漫画

デアデビル


題材:復讐,犯罪,



以下はWikipediaより引用

要約

デアデビル(Daredevil)、またはマシュー・ミッチェル・“マット”・マードック(Matthew Michael "Matt" Murdock)は、マーベル・コミック刊行の複数のコミック作品に登場する架空のスーパーヒーロー、また、彼が登場する漫画作品、映画のタイトルである。“デアデビル”とは英語で「命知らず」の意。 スタン・リーとビル・エヴェレットによって創造されたこのキャラクターは『デアデビル』第1号(1964年4月)に初登場した。フランク・ミラーの在職期間である1980年代初頭には、マーベル・ユニバースの中でも高い人気を誇るキャラクターとなり、様々な別名でも知られるようになった。

概要

本名はマシュー・”マット”・マードック(Matthew "Matt" Murdock)。真紅のコスチュームに身を包んだ盲目のクライムファイター(=犯罪者対策専門の英雄)で、"The Man without Fear"(恐れを知らぬ男)として知られる。

ニューヨークのスラム街、ヘルズ・キッチン地区の出身。父は二流のプロボクサージャック・“バトリング”・マードック。母グレースはマットを産んだ直後に早逝(した事にして生存を隠していた。)、父はマットをスラムから脱出させるために勉強漬けにした。

子供の頃事故で放射性廃棄物を浴びて両目を失明したマットは超人的な聴覚・嗅覚・触覚・味覚、内耳に与えられた影響で驚異的な反射神経と平衡感覚、音の反響を三次元のイメージとして捉えるレーダーセンスを身につけた。

父はマットが通い始めたコロンビア大学の学費を稼ぐために八百長試合に応じるが、ボクサーとしての誇りを捨てきれずに試合に勝ってしまったため、見せしめとしてギャングに殺されてしまう。天涯孤独の身の上となったマットは、ボクシング・忍術・器械体操・柔道・マーシャルアーツ等を体得する。

コロンビア大学法科大学院を首席で卒業後弁護士となり、親友フランクリン・“フォギー”・ネルソン(英語版)と独立開業したマットは、父を殺した犯人を突き止めるが証拠不十分で起訴することが出来なかった。法の限界を思い知ったマットはデアデビルとなって彼らを追い詰め、ついに自白させた。以降はクリントン地区と名が変わった自分の故郷を中心に主に夜間はデアデビル、昼は弁護士として活動。

1964年にデビュー。1979年からフランク・ミラーがストーリーに携わるようになって以来、リアル路線が徹底される。超自然的な事象が起こる等というマーベルらしさは無く、貧困や人種問題を扱ったリアルな世界観が人気となった。

交流
  • 女性暗殺者であるエレクトラとは恋仲。宿命的な出会いと別れ、再会を繰り返している。
  • ミュータント・ヒーローチームX-MENの一員であるウルヴァリンとは兄弟弟子。
  • ファンタスティック・フォーに短期間加わったこともある。
  • スパイダーマン、パニッシャー、ゴーストライダーと共闘する事も。
能力・武器
能力

レーダーセンス
生体レーダー。音の反射で、三次元的(立体的)な位置関係や、物の形状を知覚する。
超人的な四感
視覚を除く全ての感覚が超人レベルまで向上している。
聴覚
心臓の鼓動を聞き取り、そのペースによって、相手が嘘を言っているかどうかを見破ったり、敵の銃の残弾数を把握することなどが出来る。集中状態だと数km先の声も聞き取ることができるため、悲鳴や銃声などで事件の位置を把握する。
触覚
周囲の温度、および気圧の変化を感じとることが出来る他、ペンや鉛筆など筆記用具で紙に書かれた文字を指先で触り読み取ることができる。
嗅覚
特定の人物の匂いを嗅ぎ分けられる。
味覚
物質を口に含むだけで、その成分の把握をし、毒物の有無を判別することができる。

超人的な反射神経
銃で撃たれても回避できるのみならず、弾丸の軌跡を読み取って叩き落すが可能。
超人的な平衡感覚
空中に張られた縄の上でバク宙するなど、人並み以上の平衡感覚を持つ。
総合格闘術
柔道とボクシング、棒術、忍術、その他様々の格闘技や体術をミックスした総合格闘術を身につけている。
弁護能力
コロンビア大学法科大学院を首席で卒業するなど、法律への知識が豊富である。そのため弁護士としての評判も高く、スーパーヒーローを含む弁護の依頼が多数ある。

