スローニン
以下はWikipediaより引用
要約
『スローニン』は、吉田聡による日本の漫画。『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて、1987年より1988年まで連載された。全46話。
概要
コッセツとラッキューの凸凹コンビが繰り広げる、笑い有り涙有りの青春漫画。著者の吉田聡が『湘南爆走族』などの学園ものから、はじめて高校以外に舞台を移した連載漫画である。
物語
浪人中の「ラッキュー」がヒョンなことから「コッセツ」と名のる素浪人の男と出会った。ラッキューの下宿先に無理矢理コロがり込んだコッセツは、ここ海岸通りの町でラッキューとなんでも屋をはじめる。辛い過去の出来事に心の傷を負っていた青年達は、様々な出会い・出来事を通して過去に向き合い、再び自らの足で立ち上がる。
登場人物
たばこ屋の住人
武藤兵庫 / コッセツ
本編の主人公。「なんでも屋」を生業にして全国を渡り歩いている素浪人(スローニン)。
ラッキューと同年齢(20歳)。198センチメートルの大男。筋肉質で到るところに手術の傷跡がある。◎マークのついたTシャツと麦藁帽子・口ひげが特徴。
明るくお調子者でひょうきん、大食漢の力持ちで、食えるものならなんでも拾って食う。大将曰く「レッドキングが熱血したような男」。
高校時代は全国的に有名なラガーマンで重戦車の異名を持っていたが、3年前の試合中の事故で大怪我を負う。完治後パワーダウンしてしまった体に生きる目標を失いジャージを脱ぎ、自分探しの無銭行脚をしていた。
ラグビーポジションはナンバーエイト。スクラムをまとめる名人で「伝説のナンバー8」とも呼ばれていた。
人懐こい性格で、彼の周りには、常に人が集まって来る(過去のラガーマンの時も同様)。
大怪我(五箇所の骨折)から、自ら骨折(コッセツ)と名乗っている。髭のない過去の素顔は、かなりのいい男。
諏訪大吉 / ラッキュー
海岸通り町に下宿する2浪の浪人生(20歳)。神経質気味で正義感が強く、誰にも説教をかます。大雑把な性格のコッセツとは正反対でよく喧嘩をするが、なんだかんだ言ってもコッセツに協力して「なんでも屋」をやっている。
不機嫌になると口が尖がり、酒に弱く酒乱。華奢な体格だが元甲子園球児。草野球の助っ人で大活躍をする。
高校時代は野球部員で、絶対的なエースピッチャーのおかげで、甲子園大会の決勝戦まで出場(怪我したレギュラーの補欠選手として)。決勝戦の9回に守備のセンターで最後のフライを落球する大エラーを起こしてチームは逆転負けをする。これがトラウマになり今でも悪夢にうなされる。
この甲子園大会後に級友・チームメイトに落球(ラッキュー)のあだ名でよばれる。なぜか故郷と離れた海岸通りでも、ラッキューのあだ名で呼ばれることが多いが、本人はこのあだ名は好きではない。
たばこ屋のおばあちゃん
あつ子
依頼人/海岸通りの人々
鉢条二郎 / 大将
定岡巡査
豊富タカノリ
把手漬太朗(とって つけたろう)
諏訪小吉
海岸通り商店街の工場社長
浜村加奈絵
北原監督
大城畳児
書誌情報
- 吉田聡 『スローニン』 小学館 〈ビッグコミックス〉、全4巻
- 「コッセツとラッキュー」 1988年1月1日発行 ISBN 4-09-181491-3
- 「ファミリー」 1988年2月1日発行 ISBN 4-09-181492-1
- 「スクラムトライ」 1988年6月1日発行 ISBN 4-09-181493-X
- 「再びのボール」 1988年8月1日発行 ISBN 4-09-181494-8
- 吉田聡 『スローニン 吉田聡ベストセレクション』 大都社 〈ダイトコミックス〉、全4巻
- 2000年11月発行 ISBN 4-88653-707-3
- 2000年11月発行 ISBN 4-88653-708-1
- 2000年12月発行 ISBN 4-88653-709-X
- 2000年12月発行 ISBN 4-88653-710-3
- 吉田聡 『スローニン』 小学館 〈小学館文庫〉、全3巻
- 2011年2月15日発行 ISBN 978-4-09-196112-9
- 2011年3月15日発行 ISBN 978-4-09-196113-6
- 2011年4月15日発行 ISBN 978-4-09-196114-3
備考
- ラッキューは、吉田の次の連載作『DADA!』で、本作エピローグでなった新聞記者役でゲスト出演している。
- 草野球の場面で4アウトなどのルール上間違った描写がある。
- 宮崎駿は『バードマン・ラリー 鳥人伝説』の解説で、本作品も賞賛している。