パレドゥレーヌ
ジャンル:シミュレーションゲーム,
主人公の属性:王女,
ゲーム
発売元:インターチャネル,
発売日:2006年11月10日2007年10月18日2020年6月18日,
小説:パレドゥレーヌ〜薔薇の守護〜
著者:妹尾ゆふ子,
出版社:コナミデジタルエンタテインメント,
発売日:2006年12月22日,
巻数:全1巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『パレドゥレーヌ』(Palais de Reine)は、工画堂スタジオが開発・発売したシミュレーションゲームであり、同社にとって初めてとなる女性向け作品である。
本作は乙女ゲームというよりも女性向けの戦略シミュレーションゲームに分類されており、主人公である王女フィーリアが、1人の淑女として、様々なキャラクターとの交流や政治的手腕によって、とある一国の荒廃しつつある時代を生き抜く内容である。
リリース
本作は、2006年11月10日に工画堂スタジオからWindows用ソフトとして発売された。 2007年10月18日に、新たな要素が追加された移植版として、インターチャネル(後にガンホー・ワークスに事業譲渡)からPS2用に『パレドゥレーヌ -Palais de Reine-』が発売された。また、番外編の「パレドゥロワイヤル」、ファンディスク「パレドゥカルナヴァル」がPC版のみ発売されている。
2020年6月18日には、リマスター版がDEGICAによってSteamで配信されたほか、2020年11月16日には中国語版(簡体字・繁体字)が追加された。
内容
本作は戦略ゲームの面が強く、乙女ゲームというよりも女性向けの戦略シミュレーションゲームに分類されており、主人公である王女フィーリアが、1人の淑女として、様々なキャラクターとの交流や政治的手腕によって、とある一国の荒廃しつつある時代を生き抜く内容である。期間は「王の試練」に挑む1年間(48ターン)で、より多くの味方を得た方が王座を勝ち取るシステムである。難易度は2段階に分かれており、ゲーム序盤で設定できる。
1ターン内に選択できる行動としては、「自由行動」、「騎士配置」、「騎士移動」、「騎士運用」、「報告」の4種類がある。また、4ターンに1度発生する行動としては「税率変更」と「予算投資」がある。
「自由行動」は、執政官・ヴィンフリートに政務を委任したり、服や小物を閲覧することができ、「政務」ボタンを押すことで次の行動に移る。月初めのターンであれば「税率変更」が発生する一方、そうでない場合は「騎士配置」に移行する。「税率変更」と同様に同じく月に一度発生する「予算投資」では、「栄華」「社会」「経済」「協会」「情報」の5分野の事業に投資を行い、収益を強化する。うち、「栄華」は自分の領土の華やかさの度合いであり、高いほど王家の私的財産が増える。また、「協会」は本作における宗教組織であり、時計や水道などのインフラ管理を担う存在である。また、「情報」が低いと、他のパラメータがみられなくなってしまう。
「騎士移動」では、騎士が現在いるエリアの隣のエリアまで移動が可能であり、敵地や中立エリアは通れない。ここで、騎士のいる場所を確定した後、騎士の行動を決める「騎士運用」フェイズに移行する。このターンでは領主も行動できる。
騎士には「名誉」「体力」「武力」「知力」という4つのパラメータがある。また、任務の遂行によって「体力」を消費するため、それが尽きると過労で倒れてしまう。「報告」では、騎士の行動や情勢の変化によるイベントの発生結果がプレイヤーに伝えられる。
キャラクターとのEDも用意されており、攻略対象は美青年はもちろん、年配者、年下、女性、果ては人外までと多岐にわたる。
「パレドゥロワイアル」には、王位をめぐる領主の争いを描いた本編のほか、7本の短編シナリオ、およびリズムゲームが収録されている。また、「パレドゥカルナヴァル」には本編に加え工画堂スタジオの商品『エンジェルアソート4』と『エンジェルアソート5』に収録された短編、さらには新規の短編が収録されている。
ストーリー
