バケルくん
以下はWikipediaより引用
要約
『バケルくん』は藤子不二雄(のちの藤子・F・不二雄)のSFギャグ漫画、及びそれを原作とするテレビドラマ。
概要
小学生・須方カワルが宇宙人から不思議な人形をもらい、その人形に乗り移って姿を変えることができるようになるという日常SF作品。「バケルくん」はその人形のうちの1つ。人形を手に入れて変身できるようになったカワルの日常生活を描く。
アニメ化はされておらず、コミックスも長く絶版になっていたため、藤子不二雄作品の中では知名度が低い。『小学四年生』に掲載された「ドラとバケルともうひとつ」の中の一作で、『ドラえもん』てんとう虫コミックス第9巻に収録された「ぼく、桃太郎のなんなのさ」(ドラえもんとの共演作品)が比較的知られている。 「ぼく、桃太郎のなんなのさ」は1981年に映画化されたが、この映画はバケルくんの登場しないドラえもん単体の作品として作られており、「バケルくん」に関する部分は設定変更されている。
てんとう虫コミックス(小学館)、藤子不二雄ランド(中央公論社)、ぴっかぴかコミックス(小学館)などから単行本が発行されたが、一部未収録作品があった。藤子・F・不二雄大全集(小学館)で刊行された『バケルくん』では、初めて全作品が収録された。
掲載誌
- 小学館の学年別学習雑誌
- 『小学二年生』1974年2月号 - 1975年3月号
- 『小学三年生』1974年4月号 - 1976年3月号
- 『小学四年生』1975年4月号 - 1976年3月号
- 『コロコロコミック』 1977年 - 1978年(再録)
- 『別冊コロコロコミック』(「新バケルくん」として) 1984年7月号 - 10月号
- 『小学二年生』1974年2月号 - 1975年3月号
- 『小学三年生』1974年4月号 - 1976年3月号
- 『小学四年生』1975年4月号 - 1976年3月号
コミックス
- 小学館 てんとう虫コミックス全2巻
- 2巻の後半は初版以降『ジャングル黒べえ』を収録していたが、後にバケルくん未収録作品へ差し替えられた(詳細は当該項目を参照)。それ以降はカバーの作者名義が「藤子・F・不二雄」に変更されているのが見分けるポイントである。これによって2巻の「ジャングル黒べえ」収録版は数千円以上の価格が付けられることが多く、また「藤子・F・不二雄」版も発行部数が少ないため入手が非常に難しい。
- 中央公論社 藤子不二雄ランド全3巻(新バケルくんも収録)
- 小学館 ぴっかぴかコミックス全5巻
- 小学館 藤子・F・不二雄大全集全1巻(全作品収録、解説はえびはら武司)
- 2巻の後半は初版以降『ジャングル黒べえ』を収録していたが、後にバケルくん未収録作品へ差し替えられた(詳細は当該項目を参照)。それ以降はカバーの作者名義が「藤子・F・不二雄」に変更されているのが見分けるポイントである。これによって2巻の「ジャングル黒べえ」収録版は数千円以上の価格が付けられることが多く、また「藤子・F・不二雄」版も発行部数が少ないため入手が非常に難しい。
あらすじ
ある日、友達と飛行機のラジコンで遊んでいたさえない小学生・カワルは通称「おばけやしき」と呼ばれる薄気味悪い屋敷にラジコンを飛び込ませてしまう。責任を取らされて一人でラジコンを探しに行ったカワルはその屋敷で人形と人間が次々に入れ替わる家族を目撃する。カワルが近くにあった犬の人形を手に取ったところ、自分がその犬に乗り移り自分の体が人形になってしまう。実はこの屋敷にいたのは体を持たない魂だけの宇宙人で、研究のために地球に来ており地球人型の人形に乗り移っていたのだ。宇宙人の目的は研究のみであり、すでに目的を果たしたので自分の星に帰る直前であった。宇宙人はおどかしてしまったおわびとして自分の持つ様々な人形コレクションを屋敷ごとカワルに譲り、UFO型人形に乗り移って帰っていった。以後カワルはバケルくんはじめ様々な姿に変身できるようになる。
人形
人形は片手の中に収まるような大きさで、鼻がスイッチになっており、鼻を押すことでカワルに限らず誰でも人形に乗り移ることができる(元の人間は人形になる)。バケルの家族の他にも様々な人や動物の人形も無数に存在し、変身している間はその人形の能力を発揮できる(バケルに変身して運動神経の良さを発揮したり、外国人の人形を使って外国人と会話したり、犬の人形で鋭い嗅覚を発揮したりした)。また、同時に複数の人形の鼻を押すことで複数の人形を同時に動かすことも可能。1人で同時に複数の人形に乗り移った場合、カワルは当初は全ての人形に同じ動きをさせることしかできなかったが、後の猛特訓により、同時変身している複数の人形がそれぞれ別の動きをしたり別のセリフを話すことも可能となった。
主なキャラクター
須方カワル (すがた かわる)
人形をくれた宇宙人
バケ田バケ左衛門 (ばけた ばけざえもん)
バケ田オボロ
バケ田トロン
ユミ子
ゴン太
ドラマ版
『藤子不二雄のバケルくん』(ビデオリリース時『藤子不二雄名作シリーズ4 バケルくん』)。1987年5月4日、フジテレビ系列の月曜ドラマランド枠内でドラマ化された。
しかし、原作でカワルに当たる主人公を女性である畠田理恵が演じたために性別が変更、それによって名前がかわりとなり、他にもバケルに超能力が使える、須方家が祖父母と同居している、などと様々なオリジナル設定が付け加えられている。
アイキャッチでバケルとトロン(犬)のアニメーションが流され、そのパートが本作唯一のアニメ化となっている。
スタッフ
- 演出:大黒章弘・鈴木雅之
- 脚本:奥津啓治
- 企画:久保田榮一、大黒章弘
- プロデューサー:石川泰平、塩沢浩二、菅野てつ勇
- 演出補:木下高男
- 制作補:船津浩一
- 制作進行:石井勝浩
- 技術協力:バスク
- アニメーション制作:スタジオぎゃろっぷ
- 制作:フジテレビ、共同テレビ、スタッフ21
キャスト
- 須方かわり/バケ田バケル(二役):畠田理恵
- バケ田バケ左衛門:荒井注
- バケ田星子:松金よね子
- バケ田ユメ代:鳥越マリ
- 須方こう平:野々村真
- 須方良一:東八郎
- 須方タマ子:谷啓
- 沢河岸先生:高田純次
- 八代新助:小宮孝泰
- 八代フミ子:白石まるみ
- 泥棒・黒川:ベンガル
- 泥棒・白山:綾田俊樹
- 山下みどり:大塚真美
- 杉下刑事:成田勝
- 姿麗子:宮園純子
- 警察官・今村:石井洋祐
- 小形クニ夫:小田進也(パワーズ)
- 大木井ゴン太:須間一也(パワーズ)
- 沢河岸京子:中村幸子
- 轟裕子:松尾久美子
- 山野洋子:はるな友香
- 黒い影:藤井敏夫
- エキストラ:劇団ひまわり、劇団いろは、コスミック
- アクション:橋本春彦
- 振り付:池田和也
主題歌
- エンディングテーマ:畠田理恵「ソノ気にさせて」(作詞:文園千津子、作曲:鈴木慶一、編曲:かしぶち哲郎)
- 挿入歌:畠田理恵「ココだけの話〜オフレコ〜」