マグマ大使
以下はWikipediaより引用
要約
『マグマ大使』(マグマたいし)は、手塚治虫作の漫画作品、およびこれを原作にした特撮テレビ番組『マグマ大使』およびOVA。そして、これらの作品の主人公の名である。
マグマ大使とは、地球の創造主アースが、地球侵略を狙う「宇宙の帝王」ゴアとの戦いのために生んだ「ロケット人間」である。マグマ大使は、アースがマモル少年に与えた特殊な笛によって呼び出される。マモル少年たち正義の味方と、地球征服を企む宇宙の帝王ゴア、ゴアが差し向ける敵との戦いを描く。
概要
少年月刊誌『少年画報』に1965年5月号から1967年8月号まで連載。テレビ版と異なり、怪獣はほとんど登場せず、どんな人間にも変身できる人間モドキや一つ目の種族サイクロップスなどの等身大の怪人が多く登場しており、また、宇宙の帝王ゴアもテレビ版以上に積極的な活躍を見せた。
後半はバラエティに富んだ展開ではあったが、作者である手塚の過密スケジュールのため、別の人物による代筆となっている。この為、代筆部分を自分名義の作品とすることを手塚自身が容認できず、後半のサイクロップス編は単行本化されていない。
登場人物
マグマ大使
ガム
村上マモル
ゴア
さまざまな星を乗っ取り、その星の王となって悪事を尽くしてきた征服者。2億 - 3億もの星を手に入れていて、アースと同じくらい長く生きている。人間体はあくまで仮の姿、で正体(劇中では「本体」と呼称)は怪獣のような姿なのだが、肉食恐竜型と、クモとムカデを合わせたような虫型の2パターンがある。宇宙の悪魔と言われてる反面、子供には甘くなるという一面がある。
終盤では虫型形態でマグマと戦うが撃退されてしまう。今度はカオスに直談判することで地球をアースの手から奪い取ろうと画策してうまく言いくるめて自分の主張にも一理あると納得させ、双方が選出した戦士たちによる代理戦争で地球の覇権を決めるという形にもっていった。ゴアはブラックガロンをけしかけてマグマと戦わせるが、これも失敗に終わる。その結果を受け入れることができず憤慨してカオスを軽視する発言をしたため怒りを買い、全身傷だらけの姿で地球から逃げていった。だが、そのすぐ後、全人類に「また必ずやって来て地球を手に入れる!」と宣言する。
カオス
人間モドキ
ダバ
ゾロリ
コイダマリネ
メドウサ
ザボ
単行本
- サンデーコミックス『マグマ大使』全2巻(秋田書店)
- 手塚治虫漫画全集『マグマ大使』全3巻(講談社)
- 手塚治虫傑作選集『マグマ大使』全2巻(秋田書店)
- 秋田文庫『マグマ大使』全2巻(秋田書店)、1巻は大平透、2巻は実相寺昭雄が解説を担当している。
- 手塚治虫文庫全集『マグマ大使』全1巻(講談社)
テレビ版
OVA版
1992年から1993年にかけて全13話で制作され、バンダイビジュアルよりVHS、LDが発売された。復活させられたゴアとマグマ(アース)との対決を主軸に描いているが、それを取り巻く周辺環境や過程(飛鳥父娘と祠に関わるオカルト要素、国家の謀略など)については大きな脚色が加えられている。
特に本編後半に差し掛かるまで村上厚、マモル父子の周辺を除いて可視状態のマグマは敵とみなされ、人間(国家)からもさまざまな攻撃を受ける(実は日本国家の中枢が秘密裏にゴア側と古くから取引を交わし、経済成長という利益を得ていたため)。
監督のうえだひでひとをはじめとするスタッフの大半は、1991年から1年間放映されたテレビアニメ版『三つ目がとおる』の制作終了後に続投する形で手がけている。
10周年の節目となる2002年6月25日には、パイオニアLDCより『手塚治虫アニメワールド』の一集としてDVD-BOXが発売されている。
スタッフ
- 原作、オリジナルキャラクター:手塚治虫
- 企画:清水義裕、鵜之沢伸
- プロデューサー:久保田稔、岡崎茂、久保聡
- 監督:うえだひでひと
- 音楽:渡辺俊幸
- シリーズ構成:小出克彦
- キャラクターデザイン、総作画監督:宇田川一彦
- 美術監督:岡田和夫
- 撮影監督:野口肇
- 音楽制作:日本コロムビア株式会社
- 録音監督:向山宏志
- 音楽監督:東上別符精
- 主題歌
- 「愛がある星」
- 作詞:平出よしかつ / 作曲・編曲:河野陽吾 / 演奏・歌:Maybe
