カイタン
漫画
作者:木崎拓史,
出版社:講談社,
掲載誌:週刊ヤングマガジン,
レーベル:ヤンマガKCスペシャル,
発表期間:2009年,2010年,
巻数:全5巻,
話数:全43話,
以下はWikipediaより引用
要約
『カイタン』は、木崎拓史による日本の漫画作品。2009年から2010年にかけて『週刊ヤングマガジン』(講談社)にて連載された。単行本は全5巻。
概要
『週刊ヤングマガジン』2009年44号から2010年38号まで連載された。
「カイタン」とは「回収担当」の略で、ホストがツケで客に飲み食いさせた分を回収するホストクラブ内の仕事を意味する。埼玉県さいたま市のホストクラブ「Club Face」に所属しカイタンとなった主人公と、客やホスト、暴力団などとの人間関係を描く。作中では、大宮駅周辺が描かれている。
サブタイトルは『回収担当ホストアクション』。
あらすじ
「Club Face」のホスト歴2年の朝倉仁は、努力はするが人気は出ず売り上げも全く伸びない中、社長・片瀬銀二にホストの世界の厳しさを諭される。仁はホストの世界にすがるべく消費者金融から借金をし、客にタダで豪遊させて体面を保とうとする。しかし、そのことはあっさり社長にばれ、借金の肩代わりをする代わりに回収担当となって借金分の「売りかけ」を回収することを命じられた。
登場人物
Club Faceの人物
朝倉 仁(あさくら じん)
「Club Face」に所属する元ホスト。21歳。社長に借金の肩代わりをしてもらい、回収担当となる。回収担当のほか、店のウェイターや掃除などの雑務も務める。ホストとしての才能は無かったが人一倍の根性と腕っ節の強さは社長に評価・信頼されており、喧嘩の強さは登場人物の中でもトップクラス。また体は相当頑丈なようでブロックや瓶で頭を殴られても大きな怪我はしていない。自身のトレードマークであるリーゼントには何かこだわりがある様だが下ろした方が美形に見える為髪型のせいで損をしている。喧嘩は強いが頭はいい方ではなく、どこか不器用かつ愚直な部分がある。加えて微妙なセンスをしているので馬鹿にされる事も多い。また本人の言うとおり機械が苦手らしく、ATMの操作に手間取っていた。しかし正義感が強く、熱い性格で面倒見の良い一面もある為に仁を慕う人物もいる。女性よりも男性にモテるタイプ。スーツ姿で描かれる事が多いが、3巻のカバーを見るに私服のセンスはサトシと似ている。作中ではサン付けで呼ばれる場合が多い。回収担当になった事で様々なトラブルに巻き込まれていく。
時塚 黒(ときつか くろ)
「Club Face」ナンバー1のホスト。20歳。売り上げでは、他の追随を許さない圧倒的な人気を誇り、12ヶ月連続売上1位を達成する。泣きぼくろがチャームポイントの美形。飴とPSPが好き。またスカーフ類も好きなようでよく私服に取り入れている。酒はめちゃめちゃ弱い。過去の因縁などにより乱舞と仲が悪く2回も本気で殺されかけるが後に和解する。ちなみに入院時にはカイタンを愛読していた。どこか超然としており、他人に無関心で、考えていることを表に出さなかったが、乱舞との和解後は少しずつ変わって来た。最初のうちは仁のことを馬鹿にしていたが、徐々に仁の能力を認め始め、仁に命を救われて以降は、態度には示さなかったものの仁に恩義に感じていた。最終巻の表紙では笑顔を見せている。
片瀬 銀二(かたせ ぎんじ)
市川 蓮(いちかわ れん)
殿咲 乱舞(とのさき らんぶ)
