:マッハ10
得意技:スペシウムキャノン、ウルトラバスター他。
ザージ
氷や冷気の力を使う沈着な戦士で、超低温の空間での戦いを苦手とするウルトラ戦士の中では異色の存在。氷で創り出した刀で敵を切り裂いたりできる他、常に体表を薄い氷が覆っているため薬物の類が効かない(ただし、密着していると無効化される)。セブンに似た容姿をしている(セブンと違い胸にはカラータイマーがある。また目はマンタイプ)。攻守共にバランスの取れた万能タイプで、光の国随一の剣士。カプセル怪獣フリーザスをパートナーとして戦う。特にスピードに優れ、氷塵を使い残像を無数に残すほどの高速戦法を得意とする。光の国帰還後、ウルトラマン・カラレスと共に潜入した謎の衛星内に現れたババルウの卑劣な言動に激昂、その隙につけこまれ、スピードを見極められて致命傷を受けてしまう。変身アイテムは幅広の刀。鍔元にプラズマ鉱石が埋め込まれている。
身長:45m(推定)
体重:3万5千t(推定)
年齢:2万5千歳
飛行速度:マッハ15
得意技:リオート、ミラーシ、ザミルザーニイ他。
ドリュー
光の国が漆黒の霧に覆われた際、真っ先に霧に飛びかかっていった。格闘戦に長けており、大気が焼け焦げるほどの高速回転で蹴りを放ったり、両腕に込めたエネルギーを拳を連打することによって遠距離を攻撃する光弾として放つ。L77星に滞在し王族の軍事顧問とレオ兄弟の武術師範を務めている。人間体は長髪に髭を生やした武人のような姿であるが、他の戦士と同年代の2万5千歳である。L77星の爆発に巻き込まれ行方不明となる。奇跡的に生還した後、ボーク星人に化け「星間連合」に潜伏し、ババルウ星人の副官となった。正体発覚後、ゾフィーを庇いヒッポリト星人の罠に嵌められ右足がタールで固まってしまったが、自ら右足を折ることで危機を脱出し、ヒッポリトを撃退。その後、ゾフィーに自身が持っていたキューブを託した。そしてババルウ星人に挑みキューブを奪うものの、致命傷を受ける。その後、メフィラスの宇宙船に回収され、キューブを託し死亡。
身長:52m(推定)
体重:5万t(推定)
年齢:2万5千歳
飛行速度:マッハ15
得意技:ドリュートルネード、ストームファイヤー他。
カラレス
まだまだ戦士として未熟なタロウに命の大切さを教える慈愛の戦士。タロウとの特訓中にザンボラーの腹の中に閉じ込められるも、タロウにより救出される。ストリウム光線やエネルギー回復能力を使うことができる。タロウとは違い、握った拳を胸の前でX字に組むポーズでネオストリウム光線のような光線を発射する。
敵の光線をバリアで角度を変えカウンターするなど、実戦を通してタロウに力の使い方を教える。光の国帰還後、ウルトラマン・ザージ・タロウと潜入した謎の衛星内でタロウに化けていたババルウに背後から左のウルトラホーンごと切り裂かれてしまう。変身アイテムはタロウの物とはデザインの違うウルトラバッジ。
身長:45m(推定)
体重:4万t(推定)
年齢:2万5千歳
飛行速度:マッハ15
得意技:ストリウム光線、ファイヤースフィア他。
フレア
血気盛んなゴライアンさえ手なずける男。エースに顔が似ている。体の一部を光の粒子に変換し、相手を攻撃することができる。この能力によって、任意の場所に防御壁を張ったり、防御壁内の物を自由に動かすことができる。戦士たちの中では小柄で攻撃力も低いが、そのトリッキーな能力を生かして予測不能の攻撃を繰り出し、敵を翻弄する。また、能力を使用する際には両腕が炎のように揺らめく。ゴライアンと共にイカルス星人、ブルトンの連携攻撃に苦しむエースを助け出し怪獣軍団を一掃、エースのウルトラホールに自らのパワーを与える。元はセブンやタロウと同じく、レッドタイプのウルトラマンだったが、幼なじみのゴライアンの暴走に際し、寿命が半減することを承知の上で自身の力の半分を彼の体内に留まらせ、暴走を止めたことで現在のシルバータイプの姿となった。終盤ではババルウによって魂を奪われ瀕死の重傷を負うが、ババルウの異次元能力を封じ込め、死の直前に封印していたゴライアンの力を解き、彼の暴走の際に語った力の意味について、ゴライアン自身は理解出来ていないと自嘲するが、「お前はもう、意味を知っている」と彼の成長を認め、ババルウを必ず倒すことを言い残し、死亡する。変身アイテムはプラズマ鉱石が埋め込まれたコイン。
