ジウ (小説)
以下はWikipediaより引用
要約
『ジウ』は、誉田哲也による日本の警察小説。
- 『ジウI 警視庁特殊犯捜査係【SIT】』
- 『ジウII 警視庁特殊急襲部隊【SAT】』
- 『ジウIII 新世界秩序【NWO】』
から成る三部作。
中央公論社のC★NOVELSから1作目が刊行された際は、単に『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』というタイトルで、三部作だとは明かされていなかった。刊行された際「新しい警察小説の誕生」と大反響を呼んだ。〈ジウ〉サーガの始まりの物語であり、以降『国境事変』、『ハング』、『歌舞伎町セブン』に続いていく。
“カンヌ”の異名を取る27歳の門倉美咲と、格闘技に長けた肉体派の25歳の伊崎基子の2人の女性警察官を主人公に巨大な犯罪組織「新世界秩序」の戦いを描く。
2011年7月 - 9月にテレビ朝日により『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』のタイトルでドラマ化された。
あらすじ
ジウI
籠城犯・岡村の供述で、誘拐事件の主犯が中国人の少年・ジウであることが判明する。ジウの潜伏先を探していた捜査本部は、ある痕跡から1軒の廃墟のホテルに目星を付け張り込みを開始する。そこで発生した新たな誘拐事件。SATが出動し事件は解決するが、SATの警官1人が殉職し、ジウも犯人の中にはいなかった。
ジウII
誘拐犯・竹内の供述から、事件に“新世界秩序”という謎の理念を持つ組織が存在すること、ジウもまたその組織に関係していることが判明する。捜査本部の東に接触してきた公安部からの情報により、最近頻発する軽微な事件でも“新世界秩序”と供述する者が多くいたことを知らされるが、その全容は依然として不明だった。
間もなく、竹内とジウの接点を作った男が信用金庫に人質を取って立てこもる。SITの説得に応じるどころか、回線さえ繋がらない膠着状態が3日続き、SATの突入が決まる。突入後大爆発が起こり、SATの1個小隊が壊滅する。
ジウIII
歌舞伎町を封鎖したミヤジは総理大臣を人質に、歌舞伎町の治外法権を認めるよう要求する。思ってもいなかったテロ事案、しかも総理大臣を拉致したのが現役のSAT隊員であると判明し、警察幹部は戦々恐々する。だが、美咲と小野(基子の上司)は、基子がそんなことをするはずがないと直感し、たった2人で封鎖された歌舞伎町へ乗り込む。
登場人物
主要人物
門倉 美咲(かどくら みさき)
SIT→碑文谷署生活安全課少年係(特別に捜査本部に加わる)
巡査。27歳。身長171cm。目白署交通課時代に盗犯係長に見込まれ刑事になった。心優しい性格で涙もろく、すぐに感情移入をしてしまう。合同訓練で見せた見事な泣きの演技が捜査一課幹部の好評を得て、カンヌというあだ名を付けられる。実家は台東区で豆腐屋を営んでいる。
SIT所属時に発生した人質籠城事件で初めて犯人への単独接触を任されるが、犯人に服を脱がされ、下着姿で拘束されてしまう。マスコミにレイプされたかのように報道され、結果的に醜態を晒したと見なされ、碑文谷署生活安全課少年係へ異動となるが、麻井の働きかけにより特例で『利憲くん事件』の捜査本部に加わることに。捜査本部で組むことになった東の顔は好みのタイプで、彼の無自覚な言動にドキドキさせられることもしばしば。
伊崎 基子(いざき もとこ)
SIT→SAT→上野署交通捜査係→SAT
巡査。25歳。体を鍛えるのが趣味の筋肉オタク。美咲のようなすぐ泣く女や、女を武器にするような女々しい事が嫌いで、周囲とも一定の距離を取って接している。人質籠城事件で犯人を取り押さえた功績を認められ、初の女性SAT隊員となる。警視庁入庁前には、レスリングで全国大会ベスト8、柔道でベスト16の成績を残し、高い戦闘能力を誇る。自分より強そうな人間を見るとまず「倒したい」と考え、人間の評価基準は「強いか弱いか」、常に目の前の人間をどうやって殺せるかを考えている。
