サイコメ
以下はWikipediaより引用
要約
『サイコメ』は、水城水城による日本のライトノベル。イラストは生煮えが担当している。第14回エンターブレインえんため大賞小説部門優秀賞受賞作(受賞時のタイトルは「サイコメ ―PSYCHO&LOVE COMEDY―」)。ファミ通文庫(エンターブレイン→KADOKAWA)より2013年2月から2014年11月まで刊行された。サイコメは「サイコ・ラブコメディ」の略称である。
あらすじ
未成年の殺人鬼が集められる学校、プルガトリウム更生学院。ごく普通の一般人である神谷京輔は12人殺しの冤罪を着せられ、そこに強制入学させられてしまう。生徒は全員殺人鬼という異常な環境の中、クラストップの殺害人数を誇る京輔は皆の注目を浴び、様々な殺人鬼からアプローチを受ける。たとえ相手が美少女だろうと、人殺しでは嬉しくもない。個性豊かな殺人鬼たちに囲まれ、京輔の波乱に満ちた学院生活がはじまる。
登場人物
※ 演は舞台作品キャスト
主要登場人物
神谷 京輔 (かみや きょうすけ)
演 - 長江崚行
本作の主人公。1年A組。殺害人数は0人。外見も成績も運動神経も人並みで、趣味はゲームと音楽鑑賞という「普通」の15歳の少年。だが妹を守ろうと戦ううちにケンカの腕が鍛えられ《虐殺王(スレイヤー)》や《百万人殺し(メガデス)》などと呼ばれるようになってしまった。殺人鬼がひしめく学院内においてもその実力は健在であり「十二人の男を鈍器で皆殺しにした殺人鬼」として注目されると同時に、恐れられている。しかし、実際はただの冤罪。誰も殺さず誰にも殺されずに三年間を耐え抜き、学院を卒業することが目標。筋金入りのシスコンである。
氷河 煉子 (ひかわ れんこ)
演 - 飛鳥凛
本作のメインヒロイン。1年B組。ガスマスクに巨乳の16歳。Gカップ。禍々しい外見とは裏腹に、明るく無邪気な女の子。片想い中の京輔に自分のことを好きになってもらおうと、過剰なスキンシップや色仕掛けでアプローチする。素顔は絶世の美少女なのだが、食事中でもマスクを外すことはなく、自前のゼリー飲料をストローで摂取している。また、常にヘッドホンをして音楽を聴いている。その正体は「人を殺す」ためだけに作られた存在《殺害機関(マーダー・メイド)》。人間離れした身体能力を誇る。感情全てが「殺す」行為に繋がってしまうため、普段はガスマスクの形をした《安全装置(リミッター)》で殺害衝動を抑えている。殺害人数は3桁以上。京輔を自分に惚れさせ、殺すことが目標。両腕には髑髏のトライバル・タトゥーがびっしりと刻まれており、好きな音楽はデスメタルやハードコア・パンク。《GMK48》という48人組のカオティック・デスエレクトロニコアバンドでボーカルを務める。また、林監学校(りんかんがっこう)では「GMK」の名で軽快なギャングスタ・ラップとヒューマンビートボックスを披露し、クラスメイトと《ファッキン・パーク》なる音楽ユニットを組んだ。《殺人器(さつじんき)》。
1年A組
紅羽 鋭利 (あかばね えいり)
演 - 船岡咲
もう一人のメインヒロイン。15歳。殺害人数は6人。美脚が眩しいスレンダーな美少女。目つきが悪く、恐ろしい教師やクラスメイトに対してもかったるそうな態度は変わらない。授業中でも構わずネイルをいじくり、退屈そうにあくびしている。口癖は「別に」と「死ねばいい」。実家は暗殺の名門であり、鋭利自身も凄腕の暗殺者なのだが、人を殺すことができないという致命的な欠陥を抱える。実は1人も殺していない。それゆえ異名は《赤錆爪の処女(ラスティ・ネイル)》。ネイルの先には超極薄の日本刀・扁爪刀《朱裂(すざく)》が仕込まれている。本人は無自覚なのだが、少女趣味であざとい部分が多々あり「プー太郎」と名付けられた巨大なクマのぬいぐるみがないと良く眠れない。料理が壊滅的に下手。頭も悪く、期末試験は32人中31位という散々な結果に終わってしまった。また、自身が貧乳であることにコンプレックスを持っているようで、煉子とは犬猿の仲。事あるごとに衝突し、舌戦を繰り広げている。《殺人忌(さつじんき)》。
