ヤンデレ彼女
漫画
作者:忍,
出版社:スクウェア・エニックス,
掲載誌:ガンガンONLINE,月刊ガンガンJOKER,
レーベル:ガンガンコミックスJOKER,
発表期間:2009年,4月16日,2015年,4月22日,
巻数:全17巻,
ドラマCD
発売元:フロンティアワークス,
販売元:フロンティアワークス,
発売日:2010年,5月26日,
以下はWikipediaより引用
要約
『ヤンデレ彼女』(ヤンデレかのじょ)は、忍による日本の漫画作品。スクウェア・エニックスの漫画雑誌『月刊ガンガンJOKER』とウェブコミック配信サイト『ガンガンONLINE』で並行して連載された。
単行本は全17巻が刊行されており、単行本5巻刊行時点で累計40万部を突破した。
概要
本作は、『ガンガンパワード』の勝ち抜き投稿企画「4ページで4コママンガをやってみないか?」のエントリー作品として3号連続勝ち抜きを達成し、2009年2月号に単独の読み切りとして掲載された。その後、『ガンガンパワード』休刊に伴い後継誌の『月刊ガンガンJOKER』と『ガンガンONLINE』で並行して連載された。
本作の表題における「ヤンデレ」は、ツンデレから派生した形容語のヤンデレ(病み+デレ)ではなく「ヤンキー+デレ」の意。連載開始当時、『週刊少年サンデー』にて連載されていた『オニデレ』(クリスタルな洋介)とテーマが類似しており、作者の忍は担当編集者から「実はネーム通った頃に、某週刊漫画誌で似た感じ(不良少女デレ系)の連載が始まってアチャーって感じですけど、気にせず行きましょう!」と述べられたとコメントしている。
作品の形式は「4ページで4コママンガやってみないか?」のエントリー時は純粋な4コマ漫画であったが、単独読み切り以降は4コマと1ページギャグを適宜、使い分ける方式に変更されている。各話のタイトルが全て「第○話 ××、それは△△」の形式となっている点を含め『月刊ガンガンJOKER』『ガンガンONLINE』各版に相違点は無いが、『月刊ガンガンJOKER』『ガンガンONLINE』では連載話数をそれぞれ別々にカウントしており、単行本化に際しては掲載順でなく時系列順に配列されるため『ガンガンパワード』の読み切り版を含め掲載時の話数と単行本の話数は一致しない。また、メインネタではないが随所にパロディが見られる。
ストーリー
取り立てて目立つことの無い優等生・田中学とヤンキー少女・竜崎レイナ。全く違う世界を生きてきた2人は出会った瞬間互いに一目惚れし、周囲には内緒で付き合い始める。
登場人物
声優はドラマCD版のキャスト。身長・血液型は単行本の登場人物紹介より。
森ノ中高校
2年生
田中 学(たなか まなぶ)
声:間島淳司
主人公。レイナより一日遅い8月23日生まれ。身長175 cm、血液型O型。
2年A組。クラスに1人はいるような地味で普通な男子生徒だが、常に学年2位をキープしている優等生でもある(本人曰く、勉強以外にするような趣味がないため)。表情を全く変えず、感情の起伏が全く無いという程におとなしいが、嬉しい時は大声を上げて喜び、レイナ絡みではかなりアグレッシブになる。真面目そうに見えるが、レイナの水着姿やメイド服姿を喜ぶなど年相応の男子的な振る舞いをすることもよくある。かけている眼鏡は伊達で、実際の視力は1.0以上ある。
ある春の日に偶然すれ違ったレイナに一目惚れして告白し、周りの目を気にする彼女に配慮して、周囲には内緒ということにして付き合い始める。が、レイナの舎弟以外にはあまり隠せていない。あまり表立って好意を露にしないことが多いが、レイナを自分のものにしようとする不良に一方的に殴られても「殺されてもどかない」と言い切るなど、その芯は非常に強い。
家庭関係はやや複雑で、母の再婚による新しい家族に馴染めず、現在は祖父・田中東の家で暮らしている。また、その影響により他人からの拒絶を怖れている。真夜美は異父妹。
真夜美にジジコンと揶揄されるほど祖父の東に懐いている。東と一緒にいると普段の態度とかけ離れた情けない姿になるため、誰にも東に会わせないようにし、当初は溺愛するレイナすらも家に呼ぼうとしなかった。