装備

コスチューム
赤色を基調としたデザインのコスチューム。レザー製で出来ている。
登場初期は、マスクと手足のみ黄色のスーツで活動している。他にも黒を基調としたコスチュームを使用した時期もある。
ビリー・クラブ
普段から所持しているギミック内蔵の白杖。棍棒やヌンチャクのように武器として用いるだけでなく、内蔵したケーブルを先端部から発射し、高い場所に巻きつけスイングする移動手段にも用いられる。

弱点

色彩
盲目であるため、色の識別をすることが不可能。(この特性から、パープルマン(英語版)の能力を無効化することもできる。)
騒音
感覚を主に聴覚に頼っていることから、大きな音が弱点となる。そのため、地下鉄など騒音がひどい場所、轟音が響く場所などでは、レーダーセンスが無効化してしまう。さらに雨音などでも感覚が鈍ることなどもある。
常人の身体
身体などは普通の人間と同等のレベルであるため、戦闘中に怪我をしたり、毒物やガス類に侵されることがある。

登場人物

フランクリン・“フォギー”ネルソン (Franklin "Foggy" Nelson)

腕利きの弁護士。マットの大学時代に同室になって以来の付き合いで、一緒に法律事務所を開いた親友でありパートナー。当初はマットがデアデビルであることを知らなかったが、そのことを明かされた今も変わらずに接している。ファンタスティック・フォーの顧問弁護士を勤めたことがある。
カレン・ペイジ (Karen Page)

女優を目指してNYに来た女性。女優業が軌道に乗るまでのつもりでマットとフォギーの事務所の秘書として働き始める。誰もが羨む美貌で、そのせいでパープルマンに誘拐され、デアデビルに恋心を抱き、紆余曲折を経て恋人となる。しかし、二重生活を送るマットとのすれ違いと別れ、女優業の成功と没落、薬物依存の果てに、マットとブルズアイの戦いに巻き込まれて命を落とす
ジャック・マードック (Jack Murdock)

マットの父。故人。プロボクサーであったが、ギャングから持ちかけられた八百長試合を、正々堂々と戦う姿をマットに見せる為に無視し射殺された。(八百長の相手はカール・クリール後のアブゾービングマンで、この試合で負けたことが力を得る遠因となった。)
マザー・マギー (Sister Maggie)

本名グレイス・マードック。マットの実母。マットが物心つく前に離婚し、修道女となった。ヘルズ・キッチンにあるカトリック教会で奉職している。マットが苦境に陥った時などに相談に乗り、心の支えになっている。マットには母であることを勘ぐられても、そのことを明かさないでいる。
スティック (Stick)

年齢不詳の盲目の老人。故人。六尺棒を主な武器をしており、あらゆる格闘技術に優れる。視覚を失ったマットの才覚を見出し、その人並みはずれた感覚を鍛え上げ格闘術を教授した。白装束の忍者集団キマグレの首領でもあり、ザ・ハンドと長い抗争を繰り返して来たが、その戦いの最中に命を落とした。
エレクトラやウルヴァリンも、彼の弟子である。故人であるにもかかわらず、苦境に陥った弟子たちの前に霊的存在として現れては、修行を手伝ったりする事がある。
エレクトラ (Elektra)

本名エレクトラ・ナチオス。後にマットの最愛の恋人となる。釵という十手に似た武器を操る暗殺者で、マーシャル・アーツに長けている。一度ブルズアイに殺されたが、後に復活した。一時期スクラルが入れ替わり、ザ・ハンドの首領になったこともある。
エコー (Echo)

本名マヤ・ロペス。聴覚障害者でマーシャルアーツの達人。他者の動きを見てコピーする能力を持つ。父親が死んだ後キングピンに育てられヴィランとして登場した。デアデビルを父の仇と思わされていたが和解し、シルバー・サムライの偵察をしに日本に渡るなどデアデビルの協力者になった。その後は「ローニン」と名乗って日本で暗躍したり、ニューアベンジャーズのメンバーとなるといった活躍をしている。
ブラック・ウィドウ (Black Widow)

本名ナターシャ・ロマノフ。元は旧ソ連のスパイだが、現在はフリーのエージェント。ヒーローチーム・アベンジャーズの一員でもある。マットと交際していた時期もある。
スパイダーマン (Spider-Man)

本名ピーター・パーカー。蜘蛛の能力を持つヒーロー。同地区で活動しているデアデビルとよく共闘する。互いの正体を知っている。ピーターがトラブルになった時には弁護士のマットとして助けたり、一時的に失明してしまった際に暗闇で動くコツを伝授したこともあるなど、デアデビルとしてもマット・マードックとしても仲がいい。
アイアン・フィスト (Iron Fist)

