漫画 アニメ

メダリスト (漫画)


漫画

作者:つるまいかだ,

出版社:講談社,

掲載誌:月刊アフタヌーン,

レーベル:アフタヌーンKC,

発表期間:2020年5月25日 -,

巻数:既刊9巻,

アニメ

原作:つるまいかだ,

監督:山本靖貴,

シリーズ構成:花田十輝,

キャラクターデザイン:亀山千夏,

アニメーション制作:ENGI,

製作:メダリスト製作委員会,

放送局:未発表,



以下はWikipediaより引用

要約

『メダリスト』(Medalist)は、つるまいかだによる日本の漫画作品。フィギュアスケートを題材にしたスポーツ漫画で、『月刊アフタヌーン』(講談社)にて、2020年7月号から連載中。「第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」で9位、翌年の「第6回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」で3位を受賞。「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門第1位。2023年1月、第68回「小学館漫画賞」一般向け部門を受賞。

あらすじ

全日本選手権に出場経験を持つ明浦路司は、アイスショーの試験に落ち続け就職先が決まらないでいた。そんな折かつてのアイスダンスのパートナー、高峰瞳から自身が主催するスケートクラブのコーチを打診される。全日本出場を瞳の手柄だと卑屈になり乗り気でなかった司だが、そこで母に連れられた結束いのりと出会う。

母親がフィギュアスケートを諦めさせるための口実として連れられてきたいのりだったが、司は彼女が内に秘める執念と情熱を目の当たりにし、彼の後押しで母の反対を押し切る形でスケートを始める。やがて司の指導のもと、いのりは次第にその才能を開花させていく。

登場人物

声の項はテレビアニメ版の声優。

ルクス東山FSC

結束 いのり(ゆいつか いのり)

声 - 春瀬なつみ
本作の主人公。フィギュアスケートクラブ「ルクス東山FSC」に所属し、フィギュアスケートでオリンピックの金メダルを獲ることを目標としている少女。小学5年生。4月16日生まれで、血液型はA型。物語開始時の身長は134cmと、(作品の特性上、小学生が多数登場する)登場人物の中でも小柄。幼少期、スケートをしていた姉に憧れて自身もやりたいと思うようになるが、優秀な姉と比べられ母から「何もできない」と烙印を押されてしまい叶わなかった。その状況を不憫に思ったスケートリンクの受付スタッフである瀬古間に、「飼育している小鳥の餌としてミミズを取ってきてくれたら、お礼にリンクを使わせる」という条件で、両親に内緒でフィギュアスケートを学ぶ。瀬古間の基礎的な指導と教本による独学の練習により、同年代の選手と同等程度の技術を備えていた。
上述の境遇から、誰よりもスケートをしたいという執念と情熱があり、そのことを見込んだ司の口添えもあって母を説得し、半ば強引にスケートを始める。司の指導と猛烈な努力のもと、天賦の才というべきスケートの才能を開花させ、強い信頼関係を築いていく。
選手としては元アイスダンス選手である司仕込みの高いスケーティング技術と丁寧な表現力が持ち味。逆にジャンプを不得手とし、乗り越える課題としてたびたび描写される。
好きなものは生き物、ミミズ、スケート。嫌いなものは数学と漢字で、九九計算を憶えられなかったため、学校では劣等生扱いだったが、「スケート」という本気で打ち込めるものが見つかったことで、のちに評価が向上、改善した。
明浦路 司(あけうらじ つかさ)

声 - 大塚剛央
いのりのコーチとなる男性。26歳。9月4日生まれで、血液型はB型。好きなものは読書とポイント懸賞。嫌いなものはミミズ、ヘビ、芋虫。
全日本選手権のアイスダンスに出場した実力のある選手だったが、24歳で現役引退後、アイスショーの面接に落ち続け、就職先が見つからずにいた。
元パートナー・高峰瞳から「ルクス東山FSC」のアシスタントコーチに勧誘された際、母に連れられリンクを訪れたいのりの才能を見出し、コーチとなった。
中学生のころ、偶然オリンピック金メダリストの演技を見たことで衝撃を受け、「もうこの世界を無視して生きられない」と思いスケートの世界へ飛び込んだ。しかし、選手層の厚い日本でフィギュアスケートを始めるには5歳位からが適期とされており、大きく出遅れた司の受け入れ先を見つけることは難航。20歳の時にアイスダンスのパートナーを探していた瞳のコーチから、シングルの選手を断念することを条件に選手になった。
出遅れた分を取り戻す執念から類まれなる努力を重ね、キャリアで大きく先に出ていた瞳に並ぶほどの実力をつけ、全日本選手権に出場できるまでになったものの、大会の結果はふがいないものに終わってしまう。司自身は、全日本に出場できたことはパートナーである瞳の実力とキャリアのおかげだと考えており、ゆえにその才能を誰よりも自分が認めていないコンプレックスを抱えている。
フィギュアスケートを始めるのが遅く、所属するクラブを見つけられなかったことからバッジテストの階級は初級と低いが、鴗鳥慎一郎の息子、理鳳から「ジャンプ以外、全部が夜鷹純にそっくり」と称されるほどのスケーティングスキルを有する
高峰 瞳(たかみね ひとみ)