- 「マグマ大使主題歌」
- 作詞:長谷川竜生 / 作曲:山本直純 / 編曲:松原神次 / 歌:オリュンポス三十二歌神
- 「愛がある星」
- 作詞:平出よしかつ / 作曲・編曲:河野陽吾 / 演奏・歌:Maybe
- 「マグマ大使主題歌」
- 作詞:長谷川竜生 / 作曲:山本直純 / 編曲:松原神次 / 歌:オリュンポス三十二歌神
- 作詞:平出よしかつ / 作曲・編曲:河野陽吾 / 演奏・歌:Maybe
- 作詞:長谷川竜生 / 作曲:山本直純 / 編曲:松原神次 / 歌:オリュンポス三十二歌神
登場人物(OVA)
村上マモル
主人公。厚と友子夫妻の一人息子。アースからマグマを呼ぶ笛を授かり、地球侵略をたくらむゴアに狙われている。テレビ版での年齢は小学生であったが、本作では14歳となっており、自分の置かれた境遇に年相応に苦悩しつつ、アースや厚の正義の力に後押しされて成長して行く。エンディングでは「マモル」表記だが、本編の自宅の表札では「護」と表記されている。
マグマ
アースによって創造されたロケット人間。ゴアに対抗する金の巨人。普段は大型の人間型ロボットのような姿だが、ロケット型に変形して飛行できる。
モル
アースによって創造された女性型ロケット人間。人間サイズ。
ガム
アースによって創造された少年型ロケット人間。人間サイズ。マモルとそっくりの姿をしており、ロケット型に変形した時はマモルを乗せる。
アース
地球をつかさどる神。白髪白髭の老人の姿をしている。
ゴア
地球を侵略しようとしている悪の権化。はるかな昔に飛鳥一族により封印されたが、復活する。しかし、地球創世の戦いで封印された際に飛散した自分の身体の一片が人間を作りだしていた真実をアースによって見せられ、地球を傷付けた人間を滅ぼすために総攻撃を決意する。
村上厚(むらかみ あつし)
マモルの父で新聞記者。友人の飛鳥文明に呼び出されたことから、この「事変」に携わる。ゴアの円盤にまつわる記事は上層部に黙殺された。文明から託された祠の写真をめぐり、マモルや関田らを箱根に連れて行き、独断で調査取材活動を図る。国家がゴア側と結託している事実を突き止める。
村上友子(むらかみ ともこ)
マモルの母親で厚の妻。ゴアに捉えられ、人間モドキのアルテミラに入れ替わられてしまう。
飛鳥文明(あすか ふみあき)
村上厚の友人。悪の権化であるゴアとそれに対抗する力を持つマグマの両者を封ずる一族の末裔。ゴアの復活をたくらむ鬼に殺害されるが、霊的存在となって娘の未来を守り導く。祠の写真が収められたペンダントを厚に託す。
飛鳥未来(あすか みき)
文明の娘。文明が殺されたため、村上家に匿われる。霊的存在となった文明に導かれ、マグマを覚醒させるという使命を悟って命を捧げた。
関田淳也
厚の部下でアシスタントをしている。
梅村さやか
若いフリージャーナリスト。ゴアの手下による侵略で壊滅状態に陥った都心にて調査を進めていた際、マモルと遭遇する。その後、厚と淳也のいる新聞社にネタを売り込み、行動を共にする。この騒動はアニミズムであると信じている。キャラクターの外見は『リボンの騎士』のサファイア(スターシステム)に、口調は『三つ目がとおる』の和登千代子とほぼ同化している。
国東
国家情報部次長。上席の命によりゴア陣営と接触するが、マグマの登場により次第にゴアたちに疑念を抱く。
今井和夫
厚や国家情報部周辺者以外で最初に人間モドキの存在を目の当たりにし、それに追われるマモルたちを自宅で匿う。
今井幸枝
今井和夫の妻。
今井ミドリ
今井家の娘で高校生。実は人間モドキ「NRT384」であり、本物のミドリと入れ替わってから2年が経過している。今井夫妻を慕っており、今井家に侵入した人間モドキとの戦いで焼死する。
ウドー
アルテミラ
ウドー配下の人間モドキ。マモルの母、友子とすり替わりマモルの殺害を命じられるが、自分を母と信じて愛してくれたマモルに情が移った末、彼を守りたい一心からウドーを裏切る。その後、マモルに改めて「母さん」と呼ばれた直後、ウドーによって致命傷を負い、マモルに看取られながら息を引き取る。
人間モドキ
その他
サブタイトル
その他
『マグマ大使 地上最大のロケット人間の巻』
『Peeping Life -手塚プロ・タツノコプロワンダーランド- 』
『懊悩!マモルくん』