エリートヤンキー三郎
以下はWikipediaより引用
要約
『エリートヤンキー三郎』(エリートヤンキーさぶろう)は、阿部秀司による日本の漫画作品。講談社の漫画雑誌『週刊ヤングマガジン』にて、2000年12号より2005年24号まで連載された。単行本は全26巻。2007年にはテレビドラマ化、2009年には映画化された。
また、続編である『エリートヤンキー三郎 第2部:風雲野望編』(エリートヤンキーさぶろう だいにぶ ふううんやぼうへん)が『週刊ヤングマガジン』2005年第25号から2010年18号まで連載された。単行本は全25巻。本項目では、この続編についても以下に述べる。因みに2012年には本人のブログに番外編が掲載された。2020年にはヤングマガジン創刊40周年を記念して2020年20号にて新作読み切りが掲載された。
あらすじ
私立徳丸学園高等学校は県内屈指の不良校であり、その学校を仕切っているのが県内全域に名を轟かす極悪な大河内一郎と大河内二郎の「大河内兄弟」であった。2人の悪名や強さは半端ではなく、校内はおろか教師や警察でさえも逆らえないのである。そしてこの春、彼らのいる徳丸高校に大河内兄弟の末っ子、大河内三郎が入学する事になり、当然周囲は騒然とする。しかし、三郎は内気で少しオタクな普通の高校生だったのだ。だが周囲の誤解や運の無さ、そして三郎に秘められた真の力により彼は徳丸学園を仕切るエリートヤンキーとして自身の思いとは裏腹にのし上がって行く。その設定も第二部九州編以降著しく薄れ、三郎のダメ人間化や徳丸の平和ボケが顕著化してしまい、現在では「エリートヤンキー」の称号すら有名無実化しており、変人ギャグ漫画へと決定的に脱線した状態にあった。
作品解説
連載開始まで
当時売れない新人漫画家だった阿部が晩酌で銘酊していた頃「『キャプテン』と『噂の刑事トミーとマツ』とヤンキーもの」をくっつけたらどうだろう?」と、手元にあった煙草の箱にアイデアを殴り書いた。翌朝、「なんじゃい、こんなベタベタな設定は、ボツ!」とちょっとだけ思ったが、こういう話は大好きなため、気楽にコンテを起こした所、編集からのウケもよく、そのまま新連載となった。その時のコンテが1部の1話2話になっているという。
また当初、編集に「作中も現実と同じように時間が、進行する感じで卒業まで描けたらいいですね」と言われ、阿部が心の中で感激した直後、「でもまあ10週位くらいで終わるもんだと思ってください」とも言われたという。
話の舞台など
千葉県が舞台となっており、作中の地名などは千葉県内の実在する地名をもじったものが多数登場する。ただし市名ではないが、秋津台や蘇我など、実名で登場している地域もある。また京葉駅、秋津台駅などといった名前の架空の駅も登場する。
なお、キャラクターのセリフには広島弁が多く使われている。
第一部について
三郎が高校1年から3年の9月までの話。番外編として『銭ゲバアルバイター河井』があった。
第二部について
前作の続きであり3年9月以降から、卒業までの話となる。連載時期の時間に沿っていた第一部と異なり、長期に渡り続いた。構成が異なる点がいくつかある。エピソードによっては三郎がメインではないものがあり、三郎が絡まないエピソードも存在する。構成上の変更点は下記の通り。
登場人物
用語
徳丸学園
三郎軍団
大河内一族
財力の強大さが最大の特徴であり(一度破産したことがある)、世界各地に王宮と見まごう程の豪華な別荘を持つ、誕生日プレゼントにダム1つを提供する、キャビア・大トロ・松阪牛などを常食するなど(リクエストひとつでさらにお菓子の家、マグロの解体ショーといった離れ業を、それも平時から行うことが出来る)、常軌を逸した贅沢三昧の有様が現在までに飽きるほど描写されている。三郎の部屋に用意されている家具・家電も推定100インチのテレビを始めとして、全くの規格外である。
流星会
荘実館
大阪マッドブルズ
三郎ダム
ゲームアプリ
モバイル向け配信アプリ
- エリートヤンキー三郎 成り上がり伝説 (配信:講談社、リリース:ナツメ、ジャンル:格闘)。
テレビドラマ
テレビ東京系列「スポパラ・ドラマ24」枠にて、2007年4月13日 - 6月29日に放送された。全11話。
登場人物・キャスト
劇中ナレーションは杉本るみが担当。原作の登場人物の詳細は「エリートヤンキー三郎の登場人物」を参照。
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加藤洋平
雑賀ユキト
じゅん平
白井達也
杉江謙介
高田健一
西野成人
春山大輔
半田周平
冬本ジュー
森本展弘
山中大士
依田夏生
加藤洋平
雑賀ユキト
じゅん平
白井達也
杉江謙介
高田健一
西野成人
春山大輔
半田周平
冬本ジュー
森本展弘
山中大士
依田夏生
ドラマ版オリジナルキャラクター
占い師(うらないし)
