チャージマン研!
以下はWikipediaより引用
要約
『チャージマン研!』(チャージマンけん)は、ナックが制作し、1974年(昭和49年)にTBSテレビなど、番組販売の形式で放送された日本のテレビアニメである。通称「チャー研」。
概要
関東地方では、TBSテレビにて、1974年4月1日から6月28日まで、月曜日から金曜日の17時30分から40分までの10分放送枠で全65話が放送された。1話完結形式。
1972年に放映された『アストロガンガー』に関わった西野清市(現・西野聖市)、田中英二、安藤豊弘、茂垣弘道らが中心となって参加していることから、キャラクターデザインやロボットや宇宙人も含めた登場人物の構成や特徴が類似している。企画した西野によると、真鍋博が書いた21世紀の絵物語を元に、未来の生活を描こうとした作品を目指して製作された。
当時の30分アニメにおける1話あたりの平均予算は400 - 500万円前後といわれる中、プロデューサーを務めた茂垣(現スタジオコメット代表取締役)によれば、本作品は1話あたり50万円という低予算で制作された。そのため制作側もスタッフが勝手に海へ泳ぎに行くなど熱意が無く、アニメとして質が高いとは言えない作品になってしまったという(後述)。番組に関する情報は後年インタビューを受けた関係者の証言以外に少ないため、出演声優の情報など不明な点が残っている。
雑誌展開は徳間書店『テレビランド』と秋田書店『冒険王』で行われ、それぞれコミカライズ版が連載された。
後年における再評価と人気の獲得
極端な低予算により作品としての品質は低く、ご都合主義的・辻褄を無視した展開、あからさまな引き延ばしなど放送時間を優先したかのような強引なストーリー展開、頻発する作画の乱れやフィルムに写り込む毛のようなもの、ゲストキャラクター声優の稚拙な演技など脚本・作画・演技の問題が指摘されている。
本放送終了後は長らく顧みられることは稀であったが、2000年代後半頃より勃興した2ちゃんねるやニコニコ動画などといったアンダーグラウンド視点においてはこれらの点が逆に「ツッコミがいがある愉快な珍作」として再評価され、インターネット上で人気を呼ぶようになった。
「突っ込みどころ満載」のアニメとして2000年頃から注目され始めた本作は、2008年頃になると、特にニコニコ動画において、MAD(二次創作物)が大量に公開されるようになり、閲覧数が120万人を超えているものも登場した。また、ニコニコ動画内の同アニメコミュニティー参加者は1万4000人を超えた。同年9月5日放送の『ザ☆ネットスター!』(NHK衛星第2テレビジョン)では、インターネットにおける本作のブームが取り上げられた。この現象について、西野の娘でICHI(旧ナック)の現・代表取締役の吉野百子は、後述する「アニメの王国」の格安DVDがきっかけになったのではないかと述べている。2010年8月20日、初の放送から40年弱の時を経て初の公式サイトがオープンし、同年10月27日には公式サウンドトラック&トリビュートアルバム『チャージマン研! Tribute to Soundtracks vol.1』が発売された。
インターネット上でのブームを受け、2008年から2009年にかけてAT-Xで、2011年7月から2012年1月にかけてキッズステーションでそれぞれ再放送された。なおキッズステーションでは、人を発狂させるレコードや台詞に「きちがい」という単語が登場する第16話、精神病院に対する差別や偏見が見られる第23話など、話によっては現在の倫理で不適切とされる表現が含まれることもあるため、該当エピソードの放送を自粛した。一方、DVDやAT-X、さらにYouTubeのキッズステーション公式チャンネルやドコモ・アニメストアや下記の動画配信などではオリジナルのまま全話を収録・放送・配信している。いずれも放送順は本放送時と同一である。
また、インターネットテレビ局・AbemaTVの「みんなのアニメチャンネル」にて2019年11月3日に一挙配信されて以来、今も不定期で一挙配信および単発配信が行われている。またAbemaビデオでも視聴可能になった。