ターブルロンド王国は、騎士王と呼ばれる君主と八聖騎士によってつくられ、騎士王が没した後も、その子孫である王家が騎士たちの承認を得て代を重ね、永く栄華と伝統に守られていた。政治情勢の不安や凶作により民の心が荒れ始めた中、王位継承者の王子の失踪や国王の崩御が重なり、残された王女である主人公・フィーリアが王位を継ぐことになった。だが、それを快く思わない宰相らが王の承認を拒否し、王女を妻にして自らが国王となることを宣言した。その場は周囲の働きで収まったものの、王の承認は1年後に持ち越された。そこで承認を得られなければ、主人公の王位は奪われ、宰相の妻とならなければならない。主人公は、お付きの侍女・エクレールと乳兄弟の執政官・ヴィンフリートと共に「王の試練」に立ち向かう。
ストーリー(パレドゥロワイヤル)
ユーザー公募
大人の階段
夜空を駆けた夜
永劫の孤独
Kogado Presents
人狼の帰る森
伝説への船出
領主の祭日
二百周年を迎えた悪霊
ストーリー(パレドゥカルナヴァル)
本編
オムニバスストーリー
登場人物
王女と側近
7人の騎士
アストラッド
ディトリッシュ
ヴァルター
エヴァンジル
エリオット
イリヤ
ヴァン
有力候補者
領主
その他の騎士
開発
キャスティング
友永朱音はインタビューの中で、自分が演じるフィーリアの侍女・エクレール役の第一印象が「明るく活発そうな女の子」であり、演じた際は期待を裏切らない面白いキャラクターだったと話す一方、フィーリアへの愛情の度合いに驚いたとも話している。友永は執政官としてフィーリアを補佐するヴィンフリートとの掛け合いが楽しかったと話す一方、そのヴィンフリートを演じた鈴木達央は、気になるキャラクターとしてエクレールを挙げており、その理由としてヴィンフリートからしてすごく癪に障るキャラクターであると説明している。なお、鈴木自身は自分が演じる役に対して堅そうなしゃべり方をするという第一印象を抱き、演じてみて実際その通りだったと振り返っている。鈴木は発売記念イベントで自分とは正反対な性格なので、なぜ自分が起用されたのか疑問に思うこともあったと振り返っている。一方、鈴木はアフレコインタビューの中で、ヴィンフリートの設定年齢が自分の年齢と近く、演じやすかったとしつつも、世界観を構築する立場であるがゆえにセリフが多く、セリフとセリフの間に場所を移動していると思われるものもあり、行間を埋める作業をしてきたと説明している。そうすることで、言い方が変わったりニュアンスが異なるセリフも出てくるため、なるべく頭の中で切り替えるようにしたという。仮面の司教ウィーギンティを演じた内野一も、テキスト以外のところで想像が膨らむ物語だったと話している。
アストラッド役の岡本寛志はインタビューの中で、中世ファンタジー風の世界を舞台に、姫を守る岸を演じることが楽しく、自身が担当した主題歌も気に入っていると話している。岡本も、アストラッドの「素直で無邪気で元気な奴」という第一印象は収録後も変わらなかったとしつつも、天然ぶりが洗練されていったとも話している。一方、岡本はキャラクターのイラストを見た際、大柄な体格から大人だと思ったことも明かしている。
このほかにも複数の出演者、第一印象と演技時の印象にあまり変わりがなかったと話している。
一方、ヴァルターを演じた羽多野渉は武骨で勇猛そうな見た目に反して、繊細だったり情に厚かったりと発見が多かったと振り返っている。また、フィーリアの即位を阻んだ宰相・ディクトールを演じた古賀寛之も、典型的な憎まれ役かと思いきや、たまに等身大の人間らしさを感じさせるところを見せるので、とても愛着がわいたと振り返っている。
評価
ライターのGuevaristaは、「4Gamer.net」に寄せた開発中バージョンの記事の中で、本作について、王女たちが各地に騎士を送って評判を上げる工作をしたり、相手が思い通りにならなければ配下の騎士との一騎打ちに持ち込ませたり暗殺することが許されるということで、ドロドロした陰謀劇のようだが、女性向けのゲームらしく、ロマンチックな要素も含まれており、ちまちました操作ながらも、基本的な発想は華麗な宮廷劇であると述べている。
関連書籍
- パレドゥレーヌ 公式ガイドブック エンターブレイン発行 2007年5月11日 ISBN 9784757733022
- パレドゥレーヌ 〜薔薇の守護〜 コナミデジタルエンタテインメント発行(妹尾ゆふ子・著)2006年12月22日 ISBN 9784861558337