身長:35m(推定)
体重:2万5千t(推定)
年齢:2万5千歳
飛行速度:マッハ15
得意技:αΩ(アルファオメガ)、Ψ(サイ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)他。
ルティア
アルフォンヌ
アルス
獅子座L77星の王でありレオ、アストラ兄弟の父。星の行く末を案じ王家の宿命を継ぐ者としてはまだ甘さの残るレオ、アストラ兄弟を厳しい目で見つめている。ある夜突如飛来してきた隕石に迫りくる脅威を感じ息子たちの前で赤い巨人に変身し立ち向かう。レオに似た容姿で頭部のデザインはより獅子のたてがみを連想させるものになっている。腹部に自身のサイン(Lと7を合わせたようなデザイン)を持つ。マントを着け剣を帯びている。病床の妻(王女)がいる。
L77星人で変身能力を有するのは、かつてL77星に降り注いだディファレーター因子を含む光を浴びた王族とその血を引く者のうち、男子のみである。マグマ星指令艦の光子砲からレオの盾となりアストラのことを託し消滅する。
怪獣・宇宙人
本作品で登場する怪獣や宇宙人の多くは、テレビ版ウルトラシリーズに登場するものをアレンジしたデザインとなっている。設定上はテレビ版に登場したタイプに品種改良される前の過渡期的な存在であり、第2話冒頭、および星間連合編ではテレビ版と同じデザインの怪獣が描かれている。また、ここでは紹介しない1カットのみ登場したりする怪獣なども存在する。基本的に昭和のウルトラシリーズに登場した怪獣しか登場しないが、12巻以降は平成ウルトラシリーズに登場した怪獣らしき個体も散見されるようになった。
バルタン星人(1、11 - 15話)
生物暴走事件の張本人。全宇宙を支配することが目的。脆弱だった自らの肉体を強化するため、光の国のプラズマスパークに細工した。自らのために、ディファレーター因子で変異した生物を分析、改造するなどの実験を各地の拠点で繰り返している。変異・改造させた怪獣たちは銀河の各地に放たれ、地球にも幾つかの実験体を送り込んでいた。『ウルトラマン』第2話に登場したものと同じく「命」の概念がない。また本作品のバルタン星人は、大勢のものが一つの意思を共有しており、全員が同じ目的のために行動している。
TV版と同様の円盤を使用。変異前はセミ人間に酷似した姿をしていた。産卵場もあり、中心の生物のようなものが卵を天井に植え付けそこから逆さまになり誕生する。覚醒したウルトラマンに敗れ、基地も産卵場もろとも破壊されるが、全ての死骸が融合し、巨大バルタンとして復活した。だが、意思の統一が図れず体が不安定になり、最後はウルトラマンを道連れに自爆の道を選ぶが失敗に終わる。しかし、まだ多くの生き残りが存在しており、星間連合にも加わろうとせず自分たちの力でウルトラマンたちを倒そうと狙っている。
マグラー、ワイアール星人、ネロンガ(1話)
ギラドラス (1、33・34話)
ゼットン(2話)
キングジョー(3、4話)(初期設定名称:宇宙ロボット キングジョー祖体)
ペダン星人(3、4話)
ミクラス(3話 - )