バラエティ番組でもたびたび取り上げられている。『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系列)の2012年8月8日放送回では「蝶の大群が舞う」(第3話)、「殺人レコード 恐怖のメロディー」(第16話)、「頭の中にダイナマイト」(第35話)の計3本が放送された。同番組の最終回となった2017年3月29日放送回でも、過去のお気に入りを振り返る形で「頭の中にダイナマイト」が取り上げられた。また、2014年12月3日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系列)では、「古今東西秒殺ランキング」という漫画・アニメ・格闘技での秒殺をランキングにした企画が行われ、「銀行ギャング キャロンが危い!」(第19話)が登場後1.5秒という記録で4位にランクインしていた。
2020年1月24日から2月16日の間、渋谷マルイのAMNIBUS STOREにて本作を取り上げたポップアップ・ストアが催された。同年8月3日、制作元のICHIは経年劣化の著しいフィルムの原版を修復してアーカイブ化するため、「READYFOR」にてクラウドファンディングを開始。当初の目標金額であった600万円を上回る約889万円もの支援がなされた。同2020年10月2日には、ニコニコ生放送(ドワンゴ)で第1話から第24話までが一挙放送された。
2021年6月30日、HDリマスター化を施したBlu-ray仕様のDVD-BOXがリリースされた。
ストーリー
21世紀後半の地球、科学が飛躍的に発展した未来都市に地球侵略を目論むジュラル星人が攻めてきた。主人公・泉研はチャージマンに変装し、ジュラル星人の脅威から地球を守るために奮闘する。
登場人物
声優はエンディングのクレジットでは「劇団近代座」とのみ表記されており、各々のキャラクターの担当声優は不明である。DVDジャケットなどで研役を沢田和子などとしているのは誤り。『アニメージュ』1979年4月号91頁のリストでは研役が宮川節子と記載があり、当時、本番組のプロデューサーだった茂垣弘道は研役の声優について「ミヤなんとかっていう、女の子だ」と証言している。2012年には有志の調査により魔王、ボルガ博士、ピアノの先生、星の声優が佐藤昇と判明しており、2018年10月8日に渋谷で開催された「チャージマン研!ライヴシネマコンサートVol.2」にもゲスト出演。2019年6月9日開催の同コンサートVol.3で、佐藤昇は泉研の声優が竹本節子、泉博の声優が河西喜義、泉さおりの声優が会田由来、バリカンの声優は高橋冬樹と証言している。また、のざききいこは自身の公式サイトで渚先生役を担当したと記載している。
研とその関係者
泉 研(いずみ けん)
本作の主人公。普段は元気で素直な少年だが、事件が起こると光の力で地球の味方・チャージマン研に変身する。しかし彼が変身し敵と戦うようになった経緯は一切明かされていない。アニメ版ではジュラル星人が現れた際に身内以外の目の前でためらうことなく変身していることから、自分がチャージマン研であることを知られていても気にしていない様子であるが、第4話では変身を見せるように頼んだ星に対して断っている。一方、漫画版では自分がチャージマンであることを隠している。
ジュラル星人を激しく敵視しており、たとえ言葉を交わした相手でもジュラル星人と分かれば敵と呼び、ジュラル星人が無抵抗でも躊躇なく射殺する。なかには台詞の途中であっても射殺したり、友達として研に接触していたジュラル星人でも正体がジュラル星人だと分かれば即座に射殺するという、ジュラル星人に対しては容赦なく、極めて冷酷な面がある。一方で地球人に影響された一部のジュラル星人には心を許すこともあり、彼らがほかのジュラル星人に殺された時には深く悲しんだが、やはりほとんどのジュラル星人は問答無用で撃ち殺す。ドコモ・アニメストアのチャージマン研紹介サイトでは、こうした研の容赦なさを「今の悩みすぎる主人公に対するアンチテーゼ」と紹介している。犯罪を犯した人物と関わる話もあるが、警察に通報することは稀で、自発的に改心させることが多い。
