ジゴサタ〜地獄の沙汰もお前しだい
以下はWikipediaより引用
要約
『ジゴサタ〜地獄の沙汰もお前しだい』(ジゴサタ じごくのさたもおまえしだい)は洋介犬による日本の漫画。当初は洋介犬のTwitterやブログ「イヌギキ」上で発表され、『ゴラクエッグ』(日本文芸社)にて2019年7月から連載。略称は「ジゴサタ」。
2020年9月時点で累計PVが1億を突破し、第1巻に重版がかかり、SNSで話題となった。
死後の世界で活動する死者を主題に、時に恐怖を、時に感動を、時に笑いを交えながら、1〜3ページのショートストーリーで展開する。主に地獄で刑罰を受ける受刑者と刑吏が描かれる。神曲をモチーフとしており、単行本冒頭には「この作品をダンテ・アリギエーリに捧ぐ」と書かれている。
主要キャラクター
刑吏番号G103
刑吏番号K10
ニノス
ドルフ
グリ=ザハ
檀
マクシミリアン・R
特徴・設定
- 死後の世界には「天国」「煉獄」「地獄」があり、これを『三界』または『獄界』と称する。三界の外に行くこともできるが、どこまでも「無」が広がっているとされる。「無(または虚無)」のどこかには三界の例外的な「絶獄」があり、歴史上の英雄たちが虚無と退屈の時を過ごしている。
- 天国は「罪を犯さず死んだ者」「煉獄で浄罪を終えた者」が行く獄界で、安寧が約束されている。
- 煉獄は「人類の八割、罪はあるが地獄に堕ちるほどの重罪ではない者」が行く獄界であり、様々な刑罰(地獄の刑に比べれば軽い)を受けつつ刑期を終えれば(下女として30年、農業従事に20年、等)天国に行ける。その刑期は30分から981年とニノスの判断によって差がある。
- 地獄は「救いようのない罪を犯した者」が行く獄界であり、耐えがたい苦痛が絶え間なく続く責め苦を永遠に受け続ける(煉獄と違い刑期はない。また、特赦もない)。
- 絶獄は「善悪を越えた生涯を送ったため、三界のどこへ行くべきか判断できなかった者」が行く獄界であり、歴史上名を残した英雄・豪傑が留め置かれる。特に刑罰が科されることはないが安寧もなく、永劫の時を退屈に耐えながら過ごさなくてはならない。そのため、退屈に飽いた英雄たちは非常に攻撃的であり、地獄の受刑者が行けば数秒で「死亡」する。15秒身を守れれば刑吏から「すごい」と言われる。一部の人間は絶獄を「三界の支配者でも手に負えない豪傑を閉じ込める監獄」ではないかと考えている
- 死者がどの獄界に行くかはニノスの判断で決まる。その際、生前犯した罪だけではなく「その罪によって周囲に与えた影響」が加味されることもある。
- 最大の罪は「殺人」であり、これには「自殺」も含まれる。よほどの事情(悔悛の行動、被害者がその者を許すという意思表示等)がない限り地獄行きとなる。
- 天国の住人、煉獄の住人、地獄の刑吏、地獄の囚人は全て衣服が違う。特に地獄の囚人は下着のような最低限のものしか許可されていない。ただし、刑の一環として着衣を施されることがある。
- 地獄は9層から成り立っており、最下層には「人の深淵」が、第8層には「世界の深淵」があるとされる。実際には第8層には「神の落とし子」と呼ばれる無垢なる存在が封印されており、最下層は「監獄」と称され「三界にとって都合の悪い存在」を封印する廃棄場となっている
- 獄界には現世のような「死」や生まれ変わりはない。地獄での責め苦、天国での時間経過によって「自我」を失い、自己を維持できなくなった状態が「ある意味で死」と認識されている。天国で自己を維持できなくなった者は他者と融合して存在と意志の一部を保つ。融合は自分の意志で行うことができ、自己の強さによっては宿主の体を借りて行動することもできる。
- 地獄の刑吏は天国または煉獄の住人のうち、殺人犠牲者から選抜される。元は普通の人間だったので、心を病むこともある。地獄には図書館や遊技場といった刑吏の福利厚生施設があり、刑吏は自由に利用することができる。
- 煉獄の巡吏は志願した天国の住人から選抜される。職務内容は「暴れる受刑者を取り押さえること」だが、「辛い刑を受けている者を助けてはならない」という決まりもある。ただし、刑の執行に関係ないなら現世の状況を教えてもよい。
- 地獄の刑吏には超人的な膂力とゲヘナイト合金と呼ばれる金属製の武器が与えられる。
- 地獄での刑罰は生前の罪によって細分化されており、基本的に一人一人内容が違う。刑罰内容の決定は刑吏の裁量によるところが大きい。ただしニノス王の意向に沿うことが求められる。
- 地獄の刑が執行開始されてから無に帰るまでの平均期間は数か月とされているが、切り裂きジャックや明智光秀など平均期間をはるかに超えて刑を受け続ける者も存在する。
- 刑吏は受刑者の記憶、心身の状態等を操作することができる。
- 当人の事情によって、極めて心身の苦痛が少ない、温情的な刑に処されることもある。
- 刑吏は刑の執行のため、受刑者を現世や天国に送ることができる。ただし、自ら望んで地獄に来た受刑者についてはこの限りではない。
- 天国の住人は善行を積むことで地獄を見学する権利を与えられる。ただし地獄で問題行動を起こせば「出入り禁止」「拘束処置」となることもある。
- 天国の住人は「煉獄または地獄行きになる罪を犯さなかった者」または「煉獄で罪を浄化した者」であり、けっして聖人君子というわけではない。そのため、生前の因縁によって諍いが起こることもある。
- 719年前、地獄の刑吏が女囚と恋に落ち、反乱を起こしたことがある。しかし反乱はわずか15分で鎮圧されたと記録に残されている。
書誌情報
- 洋介犬『ジゴサタ〜地獄の沙汰もお前しだい』日本文芸社〈ニチブンコミックス〉、全4巻
- 2020年1月29日発売、ISBN 978-4-53-714196-2
- 2020年9月30日発売、ISBN 978-4-537-14290-7
- 2021年11月8日発売、ISBN 978-4-537-14426-0
- 2022年12月8日発売