バッファロー星の住民たちからは「バッファローの王」と呼ばれていた。ミノスの丘という場所で眠りについており、ミクラスが眠っていた丘だけは彼の体温で雪が溶けていたほど体温が高い。ペダン星人侵攻の際に目覚め、キングジョーと戦った。ディファレーター因子の影響で変異(怪獣に進化)していたが、暴走はしていなかった。本作品ではテレビ版になかった巨大な一本角を持っていたがキングジョーに叩き折られた。さらに折られた一本角で刺されてしまうが、必死に人々を守り抜こうとした。キングジョーとの戦いで瀕死の重傷を負ったこと、異形と化した自分にはこの星に居場所は無いと自らセブンについていくと決めたことが元でセブンのカプセル怪獣となった。折られた角はセブンの力で多数のブーメランに変えられ、バッファロー星住民たちに授けられた。その後、光の国で治療された際には折られた一本角を失い、テレビ版と同じ姿となった。また、ウルトラセブンと会話ができるなど知性がある表現がなされている。治療を終了したばかりだが、セブンが変身出来ず戦えない状況を見て、自分からゴモラと戦うという勇気を持っている。
キングザウルス(5、6話)
水棲人間(5、6話)
改造光の戦士(7、8話)
改造怪獣(7話)
スカイドン、ザラガス
サドラ(11話、41・42話)
ベムスター(12、13話)
ウインダム(13話 - )
ガボラ(14、38・39話)
ガンダー(13、33・34話)
アントラー(14、18・19話)
ゴモラ(16、17話)
レッドキング(16、17話)
星の声が具現化した龍(18、40話)
ザンボラー(20 - 22話)
ブルトン(31 - 32話)
ジェロニモン(35 - 40話)
バニラ、アボラス(36、37話)
融合怪獣(39話)
ピグモン(38 - 40話)
再生怪獣軍団(39、40話)
ババルウ星人(41 - 最終話)
ウルトラ戦士の抹殺と宇宙支配を企む「星間連合」の指揮官。テレビ版『ウルトラマンレオ』同様にウルトラキーを狙い、変身して光の国に潜入する。監視衛星を破壊した後に配下の星人や怪獣たちを呼び出して総攻撃をかけ、ウルトラの父を拉致した。ウルトラの母による決死のオーロラで光の国が閉じられたため、旅をしていた戦士たちにウルトラの父と引き換えにウルトラキーを要求する。
自らの髪の毛を変化させ、ガッツ星人も驚愕するほどの分身技を見せた他、変身能力はウルトラの父のファザーショットまで撃つほどの驚異的な戦闘力を持ち、リーダーとしての資質を幹部たちに見せ付けた。
デザインは原作とほぼ同じだが、口元がよりウルトラ戦士に近いものとなっている。
星間連合には彼や下述の幹部たちの他にも、多数の怪獣や星人が存在している。
メフィラス星人(41 - 79話)
ガッツ星人(41 - 58話)
ヒッポリト星人(41 - 77話)
テンペラー星人(41 - 76話)
メトロン星人 (42 - 70話)
星間連合の一員。配下のビーコン、サータンと自身の複製ロボットを使い光の戦士たちのデータを取ろうとした。複製ロボットは手から出す泡状幻覚剤を使い戦士たちの時間感覚を狂わせる。メトロン星人が幻覚宇宙人と呼ばれる所以はこの幻覚剤にあり、多量に浴びると視覚も混乱(メトロン星人が何体にも見える、味方を誤認するなど)する。氷のバリアを張るザージ、戦士の中でも特に強靭なゴライアンには効かず、気力で幻覚を突破したウルトラマンに複製を破壊され、その後本人は宣戦布告をして帰還する。後に宇宙ケシの実験台にしていた惑星がレオによって開放され、星間連合に馴染めないこともあって、キューブをボーグ星人に返却し、自身のやり方で宇宙の支配を目指すと告げ、星間連合を脱退した。
サータン (41 - 43話)
ベムラー(41・42、66・67、最終話)
双頭のゲラン(45話)
人造光の戦士(46話)
アイアンロックス (47 - 51話)