ヘビー級のボクサーを素手で叩きのめせるほど戦闘能力が高く、毎回敵と激しい戦闘を繰り広げるが苦戦することは少ない。研とまともに戦えた敵は魔王を含む一部のジュラル星人のみである。なお、研に関わったレギュラー以外の登場人物は最終的に死亡する場合もある。
モデルになった人物は西野清市社長の知り合いで超能力者として知られるピーター・フォルコス(英語版)(1911年5月21日 - 1988年6月1日)であり、研自身もテレパシーなど超能力を用いる描写がある。
苗字の「泉」は当時の広告代理店のプロデューサーの名前からとられたものである。
ハニートラップには弱く、算数とトマトジュースが嫌いであるほか、バリカンとじゃれあっていたり、キャロンを軽くからかったりと子供らしい一面もある。
『冒険王』連載版では設定年齢が少し上がっており、より人々のために労力を惜しまない正統派ヒーローとなっている。
泉 キャロン(いずみ キャロン)
泉 博(いずみ ひろし)
研とキャロンの父親。本業は医者と自称しているが、実際に医師として活動しているシーンはなく、妻からもそれを忘れられたような発言をされている。また、精神病院を「こんなところ」と呼んだり、倒れている人間を救助しなかったりと、医者としての自覚や品格が疑われる行動もしている。車を運転する場面では人や馬を撥ねることがあるが、基本的に警察や救急に通報する描写はなく怪我人とその場で別れたり自宅に連れ帰ることもある。しかし撥ねられた人物や動物はいずれもジュラル星人と何らかの関係があった。
科学者や軍関係者に知り合いが多く、時折研の任務をサポートする。研に対する信頼は絶大なものがあり、単独でジュラルとの戦いに臨む研を容認し見守っているが、地球へ大隕石が衝突する事態を回避するための任務を研が任された時は憤慨し、研の身を案じて辞退させようとした。
なお、『冒険王』連載版ではスペクトルアローなどの装備を開発した人物として描かれ、医者とは一言も記述されていない。
バリカン
泉家に在住しているロボット。アヒルのような顔をしていて、球形の胴体に開いた穴から頭と手足が出たデザインをしている。おじいさん風に設計されているのか、それとも年式が古いのか「おじいさんロボット」と呼ばれている。研やキャロンと仲が良く一緒に遊んだり共に行動することが多い。
本作品のマスコット的存在だが、基本的に酷い扱いばかり受ける。また、唐突に語尾に「げす」とつけたり、研を研坊と呼んだり一人称が変わるなど、キャラクターの設定が安定していない。
泉一家で唯一ジュラル星人が用意したレコードの殺人メロディが効かないことから、研の指図でレコードを破壊し、研の姿をしたジュラル星人が泉家に潜入した際には、鏡に映っていないことで偽物と見抜いたりするなどロボットならではの活躍が結構多い。また、望遠鏡を通してもキャロンには見えなかったジュラル星人が、彼には見えている。
ジュラル星人
地球侵略を目論む宇宙人。チャージマン研の打倒と地球人の虐殺のために凶悪な作戦を繰り返す。最終目的は、地球を滅びゆくジュラル星に代わる新天地とすることにある。
顔面の中央に1つだけある目から発射する抹茶色の怪光線、ムチのような手足で敵を攻撃するなどのほか、各種の科学兵器を装備しており、地球人の姿へ擬態・変身する身体的な能力も併せ持つ。鏡やカメラのファインダーを通すと姿が見えないのが特徴であり、研やバリカンがこれを利用して正体を見破ることもある。肉体的にはさほど強靭ではなく防御兵器も持っていないようで、基本的にはチャージマン研の撃つアルファガンの一撃によって(無抵抗、あるいは台詞の途中であっても)やられる。
地球より500年進んだ文明を持つと自負している。だが、その地球に住んでいる研に悉く敗北を喫しており、科学力を有効活用できているとは言い難い。目的達成のため多様な策を講じるのだが、やけに回りくどい内容の作戦が多く、時には地球人が少しでも減れば目的に近づくからと、一般人の大人ひとりの自殺にわざわざ手を貸そうとしたことすらある。また、集団で地球人に化け、研やその周辺の人物を罠にかけようと劇団さながらに一芝居打つことも多い。しかし、幾多の努力をもってしても、研をあと一歩のところまで追い込んだ時が数回あるのみで、最終的には一度も勝利を収められなかった。
