キングダム ハーツ
以下はWikipediaより引用
要約
『キングダム ハーツ』(KINGDOM HEARTS、略称: KH)は、スクウェア(現:スクウェア・エニックス)より2002年3月28日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。
概要
ウォルト・ディズニー社とスクウェア(のちのスクウェア・エニックス)の提携により、ディズニーキャラクターの世界を題材とした世界観で制作された。ディズニーキャラクターと、ゲスト出演したファイナルファンタジーシリーズのキャラクターとが共演する。また、そのファイナルファンタジーシリーズのキャラクターデザイン(『VII』『VIII』『X』など)の野村哲也が初めてディレクターを務め、宇多田ヒカルが『光』で主題歌を担当した。英語音声版『キングダム ハーツ ファイナル ミックス』では、新たにリズムや音を付け加えアレンジした曲『Simple And Clean』になっている。
全世界で600万本以上を売り上げ、2003年9月に続編『キングダム ハーツ チェイン オブ メモリーズ』『キングダム ハーツII』の制作も発表され、キングダム ハーツ シリーズと呼ばれる作品群が形成されていった。また、2005年9月8日に『アルティメットヒッツ キングダム ハーツ』『アルティメットヒッツ キングダム ハーツ ファイナル ミックス』として低価格化されて再発売され、売上本数は合計で約20万本。
「PlayStation Awards 2002」でゴールドプライスを受賞、グランプリノミネート5作品の一つにも選ばれた。「The 6th CESA GAME AWARDS」では2001-2002 優秀賞を受賞している。
2013年には、『キングダム ハーツ HD 1.5 リミックス』としてPlayStation 3向けにHDリマスターされた。『ファイナル ミックス』版をベースとしつつ、日本語音声の収録やポリゴンモデルの差し替え、アビリティの追加などの変更をした。
ゲームとしての特徴
上記でもあるようにディズニーキャラとFF(ファイナルファンタジー)のキャラを出演させているため、いわゆるスター・システムを採用している。
ゲームとしてはアクションRPGに分類されるが、ジャンプアクションが多数存在するなどアクションゲームとしての色が濃い。また、移動画面からバトル画面への切り替えといったものは存在せず、移動中に出現した敵とそのまま同じマップ上でバトルに突入する。ディレクター・野村のコメントによれば、3Dで構築された世界を自由に行動できるスタイルは『スーパーマリオ64』に着想を得て、彼自身の解釈とアイデアの下に再構築したもの。
『ファイナルファンタジーVII』の開発中、野村は『マリオ64』から受けた衝撃を基に、新たな3Dアクション作品の開発を希望したが、社内では「既に世界的キャラクターとなったマリオに対抗するのは不可能」「ディズニー級のキャラが必要」という意見が出た。この意見を覚えていた野村は、後にスクウェアでディズニーのゲーム制作が決まった際に、ディズニーの知名度と世界観を借りて、本シリーズを立ち上げた。
ファイナルファンタジーシリーズのコマンド、魔法、アイテムをモチーフとしており、「たたかう/まほう/アイテム/しょうかん(召喚)」の4つに分かれたコマンド欄から実行したいものを選択して行動する。「たたかう」は武器を使った物理攻撃を、「まほう」は召喚魔法を含めた8種類の魔法を、「アイテム」はポーションなどの回復アイテムを使用する。4つ目の「しょうかん」はジーニーなどの召喚獣とよばれるキャラを一定時間呼び出すことができ、様々な効果を得られる。アクションゲームらしく、これらのコマンドも移動中に選択することになる。
基本的に3人パーティで行動する。プレイヤーが直接操作できるのは主人公・ソラのみだが、ソラには通常一緒にいるドナルド・グーフィーや、特定のワールドで仲間になるキャラクターたちがNPCという形で戦闘に参加しフォローする。
キングダム ハーツ ファイナル ミックス
『キングダム ハーツ ファイナル ミックス』(KINGDOM HEARTS FINAL MIX)は、北米版の『キングダム ハーツ』をベースとして様々な要素が加えられた英語音声版。2002年12月26日にPS2用ソフトとして発売。限定グッズが同梱された「プラチナリミテッド」も同時発売された。ゲームにおける主な変更点は以下の通りである。
- 音声が全て英語に
- 主題歌変更
- 『光』から、英語歌詞でアレンジされた『Simple And Clean』に。
- 難易度選択