司といのりが所属する「ルクス東山FSC」のヘッドコーチで、司のアイスダンス選手時代の元パートナー。司と組む以前から活躍していた実績のある選手で、20歳からアイスダンスを始めた司とは10年以上キャリアの差がある。周囲に「上手すぎる」と言われる実力のせいでなかなか釣り合うパートナーを見つけることができず、司とは現役最後に組んだカップルだった。
受け持つ生徒がアイスダンスで優勝するなど他に人手が必要になったため、司を自身のクラブのコーチに勧誘した。
未だ司の名字を覚えられず度々司に尋ねてくる。
犬飼 総太(いぬかい そうた)

ルクス東山FSC所属の小学4年生、バッジテスト3級(初登場時)。以前に名港ウィンドFSCに所属していたこともあり、理鳳と仲が良い。ゲーム好きで、きつい練習の合間にも携帯ゲーム機を触っている。
中部ブロック大会、男子シングルノービスAにて2位入賞するが、フィギュアスケートは圧倒的に女子選手が多く男子選手が少ないため、出場者が理鳳(1位)と合わせて二人しかおらず、定員割れしたためである。
卯山 雪(うやま ゆき)

ルクス東山FSC所属の中学2年生、バッジテスト4級(初登場時)。いのりより3学年上でクラブ内でも年長者のため、大会ではコーチがいない時、同じクラブの生徒たちのまとめ役をしている。
中学3年の時は体の成長に伴い2回転アクセルが降りられなくなり、バッジテスト6級に苦戦している。

関係者

結束 実叶(ゆいつか みか)

いのりの8歳年上の姉(初登場時19歳)。いのりのことを「のんちゃん」と呼び、「大好きなお姉ちゃん」を自称するほど溺愛している。5歳からフィギュアスケートを始め、いのりと異なるクラブ「名城クラウンFSC」に所属していた。いのりが彼女のスケートをする光景を見て、自らもやりたいと思うほど憧れた有望な選手だったが、中学生の時にジャンプの練習で右足を骨折し競技を断念する。物語開始時はカナダに留学し、友人の雑誌のモデルとしても活躍しているが、いのりの出場する大会が開かれるたびに帰国し、score20で留学を終えて家族と共に観戦している。
結束 のぞみ(ゆいつか のぞみ)

いのりの母。実叶といのりを何かと比べ、実叶が挫折したこともあり、当初はいのりがフィギュアスケートを始めることを反対していた。いのりの才能を評価した司から強く勧められ渋々許可をした後も、ことあるごとにスケートを諦めることを期待していたが、名港杯の彼女の演技を見て、姉といのりを比較する周囲の心無い言葉をいつの間にか信じてしまい、そのせいで傷つくことを恐れていた自分に気づき、深く反省する。以降はオリンピックのメダリストになるといういのりの夢に、全力で寄り添うようになる。
瀬古間(せこま)

大須スケートリンクの受付担当の年配職員。スケートをさせてもらえないいのりを不憫に思い、密かに「ミミズと引き換えに」という条件でリンクを利用させていた。いのりにスケートの基礎を教えた影の功労者でもある。いのりの参加する大会はすべて現地で観戦しており、演技終了後に感涙するのが恒例。フィギュアスケート事情通でもあり、偶々近くに座っていた、司の同居人である加護父娘から規則について尋ねられると、初心者にもわかりやすいように解説を行った。
生徒世代の若い文化に抵抗がないため、「推し」や「同担」といった言葉も使う。
加護 耕一(かご こういち)

司が住み込みで働いている会社の社長。元々は、今は亡き妻である芽衣子が司の才能を見込み、現役時代からサポートしていた。
加護家が横浜から名古屋に転居する際、横浜に残り一人暮らしする予定だった司に経済的な支援を申し出たが、司は金銭の問題で加護親子との関係が崩れるのを厭い断った。その後、いのりと出会い名古屋へ引っ越した司と偶然再会。困窮している様を見て、また住み込みで働くよう(半ば強引に)取り計らった。
司から「世話焼きの次元がおかしい」と言われるほど、気前がよく鷹揚な人物だが、寿司のシャリだけや一口だけ食べたパンを司に押し付けたり等、娘の羊共々、司を振り回しがち。
加護 羊(かご よう)

加護耕一、芽衣子夫妻の娘。いのりと同い年。住み込みで生活を共にしている司とは仲が良く、司の仕事の内容には彼女の世話も含まれている。
ふわふわした髪を持つのんびり屋の少女だが、いちごが食べたいからと「いちご盛り合わせ」ではなく、食べきれない大きさのパフェを頼んで司に注意されたりと、奔放な面は父親の耕一とよく似ている。
父親の耕一と共に中部ブロック大会の観戦に来た際は、フィギュアスケートのルールが解らず、「踊りを見て感動する」という感性が自分にないことに落ち込んでいた。だが、懸命に滑る選手たちを見て、母親譲りの「スケート好き」の血が覚醒したのか、全日本ノービスAの観戦に来た際には独自に勉強研究を重ね、各選手のブロック大会との違いを見付け、6種全てのジャンプを見分けられるようになっているなど、すっかりフィギュアスケートにハマっている。

