ジムボタン
以下はWikipediaより引用
要約
『ジムボタン』は、ミハエル・エンデ(ミヒャエル・エンデ)著の児童文学『ジム・ボタンの冒険』を原作とするテレビアニメである。毎日放送とエイケンの共同製作。1974年10月4日から1975年3月28日までNET系列局で放送された。全26話。
概要
母を邪悪な魔神にさらわれ、恋人も小鳥にされるという悲劇に見舞われながらも挫けず、母を救うために戦う主人公のハードなドラマを描いている。原典の『ジム・ボタンの冒険』と違っていわゆるヒーローものの作品となり、大幅なアレンジが加えられている。
ストーリー
どこかの海上に浮かぶ島「ナンデモランド」。そこに洋裁の達人である母ニーナと2人きりで住む少年ジム。ジムは正義感は強いが、暴れん坊で学校嫌いが玉に瑕。いつも学校をサボっては、発明家のルーカスが作った、笛で操る蒸気機関車「エマ」に乗せてもらっている。だが、ルーカスがエマを作ったのにはそれなりの理由があった。というのは、ナンデモランドの遥か北方の山奥に住み、ナンデモランドはおろか、世界中の人々を不幸のどん底に叩き込もうとする悪の帝王・魔神ドリンガーに対抗するためだったのだ。何事も無ければいいのだが…。
だが、その予感は的中した。ドリンガー軍団第1の刺客・海賊キャプテンキット(下半身が飛行海賊船となっている海賊)が部下ブラックを連れて、ナンデモランド上空に現れ、石化爆弾でルーカスを始めとするナンデモランドの大人達を石に変え、ブラックが魔法銃で子供達を動物に変え、ガールフレンドのポッコも小鳥になってしまった。さらにドリンガーはニーナの腕に目をつけ、ニーナに妖力を発生出来る服を作らせるべく、配下のコウモリ男爵にニーナをさらわせた。かくてジムは、自分の家に代々伝わるボタンを胸に、ポッコと自我を持つ機関車エマとともに、母親を取り戻すための旅に出る。だが行く手には、次々とドリンガー軍団の刺客が襲い掛かる。ジムは、ボタンを握り締めて発動する「ボタンパンチ」と、ボタンを投げつける「ボタンシュート」を武器とし、ドリンガー軍団の刺客と戦う。果たしてジムはドリンガーを倒し、母を助けることができるのか…?
声の出演
ジム
主人公。母・ニーナと二人暮らし。学校嫌いなわんぱく坊主だが、勇敢で正義感が強い。
母を誘拐してボッコを小鳥に変えた魔神ドリンガーを倒すべく、直前に付けてもらった武器と言うべきボタンを胸に、意志を持つようになった機関車エマで旅立つ。
ポッコ
ジムのガールフレンド。子供を動物に変える魔法銃によって小鳥に姿を変えられる。
可愛く清楚だが芯も強く、自らジムの旅に同行する。
ドリンガー
本編のラスボスと言える魔神。人々を不幸にしようと目論んでおり、ジムの母・ニーナをさらう。
ニーナ
ジムの母。仕立て屋として女手ひとつでジムを育て上げた。優しく、芯の強い性格。
その洋裁の腕には定評があるが、それ故にドリンガーにつけ込まれ、誘拐されてしまう。
作品設定
ジムの装備
ボタン
笛
エマ
スタッフ
- 原作(原案) - ミハエル・エンデ「ジムボタンの機関車大冒険」
- プロデューサー - 渡邊米彦、小野辰雄(エイケン)
- 総作画監督 - 角田利隆
- キャラクターデザイン(チーフアニメーター) - 小林勝利
- アートディレクター - 大隅敏弘
- チーフディレクター - おのきよし
- 音楽 - 越部信義
- 企画/制作 - 毎日放送、エイケン
楽曲
主題歌
これらを収録したレコードが日本コロムビアから、ソノシートが朝日ソノラマから発売された。
オープニングテーマ「ジムボタンの歌」
オープニングの映像は、第1話のハイライトシーン(ニーナがさらわれ、ポッコが鳥になる)を挿入したものと無いものの2種類がある。
エンディングテーマ「ポッコちゃんが好き」
挿入歌
以下の楽曲は、1974年12月25日に日本コロムビアから発売されたLPアルバム『みんなとうたおうジムボタン』(品番 - KKS-4130)にオープニングテーマやエンディングテーマとともに収録されている。単独でのCD化はされていないが、堀江歌唱曲については『堀江美都子 歌のあゆみ2 はつらつ青春時代』(品番 - 72CC-3094〜6)に収録されている。「わが名は魔神ドリンガー」は『青春ラジメニア30周年記念アルバム アニソン縦横無尽 ひねくれの帰還』でCD化
ジムボタン危機一髪
ナンデモランドはなつかしい
ボタンを握って
ゴー!ゴー!エマ号
ポッコの空
きらい好き
わが名は魔神ドリンガー
はやく人間にもどりたい
おれたちゃ走る
ママの夢
放映リスト
話 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 放映日 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 海賊キャプテンキッド参上! | 辻真先 | りんたろう | 山岸弘 | 1974年 10月4日 |
2 | 機関車エマ号ばく進だ! | 国保誠 | 10月11日 | ||
3 | 怒りのボタンパンチ!! | 松岡清治 | 高垣幸蔵 | 金子勲 | 10月18日 |