「Club Face」ナンバー3のホスト。愛称は「Club Face」の爆弾小僧。20歳。過去の因縁から黒に対して執着心を抱き、意地でもナンバー1になろうと執念を抱く。目元に入れている★柄のタトゥーが特徴的で、首と胸元・腕にも梵字のタトゥーを入れている。また髪をピンクに染め、服装に豹柄を取り入れる等個性的なセンスをしている。太陽には、「ギャル男みてーな気に入んねー顔」と評される。ちなみに髪の伸びるスピードはとても速い。本人曰く頭は悪いが耳だけは超良くて、そのうえ凄く口が軽くみんなに嫌われている。怒って興奮したり追い詰められたりすると涎を垂らす。調子に乗り始めるとリシャールをドヤ顔で「リッ………シャール」と発音する。黒への報復を果たしたのち、自身の行動をはげしく後悔し、横浜の「Yokohama South Ocean Hotel」にて、頭を丸刈りにして半身浴に耽る日々を送る。だが、黒に心から謝罪し、和解。その後は持ち前の明るさを取り戻し、黒の頼みにより、仁のフォロー役を引き受ける。本人は仁が喧嘩慣れしていることに気づいておらず、「こないだもアルシェ前で講談会のヤツら余裕で300人くれーブッ飛ばしてっからオレ!!」と自慢話をする。しかし仁に同行した病室で帽子をとらずにヤクザに一喝されたり、怒りに震え平常心を失った仁をなだめようとして、逆に凄まれ「ゴチャゴチャうるせえぞ」「ブチ殺されてーのか?」「ジャマだ、どけ」と邪魔者扱いされるなど散々な目にあう。終盤の仁や涼の過激な言動に翻弄され、成功も失敗も許されない異常事態に巻き込まれていく。最終決戦地に向かうに際し臆してしまい、「ガクブル」と震えていたので、仁から「覚悟がねぇなら消えろ」と言われる。しかし「今ここでケツをまくったら二度と黒に顔を合わせられない」と言って踏ん張り、仁たちに同行する。作中で誕生日を迎え21歳になった。小さい頃の親の躾は「夜の繁華街は危ない」。出身地は不明。携帯はドコモを使用しており入店当初のアドレスはranbu-no1@ドコモであった。
水神 涼(みかみ りょう)
「Club Face」の人気ホスト。(21年2月期からはナンバー4)21歳。「関東金餅組」組長・真鍋の息子。頬がこけている。物腰が柔らかく頭もキレるエリートホストであるが、客を篭絡して身の丈以上のツケを抱えさせる非情な姿勢をとるため、仁に反感を買われる。しかし、19話の涼の台詞や片瀬との人間関係から、客を篭絡してまで売り上げを伸ばそうとしたのは、自己の利益のためだけではなく、店のため(ひいては片瀬のため)でもあったようである。トレードマークであるサングラスを外す事はほとんど無く、実は一重瞼。千秋の一件以来なにかと仁に絡み挑発するが、仁とのいざこざの後に使えなくなった客をパンクさせるのをやめたり、仁にバクダン(営業妨害)されたにもかかわらず罰金200万円を求めなかったことから、仁の価値観も理解しているのかもしれない。昔は片瀬の事を『銀ちゃん』と呼んでいた。最初は仁を「仁サン」、乱舞を「乱舞主任」と呼んでいたが、いつの間にか両者を呼び捨てするようになっていた。
倉本 サトシ(くらもと さとし)
レオ(れお)
五代 成道(ごだい なりみち)
その他のホストクラブの人物
モモ
桐島 晋也(きりしま しんや)
東条 椿(とうじょう つばき)
Club Nero主任。21歳。木刀使い。胸毛が濃い。坊主だが後頭部のみ緑色の長髪という奇抜な髪型であり、鼻に5つもピアスをし、顎にタトゥーを入れているなど凶悪な風貌をしており、とてもホストには見えない。性格も凶悪そのもので、他人をいたぶるのが趣味の様。狂暴で、専務が諫めても聞く耳を持たないが、モモには従順である。他人をいたぶっているとき、「ほっ」や「ほふっ」などの奇声を上げる。喧嘩などでは、相手が強ければ強いほど(性的に)興奮し、「あ”っはーん」の奇声と共に、覚醒する。仁との喧嘩では興奮が極限にまで達し、仁に殺されかけたのに満面の笑みを浮かべていた。サトシの拷問を録画した動画を仁に見せて挑発したため、仁を怒らせてしまい、結果的に店の損害を更に大きくした。更に単行本4巻の裏表紙を飾り、その風貌は胸元が縦に大きく破れた黒いTシャツ、蝶ネクタイ、拳銃の形をしたバックル、赤紫色のマントを身に纏った姿であり、手には木刀が握られている。
太陽
暴力団関係者
真鍋 秀臣(まなべ ひでおみ)
藤間 僧(ふじま そう)
大島 雄大(おおしま ゆうだい)
