キャプテン・フューチャー
小説
著者:エドモンド・ハミルトン,
出版社:スリリング・パブリケーションズ,
アニメ
原作:エドモンド・ハミルトン,
シリーズディレクター:勝間田具治,
キャラクターデザイン:野田卓雄,
音楽:大野雄二,
アニメーション制作:東映動画,
製作:NHK,
放送局:NHK総合,
話数:53,
以下はWikipediaより引用
要約
『キャプテン・フューチャー』 (Captain Future) は、主としてエドモンド・ハミルトンにより書かれたスペースオペラのシリーズであり、その主人公であるカーティス・ニュートンの別名である。また本シリーズが主に掲載された雑誌の名称でもある。
長編20作中3作はハミルトン以外の作家が担当している(→#作品リスト)。『キャプテン・フューチャー』誌が廃刊となった後に発表されたシリーズ末期の長編および、本編終了後に書かれた番外編的な短編は『スタートリング・ストーリーズ』に掲載された。
内容
物語ではキャプテン・フューチャーとフューチャーメンと呼ばれる3人の仲間たち(サイモン、グラッグ、オットー)が愛機である宇宙船コメット号を駆って繰り広げる、悪との戦いと冒険が描かれる。
物語の舞台
物語の舞台は、執筆された1940年代という時代を反映して太陽系内がそのほとんどを占め、各惑星で固有の人類(火星人など)が存在しており、また太陽系のほとんどの惑星、衛星に地球人の植民地が設けられ、各惑星人が混在して生活しているという設定になっている。ちなみにSFガジェットとしての原子力は登場するが、現実の核分裂反応ではない。年代設定は、「恐怖の宇宙帝王」事件が起きたのが2015年となっていた。“人工知能”という概念さえなかった時代に、善悪を判断し自律行動出来るロボットやアンドロイド(グラッグとオットー)が登場している。
登場人物
キャプテン・フューチャー (Curtis Newton a.k.a. Captain Future)
左手の指にはめた太陽系の九惑星を象ったデザインの指輪(嵌め込まれた宝石は内蔵された超小型原子力モーターで現実の天体の運行と同じ動きをする。「恐怖の宇宙帝王」ではその動きを利用して催眠術をかけた。なお、アニメ版では9つの宝石を嵌め込んだ腕時計型のメダルに変更されている)がキャプテン・フューチャーの証であり、これを提示すれば太陽系内のあらゆる施設・設備はその扉を開く。普段は飾り気のない灰色(あるいは褐色)の合成絹(シンセシルク)製のジッパースーツを着て、タングスタイト製のベルトのホルスターに使い込んだプロトン・ピストルを挿している。
科学者だった父ロジャーとその妻エレーヌは、ニュートン夫妻の研究成果を狙う悪漢ヴィクター・コルボに追われて月のチコ・クレーターに逃れるが、追いついたコルボは二人を殺害。凶行場面に一歩間に合わなかったフューチャーメンはコルボを倒してその仇をとり、夫妻の遺児カーティスを立派に育て上げることを誓った。カーティスはグラッグの指導で並はずれた体力、忍耐力を養い、オットーからは変装術、武道、アクロバティックな体術を習い、サイモンからは広範な科学知識を学んだ。成人になったある日、カーティスはサイモンから両親の最期についての真相を聞かされ、以後はキャプテン・フューチャーと名乗り、その一生を太陽系と正義のために捧げると誓った。
超人的な能力と特異な生い立ちのため、やや常人と異なる印象を周囲に与えることがある。しかし、心理面ではユーモラスなふるまいもすれば、怒りに我を忘れるところもある普通の青年で、普通の生活を送っている同世代の青年達を羨ましく思うこともある。
サイモン・ライト (Simon Wright)
グラッグ (Grag)
オットー (Otho)
イイクとオーグ
イイク (Eek)
オーグ (Oog)
ジョオン・ランドール (Joan Randall)
エズラ・ガーニー (Ezra Gurney)
ジョニー・カーク (Johnny Kirk)
ハーク・アンダース
ジェイムズ・カシュー (James Carthew)
ノース・ボネル
ダニエル・クルー
悪役
宇宙帝王 (Space Emperor)
ザロ博士
破壊王(レッカー、Wrecker)
生命王(ライフ・ロード)
アニメ版では、「不死帝王」という名前に変更されている。
ウル・クォルン (Ull Quorn)
ヌララ (N'rala)
機械人間一号
ジカル (Zikal)
ソリックス王
冷たきものども
ラルスタン王
ラルセン・キング
ゴーマ・ハス
キム・イヴァン
ハートリー・ブルックス
ルウ・グウル
上帝
ジザベル彗星人
コメット号
キャプテン・フューチャーとフューチャーメンの専用宇宙船。フューチャーメンが独自に設計、製作した。船体は涙滴型で、隙間に特殊な絶縁体を充填した3枚あわせのイナートロン(架空の金属)で出来ている。
9基の高性能サイクロトロンによる推進器によって太陽系最速を誇る(通常の燃料は粉末状の銅)。通常のエンジン音は「丸鋸を回転させているような特徴的な」音で、他のいかなる宇宙船とも異なるため、すぐに聞き分けることができる。高効率の噴射機構を備え、水中航行も可能。後に振動ドライブを設置したことにより超光速航行が可能となり、銀河間航行をも行い得る高性能を誇る。また「時のロストワールド」事件においては航時推進機を搭載して、タイムトラベルをも行っている。
