バガタウェイ
漫画
作者:古日向いろは,
出版社:マッグガーデン,
掲載誌:月刊コミックブレイド,
レーベル:ブレイドコミックス,
発表期間:2008年,2015年,
巻数:全12巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『バガタウェイ』(Baggataway)は、古日向いろはによる日本の漫画作品。『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて2008年11月号より連載を開始、Web移行後の2015年6月25日更新分を持って連載を終了した。
タイトルの『バガタウェイ (ba・gát・a・wày)』はアメリカインディアンのオジブワ族(Ojibwa)の間で行われていた,ラクロス(lacrosse)の原型となった球技のことである。
あらすじ
ド田舎の離島で実家のラーメン屋を手伝っていた空木 雫は、母親から「三年間青春してきなさい!」と本土の高校へ進学させられ、筑紫学園高等部に入学する。そこで出会ったのはラクロスという見たことも聞いたこともないスポーツだった。ラクロス部に入部した雫は仲間との交流も通じて、その非凡なラクロスの才能を開花させてゆく。
登場人物
以降、通称が設定されている人物は、その通称で表記する。
筑紫学園
九州地区の四強に数えられるチームで、特に1年前は歴代ベストチームと有名だった。作中の年は一転して、メンバー12人のうち半分が新人という若いチームとなっている。人数は12人と最低限しかいない。プロフィールは単行本各巻裏表紙のカバー下より。
高等部1年生
空木 雫(うつぎ しずく)
4月7日生/身長158センチメートル/体重46キログラム/右利き
通称「ソラ」。名前の由来は旧暦の卯月(4月)。本作の主人公で、1年B組。
「三年間青春してきなさい!」と母の独断でド田舎の離島から本土にやってきた。一人称は「ウチ」。
スポーツの経験は全くなく、当然ラクロスも初心者だが、瞬発力と反射神経、さらに実家のラーメン屋での仕事(岡持の中身をこぼさずに急な坂を全力疾走したり、ラーメンの替え玉をカウンターからテーブルの鉢の中に飛ばす高度な技術を持っている)で培われたラクロスのセンスは抜群で、みるみる才能を開花させてゆく。
度々実家に手紙を書いているが、その文面が口に出る癖がある。また、霞(かすみ)という妹がいる。
幼少期の家庭は父親(今は母親とは離婚している)が四六時中家庭内暴力をふるう中で育ったため、極度に怒りや憎しみの感情が苦手になり、人を怒らすことや争うことを恐れるようになってしまっている。
ポジションはアタックの2H(セカンドホーム)。小倉中央との練習試合ではアタックの3H(サードホーム)。
背番号は「18」。自分で決められないというソラに代わり、ハチが自分の好きな福岡ソフトバンクホークスの投手・新垣渚の背番号から決めた。
木皿儀 二奈(きさらぎ にな)
2月10日生/151センチメートル/42キログラム/右利き
通称「団長」。名前の由来は旧暦の如月(2月)。1年A組。
元気が有り余るボーイッシュな熱血少女で、一人称は「オイラ」。中等部時の体育祭の応援団長で好評を得たエピソードから、「団長」と呼ばれている。
中等部3年の夏に飛んできた野球部のボールから四極に助けられて以来、彼女を慕い続けている。ラクロスは中学生も高校のチームに参加して公式試合に出場できるが、彼女は知らなかったため、高等部進学を待ってラクロス部に入部した。
腰が直角で止まるほど身体が硬く、小柄だがパワーと運動量は豊富で、ボールへの執着心と恐れの無いプレースタイルからムードメーカーとしての期待も高い。
ポジションはアタックの3H(サードホーム)。小倉中央との練習試合ではミディのRAW(ライトアタックウィング)。
背番号は「2」。「名前の二から」というのもあるが、実際はそんな単純な理由ではなく「キャプテンの1にもっとも近いから」。
七瀬 文(ななせ ふみ)
7月14日生/161センチメートル/51キログラム/右利き
通称「ブン」。名前の由来は旧暦の文月(7月)。
ソラのクラスメイト。大人しくやや内気だがしっかりした性格で、同学年の天然コンビ(ソラと団長)のまとめ役。
普段は眼鏡をかけているが、部活中は安全を考えてコンタクトレンズを付け、アイガードを装着している。
スポーツは好きではあるが苦手で、以前からまわりの足を引っ張ってしまうことを気にしていたものの、努力家であるため、ラクロスの飲み込みは早い。
また、身体が非常に柔らかく、天性の美しいパスフォームを持っており、正確なパスの送り手の期待がかかる。
ポジションはミディのLDW(レフトディフェンスウィング)。小倉中央との練習試合ではミディのRDW(ライトディフェンスウィング)。また、四極の代理でC(センター)をやることもある。
