マークスの山
以下はWikipediaより引用
要約
『マークスの山』(マークスのやま)は、高村薫の小説。警部補である合田雄一郎を主人公とした推理小説。合田雄一郎シリーズの第1作にあたる。
1993年3月に早川書房で単行本として刊行された。のち、2003年1月に講談社より文庫判が上下2巻で刊行された。文庫本化にあたっては全面改稿されている。その後、2011年8月に講談社版を底本として新潮社からも文庫判が上下2巻で刊行された。
小説の累計販売部数は100万部を超え、大ベストセラーとなった。
1995年4月に崔洋一監督、中井貴一・萩原聖人主演で映画化され、2010年10月にWOWOW連続ドラマW枠で上川隆也主演でテレビドラマ化された(なお、両方とも原作との相違点がある)。
小説は、第109回(1993年上半期)直木賞を受賞、1993年に「このミステリーがすごい!」1994年版国内編第1位を獲得した。
あらすじ
南アルプス夜叉神峠で起こった親子心中事件で生き残った少年が、その後成長して「マークス」を名乗り、連続殺人を犯す。「マークス」には、ある事件に関係するキーワードが隠されていた。
登場人物
犯行とその関連人物
水沢裕之
MARKS関連
木原郁夫
林原雄三
野村久志
捜査関係者
合田雄一郎
警視庁警部補。刑事部捜査第1課第3強行犯捜査第7係主任。33歳。刑事歴10年。剣道3段。
大学法学部卒業後、警視庁巡査拝命。各警察署と捜査第1課を行き来した後現在に至る。警視総監賞を数回受賞。警察官職務執行法に忠実な、忍耐の塊とも言うべき優秀な刑事。
大阪市東住吉区出身。大阪府立天王寺高等学校1年生の際に外勤警察官だった父親が病死したため、母親の故郷である東京に移る。後述の加納祐介とは大学の同期で登山のパートナーである。大学時代に加納と共に司法試験を受験するも、合田は失敗。離婚歴があり、元妻は加納の双子の妹である。時に関西弁を交えてしゃべることがある。
ズック靴を愛用しており、帰宅後靴を洗いながら1日の記憶を整理する。
森義孝
吾妻哲郎
肥後和巳
広田義則
松岡譲
加納祐介
佐野
書籍情報
- 単行本 (早川書房) : 1993年3月24日 ISBN 9784152035530
- 文庫本<上> (講談社文庫) : 2003年1月24日 ISBN 9784062734912
- 文庫本<下> (講談社文庫) : 2003年1月24日 ISBN 9784062734929
- 文庫本<上> (新潮文庫) : 2011年8月1日発行、ISBN 9784101347196
- 文庫本<下> (新潮文庫) : 2011年8月1日発行、ISBN 9784101347189
1930年代 - 1950年代(第1回 - 第42回) | |
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1930年代 | |
1940年代 | |
1950年代 |
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1960年代 - 1970年代(第43回 - 第82回) | |
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1960年代 |
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1970年代 |
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1980年代 - 1990年代(第83回 - 第122回) | |
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1990年代 |
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2000年代 - 2010年代(第123回 - 第162回) | |
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2010年代 |
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2020年代 - 2030年代(第163回 - ) | |
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2020年代 |
「このミステリーがすごい!」国内編1位 | |
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2010年代 | |
2020年代 |
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映画
松竹によって映画化され、1995年4月22日に公開された。映画化にあたり、原作からは設定が一部変更されている。
主演は中井貴一、萩原聖人、共演は名取裕子、小林稔侍、古尾谷雅人他。監督は崔洋一。
露骨な性描写や同性愛表現、バイオレンス表現が含まれており、R-15指定での公開となった。
映画は1997年2月にアミューズよりビデオ発売された。DVD化はされていない。
キャスト(映画)
犯人とその関連人物
高木真知子 - 名取裕子:看護師。水沢が入院中に知り合う。水沢の退院後、恋人関係となる。
修学院大学卒業生
浅野剛 - 菅原大吉:水沢が精神病院に入院していたときの同室患者。水沢とは肉体関係を持っていた。入院中、日記に綴っていたマークスの過去の秘密を水沢に明かす。「A」。
林原雄三 - 小林稔侍(青年時:豊原功補):渋谷で林原法律事務所を営む弁護士。「R」。
木原郁夫 - 岸部一徳:私立修学院大学理事長。「K」。
佐伯正一 - 角野卓造:佐伯建設社長。「S」。
野村久志 - 小須田康人:左翼活動家。南アルプスで原因不明の死を遂げ、遺体を山中に埋められた。「N」。
捜査関係者
林省三 - 笹野高史:警視庁警部。刑事部捜査第1課強行犯捜査第7係長。53歳。合田の上司。
吾妻哲郎 - 小木茂光:警視庁警部補。刑事部捜査第1課強行犯捜査第7係主任。36歳。通称ペコ。
森義孝 - 西島秀俊:警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課強行犯捜査第7係係員。30歳。通称お蘭。
有沢三郎 - 遠藤憲一:警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課強行犯捜査第7係係員。35歳。通称又三郎。
