マリアビートル
以下はWikipediaより引用
要約
『マリアビートル』(MARIABEETLE)は、伊坂幸太郎による日本の小説で、2010年9月22日に角川書店より発行された。
『グラスホッパー』の続編として描かれ、同作の登場人物も登場する。第7回大学読書人大賞受賞作。
あらすじ
元殺し屋の木村雄一は、幼い息子を遊び半分でデパートの屋上から突き落とし、意識不明の重体にした中学生・王子慧に復讐するため、東京駅にて彼が乗った盛岡行き東北新幹線「はやて」に乗る。ところが王子は木村が自分を殺そうとしていることはおろか、元殺し屋という過去も知っており、木村をスタンガンで気絶させる。自信家の王子は大人を翻弄することが好きで、今回も遊び半分で木村を誘い出したとし、自分の知り合いが密かに木村の息子の命を狙っていると教え、彼をコントロール下に置く。
腕の立つ殺し屋のコンビである蜜柑と檸檬は、裏社会の大物・峰岸良夫の依頼を受けて誘拐された彼の息子を救出し、支払われた身代金の回収を行った。それらを盛岡に運ぶため新幹線に乗るが、身代金の入ったトランクを紛失してしまう。さらに2人が目を離した隙に峰岸の息子も殺されていた。途中の各駅には任務確認のために峰岸の部下も配置されており、このままでは峰岸に粛清されるため、2人は慌てる。
ツキのない殺し屋である七尾は、仲介屋で仕事のパートナーである真莉亜より、「簡単な仕事」として東京駅から新幹線に乗り、トランクを奪って上野駅で降りる仕事を受ける。いざ上野で降りようとすると、偶然にも因縁ある殺し屋・狼と鉢合わせしてしまう。狼が邪魔をして上野で降りられず、その彼とは車内で揉み合いとなって殺してしまう。狼の死体を隠し、次の大宮で降りようとするが再び不運が訪れ、降車に失敗する。
それぞれ3組の殺し屋たちは自分たちの危機を脱するため、王子は大人たちを翻弄するため、身動きの取れない新幹線内で行動を起こす。
主な登場人物
木村雄一(きむら ゆういち)
蜜柑と檸檬(みかん、れもん)
王子慧(おうじ さとし)
七尾(ななお)
狼(おおかみ)
峰岸良夫
書籍情報
- 単行本:2010年9月発行、角川書店、ISBN 978-4-04-874105-7
- 文庫:2013年9月発行、角川文庫、LSBN978-4-04-100977-2-C0193
- 登場人物である七尾の前日譚「ついていないから笑う」(初出:ダ・ヴィンチ 2010年3月号)が併録。
- 登場人物である七尾の前日譚「ついていないから笑う」(初出:ダ・ヴィンチ 2010年3月号)が併録。
舞台化
2018年2月14日から18日にかけて、東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演された。脚本を太田守信、演出を元吉庸泰が担当した。
キャスト
- 七尾 - 平野良
- 王子 - 坂口湧久
- 蜜柑 - 小沼将太
- 檸檬 - 碕理人
- 鈴木 - 若宮亮
- 狼 - 山本侑平
- スズメバチ - 中村裕香里
- 車掌 - 深澤恒太
- 真莉亜 - 福圓美里
- 木村 - 谷口賢志
映画化
2022年にハリウッドにおいて本作を原作とする映画『ブレット・トレイン』が公開された。主演はブラッド・ピット。