背番号は名前の七を2倍にして「14」。本人曰く「半人前の身で一桁なんて恐れ多いから」。
長廻 來未(ながさこ くみ)
9月1日生/171センチメートル/51キログラム/左利き
通称「くーみん」。名前の由来は旧暦の長月(9月)。1年C組。
本を読みながら河川敷を歩いていたところ、かんな・やよいとぶつかってしまい、その縁で助っ人として女子ラクロス部に参加する。一人称は「自分」。
リトルリーグでずっと野球をやっていたがある理由で辞めてしまい、それ以来スポーツから遠ざかっていた。ポジションはピッチャーだったと思われる。
その経験から正確なシュートを放つことができ、また長身を活かしたポストプレーも得意。
ポジションはアタックの1H(ファーストホーム)。
背番号は「21」。ソラと同じく、ハチが自分の好きな福岡ソフトバンクホークスの投手・和田毅の背番号から決められた。
高等部2年生
八重垣 和葉(やえがき かずは)
8月1日生/162センチメートル/49キログラム/右利き
通称「ハチ」。名前の由来は旧暦の葉月(8月)。
気さくでサッパリとした性格。メンバーの通称は彼女がつけている。
地元の「きらめき商店街」にあるスポーツショップの娘で、筑紫学園と一括契約して数多くのスポーツ用具を卸しており、試供品サービスもしているため、ソラ達も(今後店に「色々」協力することを条件に)無料で用具を入手できることになった。
ハチ自身も商魂たくましい性格で、「裏稼業」もやって稼いでいるらしい。
地元スポーツバカで、ソラとくーみんの背番号を地元球団である福岡ソフトバンクホークスの投手の背番号から付けた。
ポジションは小倉中央との練習試合では2H(セカンドホーム)、交流戦以降はRDW(ライトディフェンスウィング)。
背番号は名前から「8」。1年の時は「80」だった。
水篠 六菜(みずしの ろくな)
悟桐 皐(ごとう さつき)
高等部3年生
四極 燈子(しはつ とうこ)
12月29日生/165センチメートル/49キログラム/右利き
名前の由来は旧暦の師走(12月)。彼女のみ分かりにくいが「とうこ」の「こ」を漢数字の二に見立て、とうこ=十二となる。
女子ラクロス部のキャプテンにして最速不動のエースで、「雷鳴の蒼姫」の異名を持つ。
チームでは群を抜いた技術の高さはもちろんのこと、容姿端麗、スタイルも抜群、成績優秀(校内模試学年順位が一ケタとのこと)。
さらに謙虚で決して驕ることもなく、思いやりもあって人当たりの良い優しい性格であるため、誰からも尊敬されている。
「明るく楽しく」をモットーにしており、1年生にも公式戦を体験して欲しいと思っている。
ポジションはミディのC(センター)。1、2年時はAT(アタック)だった。
背番号は「1」。2年時は「10」、1年時は「15」だった。
昨年の筑紫学園のラクロスチームが分裂・崩壊したのは彼女のせい、と何度か示唆されているが、これには彼女の壮絶な過去と、ラクロスで優れた実力を持つ妹・怜奈の存在が大きく関わっている。1学年先輩の桐野のおかげで一時期落ち着いていたが、昨年の公式戦で客席に怜奈を見かけたことで四極は我を忘れて強引なプレーを行った。結果、桐野は抱えていた故障が悪化し、当時の他の2年生は市崎を除いて全員退部した。
中等部3年生
山東 かんな(さんとう かんな)
山東 やよい(さんとう やよい)
10月3日生/149センチメートル/40キログラム/右利き
中等部3年1組。名前の由来は旧暦の弥生(3月)。
同じく団長の紹介で入部した、双子のもう1人。
かんなとは好きな物事がほぼ一致しているため、基本的にはかんなの選択に追従する形で同じことをするが、それを自分で選ぶ機会を持たせてくれた団長と志穂には強い信頼を寄せて懐いている。
人に懐く場合はこちらが先に懐き、かんなも続く。
耳の前の髪をかんなとは逆に右側だけ縛っており、アホ毛は1本。黒のオーバーニーソックス着用。
ポジションは小倉中央との練習試合ではミディのLDW(レフトディフェンスウィング)、交流戦以降はLAW(レフトアタックウィング)。
背番号は「32」。ミニクーパーの「ミニ」から。
筑紫学園OG
作中に名前が登場するのは島津、西郷、小松、桐野の4人。
その他部関係者
箱崎 詩乃(はこざき しの)
箱崎 悠乃(はこざき ゆうの)
土井 伸太(どい のぶた)
その他の筑紫学園高等部生徒
ジャーナリズム研究会
通称「ジャー研」。学内で「筑紫タイムス」を発行。ゴシップ誌に近い傾向があるが、部活動紹介記事はかなり掘り下げられた内容として生徒間で好評。
当初野球部を取材予定だったが、副会長江口の意向で女子ラクロス部への取材に変更された。