名港ウィンドFSC

狼嵜 光(かみさき ひかる)

現在、名古屋で最も勢いがあると言われる「名港ウィンドFSC」に所属する天才少女。いのりと同い年。身長144cm(初登場時)。
昨年、初出場した全日本ノービスBで、ニュースになるほどの高難度ジャンプ構成で高得点を叩き出し優勝した。3回転ルッツ+3回転ループを飛んでまだ余裕があるほどの、ノービスとしては破格のスケーティングスキルを有し、のちに女子選手では世界で数名しか飛べない3Aも成功させる。
いのりがバッジテストで名港を訪れ、心を落ち着けるためにミミズを探していた際出会い、友達になる。
元は孤児で、養子先で夜鷹純と引き合わされ、フィギュアスケートを始める。その際、「この子供は僕が何もしなくても何らかの形で世界に見つかり日の下に引っ張り出される」と夜鷹に思わせるほどの、人を惹きつけて運を掴む強い力を持っている。
生活面では、鴗鳥家で理鳳らと同居しサポートを受けている。
夜鷹 純(よだか じゅん)

元フィギュアスケート選手で、その演技で司の人生を大きく変えたオリンピック金メダリスト。
弱冠20歳で引退するまでの短い現役期間で「出場した全ての大会で金メダリストに輝く」等、数々の伝説的な功績を残した天才。ノービスB時代に3回転ルッツ+3回転ループ、3Aを成功させ、A、B含め計4回しか出場機会のないノービスを4連覇した選手は、今のところ夜鷹のみとなっている。
表向き、狼嵜光の振り付け・コーチ共に鴗鳥慎一郎が担当していることになっているが、実際は夜鷹(振り付けはレオニード・ソロキン)が担当している。
厭世的な雰囲気を持つヘビースモーカーで、初登場時にはゴミ箱を蹴り倒しスマホを投げつけ破損させるなどの奇行を見せ、その場にたまたま居合わせたいのりを縮み上がらせる。言葉数が少なく取り繕うということをしないため、事実ではあるが歯に衣着せぬ辛辣な発言をすることも多い。だがその反面、階段から落ちそうになったいのりを咄嗟に庇い昏倒するなど、二面性があり謎が多い人物。
鴗鳥 慎一郎(そにどり しんいちろう)

名港ウィンドFSCヘッドコーチ。36歳。理鳳の父親。元男子シングル日本代表で、現役時代は夜鷹純のライバルだった。
同世代が全員現役を引退する中、「常軌を逸した粘り強さ」で努力を続け、二大会前のオリンピック(当時28歳)で銀メダリストに輝く。
現役時代は、高く跳躍し軸を決めるダイナミックな4回転が得意技で、司が憧れ続けるほど雲の上の存在だが、息子の理鳳がルクス東山に世話になる際は最敬礼で頭を下げ、その後も会う度に仰々しく御礼し続け司を恐縮させるなど、ノービス時代からの既知である五里も「スポーツマンシップの塊でマジでいい奴で何より腰が低い」と評するほど真面目な人柄。
その性格のせいか、年々白髪が増えており周りから度々心配されている。
鴗鳥 理鳳(そにどり りおう)

鴗鳥慎一郎の息子。12歳。階級はいのりと同じ5級(夏合宿時点)。普段は眼鏡をかけているが競技中は外している。
3回転を跳べなかったため、今までノービスの表彰台には上がれていないが、一昨年がノービス8位、トップ選手の登竜門であるノービスクラスの選抜合宿にも選ばれるなど、十分期待される実力を持っている。が、本人は自分の才能に悲観的であり、「オリンピック選手の息子」という恵まれた立場や、最初は自身がスケートを教えていたが、あっという間にノービスの女王にまで上り詰めた光(およびそれを指導した夜鷹純)の存在などに、重圧と屈折したコンプレックスを感じている。
そのせいか伸び悩んでおり環境を変えたいという本人の強い希望で、いのりと司の所属するルクス東山FSCの夏合宿に参加することになる。
心を開く前の司に対して辛辣、もしくは冷ややかに接していた反面、仲のいい犬飼総太や狼嵜光に対しては、ついて回ったり世話を焼いたりするなど、相手によって距離感の差が激しい。気を許さない相手には口も悪く、夜鷹のことを「クソジジイ」、いのりのことを「ブスエビフライ」、ミケのことを「バカメンダコ頭」と呼んだことがある。いのりを侮辱した際は、怒った光からビンタをくらった。
基本的に大人を信用しておらず、言い換えれば「オリンピック銀メダリストの息子」ではなく、自分自身を認めてもらうことに飢えており、司がジャンプを「お父さんと違う跳び方」と認め、褒めちぎった際は、どう反応していいのか解らず静かにパニックを起こした。その後司がお手本で見せたスケーティングに感銘を受け、司に異常に懐く。
鯱城 理依奈(こじょう りいな)