固定武装として2門のプロトン砲を装備。それ以外の特徴的な装備として、船外に荷電粒子をまとって彗星に偽装する「彗星カモフラージュ装置」、太陽に近接航行可能な「後光(ハロー)装置」、重力を検知する「グラヴィトメーター」、小惑星を検知する「ミティオロメーター」などを装備。また船内には非常にコンパクトながら充実した研究設備、各種資料、医療設備などを備え、科学者としてのキャプテン・フューチャーの活動を支えている。
惑星警察機構
太陽系全域の法と治安を守る組織。トップはハーク・アンダース長官。第1から第4課までの4つの部門から形成される。
- 第1課:ある程度社会基盤が形成済みの惑星における警察業務を行う。いわゆる警官や刑事の任務を果たす。
- 第2課:未開拓の惑星や宇宙空間、開拓途中のフロンティアにおける警察業務と司法業務を担当する。西部劇における保安官のような役割を果たす。
- 第3課:潜入捜査、秘密捜査を主な任務とする。構成人員やその構成などほとんどが極秘。ジョオン・ランドールはここに所属している。
- 第4課:通称、惑星パトロール。宇宙空間、宇宙航路における治安を担当。この課の長はエズラ・ガーニー司令(地位的には惑星警察のナンバー2にあたる)。宇宙海賊討伐が初期の重大な任務とされ、ガーニーは常にその最前線に立ち続けることで絶大な信頼とその地位を獲得した。
装備
重力等化機(じゅうりょくとうかき、Gravitation Equalizer)
この効果を利用して、他惑星で活動する者が母星の重力下と同じ条件で活動できるようにする装置。人類と各惑星人の生活圏が太陽系全域に広がったこの時代、生活必需品にまでなっている。なお、重力等化機に使用するグラヴィウムのコイルは、使い続けるとその効力が落ちるため、定期的に交換する必要がある。
発明者は『挑戦!嵐の海底都市』の冒頭部ナレーションによるとマーク・カルー(作中より過去の時代の宇宙探検家)とされているが、「時のロスト・ワールド」で1億年前の古代火星人やカタイン人もこれを使用していた。
テレバイザー (Televisor)
〈不可視放射線〉投射装置
作品リスト
長編
- 恐怖の宇宙帝王 (Captain Future and the Space Emperor)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年冬号
- 暗黒星大接近 (Calling Captain Future)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年春号
- 挑戦! 嵐の海底都市 (Captain Future's Challenge)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年夏号
- 脅威! 不死密売団 (The Triumph of Captain Future)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年秋号
- 太陽系七つの秘宝 (Captain Future and the Seven Space Stones)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年冬号
- 謎の宇宙船強奪団 (Star Trail to Glory)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年春号
- 透明惑星危機一髪! (The Magician of Mars)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年夏号
- 時のロスト・ワールド (The Lost World of Time)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年秋号
- 輝く星々のかなたへ! (The Quest beyond the Stars)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年冬号
- 月世界の無法者 (Outlaws of The Moon)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年春号
- 彗星王の陰謀 (The Comet King)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年夏号
- 惑星タラスト救出せよ! (Planets in Peril)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年秋号
- 宇宙囚人船の反乱 (The Face of the Deep)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年冬号
