ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。
舞台:山梨県,
以下はWikipediaより引用
要約
『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』は、辻村深月による日本の小説。第142回直木賞候補作、第31回吉川英治文学新人賞候補作。
概要
『スロウハイツの神様』以来、約3年ぶりとなる書き下ろし作品で、講談社創業100周年記念企画「書き下ろし100冊」の1冊。
テーマは「女子」の「格差」で、作者の故郷である山梨県を舞台に、30歳前後の女性たちの“息苦しさ”が描かれる。読者がそれぞれ属するコミュニティの中で、登場人物に近いイメージの友だちを想像できるように、登場人物の造形の描写はほとんどない。
あらすじ
すべての娘は、自分の母親に等しく傷つけられている。
幼なじみのチエミが母親を殺して逃げた。誰もが羨むほど仲が良かったあの親子に一体何があったのか……。どうして娘に殺される母親はうちの母親じゃなかったの……。母親を嫌い、地元を嫌い、過去を捨てるように上京し幸せな結婚生活を送っていたみずほは、あることに思い至り、逃げ続けるチエミの行方を追う。
第一章はチエミを探すみずほの視点で、第二章は逃亡中のチエミの視点で書かれる。
登場人物
幻のテレビドラマ化
本作品をNHKがテレビドラマ化し、2012年5月にBSプレミアム「プレミアムドラマ」枠にて4回シリーズで放送する予定だった。キャストも長澤まさみ、黒木華、佐藤江梨子、風吹ジュンらの起用が決まっていたが、同年2月、原作者である辻村とその著作権管理を委託された講談社が大森寿美男の脚本の内容に納得せず、ドラマ化許諾の白紙撤回を申し出たことから、クランクイン前日になってドラマの制作並びに放送中止を余儀なくされた。
NHKは講談社に対し同年6月21日、損害賠償を求める民事裁判を東京地方裁判所に提起したことを発表した。NHK側は約5982万円の支払いを求めていたが、2015年4月28日、東京地方裁判所の岡崎克彦裁判長は「脚本の承認がされていない以上、許諾契約が成立したとは言えない。NHKには小説の主題に関する理解が十分でなかったきらいがある」として訴えを棄却した。判決内容は、講談社側の主張を認定しており、講談社勝訴となっている。
裁判の過程で明らかになった事件経過は、次の通り。
- 2011年9月22日 - NHKから講談社へ映像化の打診
- 同年11月15日 - 講談社が口頭で許諾の意思を示す
- 同年12月19日 - NHKから送られてきた第1話の準備稿を読んだ辻村が脚本に疑念を示す
(以後2話以降の準備稿・改稿が届く中で、辻村・講談社側は随時疑問・意見を返し、最終話までの脚本を読みたい旨を伝達)
(以後2話以降の準備稿・改稿が届く中で、辻村・講談社側は随時疑問・意見を返し、最終話までの脚本を読みたい旨を伝達)
- 2012年1月25日 ー 最終話(4話)までの準備稿を辻村・講談社側が受け取る
- 同年1月30日 - 全話準備稿を読んだ辻村が「このまま進めるのであれば白紙に」と書面で伝える。同日NHKより同年2月6日に予定されているクランクインは延期できるが、延期できるのは1週間から10日と講談社へ伝達
(以後複数回に渡るやり取りがあったが事態は好転せず)
(以後複数回に渡るやり取りがあったが事態は好転せず)
- 同年2月5日 - 講談社側がNHKへ映像化の企画の白紙化を通知
NHKは東京高裁へ控訴したが、2015年12月24日、裁判所の勧告に従い和解した。和解条件は非開示。