間京大学。名港ウィンドFSC所属。19歳。現役日本人選手の頂点、シニアの特別強化選手。4年前、シニアにデビューしたころは取り立てて優れた戦歴もなかったが、その年、オリンピックシーズンの全日本選手権で金メダルを獲得、その功績でオリンピック代表に選ばれ出場した。
次の冬季オリンピックが控える今シーズンにて、いのりも参加した中部ブロック大会の開会式で、全日本選手権の優勝と二度目のオリンピックへの出場を宣言した。
八木 夕凪(やぎ ゆうな)

名港ウィンドFSC所属。小学6年生。周囲からは年齢以上に大人びて落ち着いていると思われているが、精神統一と称しぬいぐるみを使った一人芝居をするなど年相応な面もある。
ヘッドコーチである鴗鳥慎一郎が、現役を引退してから最初に受け持った選手であり、本人もコーチのことを深く尊敬し、密かに恋心を抱いている。
鯱城理依奈、狼嵜光につぐ名港ウィンドNo.3の有望選手と言われているが、光が来るまではNo.2だったこともあり、光に対する焦りと対抗心を抱えながらも、鴗鳥慎一郎の振り付けを一番再現できるのは自分だという自負で努力を重ね、クラブ内No.2奪還、および慎一郎率いる名港ウィンドが名古屋最強だと証明するため、中部大会で金メダルを目指す。
牛川 四葉(うしかわ よつは)

名港ウィンドFSC所属。小学6年生。一生懸命だが、少し優柔不断な性格。
以前、スケートを辞めようと考えた時、諦めず挑戦し続ける夕凪の姿に感銘を受け、スケートを好きな気持ちを取り戻すことができたことから、誰よりも頑張っている夕凪にこそ金メダルをとって欲しいと願っている。
「鴗鳥」という言葉に過敏に反応する夕凪を見て、彼女が理鳳のことを好きなのだと内心、誤解している。
申川 りんな(さるかわ りんな)

名港ウィンドFSC所属。中学1年生。中部ブロック大会の滑走順抽選で、プレッシャーのかかる一番を引き当て泣いてしまうほど気弱、と思わせて、一番最初のジャンプに高難度ジャンプを入れ後続の選手を牽制するなど、ギャンブルな構成を好む一面もある。コーチの雉多曰く「おもしれー女」。
雉多 輝也(きじた しょうや)

名港ウィンドFSCのアシスタントコーチ。24歳。王仁、千羽とは現役選手時代からの腐れ縁。3人の中では一番の実力者だった。何があったかは特に言及されていないが、現役時代のあだ名は「暴れんボーイ」。だが、演じるのは王子役のプログラムが多かった。
ぶっきらぼうな性格のようでいて、滑走後のキスアンドクライでは、選手を姫と呼び全員分の花束を用意するなど、鴗鳥慎一郎曰く「ホストの方の様」。角ハイをピッチャーで頼んでも、酔いが顔に出ないほど酒に強い。

グラビティ桜通FSC

三家田 涼佳(みけた りょうか)

那智鞠緒の唯一の生徒。初登場時は小学校3年生で133㎝と、いのりよりも小柄。三河弁を話す。あだ名は「ミケ」「ミケちゃん」。猫がこの世で一番かわいいと思っており、髪型も猫耳を意識している。
フィギュアスケートの練習を独学で積んできたため大人の言うことを聞かず、当初はコーチすら要らないと思っていた。名港杯の合同練習でいのりに初めて出会い、友達になるが、コーチに対する想いの差から一度は突き放してしまう。しかし、大会本番で失敗を経験していのりと和解。以降はいのりに懐いている。
周りの大人に何を言われても「なにくそ!」と思う芯の強さがあり、抜群のスタミナによるリズム感と、高いジャンプを得意とし、初級ながらも2サルコウ+1アクセルを9割以上の成功率で飛べるほどであった。しかし、ジャンプを飛べるかどうかが優れた選手の判断基準で、司のスケーティング技術は「ジャンプを飛ばなかったのでわからない」と評した。
那智 鞠緒(なち まりお)

グラビティ桜通FSCのヘッドコーチ。31歳(初登場時)、148㎝。ミケのことを「ミケ太郎」「太郎」と呼ぶ。いのりに対しても「のり助」「のり吉」などコロコロ変わるあだ名を付ける。
気の強いミケと張り合える豪快な性格の持ち主だが、やり取りは小学生同士のように子供じみている。ノービスB1時代からジュニア時代初期までは全日本12位常連、強化選手に選ばれるほどの実力者で、高いジャンプが持ち味。4回転を跳んだことがあるが本番では一度も成功しなかった。
生徒がミケしかいないので生活はカツカツ。耳にピアスをいくつも開け、メロンと称されるほどの巨乳の持ち主。そのため、生徒たちからは「胸が大きくなりすぎたからジャンプを飛べなくなった」と噂されている。

名城クラウンFSC

栗尾根 茉莉花(くりおね まりか)

18歳。私立名藤女子学園。名城クラウンFSC所属。中部強化選手B。まだ選手だったころのいのりの姉・実叶とアイスショー「名古屋アイスフェスタ」に出演したことがあり、お姫様みたいと憧れられるほどの美少女。
冷や汗を流したいのりに対して、笑顔で「私の膝にお掛けになるのはいかがでしょう」と申し出るほど優しく、やや天然な性格。
足利 刹那(あしかが せつな)