SAT配属後、『沙耶華ちゃん事件』で1人で実行犯グループ5人を制圧した活躍により特進し巡査部長に昇任、上野署交通捜査係へ異動となる。記者の木原と独自にジウを追っていたところ、ミヤジと接触し「新世界秩序」への協力を求められる。信金爆破事件でSAT第一小隊が壊滅したため、再びSATへ舞い戻ることになり、第一小隊制圧一班の班長となる。同僚の雨宮とホテルで一夜を共にする。
ジウ
警視庁
捜査本部
特殊捜査班【SIT】
特殊急襲部隊【SAT】
小野 茂夫(おの しげお)
その他
児童連続誘拐事件
田辺 利憲(たなべ としのり)
岡村 和紀(おかむら かずのり)
新世界秩序
竹内 亮一(たけうち りょういち)
書籍情報
- ジウI 特殊犯捜査係【SIT】
- C★NOVELS:2005年12月15日発行 ISBN 4-12-500923-6
- 中公文庫:2008年12月20日発行 ISBN 978-4-12-205082-2
- 中公文庫【新装版】:2021年1月25日発行 ISBN 978-4-12-207022-6
- ジウII 特殊急襲部隊【SAT】
- C★NOVELS:2006年3月25日発行 ISBN 4-12-500935-X
- 中公文庫:2009年1月25日発行 ISBN 978-4-12-205106-5
- 中公文庫【新装版】:2021年2月25日発行 ISBN 978-4-12-207033-2
- ジウIII 新世界秩序【NWO】
- C★NOVELS:2006年8月25日発行 ISBN 4-12-500951-1
- 中公文庫:2009年2月25日発行 ISBN 978-4-12-205118-8
- 中公文庫【新装版】:2021年3月25日発行 ISBN 978-4-12-207049-3
- C★NOVELS:2005年12月15日発行 ISBN 4-12-500923-6
- 中公文庫:2008年12月20日発行 ISBN 978-4-12-205082-2
- 中公文庫【新装版】:2021年1月25日発行 ISBN 978-4-12-207022-6
- C★NOVELS:2006年3月25日発行 ISBN 4-12-500935-X
- 中公文庫:2009年1月25日発行 ISBN 978-4-12-205106-5
- 中公文庫【新装版】:2021年2月25日発行 ISBN 978-4-12-207033-2
- C★NOVELS:2006年8月25日発行 ISBN 4-12-500951-1
- 中公文庫:2009年2月25日発行 ISBN 978-4-12-205118-8
- 中公文庫【新装版】:2021年3月25日発行 ISBN 978-4-12-207049-3
テレビドラマ
『ジウ 警視庁特殊犯捜査係』(ジウ けいしちょうとくしゅはんそうさがかり)は、テレビ朝日系列の『金曜ナイトドラマ』枠(毎週金曜日23:15 - 翌0:15、JST)で2011年7月29日から9月23日まで放送された日本のテレビドラマ。
黒木メイサと多部未華子のW主演。黒木は本作が連続ドラマ初主演、多部は2011年1月期の『デカワンコ』(日本テレビ)から1クール置いて、再び刑事役で主演を務めた。
キャスト
主要人物
- 伊崎 基子巡査 → 巡査部長〈25〉(特殊犯捜査第二係制圧班 → 特殊急襲部隊 (SAT) 試験入隊 → 第一小隊制圧二班正式入隊 → 第一小隊制圧一班班長) - 黒木メイサ
- 門倉 美咲巡査 → 巡査部長〈25〉(特殊犯捜査第二係交渉班 → 警視庁柿の木坂警察署営利誘拐事件特別捜査本部) - 多部未華子
- 東 弘樹警部補〈40〉(殺人犯捜査第三係主任 営利誘拐事件特別捜査本部)→事件後は新宿署勤務 - 北村有起哉
- 雨宮 崇史巡査〈25〉 (特殊急襲部隊 第一小隊制圧二班)- 城田優
- ジウ〈19〉(金髪の少年) - L (INFINITE)
警視庁
刑事部
- 西脇 吾郎警視長(刑事部部長)- 矢島健一
- 遠山警部補(殺人犯捜査第十係主任) - 野間口徹
営利誘拐事件特別捜査本部