肥後和巳 - 古尾谷雅人:警視庁巡査部長。刑事部捜査第1課強行犯捜査第7係係員。43歳。鹿児島県出身。
花房 - 前田吟:警視庁警視正。刑事部捜査第1課課長。
竹内 - 岩松了:警視庁警視。刑事部捜査第1課管理官。
吉原康 - 塩見三省:警視庁警部。刑事部捜査第4課係長。
須崎靖邦 - 萩原流行:警視庁警部補。刑事部捜査第1課強行犯捜査第10係主任。
寺島純一 - 寺島進:警視庁警部補。刑事部捜査第1課強行犯捜査第10係主任。
監察医 - でんでん
その他
西山富美子 - 江口尚希:畠山宏の愛人。
須崎の妻 - 宮崎美子:須崎靖邦の妻。
片桐義勝 - 大杉漣:自称「皇民憂国会」会長。須崎をナイフで刺した。
山口 - 岸谷五朗:吉富組組員。金の受け渡し及び真知子の銃撃を行う。
佐多 - 松岡俊介
スタッフ(映画)
- 製作:中川滋弘・宮下昌幸・大脇一寛
- プロデューサー:田沢連二
- 企画プロデューサー:榎望
- 監督:崔洋一
- 脚本:丸山昇一、崔洋一
- 撮影:浜田毅
- 美術:今村力
- 編集:後藤彦治、奥原好幸
- 音楽:ティム・ドナヒュー
- プロデューサー補:水ノ江知丈
- 音楽プロデューサー:石川光、佐々木麻美子
- 助監督:中嶋竹彦
- 特殊メイク:原口智生
- アクションコーディネーター:二家本辰巳
- 製作:松竹、アミューズ、丸紅
崔洋一監督作品 | |
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1980年代 | |
1990年代 | |
2000年代 |
テレビドラマ
2010年10月17日から11月14日まで、WOWOWの連続ドラマW枠で放送された。
主演は上川隆也、共演は高良健吾、戸田菜穂他。テレビドラマ化にあたり、原作からは設定が一部変更されている。
このドラマは東阪企画がテレビドラマ化原作権取得後、地上波のテレビ局を相手にセールスしていたが、心の病を抱えた犯人の設定が原因で、いずれの地上波テレビ局も難色を示して長く企画が通らない中、有料放送のWOWOWにて企画が成立することとなった。放送後の反響は凄まじく、WOWOWの視聴数の記録を更新するに至った。
ラストの北岳山頂のシーンは、実際は南アルプスの2,300m級の山で撮影されたが、山梨県警警部役の大杉漣は高山病にかかりかけ、酸素ボンベを使用して撮影に臨んだ。
大杉、小木は1995年の映画化に引き続き、15年の歳月を経て同じ原作のドラマ化作品に出演した。
ドラマは2011年6月にソニー・ピクチャーズによりDVD化された。
キャスト(テレビドラマ)
犯人とその関連人物
高木真知子 - 戸田菜穂: 水沢の恋人。看護師。
岩田幸平 - 石橋蓮司: 元建設作業員。窃盗で水沢とともに医療刑務所に収監されている。
マスコミ
滝沢寛治 - 相島一之: 「週刊潮流」編集長。
暁成大学
浅野剛 - 山崎一: 浅野総合病院院長。
林原雄三 - 小日向文世:日弁連理事弁護士。かつて畠山を弁護した。
林原美由紀 - 国分佐智子:林原の妻。
木原郁夫 - 升毅: 暁成大学理事長。
佐伯正一 - 佐野史郎: 佐伯中央建設社長。
捜査関係者
加納祐介 - 石黒賢: 東京地検特捜部検事。合田の大学時代からの友人。
加納貴代子 - 鈴木杏樹: 加納祐介の妹。合田の元妻。
小杉朋久 - 嶋田久作: 東京地検特捜部副部長。加納の上司。
林省三 - 螢雪次朗: 捜査一課七係警部。
吾妻哲郎 - 甲本雅裕: 捜査一課七係警部補。
森義孝 - 袴田吉彦: 捜査一課七係刑事。
広田義則 - 杉崎真宏: 警視庁巡査部長。
肥後和巳 - 大高洋夫: 警視庁巡査部長。
竹内勉 - 木村靖司: 警視庁警視。
有沢三郎 - 葛山信吾: 捜査一課七係刑事。
須崎靖邦 - 小木茂光: 捜査一課十係警部補。
吉原 - 南条弘二: 捜査四課警部。
戸部伸也 - 草野康太: 山梨県警巡査部長。
佐野国男 - 大杉漣: 山梨県警警部。
その他
寺島忠 ‐ 大西武志
西野富美子 - 伊藤裕子: 畠山の女。
今井 ‐ 野村修一:渋谷北署刑事。
看護師 ‐ 滝沢涼子
リポーター - 中村直美
スタッフ(テレビドラマ)
- 原作 - 高村薫『マークスの山』(講談社文庫刊)
- 監督 - 水谷俊之、鈴木浩介
- 脚本 - 前川洋一
- 音楽 - 澤野弘之
- ロケ協力 - 志賀高原観光協会、山ノ内町役場観光商工課、横手山リフト、嬬恋村フィルムコミッション、小諸フィルムコミッション、富士の国やまなしフィルムコミッション、東御市観光協会、南アルプス市観光商工課 ほか
- サウンドデザイン - 石井和之
- 技斗 - 瀬木一将
- 技術協力・VFX - オムニバス・ジャパン
- 美術協力 - 東京美工
- プロデューサー - 青木泰憲、土橋覚
- 制作協力 - 東阪企画
- 製作著作 - WOWOW
放送日
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 監督 |
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第1話 | 10月17日 | 水谷俊之 | |
第2話 | 10月24日 | 鈴木浩介 | |
第3話 | 10月31日 | 水谷俊之 | |
第4話 | 11月 | 7日水谷俊之 | |
第5話 | 11月14日 | 鈴木浩介 |
WOWOW 連続ドラマW枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
パンドラII 飢餓列島
(2010.4.18 - 2010.5.30) |
マークスの山
(2010.10.17 - 2010.11.14) |
幻夜
(2010.11.21 - 2011.1.16) |
2008年 | |
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2009年 | |
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2011年 | |
2012年 | |
2013年 | |
2014年 |
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2015年 | |
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2019年 | |
2020年 | |
2021年 | |
2022年 |
2014年 | |
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