名城クラウンFSC所属。中学1年生。昨年の中部ブロックノービスA優勝者。一度決めたことを絶対に曲げない性格。
ライトノベルが好きで、特に絵が描ける人はすごいと、イラストレーターを崇拝している。
古部多 まいん(こぶた まいん)

名城クラウンFSC所属。小学6年生。以前、「名古屋アイスフェスタ」に出演したいのりの姉・実叶と栗尾根を見て憧れ、フィギュアスケートを始めた。
庭取 さな(にわとり さな)

名城クラウンFSC所属。小学6年生。ひなの双子の姉。双子だが身長はひなより低い。
庭取 ひな(にわとり ひな)

名城クラウンFSC所属。小学6年生。さなの双子の妹。中部大会で、ノービスに初出場した。
千羽 輪太郎(ちわ りんたろう)

名城クラウンFSCの最年少かつ唯一の男性アシスタントコーチ。王仁、雉多とは現役選手時代からの腐れ縁。憶病でビビリだが、中部大会後、ほぼ初対面だった司を強引に焼肉に誘うなど、無礼講な面もある。
いのりが母と共に各クラブを回っていたころ、名城クラウンを訪れたいのりと会ったことがあるが、内心スケートをやらせたくないいのり母の思惑を読み取り、クラブの入会を断った。その後、中部大会で軽やかに踊るいのりの姿を見て、本当にあの時と同じ子かと驚愕するが、いのりが以前、名城クラウンに所属していた実叶の妹だとは気が付かなかった。
かつて同じクラブ生だった那智鞠緒のことが超苦手。
竜宮 アキラ(りゅうぐう あきら)

名古屋で一番歴史のある、名城クラウンFSCの3代目ヘッドコーチ。名古屋のスケート発展に心血を注ぎ、幅広い年齢層のコーチ・生徒たちから慕われている。
中部大会で滑るいのりを見て、かつて自分のクラブに所属していた実叶の妹だと気が付き、うちで教えたかったと惜しんだ。

蓮華茶FSC

蛇崩 遊大(じゃくずれ ゆうだい)

京都の名門「蓮華茶FSC」のアシスタントコーチ。28歳。あだ名はジャッキー。気さくな性格で、司と同世代で立場も似ていることから意気投合し、司の「ジャンプの指導方法を教えて欲しい」という提案にも「ええで!?」と二つ返事で快諾した。
大和 絵馬(やまと えま)

蓮華茶FSC所属。1級のバッジテストを受けるため大須スケートリンク訪れた際、いのりたちと出会う。黄色い大きなリボンを付けた、物静かな女の子。蛇崩が初めてコーチとして初級前から教えた生徒の一人。
背が過剰に伸びたことによる成長痛と、元来の真面目な性格のため、遅れた分を取り戻そうとする過度な練習で身体を痛めることを繰り返し、名門と呼ばれる蓮華茶FSC内において大きく出遅れてしまい、一時、他クラブへの移籍を検討されるような状況だった。しかし、蛇崩の「お前が将来何メートルになったとしても俺が立派なスケーターにしてやるから」という献身的な指導のおかげで、スランプを克服した。
鹿本 すず(かもと すず)

蓮華茶FSC所属。はんなりとした京都弁を話す美少女。昨年、狼嵜光が優勝した全日本ノービスB女子で2位入賞した。自身の可愛らしさに自信があり、事あるごとに口にしているが、コーチの蛇崩からは軽くあしらわれている。特殊な美顔マッサージの技を独学で会得しており、すずにマッサージをされた人物はみな、すずによく似た美少女(特に口元)になってしまう。オマケ漫画では亀金谷澄覚ヘッドコーチの顔までも美少女にしてしまった。光を越えて女王になることを目指している。
亀金谷 澄覚(かめがや ちょうかく)

現在、日本で一番強いクラブとされる、京都の名門「蓮華茶FSC」のヘッドコーチ。力が入ると歯ぎしりをする癖がある。
子出藤姉弟(ねでふじきょうだい)

蓮華茶FSC所属。一番真面目でコツコツ練習する姉・環(たまき)。蓮華茶内ですずに次ぐNO,2の実力を持つ、妹・絃(いと)。スピードは遅いがジャンプは高い、弟・唯(ゆい)、からなる三つ子の姉弟。テレビで放送され、顔を覚えられるほどのノービス・ジュニアのエース。
いずれも顔がそっくりの上、同じ白靴を愛用しているため見分けるのが困難で、亀金谷以外のコーチは氷の上の演技で見分けている。
伊文里 青紫(いもり せいし)

蓮華茶FSCアシスタントコーチ。同じくアシスタントコーチ仲間である蛇崩に、家守と共によく絡んでいる。
家守 朝緑(やもり あさみ)

蓮華茶FSCアシスタントコーチ。伊文里と共に蛇崩によく絡んでいる。

愛西ライドFSC

岡崎 いるか(おかざき いるか)