地球人の悪党と手を組む場合もあり、破壊や暴動などを企てる者には協力を惜しまない。しかし、何万人の命が犠牲になっても協力金さえ貰えればよいと発言した地球人の男に、真っ先に制裁を与えたこともある。
どの個体も見た目に変化はなく思考が統一されているように思われるが、それなりに個々のパーソナリティは存在している。用意周到すぎる計画を立てる者がいれば、偶然基地を発見した地球人に必要もなく自分たちの正体や動向を解説してしまう短絡的な者もいる。中にはスパイ活動で地球の社会に潜り込んだ結果、ジュラル星人が失った心を持つ地球人に感化され仲間に反逆する者までいる。
アルファガンで倒される理由については、『冒険王』連載版では火に弱いから。
使用する宇宙船(円盤)はスカイロッド号の攻撃で一掃されたり、地球人側の防衛軍に全滅させられたりと散々な扱いを受けているが、通常のものより強力な宇宙船が登場することもある。
魔王
ジュラル星人の王様。ほかのジュラル星人とは異なる姿で、2つの目(額のものを合わせて3つの可能性も)と長い鼻を持ち、手には特徴的な指がある。
悪の親玉ではあるが将としての精神的度量は大きく、基地が攻撃を受けた際は自分より部下の避難を優先させたり、地球に隕石が接近し衝突の危機に陥った際は「地球の危機は地球を奪い取ろうとする我々の危機でもある」と自ら研と協力することを申し出たりしている(しかも衝突が無事に回避されると、「これで地球の危機は去ったのだ」と心の底から喜んでいた)。その一方で、感情を捨てることがジュラル星人のモットーだと公言しているにもかかわらず、部下であるジュラル星人の1人であるX-6号が研を殺せないと分かるや否や、怒りを爆発させるなど、感情の起伏が激しい面もある。
また、分析力が低い節が見られ、チャージマン研への対策を部下から聞かれた際に「気にするな!」の一言で一蹴した。
変装をして「瞳」という美少女に成り済まし、直接研を罠に嵌めたこともある。
最終話ではジュラル星人の存亡をかけて地球人類への総攻撃を仕掛けるが、研の乗ったスカイロッド号との壮絶な戦いの果てに基地もろとも爆死した。
『冒険王』連載版では研と互角に戦うなど戦闘力が極めて高く、宇宙人の子供の両親を人質にして研を襲わせ、利用価値がなくなれば親子共々殺害するなどアニメとは比較にならないほどに冷酷非道で凶悪な存在として描かれている。
サンダナパレスアグリアス
星
X-6号
ジュラルモンス
ミユキ
ナオコ
牧師
J-7号
K-11号
ピアノの先生
不良少年
バリカンの旧友
研の小学校
その他の人物
科学者
大仏
精神病院院長
雄一
山村博士
古山惣助
横田三吉
ボルガ博士
第35話に登場した西ドイツの科学者。東京湾上に建設される海上工業都市の設計者として、日本を代表する学者達が集まるレセプションに出席するため来日。
立ち寄った映画館で研とバリカンに出会う。しかし二人と別れた直後、人間に化けたジュラル星人に捕まり銃殺されてしまう。そして頭の中に時限爆弾を仕掛けられ、再び自我を取り戻し、本人は何も知らぬままレセプションに入り込む。
そこへ駆けつけた研の並外れた聴力によって時限爆弾の存在が判明し、スカイロッドに乗せられて会場から遠ざけられる。しかし爆発の時間は刻一刻と迫り、さらに、学者達を時限爆弾で抹殺する作戦を台無しにされたジュラル星人の追撃を受ける。
手詰まりになった研は謝罪の言葉を叫んでボルガ博士を敵機目がけて投下。そのままボルガ博士はジュラル星人の宇宙船に激突し、もろとも爆砕した。全てが終わった後、研と吉坂は無事に完成した海上工業都市を眺めながら、悲劇的なボルガ博士の死を悼んだ。
また、絵コンテでは名前が「ゲルテ博士」とされている。
この回は本作品の突拍子のなさを象徴する名エピソードとしてファンの間でも人気が高く、テレビ番組で本作品が取り上げられた際にこの回が紹介されたこともある。
ルミ子
コロ
音吉