ジャーナリズム研究会とは別に新聞部が存在するが、彼らいわく新聞部は学校や生徒会の広報のような存在らしい。
猿渡 宗介(さるわたり そうすけ)
江口 浩太郎(えぐち こうたろう)
細美 聡(ほそみ さとし)
小倉中央高校女子ラクロス部
九州地区の四強の一角。他のチームと比べて際立った特徴は無いが、堅実なプレーを持ち味とする。 部員の姓は北九州市の地名に由来している。
3年生
大野城高校女子ラクロス部
近年実力をつけてきたチームで、守備力が高い。公式戦では目標としてきた「四強崩し」のために、大幅なコンバートを行って参戦する。部員は15人ほど。
「大野城」とは、唐・新羅の侵攻に備え、大宰府防衛の要として建てられた朝鮮式山城の名前である。
3年生(大野城高校)
田主丸 寛子(たぬしまる ひろこ)
羽犬塚 結(はいぬづか ゆい)
3年生3人で「赤き大野城壁(グレートウォール)」を称する。
2年生(大野城高校)
1年生(大野城高校)
瀬高 千夏(せたか ちなつ)
瀬高千夏と御井留美佳の2人でスポーツ系アイドルユニット「セタミィ」を組んでいる。
なお、作中では学年が不明なメンバーとして、天ヶ瀬(あまがせ、RAW、64番)、恵良(えら、45番、ただし交流戦当時のもの)、光岡(てるおか、RDW、35番)、野矢(のや、LDW、46番)、三芳(みよし、LAW、27番)、夜明(よあけ、3M、68番)らがいる。
天神高校女子ラクロス部
九州最強チーム。外部コーチの古賀(後述)の就任後、今日の地位を築いた。
古賀 勲(こが いさお)
天神高校女子ラクロス部の外部コーチ。筑紫学園大学男子ラクロス部OBで土井伸太の先輩にあたる。
私情をはさまず規律を重んじデーターや、フォーメーションに拘った勝利至上主義のシステム・ラクロスを標榜している。
今日同校女子ラクロス部が「至高の白」と称され、九州の女王の座に着いたのも彼の戦術の賜物である。
1人の突出した選手で勝ち抜くより、チーム全員がほぼ同じスキルやフィジカルで戦えるチームにすることに重点を置いているので、よく言えば選手層が質量ともに厚いので誰かが抜けても他の選手ですぐに代わりがきく。悪く言えば選手の個性や特徴を無視している、選手がラクロス自体を楽しめないと言うことである。
後輩の土井伸太のラクロス観を「甘い!」と本人にも言って憚らないほどに自分のラクロス観には自信を持っている。
1年生(天神高校)
2年生(天神高校)
学年不詳
百道高校女子ラクロス部
かつて長きに渡り頂点に君臨してきた古豪。フィジカルに優れた攻撃重視のチームである。メンバーは15人。
1年生(百道高校)
2年生(百道高校)
その他の登場人物
熊西 清十郎(くまにし せいじゅうろう)
九州地区高校女子ラクロス交流戦
西日本に広くスポーツショップを展開している「ウエストベアーコーポレーション」会長で、九州一の資産家・熊西清十郎主催のトーナメント方式の大会で開催は6回目を迎えた。ラクロスをもっとメジャーなスポーツにしたいという熊西清十郎の意向により、ラクロスを知らない人たちへのアピールも目的としているため、屋台などが多く立ち並び、懸賞つきの試合結果予想投票があるなど、かなりお祭り色が強い。
第6回大会参加校
(以下50音順・計8校)
大野城高校
小倉中央高校
新宮学園
筑紫学園
天神高校
鳥栖農業高校
百道(ももち)高校
行橋(ゆくはし)西高校
書誌情報
単行本
カバーをはずすと、表紙側に「裏バカ」と題したラクロスのルールなどの説明が、裏表紙側に各キャラの身長やポジションなどのプロフィールが掲載されている。単行本3巻帯には石川雅之による推薦のコメントが書かれている。
- 古日向いろは 『バガタウェイ』 マッグガーデン〈BLADE COMICS〉、全12巻
- 2009年3月10日発売 ISBN 978-4-86127-602-6
- 2009年9月10日発売 ISBN 978-4-86127-649-1
- 2010年2月10日発売 ISBN 978-4-86127-699-6
- 2010年8月10日発売 ISBN 978-4-86127-758-0
- 2011年2月10日発売 ISBN 978-4-86127-822-8
- 2011年9月10日発売 ISBN 978-4-86127-888-4
- 2012年2月10日発売 ISBN 978-4-86127-946-1
- 2012年9月10日発売 ISBN 978-4-8000-0041-5
- 2013年4月10日発売 ISBN 978-4-8000-0124-5
- 2014年2月10日発売 ISBN 978-4-8000-0258-7
- 2014年12月10日発売 ISBN 978-4-8000-0383-6
- 2015年10月10日発売 ISBN 978-4-8000-0503-8