漫画 小説

ドクター・ホワイト


題材:冤罪,クローン,秘密結社,家族,健忘,

舞台:医療機関,

主人公の属性:医師,



以下はWikipediaより引用

要約

『ドクター・ホワイト』は、樹林伸による日本のシリーズ小説。2015年11月2日にKADOKAWAから刊行され、のちに『ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ』(ドクター・ホワイト せんりがんのカルテ)と改題されて、2019年8月23日に文庫化された。さらに続編となる『ドクター・ホワイト 神の診断』(ドクター・ホワイト かみのしんだん)が2019年11月21日に、『ドクター・ホワイト 心の臨床』(ドクター・ホワイト こころのりんしょう)が2021年12月21日発売に文庫判として刊行された。

2021年12月にCOMIC BRIDGEにて安東鵙作画によりコミカライズ化、2022年1月期に浜辺美波主演でテレビドラマ化された。

あらすじ
ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ

カスパー・ハウザー
早朝に井之頭公園をジョギングしていた狩岡将貴は、目の前で倒れた白衣の少女を見つけ、近くの高森総合病院に勤務する麻理亜を呼び出す。病室で少女は、将貴の呼気の微量のアンモニア成分から、ヘリコバクター・ピロリに起因する慢性胃炎だと告げ、まるで医学書の情報をそのまま読むように治療法を説明する。病院や公園という言葉の意味は分かっているが、どちらも初めて見たと話す。少女は自分の素性は明かさず、白夜と名乗る。白夜の特殊な能力から、将貴は麻理亜に「カスパー・ハウザー」について説明する。将貴は少女を親戚の雪村白夜として、妹の晴汝と二人暮らしの自宅に引き取る。
最初の診断
将貴の家に着くと白夜は庭の植物に強い興味をもち、白衣を将貴に手渡す。将貴は白衣の裾にGPS機能をもつ通信端末が縫い込まれていることに気付く。家に入ると晴汝がうずくまっている。晴汝は手術困難な部位に脳動脈瘤があり、医師たちはそれによるものと懸念する。院長の高森巌の前で各医師が所見を述べたあと、白夜はピロリ菌感染による萎縮性胃炎と診断し、検査でも確認される。巌は誤診を防ぐため、麻理亜をリーダーとする「診断協議チーム(DCT)」を立ち上げることを提案し、白夜にも加わってもらいたいと話す。白夜はやらせてくださいと即答し、将貴は白夜の後見人をかねてチームの取材を許される。
DCT
将貴は友人である刑事の奥村に調査を依頼し、白夜に該当する失踪者がいないこと、GPS発信機の契約者名が、4年前に失踪した高森勇気であることを知り驚愕する。皮膚科の夏樹が村木健哉を細菌感染と診断し、抗生物質投与を指示するが、白夜は誤診だと断定し、さらに患者にこの1週間の行動を質問し、双方の怒りを買う。村木は容体が急変し、DCTチームの協議で、白夜は「エコノミークラス症候群」と診断する。患者は呼吸困難となり、肺血栓を起こしかけている。白夜はモニターの心電図波形から心臓の状態を的確に言い当てる。血栓溶解療法では間に合わず、カテーテルを入れて、ようやく危険状態を脱する。
可愛い悪魔
白夜は将貴に少しずつ心を開き、真っ白い窓のない建物で育ったと話す。高森病院に資本参加するJMAファンド代表の藤島の邸宅で、息子の誠がテントウムシと口にしたあと、意識を失い、階段からころげ落る。CTでは脳に出血は見られない。高森病院で藤島の医療スタッフ3名が治療にあたる。誠はなぜか腹部の痛みを訴え、その後、嘔吐し、強い痛みで泣き叫ぶ。さらに、痙攣をおこし、発汗、浮腫があり、血圧も上昇する。白夜はある仮説を立て、藤島邸でテントウムシに長い足を付けたような「ジュウサンボシゴケグモ」を採取する。白夜は藤島と三人のスタッフに毒蜘蛛を見せながら、これに刺されたと説明する。
ミルウォーキーの奇跡
日比野カンナが撮影中に錯乱し、カメラマンの加賀美に抱きつき、痙攣を起こす。目を覚ましたカンナは、水を飲もうとして痙攣を起こし、錯乱状態となる。カンナは最近バリ島に行っており、DCTチームもJMA派遣医師団も薬物を疑う。白夜はカンナにいくつかの質問をし、バリ島の画像からコウモリ洞窟での撮影に注目する。白夜は「狂犬病」という診断を出し、検査と「ミルウォーキー・プロトコル」の開始を依頼する。最も重要な麻酔科医は末期がんで入院中の巌が担当する。カンナは脳の活動を最小限に抑える深い昏睡状態になり、7日目に麻酔薬の投与が止められると、ゆっくりと瞼を開けようとする。
エピローグ
将貴はブログに井之頭公園を走ると書き込み、早朝のジョギングを始める。メッセージは理解され、高森勇気が現れる。勇気は白夜の件を公表すれば、白夜を含め関係者は殺害されると警告する。そして、自分が逃げている間は白夜は殺されないと続け、「Rh null」と書いたメモを将貴に手渡し、去っていく。

