ファミコンロッキー
漫画
作者:あさいもとゆき,
出版社:小学館,
掲載誌:月刊コロコロコミック,別冊コロコロコミック,小学五年生,
レーベル:てんとう虫コミックス,
発表期間:1985年,1987年,
巻数:朝日ソノラマ,
以下はWikipediaより引用
要約
『ファミコンロッキー』は、あさいもとゆきによる日本の漫画作品。小学館発行の漫画雑誌『月刊コロコロコミック』で1985年3月号から1987年9月号まで連載され、また、同じく小学館発行の『小学五年生』においても1985年10月号から1987年まで連載された。
概要
主人公の轟勇気が独自に編み出したゲーム拳の数々を駆使して、強豪ゲームプレイヤーたちとファミコン勝負を繰り広げるという内容の作品。町内会レベルの大会から世界的陰謀を企む秘密結社との勝負に至るまで、様々な勝負が繰り広げられる。
『小学五年生』連載版においても、同じく轟勇気がファミコンで幾多の相手と対戦するという内容で描かれていたが、対戦相手は『コロコロコミック』連載版とは違う人物であり、また、勝負に用いるゲームも『コロコロコミック』版とは異なっていた。『スーパーマリオブラザーズ』など一部のゲームが重複して登場することもあったが、物語の内容は別物になっている。『別冊コロコロコミック』では同誌で同じく連載中だった大林かおるの『ラジコンボーイ』との合作も行われ、当時の二大ホビーであるファミコン・ラジコンの人気の高さを証明していた。このエピソードはてんとう虫コミックス『ヒーロースペシャル』に収録されている。
あさいが担当に聞いた所によると、この連載は当初すがやみつるの所に来た話だったが多忙のため断り、すがやのアシスタントだったあさいの元に来た話だという。
単行本はてんとう虫コミックス版で全8巻、2001年に朝日ソノラマから全2巻で刊行。後者はほとんど前者を復刻しただけの内容であったため、過去の単行本未収録分もそのままであったが、2009年にコミックパークのコロコロコミックアーカイブズから、未収録回を追加した全9巻が復刊された。未収録回は第9巻にまとめられており、その中には『小学五年生』連載版の一部も収録されている。なお朝日ソノラマ版については、2016年現在マンガ図書館Zにてウェブ上で無償公開されている(外部リンク節参照)。
1986年に公開されたアニメ映画『RUNNING BOY スター・ソルジャーの秘密』(同時上映は『GAME KING 高橋名人VS毛利名人 激突!大決戦』)の中で劇中劇としてアニメ化されている。
連載終了後、翌1988年より『小学五年生』で続編作品『ゲームボーイロッキー』の連載が開始。こちらは対決ものではなく、実際のゲーム内で使える攻略テクニックを紹介するという作品であった。また、ブレイン・ストーム『コードフリークAR』においても続編作品『アクションロッキー』が執筆されている。
その他の関連作品として、当作品の連載終了後に『コロコロコミック』誌上で連載された『スケボーロッキー』がある。ただし、主題がゲームではないため純粋な続編ではなく、轟勇気の従兄弟である轟飛之介を主人公に設定の一部を引き継いだ外伝的作品となっている。
2014年には轟勇気の息子・勇をメインにした『大人のファミコンロッキー』を発表。
2017年には『コロコロアニキ』で、多人数参加型オンラインゲーム『World of Tanks』を題材とした『ファミコンロッキー 挑戦! WOTの巻』が掲載される。
2020年3月、渚の妖精ぎばさちゃんとのコラボとして「ゼビウス魔の二千機攻撃」がAndroidアプリとしてリリース。カタログIPオープン化プロジェクトを利用してゼビウスのキャラクターを使用している。ファミコンロッキー第2話の「ゼビウス 魔の二千機攻撃」を再現したゲーム。
エピソード
架空の裏技