星間連合の巨大宇宙戦艦。ビルガモを収容しており、惑星一つを破壊するゴルドニウム砲を装備、巨大なロボットへの変形も可能。プロトタイプをにせゾフィー(ザラブ星人)が指揮、ダダ、クール星人たちが操る。動力源に一握りで惑星1個分に相当する高エネルギー鉱石「ゴルドニウム」が使用されており、光の国の戦士が放つ光波熱線に反応し易く、もし反応してしまえば宇宙全体をも吹き飛ばすビッグバン並みの爆発を誘発してしまう恐れがあるため、不用意に光波熱線を使用することができなかった。最期はエースの高次元バリアーで封じ込まれ外部への被害を最小限に食い止められ、内部に突入したタロウのウルトラダイナマイトで一瞬のうちにゴルドニウム炉心ごと蒸発させられた。
シュガロン、シーモンス(52、57話)
ヒドラ (53 - 55、57話)
アーストロン、ゴーストロン(53 - 55話)
パンドン(55、57話)
究極怪獣(56、57話)
リリパット族(58 - 66話)
アギラ(59 - 66話)
その他
サラ(2、92話)
ナバーロ(3話)
バッファロー星に住む部族の族長を務める男。キングジョーが分離したUFOとの戦いで負傷し、地表に落下したセブンを救出した。その際落下してきたセブン(ナバーロは彼が隕石落下地点にいたと思っていた)が生きていたことに驚き、彼を「ミラクルマン」と称している。彼ら部族はブーメランでの狩りを得意としており、ナバーロもブーメランの名手である。ペダン星人侵攻の際にも、円盤1機をブーメランで打ち落とす活躍を見せるが、そのことがペダン星人の怒りを買い、真っ先に見せしめとして殺されてしまった。その後セブンは、ナバーロが生前使用していたブーメランを巨大化して使用し、キングジョーに致命的なダメージを与えた。その後も彼のブーメランはセブンが人間態の武器として持っている。
ハクリ(5・6、33・34話)
水棲人間の一人で、キングザウルスに襲われるジャックを助けた。柔軟な思考の持ち主で、怪獣が暴れる海は危険なため、これからは陸に上がって生活しなければならないと考えており、そのため普通の水棲人間ならば恐れる火も積極的に使う。焼いたムルチが大好物。キングザウルスが陸地にも対応できるようになったため、さらなる奥地へと移り住むことを余儀なくされた後は、水棲人間たちを指揮するような存在となり、砦の建設などに携わった。砦に侵攻してきたキングザウルスに真っ向から向かっていくほど行動力もある。キングザウルスを撃退するために努力したジャックを温かく仲間に迎え入れた。その後は幾年経ち、長老として村を治めており、見廻りにいったきり中々帰ってこないジャックを心配して彼を捜しにいったところ、凍り付けになった光の巨人を発見。その光の巨人がジャックであることに気づき、低体温症に陥った彼に必死に心肺蘇生を行って意識を取り戻させるが、自身も低体温症に陥っていたため、力尽く形で息絶える。
じっさま(5、6話)
ショウキ(16、17話)
チャータム(18、19、92話)
アクル(33、34、92話)
ジン(35 - 37、92話)
五人の戦士(35 - 37、92話)
ブルー(38 - 40話)
旅人の少年(38 - 40話)
タロウが助けた兄妹(47 - 51話)
ゼルフィ(52話 - 57、92話)
トト(52 - 56話)
ペーレ(52 - 57、92話)
ジー(58 - 66話)
アイザック (67 - 70、92話)
道具
変身道具
変身道具が原作に登場しないゾフィーは、変身ブレスレットを使用している。
本作オリジナルキャラクターたちの変身アイテムは以下の通り。
ゴライアン:ベルト
ザージ:剣
ドリュー:ブレスレット
フレア:コイン
カラレス:ウルトラバッジ
アルフォンヌ:ペンダント(鉱石)
ディファレーター測定器
オリハルコン
ウルトラキー
単行本
マガジンZコミックス
トクマコミックス
徳間書店から徳間コミック文庫として全8巻が刊行。最終巻に外伝が収録されている。