ドクター・ホワイト 神の診断

プロローグ
IT企業を経営し、日本有数の資産家である男性は、妻を娘の出産時に亡くす。ギフテッドである一人娘は、成人前に現代医学では手の施しようのない難病にかかり、現在は体を動かすことはもちろん、食べ物の経口摂取、自発呼吸もできず、生命維持装置と胃ろうによりかろうじて生命を維持している。男性は20年前に、最愛の娘の人生を取り戻すため、とあるエージェントが提案する「犯罪的事業」に投資することを決断する。
1年後の喧騒
白夜が高森総合病院のDCTチームに加わって1年が経過する。白夜は来春の医大受験を目指して勉強をしながら、診断協議に参加している。DCTチームの存在により、JMAとの関係もなんとか均衡が保たれている。研修医の絵馬色葉と白夜は緊急外来に来た男子高校生の胸の痛みに対する診断で対立し、白夜は心電図の正確な解釈と、検査キットによる偽陽性の確率を説明する。
消えた胎児
奥村刑事は将貴に、高森勇気が港医科大学時代の横領により指名手配となったこと、「Rh null」については世界でも40人ほどしか知られておらず、医師ならば日本の保有者も調べることができると話す。将貴は勇気の写真を白夜と麻理亜に見せ、白夜を連れ出してくれた人であることを確認する。絵馬が妊娠確認したカンナの胎児が消え、絵馬の妊娠確認が疑われる。白夜は子宮外妊娠を疑い、卵管の検査を依頼する。JMAチームは子宮がんを疑う。白夜は画像診断と触診から、「卵巣妊娠と逆側の卵巣にがん」があると診断し、さらに、患者は子供を産みたいと言っていると伝える。
血のデッドライン
カンナの夫の滝は両卵巣の切除と抗がん剤の使用を訴えるが、白夜は抗がん剤で完治できる保証はないこと、抗がん剤自体が発がん性を有すること、抗がん剤は免疫機能を弱めることを指摘し、統合治療と妊娠継続を提案する。血液検査の結果、白夜が劣性遺伝の「Rh null」であり、両親がどちらも「Rh null」である可能性が高いことが分かる。滝が激痛発作に襲われ、白夜は「感染性の腹部大動脈瘤の破裂」と診断する。白夜に呼ばれた勇気が現れ、白夜の術式判断により、勇気が執刀する。勇気は血の海となった腹腔内を手探りで大動脈を探し当て、人工血管に置換する難手術を成功させる。
必然の邂逅
将貴、麻理亜、奥村の三人が集まり、白夜が「Rh null」であること、日本人登録者の中にGKグループ総帥の海江田誠が含まれていることに注目する。カンナは片側の卵巣を摘出する腹腔鏡手術を受け、抗がん剤は使用せず、胎児も順調に育っている。奥村から海江田の死んだ妻も「Rh null」であり、娘は難病で病院にいるという情報がもたらされる。将貴は海江田を取材し、命が惜しくないのかと言われ硬直する。カンナにステージ4の大腸がんが見つかり、それが卵巣に転移したことが判明する。白夜は「フュージョンセル治療」と複数の代替治療、サプリメントなどを組み合わせた統合治療を提案する。
悪魔の工場
カンナの治療費について、晴汝はクラウド・ファンディングで集めることを提案する。その晴汝が強い頭痛を訴える。DCTチームは脳動脈瘤からの出血は止まっているが、二次出血は避けられないと診断する。白夜は新しいCT画像を見ながらステントを併用したコイル塞栓術が適用できると提案する。しかし、この手術に勇気の助力が是非とも欲しい。将貴は海江田を白夜に引き合わせる策を進める。白夜は海江田に電話し、「あたしよ、朝絵です、病院で待っている」と話す。朝絵は13歳で大学進学を果たすものの、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し、声を失い、20年以上も生命維持装置により生き続けている。
電話で娘の声を聞いて海江田は動転し、病院に駆け付ける。病室のドアの前に立ったとき、背後から将貴が声をかけ、白夜に引き合わせようとする。海江田は背を向けたまま、朝絵に青春の時間を取り戻してやれるなら、悪魔に魂を売ることも厭わなかったと話す。将貴は白夜に対する謝罪ともう一人の娘を見るよう促す。海江田は振り向き、頭を下げ、謝罪する。三人は病室に入り、将貴は朝絵を見て、白夜が彼女の「クローン」であることを確信する。
勇気に対する危険がなくなり、晴汝の手術チームに参加する。手術前に、将貴は奥村に他言無用の約束を取り付けたうえで、白夜が海江田の娘・朝絵のクローンであり、朝絵の脳移植の容器として育てられたことを話す。晴汝の手術は成功する。将貴は白夜に改めて礼を言い、白夜は自分がクローンであり、誰かの献体になることも知っていたと話す。白夜は白い施設で生きがいとして医学を選び、他の実験体の病状を診断してきたと続ける。その3か月後、カンナは帝王切開で28週の男の子を出産する。がんの転移はなく、大腸がんも縮小傾向になる。
エピローグ
埼玉県の山間地の研究施設で子供たちが監禁されているというメールが警察に届き、捜査の手が入る。白夜は現地に赴き、建物を確認するが、内部はもぬけの殻となっている。地下に窓の無い部屋が並び、白夜はその一室が自分の部屋だと言い、当時と同じように膝を抱えて座り込む。将貴がもう行こうと声をかけると、白夜は自ら手を差し伸べる。