五十嵐 舞那 (いがらし まいな)
演 - 永吉明日香
14歳。殺害人数は3人。小動物を思わせる女の子。教師やクラスメイトに怯えきっており、動揺するとセリフを噛みまくる。ドジで他人を殺してしまう、荒唐無稽な無差別殺人犯であり、本人の意思とは無関係に破壊をまき散らす《災悪のドジっ娘(ブラック・パンドラ)》。料理の腕もすさまじく、ショック死さえ引き起こす劇物を生み出す。なぜそんなものができあがるのかは不明。《殺人奇(さつじんき)》。
モヒカン
演 - 田中稔彦
本名は逆神闘真(さかがみとうま)。15歳。殺害人数は4人。真紅のモヒカンヘアーにピアスだらけの凶悪な面、世紀末にでもいそうな外見をした男子生徒。頭のねじが飛んでおり、担任教師の久瑠宮にケンカを売っては幾度となく返り討ちに遭い、半殺しにされている。不屈のドM。
早乙女 紳士(さおとめ しんじ)
演 - 伊阪達也
殺害人数は2人で、両方とも女性。絞殺魔の屍姦愛好者。優しげな雰囲気を漂わせている美少年だが狡猾で残忍、仲間の殺人鬼と結託して京輔を罠に嵌め、殺そうとした。クラスメイトの宇佐見や大野木などと一緒に行動していることが多く、グループ内ではリーダー的な存在。《和製テッド・バンディ》を自称する。
宇佐見 影郎(うさみ かげろう)
大野木 荒太(おおのぎ あらた)
友永 友美(ともなが ともみ)
久瑠宮 聖(くるみや ひじり)
演 - 梅田悠
1年A組の担任。クリクリした愛らしい瞳に舌っ足らずなロリータボイス。小柄な身体にブランド物のスーツをまとう、20代の女性。サディスティックな罵詈雑言と鉄パイプによる暴力で殺人犯を調教し、徹底的にいたぶり尽くす。口癖は「死にさらせ」。勝負下着はクマさんぱんつ。超一流の殺し屋であり、裏社会では《蹂躙聖女(ベロウズ・マリア)》と呼ばれている有名人。だが、近頃はモヒカンに手を焼かされている。
神谷 綾花(かみや あやか)
演 - 阿部かれん
京輔の実の妹。13歳。仕事で留守がちの両親に代わり神谷家の家事全般をこなしているしっかり者で、京輔は頭があがらない。無邪気だが、腹黒い。重度のブラコンであり、いなくなった京輔の後を追うようにして殺人を決行。何者かに贈られた「12番口径9連発ブローニング猟銃」を準備して授業中の教室に乗り込み、中学校のクラスメイトを片っ端から撃ち殺そうとした。幸い未遂に終わったのだが、久瑠宮の思惑によりプルガトリウム更生学院に入学。最愛の兄・京輔と再会を果たした。《殺人希(さつじんき)》。
1年B組
ボブ
演 - 柏崎桃子
縦にも横にも大きい巨女。いかつい外見とは裏腹に仕草は可愛らしく、曲者ぞろいの学院では珍しい常識人の女の子。京輔に告白して断られ、取り乱して大暴れして以来「京輔に合わせる顔がない」という理由で小麦袋を被っている。本名不明。
魔境院 喰餓(まきょういん くうが)
演 - 小栗諒
ある少年の身体を依り代として《零世界(グラウンド・ゼロ)》より現世に顕現した存在、という設定の中二病殺人鬼。黒い包帯が巻かれている左腕には《片翼の死天使(アズリエル)》なる存在が封じられており何かにつけて力が暴走する、という演技をしている。本名は鈴木道郎(すずきみちろう)。
安藤 千尋(あんどう ちひろ)
演 - 最上みゆう