- 異次元侵攻軍迫る! (World to Come)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年春号
- 人工進化の秘密! (The Star of Dread)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年夏号
- 魔法の月の血闘 (Magic Moon)
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年秋号
- フューチャーメン暗殺計画 (Days of Creation)
- 『キャプテン・フューチャー誌』: 1944年春号
- 危機をよぶ赤い太陽 (Red Sun of Danger)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1945年春号
- ラジウム怪盗団現る! (Outlaw World)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1946年冬号
- 小惑星要塞を粉砕せよ! (The Solar Invasion)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1946年秋号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年冬号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年春号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年夏号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1940年秋号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年冬号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年春号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年夏号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1941年秋号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年冬号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年春号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年夏号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1942年秋号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年冬号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年春号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年夏号
- 『キャプテン・フューチャー誌』:1943年秋号
- 『キャプテン・フューチャー誌』: 1944年春号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1945年春号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1946年冬号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1946年秋号
短編
- キャプテン・フューチャーの帰還 (Return of Captain Future)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年1月号
- 太陽の子供たち (Children of the Sun)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年5月号
- 衛星チタンの〈歌い鳥〉 (The Harpers of Titan)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年9月号
- 鉄の神経お許しを (Pardon My Iron Nerves)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年11月号
- 忘れじの月 (Moon of the Unforgotten)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年1月号