ドクター・ホワイト 心の臨床

プロローグ
狩岡家に同居するようになってから6年が経過し、白夜は学費免除の特待生として港医科大学の5年生となっている。海江田朝絵は熱海の別荘を改造した彼女専用の病室に移っており、海江田誠はほとんどの時間をそこで過ごしている。狩岡将貴と白夜はしばしば朝絵を訪問し歓迎される。朝絵はまぶたの動きと電子ツールで意思疎通ができる。白夜は熱海プリンがお気に入りで、お土産に持参しており、スプーンで小さな欠片を朝絵に食べさせてあげる。しかし、将貴は誠から「朝絵は尊厳死を望んでいる」と聞かされる。
ドクター・ホワイトの帰還
ホームレスとなった野上一夫は、安岡美保に拾われ、バーテンダーの仕事と部屋を与えられる。安岡はなぜか野上に店のウイスキーを飲ませ、二日酔い防止のためと称して大量の錠剤を飲むように指示する。白夜は実習生として4年ぶりに高森総合病院にやって来て、DCTチームに参加する。急性アルコール中毒で救急搬送された野上の容体が急変する。当直の研修医岩崎竜介は、鎮痛剤としてアセトアミノフェンを処方したが、白夜はアセトアミノフェン中毒による薬剤性肝障害だと指摘しすぐに解毒薬が投与される。
将貴の父親の親友であり、港医科大学の総合診療科を担当している槇村が麻理亜の依頼で狩岡家を訪問する。里中は港医科大学時代に製薬会社から賄賂を受け取っていた可能性があること、必要以上の投薬により70代の女性患者が死亡する医療事故も発生したことを話す。事故の概要説明から、白夜は高マグネシウム血症と診断し、槇村を驚かす。槇村は白夜の診断能力を高く評価しつつも、臨床医は患者の心に寄り添うことが必要だと諭す。それは、社会生活6年目の白夜にとっては荷の重い課題である。
命の値段
将貴は奥村淳平に野上の周辺を洗うよう依頼する。野上は個室に移され、麻理亜たちが事情を聞くため病室に入ると、安岡美保が見舞いに来ており名刺を差し出す。薬剤摂取について野上は覚えがないと否定する。DCTの西島は、「患者の心の空洞にうまく入り込んだ誰かの悪意に気が付かないのでは」と指摘する。熱海プリンを通して野上と白夜の間の会話が進むようになる。里中院長は、理由をつけて野上の担当を外れるよう提案するが、白夜は総合診療医を目指すのでDCTに残ると言い切る。
DCTミーティングで将貴は槇村から聞いた港医科大学における投薬指示と医療事故について説明し、白夜は野上のケースも故意に起こされた可能性を指摘する。奥村からの情報で、安岡の会社は赤字でしかもかなりの借金を抱えていながら野上に1億円の保険を掛けていることが分かる。将貴は海江田に事情を説明し、安岡の通信履歴調査を依頼する。白夜は現在でも朝絵が舌を動かしてプリンを食べられることから里中の下したALSの診断に疑念をもち、治療可能かもしれないので当時の資料を見せてくれるよう依頼する。