- 初心者向けのビギナー、通常のファイナルミックス、上級者向けのプラウドの3種類
- ザコ敵・ボス追加
- ボスハートレス、カート・ジーサや黒いコートを着た謎の男など
- オリンポスコロシアムでゴールドマッチ(vsアイスタイタン)、プラチナマッチ(vsセフィロス)の追加
- イベント追加
- 物語の理解がより深まるものや、クラウドとセフィロスの再会・対決など
- 音楽追加
- 4曲が追加。デジキューブではこの追加曲を収録したCD「ADDITIONAL TRACKS」が予約特典として付属した。同CDは現在では入手不可能となっているが、2007年に発売された『KINGDOM HEARTS Original Soundtrack COMPLETE』に同じ曲が収録されている。
- アビリティ追加
- 武器追加
- ハートレスのテクスチャ変更
- グミシップミッション追加
- バトルのバランス調整
- カメラワーク調整
- イベントスキップ機能(コンティニュー時)
- オリジナル版であったバグなどの修正
- 新シークレットムービー「Another Side, Another Story 【deep dive】」追加
- いわゆる「隠しエンディング」であり、オリジナル版にあったシークレットムービー「Another side, Another story...」の内容にさらに踏み込んだもの。旧ムービーを見ることも可能だが、新ムービーを見るための条件を満たすと見られなくなってしまう。
『光』から、英語歌詞でアレンジされた『Simple And Clean』に。
初心者向けのビギナー、通常のファイナルミックス、上級者向けのプラウドの3種類
ボスハートレス、カート・ジーサや黒いコートを着た謎の男など
物語の理解がより深まるものや、クラウドとセフィロスの再会・対決など
4曲が追加。デジキューブではこの追加曲を収録したCD「ADDITIONAL TRACKS」が予約特典として付属した。同CDは現在では入手不可能となっているが、2007年に発売された『KINGDOM HEARTS Original Soundtrack COMPLETE』に同じ曲が収録されている。
いわゆる「隠しエンディング」であり、オリジナル版にあったシークレットムービー「Another side, Another story...」の内容にさらに踏み込んだもの。旧ムービーを見ることも可能だが、新ムービーを見るための条件を満たすと見られなくなってしまう。
あらすじ
島国育ちのソラとリク、そしてカイリは毎日デスティニーアイランドという小さな島へ集まっては、様々な遊びに興じていた。やがて3人は海の向こうにある外の世界へ憧れ、イカダを作って島の外へ旅立とうと計画し、ついにイカダは完成する。
しかし旅立ちの前夜、リクが島の奥底で閉じられていた謎の扉を開いてしまい、突然の嵐と「ハートレス」という奇妙な生物を島の中へ招き入れてしまう。ソラはふとしたことから鍵をかたどった剣「キーブレード」を手に入れ、ハートレスに立ち向かいながら2人の親友を助けようとするが、島は闇に飲まれて崩壊し、3人は離れ離れになってしまった。次にソラが目を覚ますと、ディスティニーアイランドではなくトラヴァースタウンという見知らぬ「外の世界」にいたのだった。
一方その頃、全ての世界を治めるディズニーキャッスルでは、「王様」が旅に出るべく、突如城を去ってしまう。王様の信頼する臣下であるドナルドとグーフィーに残された手紙にはこう記されていた。「鍵を持つ者と共に行動せよ」と。外の世界を移動できる船、グミシップに乗り込んだグーフィーとドナルドはトラヴァースタウンへとたどり着く。そこでグーフィー、ドナルドはソラと出会い、一致団結した3人は王様とリク、カイリを探す旅に出るのであった。
登場キャラクター
ソラ(Sora)
リク(Riku)
カイリ(Kairi)
ドナルドダック(Donald Duck)
グーフィー(Goofy)
王様(The King)
マレフィセント(Maleficent)
声の出演
オリジナル版キャスト(日本語) / ファイナル ミックス版キャスト(英語)の順。
- ソラ - 入野自由 / ハーレイ・ジョエル・オスメント
- リク - 宮野真守 / デビッド・ギャラガー
- カイリ - 内田莉紗 / ヘイデン・パネッティーア
- 王様 - 青柳隆志 / ウェイン・オルウィン
- ドナルド - 山寺宏一 / トニー・アンセルモ
- グーフィー - 島香裕 / ビル・ファーマー
- マレフィセント - 沢田敏子 / スーザン・ブレイクスリー
- アンセム - 大塚明夫 / ビリー・ゼイン
- ソラの母親 - 土居裕子 / ?