また、ファミコン名人である毛利名人も、隠れキャラクターの登場がゲームの奥行きと見なされる当時の風潮を認めつつも、本作で登場する隠れキャラクターが架空のものであることに対しては苦笑していたという。こうした展開による影響として、連載当時に毛利名人がイベントで『スターフォース』のデモを行なったときには拍手も少なく、その理由として小学校低学年の子供たちから「(後述する本作で)ゲーム内に登場する(架空の現象である)999万点ボーナスが見られなかった」ことなどの感想が寄せられていたという。また後にはアミューズメントマシンショー出場者ですら、「『スパルタンX』でヒロインが真のラスボスとして登場する」と毛利に語ったことがあるという。
『コロコロ創刊伝説』では、このような漫画を自由に描くことは現在ではどのメーカーからもまず許されない、何故どのメーカーからも許されていたのかは今となってはわからないとしながらも、当時の子供たちが「自分の遊んでいるゲームにはもっと秘密がある」と信じて夢中になったのは間違いないと評している。
お色気シーン
連載の経緯
当時は難易度の高いゲームが多く、本作は大抵「最終面で決着をつける」というストーリーだったため、あさいは連載の合間にゲームを進める地獄のような生活を送っていた。しかし登場したゲームの半分くらいは最終面まで進めなかったため妄想で描いていたことをあさい自身が明かしている。
登場人物
主人公とレギュラー登場人物
轟 勇気(とどろき ゆうき)
拳法道場の息子で、小学5年生。ニックネームは名字のトドロキから、「ファミコンロッキー」ないしは「ロッキー」。主に拳法で鍛えた反射神経を使うアクションゲームやシューティングゲームを得意とする。一方、パズルゲームやアドベンチャーゲームなどの頭を使うゲームは苦手でピンチに陥った事もある他、単行本の描き下ろし番外編では『麻雀』で舞子に手も足も出ず惨敗した。当初はファミコンの存在自体をよく知らない拳法少年だったが、小輪拳という拳法をアレンジしてゲームに応用した技「ゲーム拳」を多数編み出し、様々なファミコン大会でタイトルを取った。しかし、自身はファミコンを所有していないので、主にかおるの家で練習をしていた。基本的にどのゲームも初プレイでは下手だが飲み込みが早く、猛練習と研究の末に急激な上達を果たしている。口癖は「冗談じゃねえ!」で、どんなに過酷な状況に追い込まれてもその言葉通り決して諦めない不屈のファミ魂(こん)を持つが、それ故に自分の身を顧みない事もしばしばで、幾度となく命を危険に晒している。日常生活ではランドセルや手提げかばんなどを持たずに通学しており、教科書類は全てブックバンドで縛って持ち運んでいる。最後は国際ファミコン協会の日本代表に選出され、アメリカに旅立って行った。
芸夢 遊一郎(げいむ ゆういちろう)
立花 かおる(たちばな かおる)
ゲスト・ライバルキャラ
ブラックマスク
三島和彦(みしま かずひこ)
小林地獄団(しょうりんじごくだん)
花のセーラーギャルズ(はなのセーラーギャルズ)
サイボーグ
五代響子(ごだい きょうこ)
兵頭俊彦(ひょうどう としひこ)
剣一刀(つるぎ いっとう)
黒岩(くろいわ)
拳作(けんさく)
東野英一(ひがしの えいいち)
矢沢とおる(やざわ とおる)
立花権蔵(たちばな ごんぞう)
火見子(ひみこ)
巨大コントローラと大型ゲーム画面
本作を代表するアイテム。遊一郎が作らせた物だが作中では大小様々な大会から屋内外、野試合に至るまで各所に登場する。
ゲーム画面用モニターは映画のスクリーンのように巨大で、その迫力と音響は通常のテレビとは格違い。コントローラは机サイズの固定式で各ボタンも手のひら大の大きさをしており、立った状態で操作する。カセット差込口や通常の2P用コントローラが付属したり、十字キーがジョイスティックに変更されている場合もある。
