フィッシュストーリー
以下はWikipediaより引用
要約
『フィッシュストーリー』は、伊坂幸太郎の短編小説集および、その表題作。本項では主にこの表題作および、それを原作とする同名の日本映画・戯曲について記述する。
短編集
収録作
書誌情報
小説
『フィッシュストーリー』は、伊坂幸太郎の同名の短編小説集『フィッシュストーリー』収録の短編小説。初出は『小説新潮』2005年10月号。
あらすじ(小説)
二十年前
現在
三十数年前
十年後
映画
『フィッシュストーリー』は、2009年3月20日に公開された日本映画。監督:中村義洋。配給:ショウゲート。伊坂原作の映画『アヒルと鴨のコインロッカー』と同じ制作スタッフによって手がけられた。シンガーソングライターの斉藤和義が作中に登場するロックバンドの楽曲プロデュースおよびエンディングテーマを担当した。
オリジナル・サウンドトラックとして、劇中に登場するロックバンドを演じた出演者の演奏・歌唱によるCDアルバム「FISH STORY」が「逆鱗×斉藤和義」名義でリリースされた(後述)。
あらすじ(映画)
※本作は細かい時系列シャッフルが用いられるが、説明の煩を避けるため時代設定別に降順で記述する。
2012年
人けのなくなった商店街で、中古レコード店だけが営業を続けていた。店をおとずれた末期癌患者の谷口が絶望的な言葉を吐くのをよそに、店主は別の常連客に「日本の早すぎたパンクバンド」と評される「逆鱗」が1975年に録音したアルバム「FISH STORY」と、そのタイトル曲を紹介する。レコードは大変な稀少盤で、店主の個人的な思い入れも強いものであったが、人類滅亡が危惧される中、売り惜しむ必要はないと店主は判断したのだった。
空から爆発音が聞こえ、飛び出した店主たちは隕石が粉々に飛び散っていくのを目撃する。その後のテレビニュースでは、日本人女性宇宙飛行士の活躍が称えられる。その女性は宇宙飛行未経験の若き数学者で、高度な計算によって適切なミサイルの軌道を割り出し、成功率0に近い作戦を成功に導いたのだった。
2009年
1999年
1982年~「正義の味方ができるまで」
レストランで落ち合った女子大生・晴子は予知ができると自称し、雅史に「やるじゃない」と謎めいた声をかける。健太郎は嫌がる晴子を無理やりモーテルに連れ込むが、雅史はそれをとがめることができなかった。自身にいら立つ雅史は帰路、大音量で「FISH STORY」をかけるが、無音部分に差し掛かったところで女性の叫び声を聞く。叫び声は自動車の外からで、道端で若い女性が中年の男に襲われているところだった。雅史は勇気を振り絞り、男を追い払う。
雅史はその時救った女性と結婚し、男児をもうける。雅史は息子に勇気の大切さを説き、「正義の味方」とすべく厳しい武術の稽古を仕込み始める。「正義の味方」は幼くして複数の大人に勝つほどの腕前となる。
1973年~1975年
岡崎は新曲制作を手助けすべく、「逆鱗」のソングライター・繁樹に、自身の愛読書『フィッシュストーリー』を手渡す。『フィッシュストーリー』は岡崎の叔母が勤務していた出版社が手掛けた海外小説であったが、偽翻訳家によるでたらめな訳文のまま印刷されて全品回収されたため一般流通せず、叔母がこっそり保管していた1冊だけが現存していたのだった。
『フィッシュストーリー』の内容を気に入った繁樹は、書き出し「僕の孤独が魚だとしたら」を引用して歌詞を書き、新曲「FISH STORY」を完成させる。マスターテープの納品期限が迫り、バンドは一発録り・1テイクのみが許された。間奏中、ヴォーカリストの五郎が「岡崎さん、この曲、誰かに届くのかな」などとつぶやいたため、その部分だけ無音にする演出が決まる。
「逆鱗」行きつけの居酒屋に、岡崎が息子を連れてやって来る。「逆鱗」と岡崎は「FISH STORY」=ほら話になぞらえ、「何十年後かに曲を聞いた男女が恋に落ち、その子供が世界を救うといいな」と笑い合う。岡崎の息子は成長後、中古レコード店を開業する。
1953年
キャスト(映画)
- 繁樹(1975年:「逆鱗」のリーダー兼ベース):伊藤淳史
- 五郎(1975年:「逆鱗」のヴォーカル):高良健吾
- 麻美(2009年:シージャックに巻き込まれた女子高生 / 2012年:宇宙飛行士):多部未華子
- 雅史(1982年:気弱な大学生 / 199X年:「正義の味方」の父):濱田岳
- 正義の味方(2009年:フェリーのコック):森山未來
- 正義の味方(199X年):岩井進士郎(子役)
- 岡崎の息子(2012年:レコード屋店長) / 岡崎(1975年:レコード会社マネージャー):大森南朋(二役)
- 岡崎の息子(1975年):原正幸(子役)
- 出版社の社長(1953年):中村有志
- 岡崎の叔母(1953年:出版社社員):浅野麻衣子
- ハーフじゃなかった男(1953年:偽翻訳家):岡田眞善
- 鉄矢(1975年:「逆鱗」のドラム):渋川清彦
- 亮二(1975年:「逆鱗」のギター):大川内利充(DRIVE FAR)
- 波子(1975年:繁樹の彼女):江口のりこ
- キャバレーのマネージャー(1975年):山下敦弘
- 谷(1975年:レコードプロデューサー):眞島秀和
- 健太郎(1982年:雅史の友人 / 1999年:新興宗教信徒):山中崇