- もう地球人では…… (Earthman No More)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年3月号
- 〈物質生成の場〉の秘密 (Birthplace of Creation)
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年5月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年1月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年5月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年9月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1950年11月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年1月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年3月号
- 『スタートリング・ストーリーズ』:1951年5月号
番外編
- 風前の灯! 冥王星ドーム都市
- S-Fマガジン 1983年7月臨時増刊号『キャプテン・フューチャー・ハンドブック』
- S-Fマガジン 1983年7月臨時増刊号『キャプテン・フューチャー・ハンドブック』
リブート
- キャプテン・フューチャー最初の事件(Avengers of the Moon):2017年
- アレン・スティールによるプリクエル作品。邦訳版は創元SF文庫より2020年に刊行、イラストは鶴田謙二。
- アレン・スティールによるプリクエル作品。邦訳版は創元SF文庫より2020年に刊行、イラストは鶴田謙二。
日本語訳
1966年から1967年にかけて「太陽系七つの秘宝」「謎の宇宙船強奪団」「時のロスト・ワールド」の3冊が、ハヤカワ・SF・シリーズ(いわゆる銀背)より刊行。
1970年より、長編作品がハヤカワ文庫SFより各1冊で刊行(訳書の刊行順は、原著の刊行順と異なっている)。カバーイラストおよび挿絵は水野良太郎。
1995年に「透明惑星危機一髪!」「挑戦! 嵐の海底都市」「暗黒星大接近」「太陽系七つの秘宝」「謎の宇宙船強奪団」の5冊がハヤカワ文庫SFより復刊。カバーイラストは水野良太郎が新規に描き起こしたもので、アメコミ風味であった。
2004年より、原著刊行順に沿って、時系列順に長編2編ごとに文庫1冊に収められ、さらにシリーズ短編とCAPTAIN FUTURE誌掲載の掌編を1冊にまとめて最終巻とした『キャプテン・フューチャー全集』全11巻が、創元SF文庫より刊行された。また、2008年6月、野田昌宏のオリジナル作品『風前の灯! 冥王星ドーム都市』が別巻として刊行され(刊行は野田逝去の同月下旬だった)、キャプテンフューチャーシリーズは完結した。カバーイラストおよび挿絵は鶴田謙二。
児童向け版
- 戦うフューチャーメン(岩崎書店SF世界の名作26、1967年)
- 「時のロスト・ワールド」をジュブナイル化したもの。訳者は福島正実。原作との最大の違いは古代地球人が登場せず、彼らによって古代語を習うのではなく「火星の古代語」を最初から知っていることで古代火星人やカタイン人と会話ができることになっている。
- 宇宙FBI(偕成社SF(科学小説)名作シリーズ14、1968年)
- 「謎の宇宙船強奪団」をジュブナイル化したもの。訳者は野田昌宏。
- 宇宙怪人ザロ博士の秘密(あかね書房少年少女世界SF文学全集18、1973年)
- 「暗黒星大接近!」をジュブナイル化したもの。訳者は内田庶。イラストは金森達。
- コメット号時間作戦(岩崎書店SFこども図書館26、1976年)
- 上記「戦うフューチャーメン」の改題版。「キャプテン・フューチャー」というタイトルのバージョンもある。
- キャプテン・フューチャーの冒険(岩崎書店冒険ファンタジー名作選8、2003年)
- 上記「戦うフューチャーメン」、「コメット号時間作戦」の改題版。イラストは秋恭摩。
- 「時のロスト・ワールド」をジュブナイル化したもの。訳者は福島正実。原作との最大の違いは古代地球人が登場せず、彼らによって古代語を習うのではなく「火星の古代語」を最初から知っていることで古代火星人やカタイン人と会話ができることになっている。
- 「謎の宇宙船強奪団」をジュブナイル化したもの。訳者は野田昌宏。
- 「暗黒星大接近!」をジュブナイル化したもの。訳者は内田庶。イラストは金森達。
- 上記「戦うフューチャーメン」の改題版。「キャプテン・フューチャー」というタイトルのバージョンもある。
- 上記「戦うフューチャーメン」、「コメット号時間作戦」の改題版。イラストは秋恭摩。
テレビアニメ
