ナイチンゲールの沈黙
以下はWikipediaより引用
要約
『ナイチンゲールの沈黙』(ナイチンゲールのちんもく)は2006年に宝島社から刊行された海堂尊の長編小説。
概要
著者のデビュー作『チーム・バチスタの栄光』に続く『田口・白鳥シリーズ』の2作目。作品の舞台である東城大学医学部付属病院の小児科での出来事と、その外部で起こった殺人事件に田口と白鳥が関わっていくという内容。本作から桜宮サーガを構成する事項や他の海堂作品にクロスオーバーする人物が登場する。
なお、本作は執筆中に1000枚を超えることがわかり、編集から二作に分けるように指示されたため、本作と『田口・白鳥シリーズ』の3作目『ジェネラル・ルージュの凱旋』に分離されたという経緯がある。そのため、『ジェネラル・ルージュの凱旋』の出来事と同時進行で描かれている構成となっている。この分け方を作者は「縦に分ける」 と表現している。 執筆時のBGMは、中島美嘉「GLAMOROUS SKY」、シーソー「君が見えない」、西城秀樹「炎」。
ストーリー
世の中を震撼させた「バチスタ・スキャンダル」から9か月後。医者や看護師達が浮かれていた東城大学医学部付属病院の忘年会後、小児科看護師の浜田小夜と如月翔子は、城崎と名乗る男に「迦陵頻伽」と呼ばれる有名な歌手・水落冴子のライブに誘われる。だがライブ中に冴子が大量吐血する事態が起き、冴子は翔子らの判断で田口公平が当直を務める神経内科病棟のVIP病室・通称「ドア・トゥ・ヘブン」に入院することに。診察の結果、冴子は重度のアルコール性肝硬変を患っており、余命いくばくもない状態だった。
一方、小児科には牧村瑞人と佐々木アツシが網膜芽細胞腫を患い入院していた。その二人のメンタル面を危惧した看護師長の猫田は、田口にメンタルケアを依頼。かくして猫田と藤原の差配によって小児科患者限定の不定愁訴外来が開設された。だが同じ頃、瑞人の父親が無残な形で惨殺される事件が発生する。
登場人物
高階権太
東城大学医学部付属病院オレンジ新棟小児科病棟
同じオレンジ新棟で1階にある(小児科病棟は2階)救命救急センター所属の速水晃一は個別記事を、如月翔子はジェネラル・ルージュの凱旋#東城大学医学部付属病院オレンジ新棟救命救急センターを参照。
浜田小夜
猫田麻里
奥寺隆三郎
副島真弓
内山聖美
入院患者
牧村瑞人
佐々木アツシ
杉山由紀
ドア・トゥ・ヘブン
- 元病院長の佐伯清剛が、VIPのために設置した隠し部屋。
水落冴子
「迦陵頻伽」と呼ばれる伝説の歌手。ライブ中に吐血し居合わせた小夜、翔子らにより「ドア・トゥ・ヘブン」に入院する。20年前のデビュー当時は人気がなかったが特番で脚光を浴び、リバイバル盤をヒットさせた不死鳥の如く復活した歌姫。彼女のライブは小会場で予告無しに行われるため古いファンでもその情報を把握するのは難しく、ライブを聞いた観客は内容を語りたがらないという謎を残している。重度のアルコール性肝硬変を患い、余命は短い。酒を飲まないと暴れてしまう典型的なアルコール中毒者で、その上、SBチューブを噛み切る凶暴さを持つ。入院中は田口が持参する「スペシャル・アンプル(ボトル入りのお酒で、田口が集めていた。ワイン・ウイスキー・ウォッカなどさまざまな種類があり、それぞれにナンバーが付いている。)」を愛好している。彼女の歌も小夜同様の効果に加え、聞いた者の感情を引き出す力を持つ(そのため同じ映像を見せる小夜と違い見える映像は人によって異なる)。
桜宮警察署
その他
牧村鉄夫
書籍情報
- ハードカバー・ISBN 9784796654753
- 文庫版(上)・ISBN 9784796663588
- 文庫版(下)・ISBN 9784796663601
- 文庫新装版・ISBN 9784800247995
テレビドラマ
2009年10月9日に『金曜プレステージ』枠でドラマ『チーム・バチスタの栄光』の続編として、『チーム・バチスタ第2弾 ナイチンゲールの沈黙』のタイトルでドラマを放送。