- 沼口巡査部長(殺人犯捜査第三係)- 飯田基祐
- 佐々木巡査部長(殺人犯捜査第三係) - 宮川一朗太
- 倉持巡査部長(殺人犯捜査第三係) - 猪狩賢二
- 萩島 巡査 - 増田修一:
特殊犯捜査第二係(特二)【SIT】
- 麻井 憲介警部(係長) - 伊武雅刀
- 川俣 貞治警部補(主任) - モロ師岡
- 佐藤 伸朗警部補(交渉班主任) - 西村清孝
- 前島 景子巡査部長(交渉班 美咲の教育係) - 阿南敦子
- 藤田 幹夫巡査部長(制圧班) - 姜暢雄
- 園田 -巡査部長(制圧班) 小柳友
- 新藤巡査(制圧班) - 千代将太
- 嶋田巡査(制圧班) - 江澤大樹
- 中野巡査(制圧班) - 小森敬仁
特殊犯捜査第一係(特一)
- 羽野警部(係長) - 北見誠
- 柴井 健一 巡査 - 永江祐貴
警備部
- 太田 信之警視長(警備部部長) - 石丸謙二郎
- 小野 茂夫 警部補(特殊急襲部隊(SAT) 第一小隊小隊長)- 光石研
- 橘 義博警部(特殊急襲部隊(SAT) 中隊長) - 高杉亘 :
特殊急襲部隊第一小隊制圧一班【SAT】
- 白石 守巡査 - 遠藤雄弥
- 三上 英司巡査- 後藤健
- 千葉 貴匡巡査 - 石井マサト
児童連続誘拐事件関係者
- 田辺 利憲(誘拐された少年) - 橋本智哉
- 田辺 春子(利憲の母親) - 堀内敬子
- 岡村 和紀 (人質立てこもり犯で1件目の誘拐実行犯、菊浪会系六坂組元構成員だったが15年前破門になる) - 深水元基
- 本木 沙耶華(誘拐された少女) - 大出菜々子
- 竹内 亮一(2件目の誘拐実行犯で主犯、元陸上自衛隊第一空挺団隊員) - 遠藤要
- 笹本 英明(2件目の誘拐実行犯) - 松浦健城
- 崔 光敏(2件目の誘拐実行犯) - 秦思宇
- 宇田川 舞(誘拐された少女) - 遠藤由実
- 宇田川 律子(舞の母親) - 霧島れいか
- 大沼 堅次郎(東京都知事) - 神保悟志
新世界秩序【NWO】
- 宮路 忠雄(ジウの後見人。Mと呼ばれている男。不動産業の他、覚せい剤の輸入・販売を営んでいる) - 石坂浩二
- 白塗りの男(道化師) - 林佳
その他
- 坂上 悦子(警視庁女子寮寮母)【友情出演】 - 岸本加世子
- 木原 毅 (フリージャーナリスト)- 小市慢太郎
- 門倉 岩雄(門倉豆腐店主人 美咲の父親) - 不破万作
- 門倉 峰子(美咲の母親) - 松本じゅん
- タク (歌舞伎町一番街にあるクラブのバーテンダー、第1 - 3話)- やべきょうすけ
- 江藤 久子(岡村に人質にされた自治会館の管理人、第1 - 2話) - 阿部朋子
- 中村 幸恵(竹内の妹 病気を患い手術するには多額のお金が必要、第7話)- 夏月
- 中倉 良子(宇田川邸の家政婦、第8話) - 梅沢昌代
スタッフ
- 原作 - 誉田哲也
- 脚本 - 菱田信也
- 監督 - 片山修、藤田明二、常廣丈太
- 音楽 - 井筒昭雄
- 音楽プロデュース - 志田博英
- 主題歌 - レディー・ガガ「ジ・エッジ・オブ・グローリー」(アルバム『ボーン・ディス・ウェイ』収録)
- 警察監修 - 伊藤鋼一
- ガンエフェクト - BIGSHOT(納富貴久男)
- スタントコーディネイト - 辻井啓伺、田渕景也
- ゼネラルプロデューサー - 内山聖子(テレビ朝日)
- プロデューサー - 大江達樹(テレビ朝日)、阿部謙三(東宝) 、神戸明(東宝映画)
- 制作協力 - 東宝映画
- 制作 - テレビ朝日、東宝
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 2011年7月29日 | 交渉する女VS.闘う女 | 片山修 | 9.4% |
第2話 | 2011年8月 | 5日脱げ! 女刑事VS凶悪犯…密室15分!! 体の交渉 | 10.0% | |
第3話 | 2011年8月12日 | 奇妙な3つの遺体!? 監禁された女刑事の白肌 | 藤田明二 | 7.5% |
第4話 | 2011年8月19日 | ついに悪魔が現れた!! 裸の女刑事・衝撃の告白!! | 7.3% | |
