ジェネラル・ルージュの凱旋
以下はWikipediaより引用
要約
『ジェネラル・ルージュの凱旋』(ジェネラル・ルージュのがいせん)は、2007年に宝島社から刊行された海堂尊の長編小説。
概要
『田口・白鳥シリーズ』の第3作目。今回の作品では救命救急センターの部長・速水晃一の活躍と彼に掛けられた収賄疑惑に纏わる謎を主題に扱った物語となっている。
本作は著者が執筆時に原稿が1,000枚を超え上下巻になると見越していた『ナイチンゲールの沈黙』から分離して生まれた作品である。このような構成になったのは、『ナイチンゲールの沈黙』が上下巻になるのを編集部が許さず、編集者の「二つに分けよう」という提案があったため。内容は『ナイチンゲールの沈黙』と時系列は同一で、『ナイチンゲールの沈黙』の事件や出来事と並行して起きているストーリーを展開している。
執筆時のBGMは、BUMP OF CHICKEN「カルマ」。
ストーリー
歌手の水落冴子が大量吐血で「東城大学医学部付属病院」に運び込まれ、救命救急センターの看護師・如月翔子の判断で、神経内科病棟のVIP病室・通称「ドア・トゥ・ヘブン」への受け入れに成功していた同じ頃、田口の元には、救命救急のエース・速水晃一が医療業者「メディカル・アソシエイツ」と癒着しているという内部告発文が届いていた。事態を重く見た田口は院長・高階に相談した末、高階の提案でこの問題を倫理問題審査委員会(エシックス・コミティ)に委任することになった。だがエシックス・コミティは世間を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」以降、田口と浅からぬ因縁を持っていた。
田口が、エシックス・コミティへの書類作成や小児科患者への不定愁訴外来で多忙になる中、告発文を巡る問題は厚労省の白鳥の介入や、当事者の速水を巻き込んだ複雑な問題へと発展していく。
登場人物
浜田小夜、猫田麻里、権堂昌子、水落冴子はナイチンゲールの沈黙#登場人物を参照。
東城大学医学部付属病院オレンジ新棟救命救急センター
如月翔子
花房美和
救命救急センター看護師長。田口宛に届いた告発文では速水と共に癒着に関わっているとされている。外科、整形外科、循環器内科そして手術室勤務という華やかな経歴を持った東城大学看護課のエースで「将軍の近衛兵」と称されるICU病棟を取り仕切る。現総師長の松井の直系で猫田とは次期総師長候補を争うライバル、先輩である猫田のことを意識している。年齢は40代だが年齢を感じさせず、隙のない身だしなみで気品が漂う風貌が特徴。重大な決断を思い切って決められる潔さも所以して、「ハヤブサ」と呼ばれている。彼女も速水に想いを寄せている。現場で物怖じしない発言をし、その上速水に同じく好意を抱き速水に注目されている翔子に頭を悩ませている。
佐藤伸一
姫宮香織
エシックス・コミティ(倫理問題審査委員会)
前リスクマネジメント委員会委員長の曳地が半年前に創立した、研究や医療問題全般の倫理問題を審査する委員会。ここでの審議案件は優に三十件を超えているが、原則を遵守する余り審議に通った課題は未だゼロのため、臨床医からの評判は悪い。一方であちこちに息が掛かった医師達がいるため、情報収集力そのものは高い。
メンバーは曳地シンパで構成され、田口が「バチスタ・スキャンダル」の際に曳地に恥をかかせたことからの因縁で高階からは「対田口リベンジチーム」と評されている。
沼田泰三
三船
書籍情報
- ハードカバー・ISBN 9784796657549
- 文庫版(上)・ISBN 9784796667678
- 文庫版(下)・ISBN 9784796667692
- 文庫新装版・ISBN 9784800249081
- 漫画(高遠るいによるコミカライズ)・ISBN 9784796668187
- 漫画文庫版・ISBN 9784796699792
映画
2008年12月1日に『チーム・バチスタの栄光』(映画版)の続編として、2009年3月に劇場公開されることが発表、2009年3月7日に公開された。前作同様に竹内結子・阿部寛主演、中村義洋監督で製作され、速水晃一役を堺雅人が演じる。
この作品で、堺雅人は、第33回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞を受賞している。