16歳。間京大学付属高校。愛西ライドFSC所属。スケート連盟選出、中部強化選手A。男子選手並みの高さのジャンプ、並外れたバランス力でクリムキンイーグルを決め、そのまま通常姿勢に戻れるほど鍛え抜かれた筋力(特に腹筋)等、実力は折り紙付きのジュニアのエース。
しかし、性格は騒ぐいのりと理鳳に「うるっせぇな!」「クソガキ」と怒鳴りつけたり、母親と喧嘩してジュニアの練習をサボり、替わりにイレギュラーで参加させてもらったノービスの練習で曲かけを1番にさせるなど、有体に言って暴君。その協調性に欠ける態度は「よその国の子と喧嘩すんなよ?」とコーチの五里にも心配されている。
選手時代のいのりの姉・実叶のことを知っており、いのりが妹だと知った際、「だからジャンプがヘタクソなんだね」と言い放った。だが実は実叶といのりの顔をものすごく可愛いと思っている。
炉場 愛花(ろば まなか)

愛西ライドFSC所属。小学6年生。小学3年生まで長久手フラワーFSCに所属していた。
ダンスに関して抜群のセンスを持ち、振り付けにもそれが生かされている。が、自ずと体力の消耗が激しい振り付けになってしまい、スタミナ切れを懸念されていたが、中部大会では「挑戦者は私だ」という強い気持ちで後半のジャンプを成功させ、完走した。
武田 桃芽(たけだ ももが)

愛西ライドFSC所属。中学1年生。愛西のノービス世代のエース。豪快な性格で、あだ名はモモンガ。
五里 誠二(ごり せいじ)

愛西ライドFSCヘッドコーチ。46歳。22歳で全日本選手権に出場、引退後は中学校教師をしていたが、出身クラブが解散の危機と知り、新クラブ「愛西ライド」として、名古屋三大クラブになるまで再興させた。
選手の長所を引き出して延ばすのが得意。鴗鳥慎一郎とはノービスのころから互いをよく知っている。
王仁 敦士(わに あつし)

愛西ライドFSCアシスタントコーチ。雉多、千羽とは現役選手時代からの腐れ縁。ノービス時代は愛西ライドの前身となったクラブに所属していたが、その後名港ウィンドに移籍。現役引退後、気ままなニート生活を謳歌していたが、五里に誘われてコーチになった。
現役時代、大きい試合の後は彼が「親の金」で雉多、千羽に奢るのがルーティーンだった。その慣習は今も引き継がれているが、流石に支払いは自分で払うようになった。
アイス敦賀FSC所属の蟹江ほなみの出張指導も担当している。

スターフォックスFSC

ライリー・フォックス

元女子シングルアメリカ代表選手で、オリンピックの金メダリスト。「大好きな日本でクラブを立ち上げる」という夢を叶え、東京でスターフォックスFSCを設立、自らヘッドコーチを務める。生徒の無謀なチャレンジにも「成功のイメージがあるならやったほうがよくない?」と許可を出すなど、コーチとしての器が大きく、設立から4年にしてノービス東京ブロックの表彰台を独占するほど実力のある選手を複数排出している。
テレビなどではクールビューティーのイメージで通っているが、実際は髪がボサボサの状態でカップラーメンを啜り、大好きな芸能人「白鳥ジュナ」に現を抜かすなど大らかな性格。
胡荒 亜子(こあら あこ)

スターフォックスFSC所属。12歳(初登場時)。全日本ノービスの東京ブロック大会1位。全日本大会シード選手。全日本ノービスAにてノーミスの演技を見せ、3位入賞。特に3回転アクセルは2位の鹿本すずより加点をもらえた。
平新谷 萌栄(ひらにや もえ)

スターフォックスFSC所属。全日本ノービスAにて、いのりが公式練習で飛んだ4回転サルコウを一目見ただけで飛び方のコツを見抜くが、一度も練習をしない状態で本番で真似をして失敗。司曰く、ぶっつけ本番を大舞台で試す度胸も、大失敗をしながらもその他にはミスなく滑りきる地力も怪物級。

十南町レイクFSC

亜昼 美玖(あひる みく)

新潟のアイスリンク「NSUプラントアイスアリーナ」を本拠地とする十南町レイクFSCに所属。 全日本ノービスの北海道東北ブロック大会1位。全日本大会シード選手。「金の卵」と密かに注目される実力を持つ。
コーチの鴨川洸平と振付師の白鳥珠那からなる「チームあひる(白鳥談)」で全日本大会上位に入り、全日本ジュニアに推薦出場することを目標としている。だがそれは、本拠地としているリンクの閉鎖に伴い、今大会が終わればスケートを辞めると決めているため、全日本ジュニアに出場できればその分だけ長くスケートを続けられ、コーチと振付師がすごいという記録を残せると考えているからである。
お姉さん気質で面倒見がよく、珠那のフォローをしたり年下のクラブメイトたちの面倒をみたりとしっかり者。いのりと司が魚淵翔の指導を再度受けるため新潟を訪れた際は、いのりに宿題を教えてくれるなどしてすぐ仲良くなった。
鴨川 洸平(かもがわ こうへい)