NHKにより、『未来少年コナン』に続く連続アニメ第二弾としてアニメ化され、1978年11月7日から1979年12月18日まで52回にわたり放映された。表記は「キャプテンフューチャー」。制作は東映動画。ちなみに、東映動画→東映アニメーションが制作したテレビアニメにおいて、最初のNHK製作番組で、同時に親会社の東映本体が主要製作事業者に名を連ねていない日本向け作品でもある。その当時は、NHK製作の番組に映画会社自体が直接関わることが制限されていたためである。これに伴い、当時の東映動画が制作した民間放送向けテレビアニメにおいて、1969年以降、通常は東映本体のクレジットを単独で出していたが、東映本体が製作事業者に名を連ねていないテレビ番組であるので、それ以降の作品で初めて東映動画のクレジットに変更される措置を取られている。
原作の1作品分を30分×4回で描く形式で、全52話で13作品、さらにスペシャル版1話を入れると14作品がアニメ化された。
デザインや演出に、当時、一大ブームが起きていた『2001年宇宙の旅』や『スター・ウォーズ』、『宇宙戦艦ヤマト』などの影響が見られた。当時、同じエドモンド・ハミルトンの小説『スターウルフ』を原作とした同タイトルの実写特撮番組も放送されていた。
脚本の辻真先によるとNHKから現代の科学に合うように脚色するよう求められたという。キャラクターデザインの野田卓雄によると、カーティス・ニュートンのデザインは、映画俳優ロバート・レッドフォードをモデルにしているという。
初期のエピソードでは、キャラクターが優等生的、科学考証を重視、などスペースオペラである原作から乖離した面があった。その反省から、途中からキャラクターの人間味のあふれる描写を強める、ドラマ性や娯楽性を高める、などの路線変更が行われた。
キャスト
詳細は「#登場人物」を参照。
- キャプテン・フューチャー - 広川太一郎
- ジョーン・ランドール - 増山江威子
- グラッグ - 緒方賢一
- オットー、次回予告ナレーション - 野田圭一
- サイモン・ライト教授 - 川久保潔
- ケン・スコット - 井上和彦
- エズラ・ガーニー - 岸野一彦
- カシュー主席 - 神太郎
- 秘書アニー - 中谷ゆみ
- ナレーション - 神太郎
- その他 - 柴田秀勝、戸谷公次、加藤修、矢田耕司、杉山佳寿子、北川米彦、潘恵子、古川登志夫、八奈見乗児、山田俊司、田中崇、水島裕、兼本新吾、吉田理保子、八木光生、関根信昭、田の中勇、矢田稔、神谷明、佐藤正治、川島千代子、村山明、名和慶子、広瀬正志、西村知道、 松田重治、玄田哲章、亀山助清、他(順不同)
スタッフ
- 製作 - 今田智憲
- 企画 - 田宮武、栗山富郎
- 製作担当 - 吉岡修、武田寛
- 設定製作 - 須藤和一
- キャラクター設定・チーフアニメーター(総作画監督) - 野田卓雄、森利夫
- 美術設定・チーフデザイナー・メカニック設定 - 辻忠直
- 背景 - 中野一郎、前美智子、松本健治、襟立智子 他
- メカキャラクター設計 - 三山昇
- オープニング/エンディング原画 - 湖川友謙
- 特殊効果 - 佐藤章二、中島正之
- 音楽 - 大野雄二
- 選曲 - 原田敦
- 録音担当 - 田中英行
- 効果 - 石田秀憲(石田サウンド)
- 音響制作 - タバック
- 撮影監督(撮影担当) - 佐藤隆郎、菅谷英夫、菅谷信行、佐野禎史
- 編集 - 花井正明(タバック)
- 科学考証 - 石倉八木
- 記録 - 黒石陽子
- 製作進行 - 吉沢孝男、川端蓮司 他
- チーフディレクター - 勝間田具治
- NHKプロデューサー - 丹泰彦
- 制作協力 - 東映
- 企画・製作 - 東映動画
- 制作 - 東映動画、NHK
主題歌・挿入歌
みんなのうた 夢の舟乗り | |
---|---|
歌手 | ヒデ夕樹 |
作詞者 | 山川啓介 |
作曲者 | 大野雄二 |
編曲者 | 大野雄二 |
映像 | アニメーション |
映像制作者 |
東映動画 (ノンクレジット) |
初放送月 | 1979年2月 - 3月 |
その他 |
「キャプテン・フューチャー」オープニングテーマ。 1979年度年間7位(オリコン&TVマンガ・童謡部門) |
オープニングテーマ「夢の舟乗り」
Blu-rayBOXのライナーノートに収録の田宮武へのインタビューでは、当初タケカワユキヒデの歌唱を予定してレコーディングも済ませていたのが、タケカワ側の契約上の問題からヒデ夕樹が急遽起用され、契約問題が解決したところでタケカワのバージョンに差し替えたという経緯が語られている。
ヒデ夕樹版はTVサイズ音源・レコードサイズ音源それぞれ2種類ずつ存在し、放映では1 - 8話(およびTVSP)と9話以降では別テイクが使用されている。またレコードサイズ音源2種類のうちオリジナルテイクはマスターテープが廃棄されており、後年発売されたコンピレーションアルバムや本作の復刻版サウンドトラックには別テイク(再レコーディング)のものが収録されている。なお大野雄二は、ヒデ夕樹版の再レコーディングが行なわれた経緯については記憶がないとしている。
1978年12月に発売されたシングル盤(日本コロムビア・SCS-441)は、初回プレス盤はヒデ夕樹のオリジナルテイクが収録されていたが、追加プレス時以降に再レコーディング版に差し替えられたものがあるかは不明。