第5話 | 2011年8月26日 | 少女誘拐立てこもり! 命がけの潜入監禁の罠 | 常廣丈太 | 8.5% |
第6話 | 2011年9月 | 2日突入5秒前!! 人質の命か? 愛する人の命か? | 8.6% | |
第7話 | 2011年9月 | 9日お前がジウ? 姿を現したテロリスト最終決戦 | 8.6% | |
第8話 | 2011年9月16日 | 今夜最終章! 都知事を拉致! 犯人は女刑事!? | 藤田明二 | 7.9% |
最終話 | 2011年9月23日 | 衝撃の結末 連続誘拐事件VS2人の女刑事! | 10.1% | |
平均視聴率 8.66%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- 8月12、19日は「熱闘甲子園」の放送のため30分遅れの23:45開始。
補足
- 九州朝日放送、長崎文化放送を始めとする九州地方のテレビ朝日系列局は通常23:15 - 24:20の時間帯で放送され、ドラマ終了後にダイジェストなどが放送されるが初回については「第35回全英リコー女子オープンゴルフ第2日」が放送されるため、初回放送のみテレビ朝日と同じ23:15 - 24:15に放送。2話以降は通常編成である23:15 - 24:20に放送。
- 静岡朝日テレビは「第35回全英リコー女子オープンゴルフ第2日」が放送されるため初回放送のみテレビ朝日と同じ23:15 - 24:15に放送。2話以降は静岡朝日テレビの通常編成である23:45 - 24:45に放送。
- ABC朝日放送は「第35回全英リコー女子オープンゴルフ第2日」が放送されるため初回放送のみテレビ朝日と同じ23:15 - 24:15に放送。2話以降はABC朝日放送の通常編成である24:24 - 25:24に放送。
- 8、9話に登場した新世界秩序メンバー達のエキストラは、ミリタリー関連の装備品を持参したサバイバルゲームの愛好者などで構成された。
テレビ朝日系列 金曜ナイトドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
犬を飼うということ
〜スカイと我が家の180日〜 (2011.4.15 - 2011.6.10) |
ジウ 警視庁特殊犯捜査係
(2011.7.29 - 2011.9.23) |
11人もいる!
(2011.10.21 - 2011.12.16) |
2000年 | |
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2001年 |
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2002年 | |
2003年 | |
2004年 |
2005年 | |
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2006年 | |
2007年 | |
2008年 | |
2009年 |
2010年 |
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2011年 | |
2012年 | |
2013年 |
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2014年 |
2015年 | |
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2016年 |
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2017年 | |
2018年 | |
2019年 |
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2020年 |
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