ゲーム拳
轟勇気が自家に伝わる拳法を元に編み出した技。五十連打や阿修羅乱れ打ちのように猛特訓の末に編み出したものがある一方で、陽明激針打ちや千丈落下超速打ちのようにゲーム中に即興的に編み出したものも少なくない。
主なゲーム拳は以下の通り。
五十連打(ごじゅうれんだ)
阿修羅乱れ打ち(あしゅらみだれうち)
陽明激針打ち(ようめいげきしんうち)
十字キー四方乱れ打ち(じゅうじキーしほうみだれうち)
超速衝撃連打(スーパーインパルスアタック)
真空波動撃ち(しんくうはどううち)
作中で取り上げられたゲーム作品
- F1レース(任天堂)
- ゼビウス(ナムコ)
- ギャラクシアン(ナムコ)
- エキサイトバイク(任天堂)
- バンゲリングベイ(ハドソン)
- スターフォース(ハドソン)
- ハイパーオリンピック(コナミ)
- イーアルカンフー(コナミ)
- エレベーターアクション(タイトー)
- 忍者くん(ジャレコ)
- ロードファイター(コナミ)
- フロントライン(タイトー)
- ジッピーレース(アイレム)
- スパルタンX(アイレム・任天堂)
- プーヤン(ハドソン)
- シティコネクション(ジャレコ)
- スーパーマリオブラザーズ(任天堂)
- ドルアーガの塔(ナムコ)
- チャレンジャー(ハドソン)
- マッハライダー(任天堂)
- バイナリィランド(ハドソン)
- ツインビー(コナミ)
- 忍者ハットリくん(ハドソン)
- ボンバーマン(ハドソン)
- アーガス(ジャレコ)
- スターソルジャー(ハドソン)
- 麻雀(任天堂)
- がんばれゴエモン!からくり道中(コナミ)
- じゃじゃ丸の大冒険(ジャレコ)
- ワルキューレの冒険 時の鍵伝説(ナムコ)
- 高橋名人の冒険島(ハドソン)
- スーパーゼビウス ガンプの謎(ナムコ)
- 悪魔城ドラキュラ(コナミ)
- 迷宮組曲 ミロンの大冒険(ハドソン)
- もえろツインビー シナモン博士を救え!(コナミ)
- ドラえもん(ハドソン)
- アルカノイド(タイトー)
- プロ野球ファミリースタジアム(ナムコ)
- スーパースターフォース 時空暦の秘密(テクモ)
- ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲(バンダイ)
- 新人類(リコーエレメックス)
- グーニーズ2 フラッテリー最後の挑戦(コナミ)
- 魔界島 七つの島大冒険(カプコン)
- ヘクター'87(ハドソン)
- たけしの挑戦状(タイトー)
- スーパーマリオブラザーズ2(任天堂)
架空の裏技・アイテム・現象など
ストーリーの流れとして、勇気がピンチに陥りながらも、ゲームに隠された高難度な裏技や現象を見つけて必殺技を使い大逆転勝利するという流れが多く、実際のゲームでは再現不可能な裏技などが多数登場した(カッコ内は使用されたファミコンゲームの名前)。ただし、『チャレンジャー』1面のドン・ワルドラドに12発撃ち込むと最終面にワープできるという、真偽が怪しく見えながら実際に可能なものも含まれている。
オーバーマッハ(F1レース)
ジムダ秘孔打ち(スターフォース)
暗黒地帯の黄金(スターフォース)
幻の閃光・魔の二千機攻撃(ゼビウス)
ブラスター・ザッパー・バリア(ゼビウス)
Xの謎(スパルタンX)
魔の海域の最終兵器(バンゲリングベイ)
光るスーパーチャレンジャー(チャレンジャー)
スリップストリーム(マッハライダー)
青ベル連続取得による超スピードアップ(ツインビー)
スプレーに包まれるグリン(バイナリィランド)
巨大ハットリくん(忍者ハットリくん)
3つ目のデライラ(スターソルジャー)
地下通路でワープ(がんばれゴエモン)
宝を横取りする老人を倒す(たけしの挑戦状)