マロニエ王国の七人の騎士
漫画
作者:岩本ナオ,
出版社:小学館,
掲載誌:月刊フラワーズ,
レーベル:フラワーコミックスα,
発表期間:2016年9月28日 -,
巻数:既刊8巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『マロニエ王国の七人の騎士』(マロニエおうこくのしちにんのきし)は、岩本ナオによる日本の漫画作品。ファンタジー漫画。『月刊フラワーズ』(小学館)にて2016年11月号から連載中。
概要
岩本ナオは以前、知っている土地の事しか書けないと表明していた。しかし、実は過去の世界的なファンタジー作品が書きたかったが、これまでは自信がなかったと釈明して、開始した長期連載作品。マロニエの土地はスペインに取材して、その赤土の大地とそれを焼いた赤レンガをイメージ。マロニエ城はモデルは16世紀のスペインのバスク地区のナバラ州の城壁の無い別荘のような城だが、12世紀ごろに想定して「快適に住もう」との感覚がない簡素でほとんど家具もなく、触れて実感したが冷たい石の中の生活とした。また12世紀の遠景のブドウ畑を南フランスのカルカソンヌで見える風景から取材し、アシスタントに任せず自身で描いた。
浦沢直樹は、この漫画の「生き物の国篇」で岩本ナオの画に大きな変化が起きてそれが続いていると指摘。板の木目や靴の留め金など細部のリアリティに正確さを出すのに中世ヨーロッパの資料を大量に集め研究している。その世界で使われている技術を知ることができるようにしている。そして動物の緻密な絵。さらに細かいペンでの線描写のディテールを重ね質感や高低差を出す石・岩肌の描写に自身も含め日本の漫画家に影響を与えたメビウスに近いが岩本ナオはそのフランス漫画のバンドデシネ作家作品を模写などせず参考にしていないので、自力でそこに近づいたと高く評価した。
メディア掲載・イベント
『ダ・ヴィンチ』(KADOKAWA)2018年8月号では本作が取り上げられた。 『月刊フラワーズ』2020年4月号では、藤子・F・不二雄の『ドラえもん』の50周年を記念し、本作と表紙や付録でのコラボが実施された。2020年5月には本作のビデオ会議で使える背景画像が掲載誌公式Twitterにて配布された。
あらすじ
マロニエ王国の女将軍「バリバラ」には、眠くない・博愛・暑がりや・寒がりや・獣使い・剣自慢・ハラペコの七人の息子がおり、彼らは各々が騎士長となって、大使として周辺の7つの国に外交に赴くことになった。
舞台
大陸の8カ国。4000年前に割拠していた勢力が、やがて8つの国にまとまった。20年前に異常気象で、北の国々とマロニエ王国は農繁期の夏に雹霜が降り埋め尽くされ土地が凍り付き農作物が壊滅して「大恐慌」と呼ぶ事態となる。それで食物に余力があった南の国が北の国から狙われ、間のマロニエ王国も混乱した。それ以来緊張関係が続いてきたが、マロニエ王国からの外交使で打開を狙う。
マロニエ王国
夜の長い国
登場人物
マロニエ王国
バリバラ
夜の長い国
書誌情報
- 岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士』小学館〈フラワーコミックスα〉、既刊7巻(2022年12月9日現在)
- 2017年8月10日発売、ISBN 978-4-09-139427-9
- 2018年6月8日発売、ISBN 978-4-09-870122-3
- ステーショナリーセット付き限定版(同日発売)、ISBN 978-4-09-943019-1
- 2019年4月10日発売、ISBN 978-4-09-870450-7
- 2020年2月10日発売、ISBN 978-4-09-870859-8
- 2021年2月10日発売、ISBN 978-4-09-871276-2
- 2021年12月10日発売、ISBN 978-4-09-871495-7
- 2022年12月9日発売、ISBN 978-4-09-871766-8
- 2023年8月10日発売、ISBN 978-4-09-872211-2
- ステーショナリーセット付き限定版(同日発売)、ISBN 978-4-09-943019-1
受賞と評価
「このマンガがすごい!2018」オンナ編1位受賞。作者の岩本は前年も『金の国 水の国』でオンナ編1位を受賞しており、同じ作家が別の作品で2年連続1位を取るのは「このマンガがすごい!」史上初であった。
少女・女性漫画誌の編集部員が今読むべき少女漫画を推薦する「4社合同少女マンガフェア 2018」では、『Cocohana』(集英社)の編集者と『LaLa』(白泉社)の編集者の2名より本作が推薦された。