- クラウド - 櫻井孝宏 / スティーブ・バートン
- エアリス - 坂本真綾 / マンディ・ムーア
- ユフィ - かかずゆみ / クリスティ・カールソン・ロマーノ
- レオン - 石川英郎 / デヴィッド・ボレアナズ
- セルフィ - 青木麻由子 / モリー・ケック
- ティーダ - 森田成一 / ショーン・フレミング
- ワッカ - 中井和哉 / ディー・ブラッドリー・ベイカー
- セフィロス - 森川智之 / ランス・バス (『ファイナル ミックス』のみ)
- ミニー王妃 - 水谷優子 / ルシー・テイラー
- デイジー - 土井美加 / トレス・マクニール
- ピノキオ - 常盤祐貴 / セス・アドキンス
- ゼペット - 熊倉一雄 / トニー・ポープ
- ジミニー・クリケット - 肝付兼太 / エディー・キャロル
- アリス - 土井美加 / キャサリン・ボーモント
- 白ウサギ - 牛山茂 / コーリー・バートン
- ドアノブ - 小山武宏 / コーリー・バートン
- ハートの女王 - 小沢寿美恵 / トレス・マクニール
- ピーターパン - 岩田光央 / クリストファー・スティール
- ウェンディ - 渕崎ゆり子 / キャスリン・ボーモント
- フック船長 - 大塚周夫 / コーリー・バートン
- スミー - 熊倉一雄 / ジェフ・ベネット
- プー - 八代駿 / ジム・カミングス
- ピグレット - 小宮山清 / ジョン・フィードラー
- ティガー - 玄田哲章 / ジム・カミングス
- アリエル - すずきまゆみ / ジョディ・ベンソン
- トリトン - 石田太郎 / ケネス・マース
- セバスチャン - 山寺宏一 / ケビン・マイケル・リチャードソン
- フランダー - 常盤祐貴 / エリ・ラッセル・リネッツ
- アースラ - くじら / パット・キャロル
- フロットサム&ジェットサム - 森山周一郎 / コーリー・バートン
- ビースト - 山寺宏一 / ロビー・ベンソン
- ジャック・スケリントン - 市村正親 / クリス・サランドン
- サリー - 土居裕子 / リタ・ラドナー
- フィンケルスタイン - 三ツ矢雄二 / ジェス・ハーネル
- 町長 - 大平透 / ジェフ・ベネット
- ウギー・ブギー - 畠中洋 / ケン・ペイジ
- ロック - 園岡新太郎 / ジェス・ハーネル
- ショック - 土居裕子 / キャス・スーシー
- バレル - 松澤重雄 / ジェフ・ベネット
- アラジン - 三木眞一郎 / スコット・ウェインガー
- ジャスミン - 麻生かほ里 / リンダ・ラーキン
- ジーニー - 山寺宏一 / ダン・カステラネタ
- ジャファー - 宝田明 / ジョナサン・フリーマン
- イアーゴ - 神谷明 / ギルバート・ゴットフリード
- ヘラクレス - 松本保典 / ショーン・アスティン
- フィル(ピロクテテス) - 永井一郎 / ロバート・コスタンゾ
- ハデス - 嶋田久作 / ジェームズ・ウッズ
- ムーシュー - 山寺宏一 / マーク・モーズリー
- ターザン - 小杉十郎太 / トニー・ゴールドウィン
- ジェーン - すずきまゆみ / ナイア・ケリー
- ターク - 土居裕子 / オードリー・ワシレウスキー
- クレイトン - 銀河万丈 / ブライアン・ブレスト
登場ワールド
デスティニーアイランド(Destiny Islands)
本編に登場するのは子供たちの遊び場となっている離れ小島であるが、ソラ達の自宅のある本島は別にある。離れ小島へは子供達だけの手で小舟に乗って来られるほどの距離であると示唆されている。本島自体は出発前夜の嵐の夜に僅かに描写されるのみで、本編中には登場しない。
ディズニーキャッスル(Disney Castle)
本作では訪れることができないが、続編の『キングダム ハーツII』では訪ねることが可能となった。
トラヴァースタウン(Traverse Town)
ワンダーランド(Wonderland、作品:ふしぎの国のアリス)
オリンポスコロシアム(Olympus Coliseum、作品:ヘラクレス)
最初のストーリーをクリアした後は、本編の進行により闘技大会が解禁されていく。また、ここを訪れないままゲームを進めることも可能で、先に後述のホロウバスティオンを攻略してしまうと、クリア後のデモである人物が登場しなくなる。