権威という名の病
白夜は27年前の朝絵の診断ファイルの分析に熱中し、DCTでも診断会議が開かれる。野上は請われるままに白夜に自分の生い立ちを話す。しかし、二人の会話は安岡の見舞いで中断される。奥村、海江田、麻理亜から次々と情報が入り、高マグネシウム血症で死亡した高齢者女性に対して会社は1億円の保険を掛けていたこと、安岡美保の通話履歴から3年前に朝絵の検査をやり直した水樹医師の名前が出てきたこと、高マグネシウム血症医療事故の投薬指示医師も水樹であったことが明らかになる。
MRI画像に集中している白夜は、弁当を届けにきた岩崎との会話の中で位置情報画像の重要性に気が付き、ようやく病態にたどり着く。そのとき緊急事態発生のコールが鳴り響く。将貴が到着したとき水樹の執刀で野上の急性硬膜下血腫の緊急手術が始まろうとしている。病室で見つかったおにぎりに混ぜられたワーファリンとマンゴーの組み合わせが血液凝固を抑制する危険性に加え、将貴から水樹が野上を殺そうとしていると知らされ、白夜はひどく動揺する。将貴は白夜がしっかり手術を見張るよう指示する。
最少人数での緊急手術が始まる。水樹が術式を宣言したとき白夜が手術室に入って来る。白夜はイヤホンを通じて仙道先生の指示を受けていると言う。見学室では将貴がビデオを回している。水樹は同意し、白夜はワーファリンとマンゴーの件を話し、対応策を指示する。手術中も白夜は細かく指示を出す。止血の確認を巡り水樹は自分でやれと切れたところに仙道が現れ、後を引き継ぐ。
白夜は将貴に海江田から3年前のMRIデータを送ってもらうよう依頼する。白夜は将貴とともに院長室に入り、27年前の誤診を3年前に水樹医師に指摘されたはずだとモニターのMRI画像を見せながら切り出す。白夜の診断は「キアリ奇形1型」であり、手術で劇的に改善する可能性があると指摘する。白夜はさらに患者を見殺しにするような里中の保身を厳しく問い質す。里中は海江田と朝絵に謝罪すること、水樹の件で警察に協力することを約束する。意識を取り戻した野上はそれまでの話を聞き、白夜に酒を断つと約束する。
エピローグ
朝絵は熱海から高森総合病院に搬送され、最高のスタッフが手術に参加し、高森勇気が執刀する。白夜は吉祥寺から熱海に行き、お見舞いのプリンを買って高森総合病院に戻る。朝絵は話すことができるようになり、歩行器を使って歩く訓練も始めている。二人は年の離れた姉妹のように会話を楽しみ、朝絵はお土産のプリンを自分で開けてスプーンで口に運ぶ。

