ヤミの乱破
以下はWikipediaより引用
要約
『ヤミの乱破』(やみのらっぱ)は、細野不二彦による日本の漫画作品。
概要
『イブニング』(講談社)にて2003年より連載が開始されたが、2005年を最後に連載が休止。その後7年の歳月を経た2012年より連載が再開された。2014年1月14日より、講談社青年誌各誌の合同ウェブサイト『モアイ』オリジナル連載作品として配信され、2月25日に完結した。
GHQ統治下の日本を舞台に、スパイの桐三五が暗躍するスパイアクション作品。本作では闇市やカストリ雑誌といった、戦後当時の生活環境が事細かに描写されている。台詞についても、現在では不適切とされているが、当時は日常的に使われた言葉・用語などを多用し、リアリティを出している(そのため欄外で「差別を助長する意図はない」ことに触れている)。
あらすじ
昭和22年5月。太平洋戦争の敗北から2年の歳月が過ぎた日本は、GHQによる占領統治下に置かれていた。そんな日本に大陸から戻って来た元スパイの桐三五は居場所を見つけることが出来ず、茫然自失の日々を過ごしていた。
そんなある日、桐は偶然陸軍時代の先輩だった猿田征四郎と再会し、猿田の家に居候することになった。猿田はカストリ雑誌出版社の経営者として暮らしていたが、猿田にはもう一つの「裏の顔」があった。それは、謎の人物ヨハンセンに雇われたスパイという顔だった。
猿田に協力を請われた桐は再びスパイとして生きることを決め、"国家の犬"として暗躍することになる。
登場人物
喇叭出版舎
猿田が経営する出版社。月に1冊カストリ雑誌を出版するのがやっとの零細出版社だが、スパイという「裏の顔」を隠すための隠れ蓑でもある。
桐 三五(きり さんご)
猿田 征四郎(さるた せいしろう)
日本人
事件の情報所有者・調査対象として桐たちからの接触を受ける人々。
石松(いしまつ)
村岡 伊平(むらおか いへい)
ケイ子(けいこ)
山崎 晃嗣(やまざき あきつぐ)
平岡 公威(ひらおか きみたけ)
平岡 梓(ひらおか あずさ)
朝鮮人
GHQ
ヨハンセンを介して協力関係にあるが、時としてGHQ要人を調査対象とすることもある。
カーチス・E・ルメイ
ロバート・バーガー
赤化戦士
大陸で捕虜になり、ソ連によって洗脳された元日本兵。肉体改造が施されており、身体はサイボーグ化され、脳髄には精神を操る"赤化装置"が埋め込まれている。
マリア
桜田(さくらだ)
尼子(あまこ)
温井 安雄(ぬくい やすお)
その他
用語
"O文書"
通訳として会談に同行した外務省高官"O氏"が記録したため、"O文書"と呼ばれている。"O氏"が自宅に保管していたが、空き巣によって金品とともに盗難され闇市に流れてしまう。
文書の内容は、公開されれば「日本国が吹っ飛ぶ(猿田)」「この国を震撼せしめる(山崎)」程のものであり、文書の公開を目論むソ連諜報部(赤化戦士)と、それを阻止したいヨハンセン(猿田・桐)の争奪戦が繰り広げられている。
リエルエ・ローシャッチ(白き馬)
人間を軽々と投げ飛ばす馬力と、銃弾を弾き返す装甲を持つ。本体の後方に蓄電池を引きずっている。
"アムールの虎"作戦
標的にされた大川周明は蟲の効力が強過ぎたためマリアの制御が効かず、開廷後に発狂し免訴された。
単行本
- 細野不二彦『ヤミの乱破』 講談社〈イブニングKC〉、全4巻。
- 2005年3月30日発売 ISBN 4-06-334981-0
- 2005年12月22日発売 ISBN 4-06-372102-7
- 2012年11月22日発売 ISBN 978-4-06-376763-6
- 2014年3月20日発売 ISBN 978-4-06-376958-6