- 悟(1982年:雅史の友人 / 1999年:新興宗教信徒):波岡一喜
- 晴子(1982年:予知をする女子大生):高橋真唯
- 由紀(1982年:晴子の友人):加藤侑紀
- 綾(1982年:晴子の友人):井上佳子
- 強姦魔(1982年):滝藤賢一
- 運命の女性(1982年:のちの雅史の妻):大谷英子
- 谷口(1999年:新興宗教教祖 / 2012年:レコード屋の客):石丸謙二郎
- スズキ(1999年:新興宗教幹部 / 2009年:シージャック犯):芦川誠
- タナカ(1999年:新興宗教幹部 / 2009年:シージャック犯):野仲イサオ
- 老夫婦(2009年:フェリー乗客):上田耕一、草村礼子
- 好青年(2009年:フェリー乗客):田村圭生
- 麻美の友人(2009年):大道彩香(クレジットなし)
- レコード屋の客(2012年):恩田括
- アナウンサー(2012年):金井淳郎
- 正義の味方(199X年):岩井進士郎(子役)
- 岡崎の息子(1975年):原正幸(子役)
スタッフ(映画)
- 監督:中村義洋
- 原作:伊坂幸太郎
- プロデューサー:遠藤日登思、宇田川寧
- 脚本:林民夫
- 撮影:小松高志(JSC)
- 照明:松岡泰彦
- 録音:高野泰雄
- 美術:仲前智治
- 装飾:天野竜哉
- VE:鏡原圭吾
- 編集:大畑英亮
- VFXスーパーバイザー:大萩真司(パイプライン)
- 音響効果:西村洋一(東洋音響)
- 助監督:平林克理
- VFXプロデューサー:篠田学(パイプライン)
- 監督助手:岩渕崇、名倉良祐、石畠聖子
- 特殊造形:原口智生、森田誠
- 楽器・スタジオ機材監修:近藤祥昭
- 楽器演奏指導:田中拓人、重松啓
- 歌唱指導:富永TOMMY弘明(BLUFF)
- アクションコーディネーター:吉田浩之(ユーデンフレームワークス)
- ガンエフェクト:大宮敏明、早川光(パイロテック)
- カースタント:海藤幸廣、大谷奈津江(アクティブ21)
- 音楽エディター:佐藤啓
- 音楽:菊池幸夫
- 音楽プロデューサー:佐々木次彦
- テーマ曲:逆鱗「FISH STORY」
- プロデュース:斉藤和義 作詞:斉藤和義・伊坂幸太郎 作曲・編曲:斉藤和義
- エンディング曲:斉藤和義「Summer Days」(SPEEDSTAR RECORDS)
- 作詞・作曲・編曲:斉藤和義
- オリジナルサウンドトラック:SPEEDSTAR RECORDS
- 映像提供:『秘密戦隊ゴレンジャー』(石森プロ・東映)
- 宣伝:ショウゲート、ミラクルヴォイス、アミューズソフトエンタテインメント
- ロケーション協力:駿河湾フェリー、GOK SOUND
- 製作:松崎澄夫、安永義郎、橋荘一郎、キム・ジュソン、久松猛朗、山崎浩一、春名慶、喜多埜裕明
- 「フィッシュストーリー」製作委員会:アミューズソフトエンタテインメント、博報堂DYメディアパートナーズ、テレビ東京、CJエンタテインメント、衛星劇場、パルコ、ショウゲート、スモーク、Yahoo! JAPAN
- 配給:ショウゲート
- 制作プロダクション:ダブ
- プロデュース:斉藤和義 作詞:斉藤和義・伊坂幸太郎 作曲・編曲:斉藤和義
- 作詞・作曲・編曲:斉藤和義
サウンドトラック(映画)
- 逆鱗×斉藤和義「フィッシュストーリー」(ビクター VICL-63211)
中村義洋監督作品 | |
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1990年代 |
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2000年代 |
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2010年代 |
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舞台
舞台版は、劇団東京ハートブレイカーズにより2011年と2012年の2回上演されている。
2011年6月30日から同年7月3日にかけて吉祥寺スターパインズカフェにて初演され、2012年6月19日から24日にかけて「フィッシュストーリー Region-T」として再演。
キャスト(初演)
- 西川浩幸
- 岡田達也
- 萩野崇
- 平野勲人
- 中村哲人
- 久保貫太郎
- 岡村まきすけ
- 尾崎ナナ
- 林剛央
- 小西耕一
- 石川よしひろ
- ジャック・伝ヨール
- 首藤健祐
スタッフ(初演)
- 原作:伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」(新潮社刊『フィッシュストーリー』所収)
- 脚本・演出:瀬戸山美咲
サウンドトラック(初演)
東京ハートブレイカーズ「FISH STORY」
キャスト(再演)
- 西川浩幸
- みのすけ
- 林修司
- 永島敬三
- 久保貫太郎
- 中原裕之
- 島津健太郎
- 細野今日子
- 平野勲人
- 石川よしひろ
- 哲人
- 岡田達也
- 池田聡
- 首藤健祐
スタッフ(再演)
- 脚本:瀬戸山美咲
- 演出:登米裕一
サウンドトラック(再演)
東京ハートブレイカーズ「AFTER THE FLOOD」