小説

スクラップ・アンド・ビルド


題材:老人,介護,



以下はWikipediaより引用

要約

『スクラップ・アンド・ビルド』は、羽田圭介による小説。

初出は「文學界」2015年3月号。2015年8月に文藝春秋より出版された121ページにおよぶ作品で、2015年には又吉直樹の『火花』とともに第153回芥川龍之介賞を受賞している。

作者の羽田圭介は、同作において、若者やお年寄りなどの価値観の異なる人間が一つ屋根の下にいた場合に起こる縦の異なる価値観の対立とそのおかしさを描いたとしている。

タイトルの由来

作者の羽田圭介によると、本作のタイトルである「スクラップ・アンド・ビルド」は、「ビルド」という言葉を最初に思いついたのちに、そこから派生して最終的に「スクラップ・アンド・ビルド」という名前に落ち着いたとしている。また、名前を付ける上では介護を扱った、一般に病気文学のジャンルに当たる作品であったことから、漢字2文字の湿っぽい名前ではなく少しバカっぽい感じの名前にするために、長いカタカナのタイトルを付けたとしている。

また、その作品名は、身体を鍛えて筋繊維を破壊すると却って元より太くなって再生することと、戦後の高度成長期の日本が様々なものを押し壊し、再構築して活力を得てきた姿を重ね合わせてつけられたとされている。

あらすじ

主人公の健斗(28歳)は、新卒で入社した会社を退職し、資格試験の勉強をしながら就職活動をする傍ら、母親とともに同居している87歳で要介護でありながらまだまだ健康体の祖父の介護をしており、「早う死にたか」と毎日呟く祖父に対して母親とともに祖父に対してストレスを感じていた。そこで、健斗は敢えて過剰に世話を焼いたり、日々筋力を鍛えたりすることで祖父を弱らせようと考える。そうして彼女とも交際しながら、介護と就職活動の日々を送る無職の青年の目から「死への希望」と「生への執着」を同時に持つ祖父の姿を描いている。

テレビドラマ

2016年12月17日に同作を原作とした73分の単発の土曜ドラマがNHKで放送された。ドラマ版では、監督を香坂隆史が務め、主演:柄本佑の下で、山下リオ・浅香航大・秋元才加・浅茅陽子・山谷初男がキャストを務めた。

オーディオブック
FeBe版

FeBe(現・audiobook.jp)にて2015年11月11日に配信開始された。

  • 田中健斗 - 江口拓也
  • 祖父 - 中尾隆聖
  • 亜美 - 橋本甜歌
  • 母 - 城雅子
  • 大輔 - 中島ヨシキ
  • 鈴江 - 森千晃
  • 朗読 - 武内駿輔
Audible版

Audibleにて2016年7月20日に配信開始された。浦井健治の一人語りによる朗読。