元アイスダンス選手で、司の元クラブメイトであり先輩。十南町レイクFSCでヘッドコーチを務めており、偶然、司と再会した。受け持つ生徒は元々アイスホッケーのクラブに居た子が多く、ちびと呼ばれるほど幼い男児の比率が高い。
珠那、美玖とは同郷であり、美玖が4歳の頃から一緒に滑ってきたため、コーチと生徒という間柄でありながら、信頼し合う家族のような気心の知れた仲。スケートを辞めることを決意した美玖を、最後に全日本ジュニアに推薦出場させるのを目標としている。
新潟のリンク閉鎖後はルクス東山FSCでコーチを務めている。
白鳥 珠那(しらとり じゅな)

元フィギュアスケート選手で、司、洸平の元クラブメイト。司にとっては先輩にあたり、司のことを「ツーくん」と呼びウザ絡みしているが、それは美玖曰く「うまく話せない相手をからかいすぎてしまう」ためである。
「白鳥ジュナ」の芸名で洗剤のCMに出演するなどしているため、いのりからは芸能人として認知されているが、プロスケーター兼振付師としても活動しており、同郷である亜昼美玖の振り付けを担当している。

やまびこFSC

小雀 白花(こすずめ きよか)

やまびこFSC所属。11歳(初登場時)。全日本ノービスの北海道東北ブロック大会2位。全日本大会シード選手。青森を本拠地としていて、全日本ノービス大会が青森のリンクで行われた際は、応援に駆け付けた地元のお年寄りで応援席が埋め尽くされるほど、「朝ドラのヒロイン」並みの人気がある。
日瀧 常(ひたき じょう)

やまびこFSCコーチ。

福岡パークFSC

大蜘蛛 蘭(おおぐも らん)

福岡パークFSC所属。中学1年生(13歳・初登場時)。前年度の全日本ノービスA銀メダリストで、日本代表選手に選ばれ海外大会で優勝経験もある。いのりも参加する今年度の全日本大会シード選手6名のうちの1人。現地にまで観戦に来る熱狂的なファン(しかも女児)が多く、ファンからは「蘭様」と呼ばれている。
実は女優・アイドル志望で芸能事務所に所属しており、読者モデルとしても活躍している。フィギュアスケートはあくまで長く続けている習い事の1つという位置づけだったが、海外派遣されたことをきっかけに進路に迷い始めている。
鬼寅 カンナ(きとら かんな)

福岡パークFSC所属。小柄でマイペース、滑走順が一番でも意に介さないほど落ち着いている。演技はまだ拙いが、飛び終わった後リンクに穴が空くほどの小さな怪力っぷりを見せる高いジャンプが売り。しかし、トレーナーからは「(力任せすぎて)足を傷める」と苦言を呈されている。
布袋野 兎太・蕨一(ほたいの とうた・かちいち)

福岡パークFSCのヘッドコーチたち。

その他のFSC

獅子堂 星羅(ししどう せいら)

スター広島FSC⇒岡山ティナFSC所属。小学5年生。明るく人見知りしない性格で、豪快な広島弁を話す。元スピードスケート日本代表を親に持つサラブレッド。美豹の真似をしたくて、スピードスケートからフィギュアに転向した。
いのりが「星羅ちゃんの方がうんと速かった」と認めるほどの、スピードとジャンプが持ち味。「3回転跳べんとザコ」「1級なんて弱い」と豪語するなど、ジャンプさえ飛べれば1番を取れると考えていたが、西日本小中学生大会で大和絵馬の演技を見て、その考えを改めた。
黒澤 美豹(くろさわ みいひ)

スター広島FSC⇒岡山ティナFSC所属。小学5年生。おだんごヘアにリボンのピン、ヒョウ柄のパーカー等、派手めな外見とは裏腹に気が小さく繊細で、自信家で豪快な星羅にいつも振り回されている。
自分の真似をしてスピードスケートから転向してきた星羅にライバル心を抱いており、特にフィギュアスケートを愛する気持ちは自分の方が強いと自負する。完成度の高いスパイラルなど、滑らかで柔軟性がある高い表現力とスケーティングスキルを有しており、本人もそこが「フィギュアスケートで一番好き」な部分と考え、ジャンプ至上主義の星羅とは正反対の姿勢を見せている。
その後、全日本ノービスAに出場している姿が作中で描かれている。
小熊 梨月(こぐま りつき)

岡山ティナFSC所属。小学4年生。見た目は可愛いが、コーチに「言葉遣いが悪い」と注意されるほど口が悪い。ジャンプを失敗してもリカバリーできるほどの冷静さが強み。
のちに、スピードスケート中心のスター広島FSCから移籍してきた、獅子堂星羅、黒澤美豹とクラブメイトとなる。
梟木 豊(きょうぼく ゆたか)

岡山ティナFSCヘッドコーチ。
目城 理世(めじろ りよ)

岡山ティナFSCアシスタントコーチ。
離州 くるみ(りす くるみ)

長久手フラワーFSC所属。小学6年生。元気いっぱいのムードメーカー。中部大会では転倒し、流血しながらも決して諦めない心でプログラムを滑り切った。
山根 亜美(やまね あみ)

