ファオランの冒険
主人公の属性:オオカミ,
以下はWikipediaより引用
要約
『ファオランの冒険』(ファオランのぼうけん、Wolves of the Beyond)は、アメリカ合衆国の作家キャスリン・ラスキー (Kathryn Lasky) による、オオカミを主題にしたファンタジー小説。フクロウ世界を舞台にした『ガフールの勇者たち』のスピンオフ作品で、全6巻。
概要
2011年~2014年、Scholastic Press社より発行。日本語訳はメディアファクトリーから発行。訳者は中村佐千江、挿絵は有田満弘。
前足に障害を持って生まれたために部族の掟によって捨てられ、ハイイログマに育てられたオオカミの子・ファオランの過酷な運命を描く物語。
シリーズ一覧
- 第1巻 王となるべき子の誕生 ISBN 978-4840146296
1: Lone Wolf ISBN 978-0545093118
- 第2巻 運命の「聖ウルフ」選抜競技会 ISBN 978-4840149525
2: Shadow Wolf ISBN 978-0545093132
- 第3巻 クマ対オオカミ 戦いの火蓋 ISBN 978-4040666518
3: Watch Wolf ISBN 978-0545093156
- 第4巻 仮面をかぶった預言者 ISBN 978-4040662039
4: Frost Wolf ISBN 978-0545093170
- 第5巻 旅する仲間たち ISBN 978-4040662039
5: Spirit Wolf ISBN 978-0545279611
- 最終巻 〈果てなき青み〉へ! ISBN 978-4040673431
6: Star Wolf ISBN 978-0545279628
あらすじ
「炎の石を賭けた大戦」が終結し、フクロウの世界に平和が戻った後。
最果ての地で生まれたオオカミの子・ファオランは、片方の前足の指先が広がっていたために部族の血統を汚す「呪われた子」とみなされ、掟によって川に捨てられてしまうが、ハイイログマのサンダーハートに拾われ、九死に一生を得る。
ファオランは、育ての母であるサンダーハートやオオメンフクロウのグウィネス、骨ウルフのエドメなど、さまざまな生き物たちとの出会いと別れを繰り返しながら、たくましく成長していく。
登場キャラクター
マクダンカン一家(MacDuncan clan)
最果ての地をなわばりとする部族の一つ。かつてはマクダンカン一家の出身者しか「聖ウルフ」になれなかった。
マクヒース一家(MacHeath clan)
最果ての地をなわばりとする部族の一つ。立場の弱い者を虐待したり、一族から「聖ウルフ」を出すために幼い子オオカミにわざと障害を負わせる噂があるなど、その評判はすこぶる悪い。クマの王・グリッズのひ孫トビーを誘拐し、クマとオオカミの間に戦争を起こしかけたことで、彼方の地へと追放された。
関連用語
- 呪われた子(malcadh)
障害を持って生まれてきた子オオカミは部族の血統を汚す呪われた子とみなされ、子取りによって捨てられる。ほとんどは餓死するか他の生き物の餌食となるが、奇跡的に生き延びて群れに戻ってきた呪われた子は「骨ウルフ」として迎え入れられる。呪われた子の両親はつがいを解消して群れから永久に追放され、一緒に生まれた兄弟姉妹は群れに戻されて他のオオカミに育てられる。
- 子取り(obea)
呪われた子を捨てる役目を持った者で、子を産めないメスオオカミが務める。どの部族にも必ず1頭は子取りがいる。
- 骨ウルフ(gnaw wolf)
奇跡的に生き延びて群れに戻ってきた呪われた子。骨に彫刻を施して部族の記録を記す役目を持っている。最下級の地位ではあるが、聖なる火山を守る「聖ウルフ」の候補者として扱われる。
- 合意のまなざし
生き物をしとめたオオカミが瀕死の獲物と交わす儀式。命を奪う者が相手の命を価値あるものと認め、敬意と感謝を示す。
- 天の洞
オオカミが死後に向かうとされる天上の世界(天国)。クマやフクロウにも同様の場所があり、それぞれ「アースラーナ」、「グローモーラ」と呼ばれる。
- フール(hoole)
古いオオカミの言葉で「フクロウ」を意味する。遥か昔の氷の時代、放浪するオオカミたちを最果ての地へ導いたとされる原初のフクロウの魂の名でもある。
- ウルスカダムス(Urskadamus)
古いクマの罵り言葉。「イカれたクマに呪われろ」という意味。
- マクナマラ一家(MacNamara clan)
最果ての地をなわばりとする部族の一つ。他の部族とは違い、壮年のメスオオカミが首領を務めている。
- オオカミ大典
オオカミたちの生活の大部分をつかさどる厳格な掟。狩りの方法や群れの中での序列など、さまざまな規則や罰則が細かく定められている。特にオオカミによる呪われた子殺しは、最も重大な罪とされている。
- 聖ウルフ
フールの燃える石がある聖なる火山(モーガン火山、ストームファスト火山、ダンモア火山、フラトガー火山、キール火山)を守っているオオカミたち。
- 彼方の地
掟を破ったオオカミや、悪事を働いたオオカミが送られる地。協調性を忘れた荒くれ者たちの無法地帯となっている。