三郎行きつけの店の占い師。顔を半分以上布で隠しており、素顔を見ることは出来ない(DVD-BOXの特典映像にて素顔が確認できる)。毎回三郎にキーワードとなるお告げを与え、「意味は自ずと分かろうもの」といって料金を取る。料金は1回5千円から2万円程度。三郎はこれらのキーワードを自分の都合の良いように曲解し、失敗に終わるのが物語のパターンとなっている。後半から、三郎は単なる悩み相談で来店している節もあった。
占い師の助手
三郎行きつけの店の占い師の助手。占い師と対照的に露出度の高い衣装である。主に会計と解説(ツッコミ)が仕事であるが、怪しげな踊りで客引きを行ったり、口調が急に変わったり(「うるしゃーい!聞きなしゃい!」等)、マスクを被ったり等かなり変わっている。
桃姫愚連隊(ももひめぐれんたい)
ミカ、リナ、マキの3人からなるレディース3人組。かつて自分たちのチームを壊滅させた大河内一郎・二郎兄弟を憎み、徳丸学園に潜入して三郎を付け狙っている。登場すると何らかのトラブルで胸を晒している。基本的に物語に全く関与しなかったが、終盤では春菜を拉致し、三郎を3人で袋叩きにした。だが逆上した春菜により、返り討ちに遭う。
山下翔一(やました しょういち)
春菜と同じく聖アーバン高校の生徒。15歳。バスケットボール部所属。とても爽やかで、頼まれると嫌とはいえない性格。常に笑顔。三郎と同じく春菜に好意を持ち、恋のライバルとしてバスケ勝負の約束をするが、成り行きで河井により軍団の抗争(バスケ)に覆面を被らされて参加させられ、結果相手チームから袋叩きに遭った。
スタッフ
- 脚本:小池竹見、松本美祢子、杉山嘉一、大前一明
- 監督:白川士、神徳幸治、山田勇人
- プロデューサー:岡部紳二・森田昇、池田禎子
- 制作:テレビ東京、ザ・ワークス
- 製作:「エリートヤンキー三郎」製作委員会
主題歌・挿入歌
オープニングテーマ
(2007年6月13日発売、UNIVERSAL SIGMA、UMCK-5173)
エンディングテーマ
(2007年4月11日発売、jkb records/R and C、YRCI-70013)
挿入歌
振付:ラッキィ池田
ネット局
- テレビ大阪では2007年4月19日から放送開始。
- テレビ和歌山では2007年4月29日から放送開始(同局で初めてドラマ24枠の作品が放送されている)。
- 北陸放送では2007年5月1日から放送開始。
- テレビユー山形では2007年6月1日から放送開始。
映画
石黒英雄板倉俊之橋本じゅん山本ひかる佐伯日菜子池田鉄洋仲間由紀恵(友情出演)小沢仁志小沢和義なだぎ武竹内力
『激情版 エリートヤンキー三郎』というタイトルで、2009年2月28日公開。PG-12指定。上映時間106分。
『エリートヤンキー三郎』と『彼岸島』はどちらも、『週刊ヤングマガジン』掲載の漫画作品であり、かつ石黒が主演している。撮影時期は『彼岸島』の方が先だったが公開時期は本作の方が約1年ほど早かった(『彼岸島』の公開は2010年1月9日)。
ドラマとの変更点
- 映画のみに登場したキャラクターを除けば、主要キャラはほぼドラマ版と同様のキャストだが、ドラマ版の続編というわけではなく、ドラマ版のエピソードは全てリセットされて、再び三郎が徳丸に入学するところから始まる、いわばパラレルワールド的な内容である。
- 入学時、番長の座を狙い三郎に立ちはだかる役が石井となっている。
- 桃姫愚連隊が登場しない。
- 春菜は演者(倉科カナ→山本ひかる)や姓(浅井→如月)が変更になり、如月聖之の妹という設定となった。
- 仲間はシスター役で登場。
映画のみに登場するオリジナルキャラ
如月聖之
エリート警察官僚。幼い頃、ある理由でヤンキーの撲滅に命をかけることを決意する。春菜の兄。
如月春菜
ゲーム好きの女子高生で、聖之の妹。三郎と仲良くなるが、ヤンキーを極度に嫌っている。
トックリ
聖之の部下で幼なじみ。常にタートルネックの服を着ている。無口で無表情。会話は耳打ちで行なう。
久能徳次郎
日本刀を常に持ち歩いている、少年課の鬼刑事。原作の川上惣一郎に当たるキャラ。
黄泉山豪
九州のヤンキー。今回の如月の陰謀により徳丸へ来た。語尾は「〜でごわす」。頭にハンマーが付いており、手を使わずに数々のヤンキーを倒してきた。常に「阿蘇山」と書かれた板を背に架けている、金さん銀さん(演:山口祥行、江原シュウ)という舎弟がいる。
リキ
北海道のヤンキー。今回の如月の陰謀により徳丸へ来た。黄泉山のライバルであり、「北のリキ、南の黄泉山」と謳われている実力者。
シスター
教会で孤児や老人(演:榎木兵衛)の世話をしている。
ムービーコミック
2014年3月31日より「UULA」にて、原作漫画をコマごとに分け、セリフや効果音を加えたムービーコミック『UULAマンガ』が配信されている。全25話。
キャスト
大河内一郎:矢野龍太
大河内二郎:佐々健太
河井星矢:川口翔
主題歌