松本
コミカライズ版
リリー
チャージマン研の装備
スペクトルアロー
アルファーガン
ビジュームベルト
ガドロシューズ
スカイロッド号
スタッフ
- 原作・キャラクターデザイン - 田中英二
- 原作協力 - 鈴川鉄久(※ノンクレジット)
- 企画 - 西野清市
- プロデューサー - 茂垣弘道
- 演出 - 三浦昇
- 構成・脚本 - 和久田正明、安藤豊弘、玉戸義雄
- 絵コンテ - 新田義方、坂口尚、池野文雄、藤井晨一
- 作画監督 - 田中英二、水村十司
- 美術監督 - 加藤清
- 編集 - 米山内順子
- 原動画 - 田中英二、水村十司、池ノ谷安夫、古川達也
- 背景 - マスコット、高村友恵
- 彩色 - 山崎令子、田中ミワ
- 効果 - E&Mプランニングセンター
- 撮影 - ナック撮影部
- 調整 - 原田一男
- 制作進行 - 江口功一、高橋均
- 録音 - 番町スタジオ
- 現像 - 東洋現像所
- 音楽 - 宮内國郎
- 声の出演 - 劇団近代座
- アニメーション制作協力 - タマプロダクション
- 制作 - ナック
主題歌
EPレコードはキングレコードから発売された。OP曲「チャージマン研!」のCD化は1991年にVAPから発売された『懐かしのテレビまんが主題歌大全集』(VPCG-83210)が初。また「研とキャロンの歌」の初CD化は1994年発売の同CD続弾『懐かしのテレビまんが主題歌大全集・アニメ編II』(VPCG-84221)。 エンディングテーマは歌曲ではなく、劇伴が使用されている。
オープニングテーマ - 「チャージマン研!」
第12話を除く全話で戦闘シーンのBGMとして、第1、2、4 - 7、13 - 16、19、23、29、65話で歌唱版、それ以外ではカラオケ版が使用されている。
後年には、日本テレビ系列のバラエティ番組『得する人損する人』でも使用されている。
エンディングテーマ - 「BGM21(本編ED2)」
挿入歌 - 「研とキャロンの歌」(第42、43、65話)
第7話ではカラオケ版が使用されている。
各話リスト
放送時期
本作の本放送時期は資料によって食い違いがある。
2010年現在、ICHI(旧・ナック)公式サイト上の「株式会社ICHIテレビ作品」では、1973年7月2日から12月28日まで放映されたとされている。
リスト制作委員会が2000年に編纂した『アニメージュ アニメポケットデータ2000』では、1973年7月2日開始までは同じだが、9月28日で放送が終了したことになっている。
しかし、1973年7月から毎日・朝日・読売などの新聞のテレビ欄では本作が放送されたという時間帯には『マンガ大作戦』という番組名しか確認されず、『チャージマン研!』の番組名が掲載されるようになるのは1974年4月1日からであり、また1974年4月発売の『テレビランド』1974年5月号で『チャージマン研!』が新番組扱いされていること、同じく『冒険王』でも1974年5月号からコミカライズ版が新連載されており、アニメージュ編集部編『TVアニメ25年史』など初放映が1974年4月1日から6月28日となっている資料もある。その他、1991年7月10日にバップから発売されたコンピレーション・アルバム『懐かしのテレビまんが主題歌大全集 アニメ編』(VPCG-83210)付属のライナーノーツでも1974年4月1日から6月28日まで放映されたとされている。ちなみに、新聞のテレビ欄では文字数の制限の関係で、手前で放送されていた生放送バラエティ番組『ぎんざNOW』の出演者次第によって、単に『チャージマン研!』のことを「マンガ」と略することもあり、最終回が放映されたとされる1974年6月28日付の各新聞でも、「マンガ(終)」という表記だった。
なお、こうした1973年説と1974年説の混乱について、ライターの眠田直が『オタクアミーゴスの逆襲』(2009年刊)にて本作プロデューサーの茂垣弘道に確認したところ、本放送は1973年が正しかったとしているが、1974年の雑誌展開との整合性についての詳細は明らかではない。また、後枠についてはそれまで30分番組だった『ぎんざNOW』が放送時間を拡大した(17:00 - 17:40)ため、1974年4月2日開始の方が正しいとの見解がある。