1979年7月に「テレビまんがアクションシリーズ」で本曲と「ポプラ通りの家」に出演者によるセリフや効果音を入れて発売されたコンパクト盤(日本コロムビア・CH-87。『サイボーグ009』からの『誰がために』と『いつの日か』とカップリング)では、ヒデ夕樹の再レコーディング版が使われていた。
1979年2月から3月にかけて、『みんなのうた』でヒデ夕樹版が放送された。歌はオリジナルテイクから前奏と間奏を短縮して、2番の後のサビの繰り返しを省略した編集をしたもので、バックの画像はアニメの名場面集的なもので、2番の直前でタイトル部分の映像(ロゴは省略)が挿入されていた。
エンディングテーマ「ポプラ通りの家」
挿入歌「おいらは淋しいスペースマン」
2010年放映のアニメ『あそびにいくヨ!』第9話では、挿入歌およびエンディングに茅原実里(作中のキャラクター「ラウリィ」名義)によるカヴァーバージョンが使用された(編曲 - 菊谷知樹)。
挿入歌「OK! キャプテン」
各話リスト
『恐怖の宇宙帝王』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第1話
1978年11月7日
宇宙帝王あらわる
辻真先
勝間田具治
森利夫
坂本信人
「人間が猿に逆進化する!」
第2話
11月14日
炎の海の牢獄
原田謙一
「実体なき怪人宇宙帝王」
第3話
11月21日
天翔ける砦の奇蹟
佐々木正広
青鉢芳信
下川忠海
「古代メガラ文明の謎とは?」
第4話
11月28日
衛星ヌーンの決戦
落合正宗
坂本信人
「ついに実体を暴露した宇宙帝王」
『時のロスト・ワールド』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第5話
1978年12月5日
SOS1億年前
辻真先
森下孝三
青鉢芳信
坂本信人
「タイムドライブ未知の旅」
第6話
12月12日
聖なる星クウムの謎
勝間田具治
篠田章
原田謙一
「恐竜時代に不時着したコメット号は?」
第7話
12月19日
太陽系創世記
高山秀樹
森利夫
坂本信人
「眼前に展開する荘厳な太陽創造のドラマ!」
第8話
12月26日
遥かなり50億年の旅
秦秀信
「宿命の星カタインの前途は果たして?」
『謎の宇宙船強奪団』
放送日
サブタイトル
脚本
演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
1978年12月31日
華麗なる太陽系レース
辻真先
勝間田具治
野田卓雄
辻忠直内川文広原田謙一
「宇宙船が次々に消えるこの奇怪な事件の真相は?」
『挑戦! 嵐の海底都市』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第9話
1979年1月9日
破壊王(レッカー)の陰謀
金子武郎
森下孝三
篠田章
辻忠直原田謙一
「惑星間の航行に重大な危機迫る!」
第10話
1月16日
海底の罠
落合正宗
坂本信人
「宿敵破壊王の挑戦をうけた
キャプテンフューチャー」
第11話
1月23日
戦慄の海悪魔(シーデビル)
勝間田具治
森利夫
「身の毛もよだつ恐怖の未来科学」
第12話
1月30日
破壊王(レッカー)の謎
森下孝三
秦秀信
「ついに捕われの身となったフューチャーは、そして破壊王の正体は?」
『輝く星々のかなたへ!』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第13話
1979年2月6日
惑星に空気がなくなるとき
神波史男
(広田茂穂)勝間田具治
森利夫
内川文広
「死の星を救うためコメット号は
宇宙に出発するが…」
第14話
2月13日
悲劇の暗黒星
高山秀樹
坂本信人
「氷の惑星に眠る人々、
救いの“4人組”は来るのか?」
第15話
2月20日
見張りの掟
佐々木正広
青鉢芳信
秦秀信
「神秘のベールに包まれた
物質生成の場をめぐる争い」
第16話
2月27日
甦える惑星
松浦錠平
鈴木康彦
坂本信人
「始まったコル星軍の攻撃、
炎の海から立ち上がるフューチャー!」
『透明惑星危機一髪!』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第17話
1979年3月6日
ウル・クォルンの挑戦
星山博之
森下孝三
森利夫
辻忠直
「流刑の星から脱獄した銀河系の
魔術師ウル・クォルン」
第18話
3月13日
暗闇族のすむ地底
松浦錠平
野田卓雄
坂本信人辻忠直
「ついにウル・クォルンの基地を発見した
フューチャーメン」
第19話
3月20日
惑星ただ一人
(富田義治)山内重保
森利夫
内川文広
「小惑星に置きざりにされたフューチャー」
第20話
3月27日
透明惑星の幻人間
(石黒昇)高山秀樹
篠田章
坂本信人
「宇宙の宝石とは…」
『太陽系七つの秘宝』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
サブタイトルの後に付いた語句
第21話
1979年4月3日
銀河に眠る神秘の石
金子武郎
横井昭
森利夫
秦秀信
「ウル・クォルン再登場・
謎を秘めた神秘の石を次々と奪取」
第22話
4月10日
銀河サーカスの死闘!
