ハッピー!
以下はWikipediaより引用
要約
『ハッピー!』は、波間信子による漫画。『BE・LOVE』(講談社)にて1995年から2010年15号まで連載された。同年19号からは第二章『ハッピー! ハッピー♪』の連載が開始され、2021年1月号をもって完結した。2020年12月時点で累計発行部数は400万部を突破している。
事故で失明した女性が、盲導犬と出会い、希望を取り戻し、結婚・出産・子育てや周囲の人々との交流を通じて成長していく物語。
高岡早紀主演でテレビ東京系列でテレビドラマ化され、1999年にパート1が、2000年にパート2が放映された。詳細は『ハッピー 愛と感動の物語』を参照。
あらすじ
スキーの事故で失明した香織。家族や親友に支えられながら懸命に生きてきたが、失明する前からつき合っていた恋人に当たり散らしたことで他の女性に心変わりし、失恋。
希望を失いかけていた香織に、親友の希が盲導犬を持つことを薦めるが、余程運が良くなければ盲導犬は貰えないから、と香織は無闇に希望を抱かないようにしていた。しかし運は巡り、盲導犬ハッピーが香織のもとへ。時を経て、ハッピーがリタイア後に2頭目のティンクルがやって来る。
登場人物
主要人物
湊香織(みなと かおり)
旧姓は「高野(たかの)」。22歳の時にスキー事故で完全失明。両親と友人に支えられながら白杖での生活をしてきた。失明により匂いや音に敏感になり、時間はかかったが家事もすっかりできるようになり、人の気持ちの変化にも敏感になる。
ハッピーを助けてくれた昇の声に一目惚れ(一聞惚れ?)したが、名前も知らないし会えないと手頃な所で手を打とうと潮田とつき合おうとして父に叱責され、自身の身勝手さに気づき正式に潮田に付き合えないと断った。その後、昇と再会し彼の婚約破綻の後に付き合うようになりプロポーズされる。29歳の時に結婚。
その後、明光を出産後に流産で第2子を失うも光晴を得る。子供の成長を目で確かめられないことに葛藤しながらも子育てに奮闘するが、心配性のスイッチのオンが入り易く、自身の目の所為でと後ろ向きの思考に陥りがち。
ハッピー
香織の最初の盲導犬。ラブラドール・レトリバーのメス。子供と猫と亀が大好き。
不思議と周りの人々のわだかまりや悩みを解決してしまい、その名のとおり皆をハッピーにしてしまう。香織が昇と付き合いだした頃は構ってもらえず、拗ねていた。明光が生まれた時にはまるで母親同然のように寝不足で脱毛症になりながら面倒を見ていた。
おばあちゃん犬になり3階建ての3Fに住む香織達と別れ、2Fの香織の両親の許に。それ以降は香織の父にべったりで、動けば自身も動き止めなければトイレや風呂にまで一緒に入ろうとするほど離れようとしない。明光を迎えに行って帰る途中の香織と一緒のティンクルに遭遇しショックのあまり動かなくなったり、散歩中に家を抜け出したティンクルに気づいた途端に不機嫌の塊になり香織の父曰く"文句たらたらの古女房"と化す。
ティンクル
湊昇(みなと のぼる)
湊明光(みなと あきみつ)
香織と昇の第一子。長男。喋り始めるようになった時の第一声は「カーン」(=カム (Come)、ハッピーを呼ぶときの合図)だった。幼い頃は香織と一緒にいる時間が多く、どうしても母親の真似っこになり"どおちてよー"等の女言葉で話した。次第に男言葉になるが、一人称は「あき」だったが、小学校入学を機に「僕」と言うようになった。
生まれてからずっとハッピーといたため、ハッピーはまるでお姉さんのような存在。2歳頃、「ハッピーが犬みたいな顔をしている」と言い、犬と思っていなかったと判明。風邪をひいても光晴のやんちゃぶりで辟易して自分達を避け始めたハッピーにショックを受け、それでも大好きなお姉さん&母親と弟の間に入って光晴のやんちゃな言動から守るようになった。ハッピーのリタイア後、母親と母犬心が向かった光晴以外は素っ気ないティンクルの行動に傷つくも酔っ払いにお腹を蹴られたティンクルを守ったことで彼女の信頼を得、ティンクルのそっけない素振りに耐えた日々にピリオドが打たれた。
友人
希(のぞみ)
香織の親友。恋人の原田祐人(はらだ ゆうと)が実家へ帰ることになって結婚を決意し、鹿児島の夫の実家へ。2人の娘に恵まれる。次女の妊娠中に佑人が交通事故で死亡。同時期に妊娠中だった香織に迷惑をかけまいと、49日が過ぎるまで悲しみをこらえていた。香織の父の計らいで潮田とお見合いをし、その人の良さに惹かれる。佑人への想いを残しながらも潮田と再婚する。
続編の第52話「会いたかった」で中絶した。子供3人で精一杯であり、4人目の子供を育てることは無理だと考えて子供達には秘密にして香織に協力してもらった。その際、希は麻酔で意識が無かったので記憶にないが、うわ言で「行かないで、私の赤ちゃん」と泣いていたことを潮田に告げられた。
ハッピー関連
奥田千夏(おくだ ちなつ)
春日ちか
ハッピーのパピーウォーカー。クラスでいじめにあっていたが、ハッピーと出会い、明るくなりクラスメートとも打ち解けていく。その後もパピーウォーカーを経験するが、ハッピー以上に夢中になれる子に出会えず両親をも困らせた。それもあってハッピーを連れて家出したこともある。成長後も性格にやや反抗的で自身のことしか頭にない身勝手な面が見受けられ、女遊びの激しい男にいれあげて家族の反対を嫌って家出をし、同棲して妊娠する。恋人が他の女性に走り、子供がお腹にいるのを知りながら暴力を振るう姿に完全に幻滅し、別れた後は実家に戻り、家族に支えられ息子「光(ひかる)」を出産した。リタイア後のハッピーを引き取る予定だったが、旅行に出た友人に飼い犬を預けられたことで光が犬アレルギーだとわかる。そのため、ハッピーの引き取りを断念し、母親が訪問して香織達に謝罪した。息子が犬アレルギーだとわかってもハッピーに執着して「盲導犬なら大丈夫ですか?」と質問し、医師を苦笑させた。
家族
香織の両親
その他
イソ
翔太(しょうた)
ラン
久田優太(ゆうた)
書誌情報
単行本
講談社 〈KC BE・LOVE〉より発行
第一章(『ハッピー!』 全33巻)
第二章(『ハッピー! ハッピー♪』 全15巻)
文庫版
講談社 〈講談社漫画文庫〉 既刊10巻(2013年11月現在))