モンスター (百田尚樹)
題材:美容,
以下はWikipediaより引用
要約
『モンスター』は、日本の作家・百田尚樹による小説。2010年に発表された。
美容整形の世界に触れながら、一人の女の生涯を追っていく物語で、人々の心の闇や「美しさ」のあり方を描いている。
2013年に同名で映画化され、同年11月には文庫本の発行部数も100万部を突破した。
あらすじ
瀬戸内海に面した人口4万の古い田舎町でレストラン「オンディーヌ」を営む町一番の美女・未帆。彼女は店を経営しながらある男を待っていた。奇形的な醜さで生まれ、学校の級友はおろか実の母親にすら罵られながら育った女・和子。この和子こそがかつての未帆であった。周囲から疎まれる学生生活を送っていた和子だったが、高校で幼き日の淡い恋心を抱いた相手との再会を果たす。しかし和子の男への歪んだ思いが、ある事件を引き起こしてしまう。その常軌を逸した犯行に、町の人々は和子を「モンスター」と呼び忌み嫌う。親からは勘当される形で東京に出た和子を待っていたのは、それまでと同様、短大や職場で遭う差別された生活だった。それ故、美容整形にはまり、性風俗業に従事しながら、幾度にもわたる整形手術を繰り返していく。顔を変え、名前を変え、年齢を変え、別人の人生を手にした和子だったが、その胸のうちにはかつての初恋の男への変わらぬ思いがあった。
登場人物
主要人物
田淵 和子 / 鈴原 未帆
高木 英介
レストラン「オンディーヌ」
その他
足森 修司
アケミ
大橋 信夫
書籍情報
- 単行本:幻冬舎、2010年3月24日発行、ISBN 978-4-34-401807-5
- 文庫:幻冬舎文庫、2012年4月9日発行、ISBN 978-4-34-441850-9
映画
2013年に映画化され、4月27日全国公開された。主演は高岡早紀、監督は大九明子。R15+指定作品。キャッチコピーは、「私はバケモノ。それでも愛してくれる?」。
製作
ロケは伊豆急行線の伊豆北川駅や電車内で行われた。
主演の高岡早紀は主人公・和子の高校時代から30代までを全て1人で演じ、整形前の撮影シーンに挑む際は特殊メイクに2時間を要した。できあがった”ブス”姿は、ロケ現場を訪れていた原作者の百田尚樹も思わず2、3歩後ずさりしてしまう程の出来。高岡本人もその顔を見て気分が落ちたため、特殊メイクを施した江川悦子はひたすら励ましていたと撮影秘話を明かしている。その他、撮影では映画『忠臣蔵外伝 四谷怪談』(1994年公開)以来約20年ぶりのフルヌードで大胆な濡れ場も披露するなど、体当たりで撮影に挑んだ、とされたが、実際には当初からボディスーツを使用していた。
また、この年デビュー25周年を迎えた高岡は、映画のエンディング曲「君待てども〜I'm waiting for you〜」を歌手として21年ぶりにレコーディングした。「君待てども」は、1948年に平野愛子が歌った戦後を代表するヒット曲で、後に日本人初のアカデミー賞(助演女優賞)を受賞したジャズ・シンガーのナンシー梅木が1950年に英語バージョンで歌った曲。高岡が歌うのは、この日本語・英語バージョンをメドレーで歌唱したジャズ・テイストあふれるスペシャル・バージョンになっている。演奏にはジャズ・ピアニストの山下洋輔が参加した。高岡にとって山下は両親の大親友で、“洋輔おじちゃん”と呼ぶなど幼い頃から家族ぐるみの付き合いをしている間柄ながら、共演は初めてであった。息の合ったセッションでレコーディング本番はわずか3テイクでOKとなり、一切の編集なしでノーカット音源がそのまま採用されている。
公開に先駆けて4月18日には都内でプレミア試写会が行われ、主演の高岡早紀のほか、大九明子監督、脚本家の高橋美幸、特殊メイクを手がけた江川悦子が登壇した。また、主人公の和子と同じく目と鼻の整形をしたことがあることをカミングアウトしている元トリノ五輪スノーボード日本代表の今井メロもトークショーに参加し、整形前の気持ちや、整形後に前向きになれたことなどを話した。
キャスト
- 田淵和子 / 鈴原未帆 - 高岡早紀
- 高木英介 - 加藤雅也
- 崎村 - 村上淳
- 横山 - 大杉漣
- 遠藤要
- 斉藤陽一郎
- 内野智
- 田村愛
- 稲葉友
- 菊井彰子
- 丸高愛実
- 護あさな
- 渋川清彦
- 永澤俊矢
- 志水季里子
- 森下能幸
- やべきょうすけ
スタッフ
- 監督:大九明子
- 原作:百田尚樹
- 脚本:高橋美幸
- エグゼクティブプロデューサー:高野育郎
- 製作:関谷匡男、伊藤佳央理、小玉圭太
- 企画:伊藤秀裕
- プロデューサー:鷲頭政充
- 音楽:遠藤浩二
- エンディング曲:高岡早紀「君待てども〜I'm waiting for you〜」(ビクターエンタテインメント)
- 撮影:大沢佳子
- 照明:松隈信一
- 録音:沼田和夫
- 美術:黒川通利
- 装飾:天野竜哉
- 編集:洲崎千恵子
- 整音:深井康之
- 音響効果:橋本正明
- ヘアメイクディレクション:冨沢ノボル
- 特殊造型・特殊メイク:江川悦子
- 助監督:石川浩之
- 制作担当:坂口智久、野崎竜一
- 製作:「モンスター」製作委員会(グループアム、エクセレントフィルムパートナーズ、幻冬舎)
- 制作プロダクション:エクセレントフィルムズ
- 宣伝:MUSA
- 配給:アークエンタテインメント