篠田章
坂本信人
第23話
4月17日
キャプテンフューチャー死す!
(横井昭)高山秀樹
青鉢芳信
内川文広
「暗黒の宇宙に漂う死体、
果たしてフューチャーか?」
第24話
4月24日
未知のミクロ宇宙
松浦錠平
森利夫
秦秀信
「驚くべき小宇宙のなぞ」
『暗黒星大接近』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第25話
1979年5月1日
渦巻く墓標
辻真先
(中津川勲)勝間田具治
森利夫
辻忠直
第26話
5月8日
吼える大氷流
(中津川勲)山内重保
坂本信人
第27話
5月15日
怪獣狩人(ビブルハンター)は語る
佐々木正広
原田謙一
第28話
5月22日
幻の星幻の文明
(石黒昇)高山秀樹
三浦清継
秦秀信
『宇宙囚人船の反乱』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第29話
1979年5月29日
囚人船ハイジャックさる!
小野竜之助
(森下孝三)長谷川康雄
森利夫
坂本信人
第30話
6月5日
銀河からの大脱走
(富田義治)山内重保
篠田章
辻忠直
第31話
6月12日
ゼロからの出発
(石黒昇)高山秀樹
森利夫
坂本信人
第32話
6月19日
星くずのスペースマン
松浦錠平
野田卓雄
辻忠直
『魔法の月の決闘』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第33話
1979年6月26日
キャプテンフューチャー募集!
金子武郎
森下孝三
落合正宗
秦秀信
第34話
7月3日
恐怖のスペース・ロケーション
小出啓介
鈴木康彦
坂本信人
第35話
7月17日
幻影の惑星
高山秀樹
森利夫
秦秀信
第36話
7月31日
放たれた最終兵器(スーパーウェポン)
(森下孝三)長谷川康雄
菊池城二
坂本信人
『彗星王の陰謀』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第37話
1979年8月7日
消えた宇宙船
星山博之
笠井由勝
菊池城二
辻忠直
第38話
8月14日
彗星の支配者
松浦錠平
秦秀信
第39話
8月28日
アルルスの正体
(石黒昇)山内重保
鈴木康彦
坂本信人
第40話
9月4日
悪夢の世界・四次元
(森下孝三)長谷川康雄
篠田章
『脅威! 不死密売団』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第41話
1979年9月11日
不死密売シンジケート
金子武郎
(富田義治)高山秀樹
森利夫
辻忠直
第42話
9月25日
不死帝王の挑戦
小出啓介
飯野皓
秦秀信
第43話
10月9日
生と死の幻影
笠井由勝
森利夫
坂本信人
第44話
10月23日
永遠の都の決斗
松浦錠平
飯野皓
辻忠直伊藤岩光
『惑星タラスト救出せよ!』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第45話
1979年10月30日
よみがえれ伝説の英雄
辻真先
(森下孝三)山内重保
田辺由憲
坂本信人
第46話
11月6日
グラッグ奪回作戦
高山秀樹
飯野皓
内川文広
第47話
11月13日
ひとりぼっちの地獄刑
山内重保
菊池城二
松本健治
第48話
11月20日
英雄カフールの謎
笠井由勝
飯野皓
坂本信人
『人工進化の秘密!』
話数
放送日
サブタイトル
脚本
(絵コンテ)演出
作画監督
美術監督
第49話
1979年11月27日
宇宙遺跡の謎
安藤豊弘
(石黒昇)山内重保
飯野皓
坂本信人
第50話
12月4日
半獣人の謎
佐々木正広
山口俊和
第51話
12月11日
死都の対決
松浦錠平
松本健治
第52話
12月18日
光と闇の彼方へ