ディープジャングル(Deep Jungle、作品:ターザン)
アグラバー(Agrabah、作品:アラジン)
モンストロ(Monstro、作品:ピノキオ)
アトランティカ(Atlantica、作品:リトル・マーメイド)
ハロウィンタウン(Halloween Town、作品:ナイトメアー・ビフォア・クリスマス)
ネバーランド(Never Land、作品:ピーター・パン)
100エーカーの森(100 Acre Wood、作品:くまのプーさん)
このステージのみハートレスが一切登場しないため、戦闘が発生することは無い。このため「たたかう」コマンドが「たたく」となる。
ホロウバスティオン(Hollow Bastion)
エンド・オブ・ザ・ワールド(End of the World)
主なスタッフ
- ディレクター、コンセプトデザイン、メインキャラクターデザイン、ストーリーボードデザイン:野村哲也
- シナリオ、イベントプランニングディレクター:秋山淳
- シナリオ:渡辺大祐、野島一成
- シナリオ監修:信本敬子
- 音楽:下村陽子、和田薫
- メインプログラマー:原田弘、安井健太郎
- マッププランニングディレクター:遠藤剛
- バトルプランニングディレクター:兼森雄一
- テクニカルアートディレクター:藤井明
- キャラクターモデリングディレクター:栢野智博
- アニメーションディレクター:神藤辰也
- バックグラウンドモデリングディレクター:田中正英
- アートディレクター:大館隆幸
- メニューディレクター、VFX監修:石井智裕
- テクスチャーディレクター:荒川健
- VFXディレクター:佐藤修一
- サウンドプログラマー:大堀仁司
- スーパーバイジングダイアログエディター:菅原輝明
- サウンドエディター:嶺川千春、稲倉遼
- ムービーディレクター:野末武志
- プロデューサー:橋本真司
- Co.プロデューサー:北瀬佳範
- エグゼクティブプロデューサー:坂口博信
- 主題歌:『光』(作詞・作曲・歌:宇多田ヒカル、編曲:河野圭・宇多田ヒカル)
関連作品
- 『キングダム ハーツ アルティマニア 増補改訂版』
- 2004年12月17日、ISBN 4-7575-1349-6
- 漫画『キングダム ハーツ』(天野シロ、ファミ通PS2連載) (2003年~2005年)
- 1巻 2003年10月25日、ISBN 4-7577-1657-5
- 2巻 2004年4月24日、ISBN 4-7577-1845-4
- 3巻 2004年11月25日、ISBN 4-7577-2072-6
- 4巻 2005年1月31日、ISBN 4-7577-2187-0
- 漫画『キングダム ハーツ FINAL MIX』 - 絶版となった上記のエンターブレイン刊に代わってスクウェア・エニックスから発売された新装版。
- 1巻 2006年12月22日、ISBN 4-7575-1833-1
- 2巻 2007年1月22日、ISBN 978-4-7575-1923-7
- 3巻 2007年3月22日、ISBN 978-4-7575-1947-3
- 小説『キングダム ハーツ』(著:金巻ともこ、画:天野シロ)
- 上巻 2005年6月30日、ISBN 4-7575-1468-9
- 下巻 2005年7月29日、ISBN 4-7575-1495-6
- 『KINGDOM HEARTS Original Soundtrack COMPLETE』(2007年)
- 2004年12月17日、ISBN 4-7575-1349-6
- 1巻 2003年10月25日、ISBN 4-7577-1657-5
- 2巻 2004年4月24日、ISBN 4-7577-1845-4
- 3巻 2004年11月25日、ISBN 4-7577-2072-6
- 4巻 2005年1月31日、ISBN 4-7577-2187-0
- 1巻 2006年12月22日、ISBN 4-7575-1833-1
- 2巻 2007年1月22日、ISBN 978-4-7575-1923-7
- 3巻 2007年3月22日、ISBN 978-4-7575-1947-3
- 上巻 2005年6月30日、ISBN 4-7575-1468-9
- 下巻 2005年7月29日、ISBN 4-7575-1495-6