二岡 勇(におか いさむ)
折原 慎二(おりはら しんじ)
みのる
カツヤ&ヨシノブ
十島 悦司(としま えつし)
浦部 正道(うらべ まさみち)
尾原 淳(おばら あつし)
友長 鉄次(ともなが てつじ)
Club Faceの客と関係人物
千秋
時東 茜(ときとう あかね)
坂田
木島
木島の子分(帽子の方)
その他の人物など
町田
イルム
折原 心菜(おりはら ここな)
登場する組織
講談会
講談会 箱船一家
講談会 箱船一家 尾原組
講談会 箱船一家友長組
講談会 箱船一家 十島組
関東金餅組
刈穂連合会
CLUB Face 平成21年度売り上げ順位(決算会)
1月期 締め日直前売り上げ(TAX込み)
順位 | 名前 | 売り上げ |
---|---|---|
1 | 時塚 黒 | 4745000 |
2 | 市川 蓮 | 3800000 |
3 | 殿咲 乱舞 | 2385000 |
4 | レオ | 1956000 |
5 | 水神 涼 | 1605000 |
6 | 水嶋 剛 | 1150000 |
7 | 河井 華 | 1010000 |
8 | 一条 拓馬 | 850000 |
9 | 天美 一也 | 778000 |
10 | 藤島 春 | 700000 |
11 | 五代 成道 | 685000 |
12 | 憂斗 | 597500 |
13 | 新塚 優希 | 500000 |
2月期 売り上げ順位
順位 | 名前 | 順位 | 名前 |
---|---|---|---|
1 | 時塚 黒 | 11 | 河井 華 |
2 | 市川 蓮 | 12 | 新塚 優希 |
3 | 殿咲 乱舞 | 13 | 憂斗 |
4 | 水神 涼 | 14 | 秋月 楓 |
5 | レオ | 15 | 奏-KANADE- |
6 | 天美 一也 | 16 | 天道 翔 |
7 | 一条 拓馬 | 17 | 上戸 薫 |
8 | 五代 成道 | 18 | 麻生 次郎 |
9 | 不明 | 19 | 桜井 奈緒 |
10 | 不明 | 20 | 不明 |
- 「河井 華」が大きく順位を落としている。
- ここで「水神 涼」が4位に順位を上げている。
3月期 締め日直前売り上げ(TAX込み)
順位 | 名前 | 売り上げ |
---|---|---|
1 | 時塚 黒 | 8000000 |
2 | 市川 蓮 | 7600000 |
3 | 殿咲 乱舞 | 7200000 |
4 | 水神 涼 | 6900000 |
5 | レオ | 2100000 |
6 | 河井 華 | 1600000 |
7 | 五代 成道 | 1450000 |
8 | 天美 一也 | 1080000 |
9 | 一条 拓馬 | 800000 |
10 | 天道翔 | 780000 |
- 1〜4位までは僅差だが4位、5位の間に大きな開きがある。
3月期 売り上げ順位
順位 | 名前 |
---|---|
1 | 時塚 黒 |
2 | 市川 蓮 |
3 | 殿咲 乱舞 |
4 | 水神 涼 |
5 | レオ |
6 | 五代 成道 |
7 | 河井 華 |
8 | 天美 一也 |
9 | 一条 拓馬 |
10 | 天道翔 |
- 「五代 成道」が順調に順位を伸ばしている。
CLUB Face 平成21年度1月期清掃当番表
曜日 | 名前 |
---|---|
月 | 片桐 冬馬 ・ 不明 |
火 | 叶 咲人 ・ 不明 |
水 | 森 健太郎 ・ 不明 |
木 | 美藤 大河 ・ 不明 |
金 | 咲風 桜 ・ 不明 |
土 | 憂輝 ・ 不明 |
日 | 一休 ・ 不明 |
- チェック担当 流華 ・ 紫音
- 見ての通り、売り上げランク外のホスト達が清掃を行っている。
CLUB Face 大宮南警察署 送金者一覧表
役職 | 氏名 | 送金日 | 金額 | 備考 |
---|---|---|---|---|
