バイオハザード〜ヘヴンリーアイランド〜
漫画
作者:芹沢直樹,
出版社:秋田書店,
掲載誌:週刊少年チャンピオン,
レーベル:少年チャンピオンコミックス・エクストラ,
巻数:全5巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『バイオハザード〜ヘヴンリーアイランド〜』 (BIOHAZARD heavenly island) は、芹沢直樹による日本の漫画作品。カプコンから発売されているサバイバルホラーゲーム『バイオハザードシリーズ』が原作。秋田書店『週刊少年チャンピオン』2015年7号から連載を開始し、途中休載を挟みつつ2017年10号まで連載された。
概要
前作『バイオハザード〜マルハワデザイア〜』(以降、『MD』)より、約2年ぶりとなる、バイオハザードシリーズの公式漫画作品の第2作目である。『バイオハザード6』の公式連動漫画だった前作に対し、本作は『バイオハザード リベレーションズ2』(以降、『RV2』)および『バイオハザード アンブレラコア』と連動している。シナリオも『MD』とは異なり、『RV2』を手掛けた佐藤大が担当している。
前作同様に漫画オリジナルの物語が展開するほか、原作からクレア・レッドフィールドやクリス・レッドフィールドなどのキャラクターも登場する。クレアは前作にも登場していたが、過去の空想シーンにてシルエットのみの登場であったため、直接的な登場は漫画作品としては本作が初となる。
水着の美女たちが撮影に集う南海の孤島が舞台ということもあり、序盤には前作以上に性的な描写が盛り込まれている。
なお、バイオハザードシリーズにおける本作の時系列は『RV2』の3年後で、『6』と『7』の間に位置する。また、バイオハザードシリーズとしては初めて、日系人ではない純粋な日本人のキャラクターが主人公として登場する。
ストーリー
『RV2』での事件から3年後の2014年。カリブ海に浮かぶ孤島ソニドデ・トトーガ島に、世界各国から集められた水着タレントたちが競い合う世界的人気テレビ番組『アイドル・サバイバル』の撮影のため、約60名のスタッフたちが向かっていた。その中には日本人のアシスタントディレクター、富長タケルの姿もあった。島に到着し、番組の撮影が開始されることになったが、撮影隊とはぐれた水着タレントの1人が謎の仮面の怪人に惨殺されたことをきっかけに、島は地獄に変容していく。島の正体が、反バイオテロ活動を行うNGO団体『テラセイブ』が調査に来るほどの危険な場所であることを、撮影隊メンバーは知る由もなかった。
登場人物
撮影隊
富長 タケル(とみなが タケル)
本作の主人公。日本のテレビ番組制作プロダクションのAD。ホラー映画や都市伝説に詳しい。作中では「トミナガ」とカタカナ表記されている。島でのロケに当たっていた最中、巨大な銛を操る怪人に襲われ、バイオハザードに巻き込まれていくが、事態を打開すべくマユと共に奔走する。さまざまな困難を乗り越えていくにつれてたくましくなり、ブラウンが感染した影響で自殺してからは覚悟を決めて生存者をまとめ上げるリーダーとなる。その後、クレアと合流して島内の研究施設を探索し、バイオハザードの真相と目的を知ったうえ、黒幕やそれによる研究データを奪おうと潜入していた紫麗の襲撃に遭う。しかし、クレアたちとの共闘を経て、変異した紫麗との戦いを切り抜け、マユと共に島から生還する。
口癖は戸惑った時などに零れる「現実(リアル)」。
優貴 マユ(ゆうき マユ)
ローラ・ビアス
白人のスーパーモデル。トミナガたち同様、バイオハザードに巻き込まれてしまうが、他のモデルたちがゾンビ化していく中、恐怖に駆られながらも冷静に事態を把握し、生き延びようと率先して銃などの武器を手に戦いに挑む。その途中でブラウンやタケルたちと合流し、共に事態の打開に乗り出していく。