登場人物

雪村白夜(ゆきむら びゃくや)

早朝の井之頭公園で将貴に発見される。極めて鋭敏な臭覚をもち、ベテラン医師も顔負けの医学知識、的確な診断能力をもっている反面、感情表現は希薄であり、社会的経験もほとんどないように見える。自分の素性は明かさず、白夜と名乗る。将貴の家に引き取られ、次第に将貴にこころを開いてゆき、人間らしい感情も取り戻していく。
狩岡将貴(かりおか まさき)

東都新聞社に勤務する編集者。両親は亡くなっており、吉祥寺の古い実家で妹の晴汝と二人暮らしをしている。白夜の後見人となり、親戚の雪村白夜として引き取る。雪村は母親の旧姓。勇気のメモから白夜の秘密に迫っていく。
狩岡晴汝(かりおか はるな)

将貴の妹。看護大学生。手術困難な部位に脳動脈瘤があり、休学中。
高森麻里亜(たかもり まりあ)

高森総合病院の内科医師。将貴とは中学時代からの知り合い。
高森勇気(たかもり ゆうき)

高森総合病院に勤務していた天才的な外科医で麻里亜の兄。4年前に失踪する。
高森巌(たかもり いわお)

高森総合病院の院長で麻酔科医。勇気と麻理亜の父。末期の胃がんを患っており、麻理亜をリーダーとする診断協議チーム(DCT)を立ち上げる。
西島耕助(にしじま こうすけ)

高森総合病院の精神科医でDCTチームメンバー。
仙道直樹(せんどう なおき)

高森総合病院の脳神経外科医でDCTチームメンバー。
夏樹拓美(なつき たくみ)

高森総合病院の皮膚科医でDCTチームメンバー。
真壁仁(まかべ ひとし)

高森総合病院の副院長で外科医、DCTチームメンバー。JMAファンド側と内通している。
奥村淳平(おくむら じゅんぺい)

刑事、狩岡将貴と高森麻里亜とは大学の頃からの友人。
海江田誠(かいえだ まこと)

GKグループ総帥で日本有数の資産家。20年前に難病の娘のため、エージェントに30億円を支払う。
海江田朝絵(かいえだ ともえ)

誠の娘、13歳で大学入学を果たすギフテッド。成人前にALSを発症し、生命維持装置で生きている。
藤島大器(ふじしま だいき)

GKグループの医療事業ファンドJMA代表。経営状態の悪い高森総合病院に資本参加を目論んでいる。
里中堅蔵(さとなか けんぞう)

港医科大学病院副院長から高森総合病院の院長となる。ALSの権威。
水樹冬星(みずき とうせい)

里中が招聘した高森総合病院の副院長。脳外科から内科に転進。

書誌情報
  • 樹林伸『ドクター・ホワイト』シリーズ、KADOKAWA
  • 『ドクター・ホワイト』、2015年11月2日発売、ISBN 978-4-04-103463-7(単行本)
  • 『ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ』、2019年8月23日発売、ISBN 978-4-04-108157-0(文庫本)
  • 『ドクター・ホワイト 神の診断』、2019年11月21日発売、ISBN 978-4-04-108161-7(文庫本)
  • 『ドクター・ホワイト 心の臨床』、2021年12月21日発売、ISBN 978-4-04-111785-9(文庫本)
  • 樹林伸(原作)、安東鵙(漫画) 『ドクター・ホワイト』、KADOKAWA〈BRIDGE COMICS〉、既刊2巻(2023年8月8日現在)
  • 2022年1月31日発売、ISBN 978-4-04-681014-4
  • 2023年8月8日発売、ISBN 978-4-04-681509-5
  • 『ドクター・ホワイト』、2015年11月2日発売、ISBN 978-4-04-103463-7(単行本)
  • 『ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ』、2019年8月23日発売、ISBN 978-4-04-108157-0(文庫本)
  • 『ドクター・ホワイト 神の診断』、2019年11月21日発売、ISBN 978-4-04-108161-7(文庫本)
  • 『ドクター・ホワイト 心の臨床』、2021年12月21日発売、ISBN 978-4-04-111785-9(文庫本)
テレビドラマ