本名ダニー・ランド。秘境クン・ルンで拳法の修行を積んだ武道家。シビル・ウォーでマットが逮捕され投獄されていた間、デアデビルの代役を務めていたことがある。
パニッシャー (Punisher)

本名フランク・キャッスル。犯罪者を殺す私刑人。同地区で活動しているデアデビルと自警団としての信念についてよく衝突する。
デッドプール (Deadpool)

本名ウェイド・ウィルソン。不死身のミュータント。傭兵のため敵にも味方にもなる。

ギャングや殺し屋、暗黒街の黒幕、あるいは殺人鬼などが相手となることが多い。

キングピン(Kingpin)

本名:ウィルソン・フィスク
ニューヨークの裏社会を牛耳る男。禿頭の巨漢で、一見ぶよぶよに見える身体は実は筋肉の塊。その格闘能力、筋力、体力は常人の極限値である。また、大犯罪組織を取り仕切るだけあって、頭脳明晰、リーダーとしての腕前も確かである。冷酷な男だが、妻のヴァネッサにだけは深い愛情を示し、ロマンチストな面も見せる。
その存在感やキャラクターの強さから、他の作品へ登場することも多い。特に『パニッシャー』や『スパイダーマン』でも代表的なヴィランの一人に置かれている。また、彼に関係したことによって、力を増したり、ヴィランとなってしまった敵も多い。
*アニメ『スパイダーマン』で彼自身が語ったところによると、体脂肪率は2パーセントしかない。
ブルズアイ (Bullseye)

本名不詳。傭兵で殺し屋。手裏剣やダーツなどの投擲の腕前は百発百中。投擲用に作られた武器に限らず、棒切れや花瓶などの手に持って投げることの出来るあらゆるものを凶器に変える暗殺の達人。この能力はスーパーパワーなのか技能なのか不明で"フリンジ・パワー"と呼ばれる。元はキングピンお抱えの暗殺者No.1だったが、エレクトラにその座を奪われ、それを恨んでエレクトラを殺害した。以来、デアデビルとは因縁の関係である。ちなみに“ブルズアイ”とは英語で「大当たり、命中」。一時期ノーマン・オズボーンの下でホークアイの偽物を演じていた。傷ついた脊椎骨をアダマンチウムで補強した。オリンピック選手レベルのアスリート級身体能力を持ち、特にアクロバットやボクシング、カンフーなどの格闘技に精通している。
タイフォイド・マリー (Typhoid Mary)

本名:マリー・ウォーカー
多重人格者のミュータント。善人の"マリー"、凶暴な"タイフォイド・マリー"に加えて軍の実験により更に凶暴な"ブラッディ・マリー"という人格も生まれる。
*モデルとなった実在の"タイフォイド・メアリー"についてはメアリー・マローンを参照のこと。
ザ・ハンド (The Hand)

悪魔ザ・ビーストに仕え、その魔術によって強化された忍者集団。リーダーはマツオ・ツラヤバ(名前でわかるように日本人である)。エレクトラもかつて所属していた。『X-MEN』でもサイロックやオメガ・レッド等の事件で深く絡んでいる。
スティルトマン (Stilt-Man)

本名:ウィルバー・デイ
竹馬男の意味。伸縮する脚部を備えたアーマーを着用したヴィラン。元々は科学者・発明家で、盗用した技術で伸縮自在の脚部アーマーを開発。高層ビル専門の盗人として活動していたが、後に殺し屋となる。デアデビルと共にスパイダーマン、ブラックウィドウなどと戦うが、アーマースーツの強力化にともない、アイアンマンやソーなどとも戦った。名前を踏襲した四代目までが存在する。
オウル (the Owl)

本名:リーランド・オウルスレイ
脱税とマネーロンダリングのプロ。以前より金融界で有名で、その犯罪が表沙汰になるまでは「ウォール街のフクロウ」の二つ名を有していた。特殊な血清の作用でフクロウのように短距離を滑空する能力を持つ。金属製の鉤爪と滑空を補助するケープを身にまとう。エレクトロやヴァルチャーを部下として使うこともあり、弁護士のマット・マードックとも、ヒーローのデアデビルとも何度も敵対しているヴィラン。

MCU版

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)では、チャーリー・コックスが演じる。日本語吹替は内田夕夜が担当する。

