カウント・ゼロ
以下はWikipediaより引用
要約
『カウント・ゼロ』(Count Zero)は、ウィリアム・ギブスンによる長編SF小説。1986年に初版が出版された。日本語訳での初出は1987年の早川書房。
概要
ギブスンの長編2作目。1986年のローカス賞、1987年のヒューゴー賞、ネビュラ賞にノミネートされた。
ギブスンの長編第1作『ニューロマンサー』、第3作『モナリザ・オーヴァドライヴ』と合わせた3作品は、設定や登場人物に共通の部分が多いため「スプロール・シリーズ」とも呼ばれる。
様々な人物による情景がモザイクのように敷かれた中から3本のストーリーが立ち上がり、やがて交錯していく。その中から見えてくる新しい「現象」が主人公達に大きな影響をもたらす事になる。
あらすじ
『ニューロマンサー』から7年。
技術者の企業離脱を含む様々な荒仕事を請け負うターナーは、ニューデリーで爆弾犬に瀕死の重症を負わされたが、高度な再生医療と移植手術により回復する。復帰した彼を待っていたのは、生体素子(バイオチップ)開発の第一人者であるクリストファ・ミッチェルの企業離脱という仕事だった。
かつて恋人の引き起こした美術商業界を騒がせたスキャンダルによって、パリの小さな画廊をも失った画商マルリイ・クルシホア。友人の家に身を寄せ世間から隠れ住んでいた彼女の元に、ある日突然どうやってつきとめたのか、伝説的に高名な美術収集家にしてパトロンのヨゼフ・ウィレクからの雇用したい旨を知らせるファックスが届く。ウィレクが依頼したのは、コーネルの作り上げた「箱」と呼ばれる美術品を思わせる、本来ならありえない作品の出所を調べる仕事であった。与えられた猶予はウィレクの生きている間、予算はほぼ無制限という破格の待遇によって。
駆け出しハッカーのボビイ・ニューマークは、手に入れたばかりのアイスブレーカー(防壁破り)を使って、母親の端末につないだデッキからサイバースペースへ接続、映画データを盗み取ろうとして(騙されて)危険なコンピュータに接触、致死性の抗侵入機器(ブラックアイス)により危うく一命をおとしかける。しかしすんでのところで不思議な少女の声を聞き、正体不明の巨大構造物に助けられてジャックアウトした。
三者三様の運命が、ブードゥーの神「ロア」を名のるサイバースペース上の謎の存在を交えて、編み上げられていく。
登場人物
ヘル・ヨゼフ・ウィレク
用語
「箱」
《スプロール》
環境建築(アーコロジー)
新円(ニュー・イェン)
ウィルスン
デッキ
氷(アイス)
氷破り(アイスブレーカ)
擬験(シムスティム)
膚板(ダーマディスク、ダーム)
マイクロソフト
生体素子(バイオチップ)
ホサカ
マース生命工学(バイオラボ)
ギャルリー・デュプレエ
ロア