所長 | 洲原 秀二 | 1/4 | 800000 | 御年始 |
1/15 | 500000 | |||
2/15 | 500000 | |||
3/15 | 500000 | |||
副所長 | 多賀田 光介 | 4/1 | 500000 | 昇進祝い |
?長 | 白石 一輝 | 1/15 | 300000 | |
3/2 | 300000 | |||
?補佐 | 友近 省吾 | 1/9 | 300000 | |
1/26 | 200000 | |||
?課長 | 鈴村 五郎 | 1/26 | 200000 | |
3/19 | 200000 | |||
?課課長 | 坂木 郷士 | 1/26 | 200000 | |
2/15 | 300000 | |||
生活安全課係長 | 間 洋一朗 | 1/26 | 100000 | |
2/15 | 150000 |
Club Nero 損害賠償見積書
初期型
品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|
ボトル | 6 | 8450000 | |
グラス | 27 | 3000 | 81000 |
灰皿 | 6 | 5000 | 30000 |
イス | 11 | 20000 | 220000 |
内装修理費 | 1300000 | ||
治療費 | 800000 | ||
営業保証金 | 4500000 |
- 合計金額:¥15381000。
- これは桐島専務がその場で計算したものである。
- 灰皿とイスをどのように壊したのかは不明である。
後期型
品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|
内装修理費 | 1800000 | ||
治療費 | 1800000 | ||
営業保証金 | 18000000 | ||
ボトル | 10 | 10000000 | |
グラス | 30 | 3000 | 90000 |
灰皿 | 10 | 5000 | 50000 |
イス | 15 | 20000 | 300000 |
- 合計金額:¥30040000。
- これは大島が片瀬に手渡した時のものである。
- 軒並み数量が増えている。
備考
- 二岡達がカチコミの際、普段は浅黒い友長の肌が美白になっていたコマが一箇所あるが、作者が自身のブログにて「62番貼り忘れてました、本当にすいませんでした」と2010年8月4日に謝罪している。単行本では修正された。
- 2010年9月3日、作者のブログにて単行本5巻のカバーサンプルの紹介で「本編では残念ながら辿り着けなかったハッピーエンド(僕の願望)」と説明されている。ちなみにカバーイラストは片瀬を含むフェイスメンバーみんなが笑顔でジャレ合っているイラストとなっている。
- 2010年9月7日、作者のブログにて最終巻の加筆分として数枚描いた中の一部が公開された。没のためにお蔵入りとなってしまっている。
- 単行本5巻のカバーサンプルは絵柄は一緒だが、背景がホログラム仕様となっている。ただしボツになったバージョンなので日の目を見る事はなかった。
- 第42話の仁のセリフの「先祖返り」が単行本では「幼児退行」へ変わっている。
- 本作に登場する根性焼きの総数は14個である。サトシが3個、折原が7個、千秋が1個、木島の手下(帽子)が3個となっている。
- 単行本で友長の肌が美白になっていたのが修正されているのに桐島の肌が修正されていなかったことにより、桐島の肌が突然美白になるのは仕様であると思われていたが、作者が自身のブログにて「改めて読み返したら桐島専務が確かに美白になってるコマがありました・・・本当にすいませんでした」と仕様ではなくミスであることを述べた。
- 2011年1月15日東京・新宿ロフトプラスワンにて開催されたトークイベント日本オタク大賞にて個人賞に輝く。