本項は、"アース616"(正史の宇宙)におけるマット/デアデビルを主軸として表記する。

各作品での活躍

『デアデビル』
マーベル・テレビジョンとNetflixの共同制作として、2015年から2018年にかけて3シーズン制作・配信されたドラマ。ニューヨーク決戦後が舞台となっている。
マット・マードックは、ニューヨークのヘルズキッチンで育った。9歳の時に自動車事故で老人の命を救ったが、トラックの積んでいた有害廃棄物を顔に浴びて目が見えなくなってしまった。その代わりに、聴覚や嗅覚が飛躍的に高まった。マットはその頃、父親のジャックと二人で暮らしていた。ジャックはボクサーだが、マットの養育費のために八百長試合で金を得ていた。ジャックは念願のクリールとの試合を負けるように持ち掛けられるが、直前で自分の勝利に掛け金を全てつぎ込んだ。ジャックは試合に勝ち、父親への声援をマットに聞かせることができたが、負けの指示に従わなかったことで殺害されてしまった。父親を亡くした後マットは教会に預けられ、そこで盲目の老人スティックと出会った。そして聴覚や嗅覚などの身に着けた才能の使い方や、戦い方を教わった。しかし、ある日を境にスティックはマットのもとを去った。
『ザ・ディフェンダーズ』
同じくNetflix配信のドラマ作品に登場したジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストとのクロスオーバー作品。

上記作品はMCU正史として認められているが、一部の設定が引き継がれていない場合がある。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
本作ではクエンティン・ベック/ミステリオの陰謀により、ロンドン襲撃とミステリオ殺害の冤罪をかけられたピーター・パーカー/スパイダーマン及び共犯とされたMJ、ネッド・リーズ、メイ・パーカー、ハッピー・ホーガンの弁護を担当。ミステリオ殺害については不起訴とすることに成功した。また、ミステリオのフェイク動画を鵜吞みにした“デイリー・ビューグル”の報道を真に受けた市民がピーターの家に投げ込んだレンガを、振り向きもせずにキャッチすると、ピーターから疑惑の目を向けられたが、本人は「"腕利き"なんだ」(日本語吹替版では「スーパー弁護士だからね」)とはぐらかしている。
『シーハルク:ザ・アトーニー』
本作では主人公ジェニファーが依頼した起訴の相手ルーク・ジェイコブソンの弁護人として登場(ルークはスーパーヒーローのユニフォーム制作を専門とするファッションデザイナーで、今作に登場するデアデビルのスーツの設計もしている。)彼の発言により、“ソコヴィア協定”が廃止されていることが判明した。その後はデアデビルとして登場し、Netflixドラマ版より格段に身体能力が上がっており、駐車場の屋上からパルクールを使い安全に下に降りる他、暗閉所での近接格闘術を見せた。マスクと手足のみ黄色のコスチュームで登場。
『エコー』
マヤ・ロペス/エコーを主人公としたスピンオフドラマ。マヤとその仲間が襲撃した警察署にて登場し、マヤと近接格闘を行った。赤と黒を基調としたコスチュームを着用。
『Your Friendly Neighborhood Spider-Man』
別アースにおけるピーターが能力を得た1年目が描かれるアニメシリーズ。本作では黒を基調としたコスチュームで登場している。
『Daredevil: Born Again』
マーベル・スタジオが制作するデアデビルを主役としたドラマ。

その他の映像化作品

『超人ハルク 敵か? 味方か? テアデビル』
1990年のテレビ映画。
マット・マードックを演じたのはレックス・スミス。
『デアデビル』
2003年に実写映画化された。
マット・マードックを演じたのはベン・アフレック。
『エレクトラ』
2005年公開の実写映画。上記『デアデビル』のスピンオフ作品。

クロスオーバー

バットマン
ヴィランとしてハービー・デント / トゥーフェイスが登場。マットとハービーは同じコロンビア大学法学部時代の同級生として登場しており、互いにその能力を認め合い法律に則って悪と戦うことを誓っている。ミスター・ハイド(英語版)と組んだトゥーフェイスを追い、バットマンと共闘する。当初バットマンと争った際には、バットマンが放ったバットラングの軌跡を全て読み取り空中で全て掴み取ってしまった。
デスストローク
DCとの大規模クロスオーバー「アマルガム・コミックス」にて、デスストロークと合体し、女性戦士"スレイド・マードック / デア"として登場。盲目でレーダーセンスを持つデアデビルの要素と、右目を失明しているデスストロークの要素を受け継いでいる。エレクトラとキャットウーマンが合体した"キャッツサイ"とコンビを組み、"アサシンズ"を名乗って活動している。

関連作品
  • 『スパイダーマン』 - 共演する事が多い作品。

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