笠井由勝
森利夫
坂本信人
出版物
漫画
放映時に、以下の漫画家によりアニメ版のコミカライズがなされた。
- 愛沢ひろし - 二見書房の描き下ろし単行本。「恐怖の宇宙帝王」編の1巻のみで続編はなかった。
- すがやみつる - テレビマガジンで連載。アニメ版をベースとしつつも独自の展開を見せた。単行本未収録。
- 立山清一 - 月刊少年マガジンの1978年11月号から1979年1月号に連載、全3回。単行本未収録。
- 他に幼年誌に見開き2ページ程度のダイジェスト的な漫画が載った。
単行本
放映時に、原作とは別にアニメ版の単行本が出た。文章は高学年向きであった。
- 二見書房より「恐怖の宇宙帝王」編が出た(愛沢ひろしのコミカライズ版とは別)。文庫サイズのハードカバーで、アニメの画像を使った絵物語といった体裁であった。1巻のみで続編はなかった。販売時の帯にはフューチャーメンを「惑星遊撃隊」と称したコピーが見られた。ハヤカワ文庫の原作版にあるコメット号の内部図解を模したアニメ版の内部図解が載った。
- 朝日ソノラマよりハードカバーの単行本が3巻出た。1巻は「恐怖の宇宙帝王」編、2巻が「時のロストワールド」編および「謎の宇宙船強奪団」編、3巻が「暗黒星大接近!」であった。書名には「SFロマン」と付いた。内容は、アニメ版のノベライズにアニメ版の画像の名場面集を加えた体裁であった(この体裁は当時、同社の『宇宙戦艦ヤマト』などの単行本で使われていた)。表紙には「構成」として辻真先の名がある。
- 講談社より「アニメーション・ノベルス」としてノベライズ本が2巻出た。1巻は「恐怖の宇宙帝王」「時のロストワールド」、2巻は「謎の宇宙船強奪団」。
- 早川書房の原作版文庫にはアニメ放映時に「NHKアニメ放送中」といったコピーとアニメの画像が入った帯が巻かれた。
雑誌
- アニメージュ - 放映開始時の1978年11月号で特集が組まれている(表紙も本作)。1979年5月号では原作との違いや路線変更についてスタッフに聞いている。
玩具
アニメ放送に伴い、ポピーから、ポピニカ・フューチャーコメット、ポピニカ・コスモライナー、超合金・グラッグ、プラデラ・フューチャーコメット、プラスチック製のプロトン銃などの玩具が発売された。なお、日本以外のみの展開として、胴・腕・脚にUFOロボ グレンダイザーの型を流用した超合金・キャプテン・フューチャーと、ポピニカ・サイモン・ライト(ミサイル発射、脳発光)が発売された。
2018年には、H.L.Proブランドより、アニメ版のコメット号のモデルが発売された。
日本以外での放送
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、台湾、香港、韓国、中東などの欧米、アジア地区やチリなどの南米において放送された。なおタイトルは、国により異なり、アメリカ版は「The Adventures of Captain Future」、英語・ドイツ語版は「Captain Future」、フランス語版は「Capitaine Flam」、イタリア語・スペイン語版は「Capitan Futuro」、台湾版は「太空突撃隊」、韓国語版は「우주경비대 캡틴·휴쳐」または「우주전함 코메트호」、アラビア語版は「فارس الفضاء」である。
劇場版
「キャプテン・フューチャー」
- 1979年3月17日、「東映まんがまつり」内で公開。
- 1978年12月31日放送のスペシャル「華麗なる太陽系レース」のブロウアップ版。
- 同時上映は劇場用新作『龍の子太郎』・『ピンク・レディーと春休み』・『SF西遊記スタージンガー』と、TVブローアップ作品『闘将ダイモス』の計4本。
映像ソフト化
2016年9月14日から11月9日にかけてBlu-ray BOXが全2巻で発売された。