『ドクターホワイト』と題して、2022年1月17日より3月21日まで関西テレビ(カンテレ)と共同テレビ(共テレ)の制作により、フジテレビ系列の「月曜夜10時枠の連続ドラマ」枠で放送。主演はフジテレビ系連続ドラマ初主演となる浜辺美波。

最終回翌週となる3月28日22:15 - 23:09に特別編が放送された。

なお、原作から総合診断協議チームの別名がDCTからCDTに変更されている。

あらすじ(テレビドラマ)

医療ジャーナリストである狩岡将貴は、ある朝、公園で倒れている女性を見つける。

狩岡の幼馴染の内科医・高森麻里亜に助けを求め病院へ運び込んだのち、目を覚ました女性は「白夜」と名乗る。

謎の女性・白夜はまるで医者であるかのように、病気の原因を言い当てたり、搬送患者の診断を「それ、誤診です」と指摘したりする。しかし、異常と言えるほどの医学的知識とは対照的にそれ以外のほぼ一切の記憶、一般常識までもを失っている。

正体のわからぬ白夜は、ひとまず将貴と妹・晴汝の暮らす家に歓迎される。

将貴は、友人で刑事である奥村淳平に白夜の素性を調べてくれるよう頼む。その一方、白夜は麻里亜の父・巌が院長を務める高森総合病院で、優れた医学知識と診断力を活かし、患者の命を救っていく。

白夜に秘められた過去が次第に明らかとなっていく。

キャスト

雪村白夜(ゆきむら びゃくや)
演 - 浜辺美波(幼少期:秋本月椛)
早朝の公園で発見された謎の女性。社会一般常識には欠けるが、異常なまでの医学知識を持つ。
雪村という苗字の由来は、狩岡将貴の母親の旧姓。
狩岡将貴(かりおか まさき)
演 - 柄本佑
「月刊メディカルサーチ」記者。総合診断協議チーム(CDT)に取材を兼ね参加している。
高森麻里亜(たかもり まりあ)
演 - 瀧本美織
高森総合病院の内科医で高森巌院長の娘。総合診断協議チーム(CDT)リーダー。
狩岡晴汝(かりおか はるな)
演 - 岡崎紗絵
狩岡将貴の妹。脳動脈瘤を患っている。
西島耕助(にしじま こうすけ)
演 - 片桐仁
高森総合病院の精神科医。恐妻家であり、妻に頭が上がらない。第3話で総合診断協議チーム(CDT)の医師となり、精神科と兼任することとなった。一応医師ではあるが、白衣は滅多に着ない。
心を専門とする精神科医故に、CDTのメンバーの中では、奇想天外な言動が多い白夜への接し方に最も手慣れている。
仙道直樹(せんどう なおき)
演 - 高橋努
高森総合病院の脳神経外科医。第4話からは、第3話で診断会議に協力した総合診断協議チーム(CDT)の医師となり、脳神経外科と兼任することとなった。
佐久間新平(さくま しんぺい)
演 - 高橋文哉
高森総合病院の総合診断協議チーム(CDT)・研修医。CDTの研修医になる前は、皮膚科の研修医として患者の診察を担当していた。第4話では外科の研修を受ける。
夏樹拓実(なつき たくみ)
演 - 勝地涼(第2話 - )
高森総合病院の皮膚科医。外科や内科の専門知識もあり、外科手術の経験もある。第3話で総合診断協議チーム(CDT)の医師となり、皮膚科と兼任することとなった。下戸であるため酒が全く飲めず、そのため合コンの際にも酒は一切飲まずジンジャーエールを飲んでいた。
奥村淳平(おくむら じゅんぺい)
演 - 宮田俊哉(Kis-My-Ft2)
捜査二課・刑事。狩岡将貴と高森麻里亜が中学のころからの友人。
高森勇気(たかもり ゆうき)
演 - 毎熊克哉
高森麻里亜の兄で、高森巌院長の息子。かつて高森総合病院の外科医を務め、将来は父の後を継いで当院の院長になろうとしていたが、数年前に失踪している。
真壁仁(まかべ ひとし)
演 - 小手伸也
高森総合病院の外科部長。とても腕の良いしっかりした医者であり、院長の座を狙っている程である。高森巌の死後、その後任として院長に就任する。
牧田真一(まきた しんいち)
演 - 七瀬公
高森総合病院の外科医。
高森巌(たかもり いわお)
演 - 石坂浩二
高森総合病院院長で、高森勇気と高森麻里亜の父。スキルス胃がんを患っており、最終回で死去した。自身の死後は外科部長の真壁が院長に就任した。
三田村英樹
演 - 西ノ園達大
「月刊メディカルサーチ」編集部。
海江田国男
演 - 石橋凌(第4話 - )
実業家。ミレニアム通信代表取締役会長。全国医療連盟理事。真壁と偶然バーで出会う。