映画版では速水の収賄疑惑以外にも殺人の要素が付加され、原作よりも白鳥の出番が増えており、原作とは若干異なる展開となっている。
キャスト
- 田口公子 - 竹内結子
- 白鳥圭輔 - 阿部寛
- 速水晃一 - 堺雅人
- 花房美和 - 羽田美智子
- 佐藤拓馬 - 山本太郎
- 沼田利博 - 高嶋政伸
- 三船啓二 - 尾美としのり
- 如月翔子 - 貫地谷しほり
- 磯部信也 - 正名僕蔵
- 小峰小太郎 - 林泰文
- 川村明 - 中林大樹
- 二宮直行 - 大塚幸汰
- 山本(リハビリ担当) - 長江英和
- 井川 - 並樹史朗
- 中島 - 岡安泰樹
- 市川(田口の患者)- 河原さぶ
- 江波(田口の患者)- 山田スミ子
- 亜希子(自殺願望の患者) - 黒瀬真奈美
- サラリーマン風の男 - 中村有志
- 野村勝(弁護士) - 伊藤正之
- 庄司(田口の患者)- 市野世龍
- 病院事務スタッフ - 根本美緒
- 三船の妻 - 古川りか
- 三船の娘 - 朝田帆香
- 事故現場のレポーター(声) - 堀井美香(TBSアナウンサー)
- 事故現場のレポーター - 吉井歌奈子
- 村上教授 - 加藤雄二
- 女性患者 - 大島久枝
- 五十嵐教授 - 天田将行
- その他 - 小林きな子、浜菜みやこ、澤山薫、安田裕、諸田真実、渋谷昌己、聖乃ゆみこ、吉原朱美、當島未来、高橋裕美、得田舞美、須藤啓一
- 垣谷雄次 - 佐野史郎
- 酒井利樹 - 玉山鉄二
- 藤原真琴 - 野際陽子
- 黒崎誠一郎 - 平泉成
- 高階権太 - 國村隼
スタッフ
- エグゼクティブプロデューサー - 間瀬泰宏
- 企画 - 市川南
- プロデューサー - 佐倉寛二郎、山内章弘、佐藤毅
- 監督 - 中村義洋
- 脚本 - 斉藤ひろし、中村義洋
- 撮影 - 佐々木原保志
- 照明 - 祷宮信
- 美術 - 金勝浩一
- 録音 - 横溝正俊
- 編集 - 阿部亙英
- 音楽 - 佐藤直紀
- 主題歌 - EXILE「僕へ」(rhythm zone)作詞:ATSUSHI / 作曲・編曲:春川仁志
- 医療監修 - 堤晴彦
- 法律監修 - 秋山洋
- 現像 - 東京現像所
- スタジオ - 東宝スタジオ
- 撮影協力 - 岐阜フィルムコミッション、多治見フィルムエンジン、日本ラインフィルムコミッション、名古屋観光コンベンションビューロー、なごやロケーションナビ、名古屋国際会議場、名古屋市、中日本航空、相模原市都市整備公社、相模原フィルムコミッション、秦野市観光協会、東京電機大学 ほか
- インターンシップ協力 - 名古屋学芸大学
- 特別協力 - 岐阜大学医学部附属病院、埼玉医科大学総合医療センター、埼玉医科大学国際医療センター
- 制作プロダクション - クロスメディア
- 制作協力 - 東宝映像制作部
- 製作 - 「ジェネラル・ルージュの凱旋」製作委員会(TBSテレビ、東宝、このミス!大賞連合、毎日放送、中部日本放送、RKB毎日放送、北海道放送、S・D・P、朝日新聞社、TCエンタテインメント、クロスメディア)
中村義洋監督作品 | |
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1990年代 |
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2000年代 |
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2010年代 |
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テレビドラマ
関西テレビとメディアミックス・ジャパン(MMJ)の共同制作により、フジテレビ系列で2010年4月6日から同年6月22日まで毎週火曜日22:00 - 22:54(JST)に伊藤淳史主演の『チーム・バチスタの栄光』のチーム・バチスタ第2シリーズとして、『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』のタイトルで連続ドラマが放送された。