勇敢で気が強い一面を持つが、ブラウンが自身のゾンビ化に苦肉の決断を下して自殺する最期を見た際には、へたり込んで絶望しかける姿も見せるもタケルの激励を受け、どうにか立ち直る。しかし、ブラウンを助けようとした際に彼からウイルスに感染していたことが判明すると、ゾンビ化を懸念して一同のもとから立ち去る。追ってきたタケルに自分を殺すように伝えるも拒否されたため、彼を強く拒絶して部屋の奥に消える。その後はまもなくゾンビ化しており、タケルを拷問していた紫麗の背後から襲いかかって揉み合った末、彼女共々水路へ転落して姿を消す。しかし完全死には至っておらず、エピローグにて海岸に現れる。
紫麗(ジューリー)
アジア系の新人女優。その仕事のためにはマイクに裸身を晒す振る舞いを見せるが、正体は神亜製薬に所属するエージェントで、彼と同じく島に存在するB.O.W.を調査するため、秘密裏に潜入していた。その過程でタケルや途中で合流したクレアたちに混じり、表向きはバイオハザードから生き延びた被害者として、スペンサーの建造した地下研究施設へ潜入する。施設内にてこの島で行われていた「蠱毒計画」のアンプルを入手し、本性を現して、クレアをも上回る戦闘能力で圧倒して戦闘不能に追い込み、クレアやタケルたちを縦穴に連れ出して拷問したうえで縦穴から突き落とそうと画策するも、ゾンビ化したローラに背後から襲われて揉み合いになり、彼女共々水路へ転落して自身は致命傷を負う。最後の力を振り絞ってアンプルを注射し、B.O.W.に変貌した後は変異前以上の速力と戦闘能力でクレアたちを圧倒するが、マリルーを人質に取ったことから怒ったモリオに動きを封じられ、劣勢に転じる。最後は身体をクレアによってロケットランチャーで破壊され、生き残った頭部をタケルとマユによって口に押し込まれた手榴弾で爆破され、絶命する。
ブラウン・アンダーソン
クレイジー・アレク
マイク・D・シーマン
テラセイブメンバー
クレア・レッドフィールド
ラクーンシティ事件の生存者の一人で、同事件をきっかけに設立された反バイオテロ活動などを行うNGO団体「テラセイブ」のメンバー。後述するクリス・レッドフィールドの実妹。
トトーガ島の隣のサナオーリア島でバイオハザードの調査を行っており、イネスたちの危機を察して兄のクリスにSOSを送る。その後は自らもトトーガ島に乗り込み、バイオハザードの終息に乗り出していく。その過程でタケルたちと合流し、島の地下に存在する施設内にて蠱毒計画のことや、その首謀者がかつてザイン島で対峙したアレックス・ウェスカーの元部下のディルク・ミラーであることなど、数々の真実にたどり着く。その後は正体を明かした紫麗の自身を上回る戦闘能力によってダメージを負いながらも、タケルたちの協力を得て無事に島から生還した。その数週間後には、クリスに事件の詳細とその生存者たちの後日談を記したレポートを送っている。
島の住人
BSAAメンバー
クリス・レッドフィールド
パーカー・ルチアーニ
『バイオハザード リベレーションズ』で、ジル・バレンタインとパートナーを組んでいたBSAA欧州本部所属の男性。熱血漢であるが、性格そのものは冷静沈着である。今回は部隊を率いる隊長となっており、バイオハザードに見舞われたトトーガ島にて、クレアと協力して事態の収束にあたる。島へ降下した後、Schraube Dämonの鎮圧には成功するが、直後に現れたモリオに部隊を壊滅させられる。クレアやタケルたちをスペンサーの研究所へ向かわせ、自身はモリオと戦うも重傷を負わされる。そのままモリオはSchraube Dämonと戦い始めたために放置され、意識を失う。目覚めた後は救援を呼び、クレアたちと共に島を脱出する。