ゲスト
第1話

山野辺信吾(やまのべ しんご)
演 - 小杉幸彦
救急搬送された患者。
霧島教授
演 - 緒方賢一
がんゲノム医療を研究している。

第2話

村木健哉
演 - 石田佳央
建築コンサルタント会社社長。足の腫れを細菌感染と診断される。
香織
演 - 工藤美桜
村木健哉の秘書。
綾花
演 - 中島亜梨沙
村木健哉の婚約者。
豊崎健一
演 - 森岡豊(第8話)
厚労省役人。

第3話

沙月
演 - 堀未央奈
小児科医。
小児科ナース
演 - 青島心、森南波
岡本優馬
演 - 森島律斗
小児科に検査入院する患者。
岡本絵美里
演 - 野波麻帆
優馬の母。
岡本健司
演 - 吉田朋弘
岡本優馬の父(故人)。
田辺美和子を名乗る女性
演 - 原扶貴子(第4話)
たんぽぽの園 児童指導員の名刺を持って白夜を連れ戻しに来たが、実在しない人間だった。
吉崎
演 - 井上尚(第4話)
久我山署刑事。白夜の連れ戻しに失敗した当日に退職。

第4話

鳥羽泰三
演 - 橋爪淳
佐久間の高校時代の恩師。肝臓血管腫と診断される。
鮎川琴美
演 - 三島あよな
鳥羽泰三が指導する合唱部部長。
山田
演 - 田村飛呂人
同合唱部部員。

第5話

日比谷カンナ
演 - 水崎綾女
撮影中に突如錯乱状態に陥り、失神したグラビアアイドル。
藤島大器
演 - 安井順平(第6話)
医療分野に特化した経営コンサルグループ、ジャパンメディカルアドバイザーズ(JMA)代表。
不破実貴子
演 - 罍陽子
JMA医療スタッフ。
滝隆太郎
演 - 大村わたる
日比谷カンナの写真集の編集担当。
留奈
演 - 新原ミナミ
カンナのマネージャー。
加賀美拓也
演 - 加藤啓
業界で権力を持つカメラマン。写真集の撮影で日比谷カンナを連れまわす。

第6話

藤島誠
演 - 青木凰
藤島大器の息子。階段から転落し意識を失う。
神足学人
演 - 朝井大智
JMAがエージェント契約を結んだ心臓外科医。昔の同僚である夏樹をJMAに誘う。
倉田
演 - 田中康寛
JMAがエージェント契約を結んだ総合内科医。