長久手フラワーFSCヘッドコーチ。元日本代表選手。引退後は海外でプロとして活躍していたが、名城クラウンFSCのサポートを受け、数年前にクラブを設立した。
お酒が好きで、飲むと人格が変わる。
穴熊 希奈(あなぐま さきな)

タクト豊橋FSC所属。小学5年生。昨年の全日本ノービスで4位入賞した期待の新星。
伯備 新(はくび あらた)

タクト豊橋FSCの若きヘッドコーチ。苦労人。
海月 和香(うみつき わか)

熱海SC所属。小学5年生。中部大会で、ノービスに初出場した。
静岡にアイスリンクがないため、練習のため度々名古屋に通っていた。力むと涙が出る体質で、泣くと顔がゼリーのように溶けてしまう。
隈野実 将史(くまのみ まさし)

熱海SCフィギュア部門コーチ。スケート現役引退後、別職に就いていたが和香のコーチになるため復帰。最近、太ってきたのが悩み。
都中伊 のと(となかい のと)

金沢21FSC所属。中学1年生。中部大会で、ノービスに初出場した。身振り手振りが大きい。イラストが得意で、絵師を尊敬する足利刹那から「先生」と呼ばれている。
蟻杙 圭吾(ありくい けいご)

金沢21FSCヘッドコーチ。五里の友人で愛西ライドFSCと協力関係にある。ジャズダンス講師の妻と共に、ほぼ全ての生徒の振り付けを自ら担当している。
蟹江 ほなみ(かにえ ほなみ)

アイス敦賀FSC所属。小学5年生。甲殻類アレルギー。
蜻堂 緋紗子(せいどう ひさこ)

荒川グローFSCヘッドコーチ。
九豬 桃子(ここのい ももこ)

仙台スクエアFSC所属。ブロック大会での点数がいのりとほぼ同じだったためライバル視し、全日本ノービスAでいのりがブロック大会で跳んだ2回転アクセル+オイラー+3回転サルコウを最終ジャンプとして選び、跳んでみせた。
西猯 群志(にしまみ ぐんじ)

仙台スクエアFSCヘッドコーチ。
蝉丸 ひまり(せみまる ひまり)

全日本大会シード選手6名のうちの1人。

その他の登場人物

白根 琥珀(しろね こはく)

21歳。国内のバレエ大会で優勝経験もある、名古屋のバレエ教室「N*K」講師。
司の知人で、福井県・敦賀で行われたルクス東山の夏合宿の際、特別指導のバレエ講師として呼ばれる。
底抜けに明るく突拍子もない人物で、理鳳からは「不審者タイプ」ミケからは「治安悪いとこのヤンキー」と評されるが、バレエの技術は本物。いのりたちに「身体が美しい姿勢を覚える」ことの大切さを教える。
魚淵 翔(うおぶち かける)

ジャンプの指導を専門としている臨時コーチ。年齢は32歳だが、中高生と見紛うほどの童顔で、鴗鳥慎一郎と4歳しか年齢差がないことを周囲から驚かれている。
日本ではまだ本格的に取り入れられていないジャンプ練習補助器具であるハーネスを使いこなし、空中での適切な軸修正の技術を指導し、ジャンプの成功率を劇的に向上させるスキルを持つ。
日本全体のジャンプのレベルを底上げするという理想のため、中立なフリーのインストラクターという立場で、全国津々浦々を巡っている。
レオニード・ソロキン

現役時代の夜鷹純の振り付けを担当していた、「競技のルールの中で最大の芸術性を引き出す」天才振付師。夜鷹の引退以降、誰にも振り付けをしていなかったが、全日本ノービス大会で狼嵜光の振付師として、夜鷹が初出場の世界ジュニアで「天才・夜鷹純」の名を世界に知らしめたのと同じ曲に振り付けをした。
全日本ノービスの会場で唯一自分に気付いた司をいたく気に入り、一日自分と居る権利を与えるなど強引に振りまわした。

書誌情報
  • つるまいかだ『メダリスト』 講談社〈アフタヌーンKC〉、既刊9巻(2023年10月23日現在)
  • 2020年9月23日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-520783-3
  • 2021年2月22日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-522253-9
  • 2021年6月23日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-523607-9
  • 2021年10月21日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-525162-1
  • 2022年3月23日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-527132-2
  • 2022年7月22日発行(同日発売)、ISBN 978-4-06-528515-2
  • 2022年12月22日発売、ISBN 978-4-06-529918-0
  • 2023年5月23日発売、ISBN 978-4-06-531682-5
  • 2023年10月23日発売、ISBN 978-4-06-533261-0
テレビアニメ

2023年5月18日、テレビアニメ化が発表された。

スタッフ
  • 原作 - つるまいかだ
  • 監督 - 山本靖貴
  • シリーズ構成・脚本 - 花田十輝
  • キャラクターデザイン - 亀山千夏
  • アニメーション制作 - ENGI
備考
  • 作者であるつるまいかだは、この作品で漫画家デビューした。
  • この作品の舞台は、作者の出身地でもある愛知県名古屋市である。
  • 2023年3月発表のブックライブ主催「マガデミー賞2022」では結束いのりが主演女優賞に選出された。『その着せ替え人形は恋をする』の喜多川海夢や『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとりを推す声がある中での選出だった。