ブレイズメス1990
以下はWikipediaより引用
要約
『ブレイズメス1990』は2010年に講談社から発売された海堂尊の長編小説。
概要
本作と同じ講談社刊行の研修医・世良の物語を描いた『ブラックペアン1988』の2年後を描いた続編。1990年の東城大学医学部付属病院を舞台に、一人の天才心臓外科医・天城雪彦の存在が主人公・世良と東城大に波乱を引き起こす。
『小説現代』2009年9月号から『ブレイズメス1991』のタイトルで2010年4月号まで連載。2010年7月に単行本化。著者は執筆の契機として『外科医 須磨久善』で執筆した時に自由に描けなかったためと語っている。また執筆にあたり、モナコでの取材も行っている。
また本作の結末は、執筆の最中に1990年で話を区切った方が最善だという考えから、悩んだ末に物語を1991年まで進めずに区切ったものである
ストーリー
国際学会に出席する垣谷に同伴してフランスのニースに降り立った世良。世良には院長の佐伯から学会に出席する心臓外科医・天城雪彦にメッセージを届けるという特命を帯びていた。
学会をドタキャンした天城を探しにカジノに足を運んだ世良は天城を見つける。メッセージは佐伯の構想である心臓手術専門の病院建設のため総合外科学教室に招聘する旨のものだったが、金を至上とし自分の手術を受けさせるために患者にギャンブルをさせる天城は東城大学医学部全体の根底を揺るがしかねない存在だった。それでも天城の手技に引き込まれた世良は特命を果たすため、天城とのギャンブルの末に天城を説得することに成功する。
その後、東城大学医学部に招聘された天城は、心臓手術専門の病院「スリジエ・ハートセンター」の着手を表明し、高階をはじめとした医師達と険悪な雰囲気となるが、世良は佐伯の命で天城の身の回りの世話役となる。さらに天城は次なる大きな一手を仕掛けるため、自ら確立した術式である“ダイレクト・アナストモーシス”を東京国際学会での公開手術で披露することを宣言する。天城が自身を快く思わない反対分子を抑え込んだ末に、東城大学医学部の運命を賭けた公開手術が始まった。
登場人物
世良雅志
天城雪彦
モナコ公国のモンテカルロ・ハートセンターで外科部長を務める心臓外科医。患者を選ぶにも金を重点に置く拝金主義の考えを打ち出しており、一見倫理に反する言動から周囲の反感を買うが、理路整然とした物言いで圧倒する。モナコでは患者の全財産の半分をギャンブルに賭けさせ、運の良さを見極めるというやり方で患者を選定している。世良をジュノ(青二才)と呼ぶ。ダイレクト・アナストモーシスという自分にしか出来ない高度な技術を確立し、それにより一人の患者を死なせていないことから王室より「モンテカルロのエトワール」の称号を得ている。またモナコでは自分の勝ち分をグラン・カジノに預けていることからカジノ内で幅を利かせている。
高階権太
佐伯清剛
駒井亮一
桐生恭一
マリツィア・ド・セバスティアン・シロサキ・クルーピア
設定
ダイレクト・アナストモーシス(直接吻合法)