第7話

伊勢崎隼人
演 - 時任勇気
投資会社のCEO。高森麻里亜の元彼。
向井
演 - 政修二郎
西東京医療研究所副所長。高森勇気の直属の上司だった人物。

第8話

東堂絵馬 (とうどう えま)
演 - 華優希
産婦人科医。妊婦の子宮内にいた胎児が、突然消えたとCDTに相談を持ち掛ける。
大場藍子
演 - 皆本麻帆
妊婦。卵巣がんと卵巣妊娠を併発している。
大場太一
演 - 古谷佳也
大場藍子の夫。

第9話

水橋
演 - 尾崎右宗(最終話)
警視庁捜査二課刑事。高森勇気を追っている。
古川
演 - 松嶋健太(最終話)
警視庁捜査二課刑事。

最終話

沢木朝絵(さわき ともえ)
演 - 浜辺美波(二役)
海江田の娘。難病を患っている。

スタッフ
  • 原作 - 樹林伸『ドクター・ホワイト 千里眼のカルテ』『ドクター・ホワイト 神の診断』(角川文庫(KADOKAWA)刊)
  • 脚本 - 小峯裕之
  • 音楽 - 福廣秀一朗
  • 主題歌 - Ado「心という名の不可解」(ユニバーサルミュージック / Virgin Music)

作詞・作曲・編曲 - まふまふ

  • 医療監修 - 田村浩一(東京逓信病院)、大久保敏之(東京逓信病院)、寺下勇祐(東京逓信病院 寺下医学事務所)
  • リーガルアドバイザー - 芦原愛一郎
  • オープニング協力 - 田中雅文、澤本崇
  • オープニングタイトル絵師 - 0楼
  • プロデューサー - 河西秀幸、小林宙
  • 演出 - 城宝秀則、河野圭太、北坊信一
  • 制作 - カンテレ、共テレ
放送日程

話数 放送日 サブタイトル 演出 診断結果 視聴率
第1話 1月17日 誤診です!
謎の女性が天才的診断で命を救う医療ミステリー開幕
城宝秀則 ビタミンB12欠乏症 11.4%
第2話 1月24日 細菌感染!? 命を蝕む隠れた大病を暴け! エコノミークラス症候群 10.1%
第3話 1月31日 子供に潜む病魔の謎 確定診断で命を救え 河野圭太 ウィルムス腫瘍 10.4%
第4話 2月07日 研修医の恩師に余命 絶対諦めないチーム 北坊信一 頭皮腫瘍 07.5%
第5話 2月14日 悪魔の仕業!? 謎の病 AI診断対決で救え 城宝秀則 狂犬病 08.1%
第6話 2月21日 生死を分ける謎の腹痛 チーム最大の試練! 河野圭太 クモ咬傷 08.4%
第7話 2月28日 恋敵を襲う重病とは 遂に迫る白夜の正体 北坊信一 クリプトコッカス症 07.8%
第8話 3月07日 突然胎児が消えた!? 命をつなぐ希望の涙 城宝秀則 卵巣癌 08.1%
第9話 3月14日 最終章! 過酷な運命から大切な人を守れ 河野圭太 脳動脈瘤 08.4%
最終話 3月21日 最終回 さよなら白夜…
正体の全貌がついに 涙の宿命
北坊信一 - 08.7%
平均視聴率 8.9%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム)

特別編

話数 放送日 サブタイトル 演出 診断結果 視聴率
特別編 3月28日 最終話の後…
愛と笑いの受験前夜! 試験も恋も大逆転!?
城宝秀則 帯状疱疹による肋間神経痛 7.6%

  • 初回は22時 - 23時09分の15分拡大放送。
  • 特別編は直前の『ミステリと言う勿れ』が15分拡大して放送されたのに伴い22時15分‐23時09分と15分繰り下げて放送された。

カンテレ制作・フジテレビ系列 月曜夜10時枠の連続ドラマ
前番組 番組名 次番組
アバランチ
(2021年10月18日 - 12月20日)
ドクターホワイト
(2022年1月17日 - 3月21日)
恋なんて、本気でやってどうするの?
(2022年4月18日 - 6月20日)