その他
オズウェル・E・スペンサー
ディルク・ミラー
登場クリーチャー
ゾンビ
ハンター
銛男(モリオ)
その正体はマリルーの実兄・エリセオが蟲毒計画の実験体にされた成れの果て。エリセオは元々は島を出て勉学に励み、故郷の近代化のために戻って来て間もなく失踪したのだが、実はディルクに拉致されていた。実験体の中では強靭さと賢さを兼ね備えた個体であったが、周期的に人間の頃の記憶が戻る為、ディルクにも失敗作とされていた。蟲毒計画の他のB.O.W.同様、「如何なる者も島から出さない」「最も戦闘力の高い相手を標的にする」とプログラミングされており、施設を脱走した後もロケ隊のクルーザーのエンジンを破壊したりと、その命令には従い続けている。人間の頃の記憶の影響か、ゾンビを集めて集落を作らせるなどの行動も取っている。戦闘力は並のB.O.W.とは比較にならず、島に降下したBSAAの部隊を壊滅させた上、Schraube Dämonとの一騎打ちにも勝利。蟲毒計画最後の生き残りとなり、紫麗によって体内のウィルスを抽出される。B.O.W.化した後も妹のマリルーを守るという意志は生き続けており、マリルーが窮地に陥った際は猛然と助けに入ってタケルやクレア達を援護する形となり、最期はクレアの放ったロケットランチャーで紫麗ごと吹き飛ばされた。
Schraube Dämon(シャウベ・デーモン)
モンスター紫麗
人型を保ってこそはいるが、前面と背面が逆さまになり、背中を正面に向けて移動するようになっており、頭部はかつての紫麗の顔を残しつつ、新たな眼球と長く鋭い牙を持つ新たな顔が形成され、常に首を持ち上げて真後ろを視認する体勢となり、髪の毛が変化した複数の先の鋭利な刃物のような触手と四足歩行の体勢が特徴。紫麗としての自我は残っており、喋ることができる。ただし、頭部のみの姿になった際は、自我は残っていたものの、最早言葉は意味を成さない、もしくは不正確な発音に変わっている。
変異後、彼女が呼び寄せた特殊部隊を攻撃して壊滅に追い込む。タケル達にも襲い掛かり、俊敏な動きに加え、鋭い刃物のような尖端を持つ触手の攻撃で苦戦させるが、モリオによる身体を張った抵抗を受けてほぼ全ての触手を捕まれて動きを封じられる。マチェットで触手を切り落とされ、人質にしたマリルーを奪われた後、クレアにロケットランチャーを撃ち込まれて爆発四散する。
しかし、生き残っていた頭部が島から脱出するためにタケルやマユを乗せたBSAAのヘリを襲撃。パイロットを殺害してヘンドリックにも重傷を負わせるが彼に尖端の残っている触手を全て千切られて弱り、それでもタケルとマユに敵意と憎悪を持って襲い掛かるが、最期はタケルに口に手榴弾を叩き込まれ、爆発して砕け散り、ようやく死亡した。
用語
ソニドデ・トトーガ島
アイドルサバイバル
実は今回の撮影はプロデューサーの肩書きを偽装したマイクによって仕組まれていたものであり、ロケ隊がB.O.W.に惨たらしく虐殺される映像を世界に発信する事で、B.O.W.の商品的価値をテロリストや独裁者に宣伝する事が真の目的であった。
テラセイブ
蠱毒計画
書誌情報
- 芹沢直樹 『バイオハザード〜ヘヴンリーアイランド〜』 秋田書店〈少年チャンピオンコミックス・エクストラ〉、全5巻
- 2015年3月6日発売 ISBN 978-4-253-13121-6
- 2015年9月8日発売 ISBN 978-4-253-13122-3
- 2016年2月8日発売 ISBN 978-4-253-13123-0
- 2016年9月8日発売 ISBN 978-4-253-13124-7
- 2017年2月8日発売 ISBN 978-4-253-13125-4