本項においては、放送期間については毎日・朝日・読売各新聞のテレビ欄での記述を採用するものとする。
なお2013年より、dアニメストアにてオンデマンド配信が開始されている。また2015年3月からはキッズステーションの公式YouTubeチャンネルにおいて期間限定で無料配信されていた。2021年にはICHIの公式YouTubeチャンネル「公式ナックアニメ@ICHI」にてリマスター版にて配信され、2022年には同チャンネルにて4K超字幕版が配信。
放送局
系列は放送当時のもの。
放送地域 | 放送局 | 放送日時 | 放送系列 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関東広域圏 | 東京放送 | 月曜 - 金曜 17:30 - 17:40 | TBS系列 | 制作参加 |
広島県 | 中国放送 | 月曜 - 金曜 17:30 - 17:45 | 1974年4月17日 - 7月18日。帯放送 | |
近畿広域圏 | 毎日放送 | 月曜 - 金曜 7:10 - 7:20 | NET系列 | 1974年4月1日 - 6月28日 |
福島県 | 福島中央テレビ | 日曜 7:45 - 8:00 | 日本テレビ系列 NET系列 |
1975年8月17日 - 1976年6月27日 毎回2話放送 |
秋田県 | 秋田放送 | 不定期放送 | 日本テレビ系列 | |
山形県 | 山形テレビ | 土曜 7:45 - 8:00 | フジテレビ系列 | 1975年に放送 |
石川県 | 石川テレビ | 月曜 - 金曜 16:30 - 16:40 | 1981年12月23日 - 1982年2月22日 | |
鳥取県・島根県 | 山陰中央テレビ | |||
福岡県 | テレビ西日本 | 1974年4月1日開始 | ||
岡山県 | テレビ岡山 | フジテレビ系列 NET系列 |
||
岐阜県 | 岐阜放送 | 月曜 - 金曜 17:05 - 17:17 | 独立局 | 1975年4月10日 - 5月16日。計27回の放送。 |
映像ソフト
村西とおるが代表を務めるソフト会社・ニューシネマジャパン(販売元はアニメの王国)から第16・51・49・50話の計4話を収録したDVDが1巻発売された。ナック制作のパイロットフィルムである『透明少年探偵アキラ』『スーパータロム』『おこれ! ノンクロ』も同時収録されている。
2007年2月20日にラインコミュニケーションズからDVD-BOX上巻が、同年3月20日に同下巻が発売された。上巻に1 - 4巻、下巻に5 - 8巻が収納されている。このDVD-BOXでは放送時と異なり、独自の話数順に収録されている。放送1話が5話目、最終回が61話目に収録されている。
2017年10月31日にアメリカのDiscotek Mediaから「Chargeman Ken! The Complete Series」が発売された。DVD-BOX3枚組仕様で放送時の話数順で収録されている。
2021年6月30日にベストフィールドから初BDが発売された。特典DVD「ナック パイロット版作品集」が付属し、『透明少年探偵アキラ』『スーパータロム』『おこれ!ノンクロ』『のら犬ぺスの冒険』『がんばれ!彦一』『みにっこ剣士』『SUE CAT』が収録されている。
漫画
冒険王版は研がチャージマンに変身する秘密やジュラル星人の設定などストーリーが掘り下げられて製作されており、アニメのような破綻は見られない。
- 徳間書店『テレビランド』1974年4月号 - 同年9月号、1、2話は嵐清孝、3話以降はもりお(もりを)竜
- 秋田書店『冒険王』1974年5月号 - 同年8月号、みやぞえ郁雄
2016年3月、上記二誌版を合本し、アニメ版の資料(一部回の絵コンテ・主題歌EPレコードジャケットなど)も収録した『チャージマン研! コミックス & トレジャーズ』と題したムック本が復刊ドットコムより出版された。(ISBN 978-4-83-5453224)