14歳。殺害人数は3人。発達した八重歯と血走った目が特徴的な、人肉食系女子。カニバリズムの食いしん坊で、いつもお腹を空かせている。京輔やミチローに隙あらば食いつこうとし、ボブによって止められている。
3年A組
紗魔夜 沙姫(しゃまや さき)
五槍 闇慈(ごそう あんじ)
3年B組
綺里雨 貴哉(きりう たかや)
黒城 冥(くろき めい)
網走 亜門(あばしり あもん)
有栖川 栗栖(ありすがわ くりす)
2年A組
八崎 鷹元(やつざき たかもと)
2年B組
田中・ジェヴォーダン・春代(たなか・ジェヴォーダン・はるよ)
紅羽家
紅羽 神楽(あかばね かぐら)
紅羽 刃更(あかばね ばさら)
紅羽 芙蓉(あかばね ふよう)
学院関係者
氷河 零子(ひかわ れいこ)
その他
氷河 煉児(ひかわ れんじ)
用語解説
プルガトリウム更生学院
既刊一覧
- 鬼火あられ(著) / ちり(イラスト)、エンターブレイン→KADOKAWA〈ファミ通文庫〉、全7巻
- 『サイコメ 1 殺人鬼と死春期を』2013年2月28日発売、ISBN 978-4-04-728729-7
- 『サイコメ 2 殺人姫と林監学校』2013年4月30日発売、ISBN 978-4-04-728853-9
- 『サイコメ 3 殺人希と期末死験』2013年8月30日発売、ISBN 978-4-04-729096-9
- 『サイコメ 4 殺人忌と裏盆会を』2013年12月26日発売、ISBN 978-4-04-729323-6
- 『サイコメ 5 殺人機と体育災を』2014年4月28日発売、ISBN 978-4-04-729597-1
- 『サイコメ 6 殺人器と遭死相愛』2014年8月30日発売、ISBN 978-4-04-729862-0
- 『サイコメ UNPLAGUED OMNIBUS』2014年11月29日発売、ISBN 978-4-04-730054-5
- 『サイコメ 1 殺人鬼と死春期を』2013年2月28日発売、ISBN 978-4-04-728729-7
- 『サイコメ 2 殺人姫と林監学校』2013年4月30日発売、ISBN 978-4-04-728853-9
- 『サイコメ 3 殺人希と期末死験』2013年8月30日発売、ISBN 978-4-04-729096-9
- 『サイコメ 4 殺人忌と裏盆会を』2013年12月26日発売、ISBN 978-4-04-729323-6
- 『サイコメ 5 殺人機と体育災を』2014年4月28日発売、ISBN 978-4-04-729597-1
- 『サイコメ 6 殺人器と遭死相愛』2014年8月30日発売、ISBN 978-4-04-729862-0
- 『サイコメ UNPLAGUED OMNIBUS』2014年11月29日発売、ISBN 978-4-04-730054-5
舞台
『サイコメ;ステージ』のタイトルで、2016年3月に舞台化され、新宿村LIVEで上演。脚本は原作者でもある水城水城が担当。
ストーリーのエンディングは、原作ストーリーと舞台版のオリジナル設定の2つが用意される。
キャスト
スタッフ
- 原作・脚本:水城水城
- 演出:高島紀彦
- 総合演出:まつだ壱岱
その他
コロプラの『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』において、2013年11月8日16:00から同年11月11日16:00まで「ファミ通文庫」とコラボレーションしたクイズトーナメントイベント「ファミ通文庫の魔道杯」が開催され、『犬とハサミは使いよう』・『覇剣の皇姫アルティーナ』・『サイコメ』の3作品のキャラクター達が登場した。トーナメントを勝ち抜くと、各キャラクターのイベント限定オリジナルレアカードを入手できた。