4 | 命中! 燃えるボタンシュート! | 城山昇 | りんたろう | 角田利隆 | 10月25日 |
5 | 危うし! 死刑台のジム | 平谷寿敏 | 山田勝久 | 兼森義則 | 11月1日 |
6 | エマ号連結体あたり作戦 | 辻真先 | 高垣幸蔵 | 小林勝利 | 11月8日 |
7 | 砂漠のニセ巨人 | 城山昇 | 小林三男 | 國保誠 | 11月15日 |
8 | 妖怪サタンをやっつけろ! | 松岡清治 | 佐々木皓一 | 石黒育 | 11月22日 |
9 | ドリンガー城のひみつはなに? | 平谷寿敏 | りんたろう | 金子勲 | 11月29日 |
10 | 魔法のブーメランがとぶ! | 吉田喜昭 | 福原悠一 | 角田利隆 | 12月6日 |
11 | がんばれエマ号追跡だ! | 松岡清治 | 小林三男 | 山岸弘 | 12月13日 |
12 | ポッコの大ピンチ! | 松元力 | 山田勝久 | 兼森義則 | 12月20日 |
13 | 馬人ダマカスをだませ! | 城山昇 | 小林三男 | - | 12月27日 |
14 | はばたけ白鳥! ジムの国へ | 松岡清治 | 矢沢則夫 | 金子勲 | 1975年 1月3日 |
15 | 謎のゆうれい船 | 平谷寿敏 | 佐々木皓一 | 石黒育 | 1月10日 |
16 | 涙のボタンパンチ! | 松元力 | 矢沢則夫 | 角田利隆 | 1月17日 |
17 | のびろよ! のびろ! 高い鼻 | 吉田喜昭 | りんたろう | 山岸弘 | 1月24日 |
18 | ゴー! ゴー! エマ号大脱走 | 城山昇 | 山田勝久 | 兼森義則 | 1月31日 |
19 | 海賊キャプテンキッド空中戦 | 辻真先 | りんたろう | 國保誠 | 2月7日 |
20 | ポッコの魔法が解けた? | 松元力 | 鳥居宥之 | 金子勲 | 2月14日 |
21 | 不思議な人形つかい | 平谷寿敏 | 佐々木皓一 | 石黒育 | 2月21日 |
22 | エマ号の激流つな渡り | 吉田喜昭 | 鳥居宥之 | 角田利隆 | 2月28日 |
23 | こうもり男爵の最後 | 松岡清治 | 矢沢則夫 | 山岸弘 | 3月7日 |
24 | ドリンガー城へ全速前進! | 平谷寿敏 | 山田勝久 | 兼森義則 | 3月14日 |
25 | でてこい! 魔人ドリンガー | 城山昇 | 鳥居宥之 | 國保誠 | 3月21日 |
26 | 死闘! ジム対ドリンガー最後の対決! | 平谷寿敏 | 金子勲 | 3月28日 |
参考 - 「記憶のかさブタ」サイト
放送局
- 毎日放送(製作局):金曜 19:00 - 19:30
- NETテレビ(現・テレビ朝日):金曜 19:00 - 19:30
- 北海道テレビ:金曜 19:00 - 19:30
- 青森テレビ:木曜 18:00 - 18:30
- テレビ岩手:日曜 9:00 - 9:30
- 秋田放送:火曜 17:20 - 17:50
- 山形放送:木曜 16:30 - 17:00(1975年3月まで)→ 木曜 17:00 - 17:30(1975年4月から)
- 宮城テレビ:日曜 8:00 - 8:30
- 新潟総合テレビ:月曜 17:20 - 17:50
- テレビ静岡:火曜 18:00 - 18:30
- 信越放送:水曜 17:15 - 17:45
- 富山テレビ:木曜 18:00 - 18:30
- 石川テレビ:月曜 18:00 - 18:30(1985年4月7日まで放送)
- 福井放送:火曜 18:00 - 18:30
- 名古屋テレビ:金曜 19:00 - 19:30
- 広島ホームテレビ:日曜 7:25 - 7:55
- 瀬戸内海放送:金曜 19:00 - 19:30
- 九州朝日放送:金曜 19:00 - 19:30
- 大分放送
- 宮崎放送
- 鹿児島テレビ:金曜 19:00 - 19:30(1974年11月1日第1話放送、1か月遅れ)
映像ソフトについて
本作のオープニングとエンディングは東映ビデオのVHS・LD・DVD『エイケンTVアニメ主題歌大全集』に収録されているが、アニメ本編は映像ソフト化されていない。
かつて東映ビデオから発売・レンタルされていた『エイケンTVアニメグラフィティ』(年代不明、VHS、廃盤)にラインナップされておらず、1986年に東映ビデオから発売・レンタルされた『TVヒーロー主題歌全集 8 エイケン篇』(VHS、廃盤)にもオープニング・エンディング映像は収録されていないが、1999年12月に東映ビデオから発売されたリニューアル版『エイケンTVアニメ主題歌大全集』(VHS、LD、後にDVDも発売)にはオープニング・エンディング映像が収録されている。なお、これに収録されたオープニング映像は、第1話のハイライトシーンが無いバージョンである。
漫画
講談社の『テレビマガジン』、『たのしい幼稚園』、『おともだち』、『ディズニーランド』に本作のコミカライズ版が連載されていた。同じエイケン作品である『冒険コロボックル』と同様に、『テレビマガジン』連載版の執筆は永田竹丸が担当した。