舞台
「LIVEミュージカル演劇『チャージマン研!』」が、2019年10月31日から同年11月6日まで東京・新宿FACEで上演された。
第2弾「LIVEミュージカル演劇『チャージマン研!』R-2」が、2020年10月10日から同年10月18日まで東京・新宿FACEで上演された。
第3弾「Live-Musical-Stage『チャージマン研!』2023」が、2023年12月23日から同年12月31日まで東京・新宿FACEで上演された。
スタッフ(舞台)
原作 - 田中英二、鈴川鉄久
脚本 - 伊勢直弘
音楽 - 手島いさむ
演出 - キムラ真
振付 - 遠山晶司(梅棒)(第1 - 2弾)
殺陣 - 中村誠治郎(第1弾)
音響 - 門田圭介(K2sound)(第1弾)、田上篇志(第3弾)
照明 - 橋本剛(コローレ)
美術 - 岡田志乃(第1 - 2弾)
舞台監督 - 今泉馨
衣装 - 小野涼子
ヘア&メイク - 前田亜耶
演出助手 - 美波利奈(第1 - 3弾) 佐々木昌美(第3弾)
歌唱指導 - 新良エツ子(第1弾)・市川祐子(第2 - 3弾)
HP制作 - 甲斐真菜美(第3弾)
振付アシスタント - YOU(第1弾)
制作 - 振付アシスタント - YOU(第1弾)
プロデューサー - 吉井敏久(第1弾)
出演(舞台・初演)
チャージマン研(泉研)役 - 古谷大和、安達勇人、髙﨑俊吾、中村誠治郎
泉キャロン役 - 星元裕月
バリカン役 - 阿部快征
ジュラル星人役 - 浜ロン、足立雲平、榎太誠、坂下陽春、菅野周平、前田航希、牧亮佑、溝下翼
魔王役 - 村上幸平
泉博役 - 篠原麟太郎
声の友情出演 - 藤原祐規
出演(舞台・第2弾)
チャージマン研役 - 古谷大和、安達勇人、東拓海、若井おさむ
泉キャロン役 - 星元裕月
泉博役 - 篠原麟太郎
星くん役 - 藤原祐規
ジュラル星人役 - 浜ロン
魔王役 - 村上幸平
ジュラル星人たち役 - 足立雲平、榎太誠、菅野周平、前田航希、溝下翼
お休み研(日替わりゲスト) - 中村誠治郎(12日・14日・16日いずれも19:00)、髙﨑俊吾(11日・15日いずれも19:00)、阿部快征(13日19:00)
出演(舞台・第3弾)
チャージマン研役 - 大見拓土、髙﨑俊吾、横井翔二郎、中村誠治郎、東拓海、古谷大和
キャロン役 - 星元裕月
バリカン役 - 赤間頼依
ボルガ博士役 - 山﨑玲央
ジュラル星人役 - 上杉周大
魔王役 - 村上幸平
参考文献
書籍、ムック
- 岡田斗司夫、眠田直、唐沢俊一「狂気の低予算アニメ チャージマン研」『オタクアミーゴスの逆襲』楽工社、2009年5月、10-21頁。 ISBN 4-903063-30-5、ISBN 978-4-903063-30-0、OCLC 320802829 。
- 西野聖市、大川正義、高橋幸司 著、安部理一郎、大野篤志 編『チャージマン研! Tribute to Soundtracks vol.1』トラフィック・エンタテインメント、2010年10月27日。 ASIN B0044XD4ES 。
- アニメージュ編集部 編『TVアニメ25年史』徳間書店〈ジ・アート・シリーズ 14〉、1988年12月1日。https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I023571198-00。
- リスト制作委員会 編『アニメージュ アニメポケットデータ2000』徳間書店〈ロマンアルバム〉、2000年7月1日。 ISBN 4197201141、ISBN 978-4197201143、NCID BB1921183X、OCLC 675241094 。
- 『THIS IS ANIMATION すばらしきアニメ世界シリーズ 1 SF・ロボット・アクションアニメ編』小学館〈THIS IS ANIMATION すばらしきアニメ世界シリーズ〉、1982年。
雑誌
- 「アニメージュ 1979年4月号」『アニメージュ』4月号、徳間書店、1979年4月10日。