竜崎 レイナ(りゅうざき レイナ)
声:又吉愛
ヒロインにしてもう一人の主人公。8月22日生まれ。身長167 cm、血液型A型。
2年B組。その地域では有名な不良少女で総長。煙草は吸わない主義で、好きな飲み物はファンタ。
喧嘩が非常に強く、多人数を相手にしても全く苦にしない。周りからは硬派と見られており、実際に同年代のオシャレなどには疎い。学と出会ってからは、乙女心と不良としての体面のギャップに悩む。
偶然すれ違った学に一目惚れし、さらに彼から告白され、その後、周囲には内緒ということで付き合い始める。学に対してはそのままデレが出てしまい、それに気付いて慌てて体面を守ろうとする照れ隠しが結果的に学や周りに被害を与えることが多い。このように本人は隠しているつもりだが、言動に学へのデレが出てしまうため、ほとんど周囲には2人が付き合っていることはバレている。また聖などに関わるようになって乙女的な心情をそのまま出すことも多くなる。
名前が『ひぐらしのなく頃に』のヒロイン・竜宮レナ(本名:礼奈、レイナ)と一字違いであるが、この点について作者は単行本第1巻で「勇ましい不良風の名前を付けたら偶然似てしまい、後で指摘されていることを知り気付いた」と述べている。
吉本 聖(よしもと ひじり)
声:矢島晶子
身長160 cm、血液型O型。
2年B組。学年3位の成績を誇る大人しめの女子生徒でクラスの体育委員。
普段は同級生にも敬語を使うような典型的な委員長キャラ。作中では唯一と言っても良い普通な人。レイナや真夜美に比べるとスタイルが良いらしい。
体育祭での二人三脚やテスト勉強を一緒にしたことがきっかけでレイナと親しくなる。同じく学や真夜美とも顔なじみになり、よく行動を共にしている。特に同性としての悩みや勉強のことでレイナに相談されることが多い。
白鳥が学らと絡むようになると、彼と2人きりで接することも多い。白鳥の普段見られない部分を知って気にし始め、第38話にて恋愛感情を持っていることを自覚する。相思相愛ながら互いに奥手のため進展せず、紆余曲折を経て第98話で付き合い始める。
元々は体育祭エピソード用のモブキャラだったため初登場時には名前が無く、掲載当時のキャラクター紹介にも「体育委員」(見本では「委員長」)としか書かれていなかった。
白鳥 翼(しらとり つばさ)
声:前野智昭
身長174 cm、血液型A型。
2年A組。自称「文武両道・才色兼備」のナルシスト。学年1位の成績をキープする優等生で、外見も良いが、隠しきれない程のヘタレ臭が漂っている。学をライバル視してキザなところが目立つが、努力家の側面もある。作中では弄られることが多い。
学年2位の学を一方的にライバル視し、事あるごとに彼の前に現れ挑発を繰り返すが、学からは軽く受け流されたり、そもそも名前すら呼ばれない。そのため、自分だけがムキになっていることにコンプレックスを抱いており、ある程度、学・レイナ・聖らと共に行動するようになっても学に反発してしまう。ただ本心は学と友達になりたかっただけではないかと述べている。後に聖の恋のために、レイナ達によって、まず学と白鳥の関係改善が画策され、わだかまりが解ける。
モテてるのかモテてないのかよくわからない人物だが、本性は素直で純情、また優しいところがあるため、なんだかんだでモテている(愛でられている)。聖との絡みが始まった初期から彼女に対して好意を持っているような曖昧な描写が多く、2人の仲が進展しかけてもヘタレのためにそれ以上進めない。第96話で聖からTV越しの告白を受け、いったんは逃げようとするも、最終的には自分から告白し直し第98話で付き合い始める。
モデルは『ときめきメモリアル3』の登場人物、白鳥正輝。
英子(えいこ、A子)
声:嶋村侑
レイナに忠誠を誓う不良女子2人組の1人。×印を書いたマスクを着用し、バットを持ち歩いている。レイナをリーダーとして信頼している。「不良脳」であるため、レイナと学の交際に気付いていない。
第75話にてあろうことか紅一郎に一目惚れし、勢いで告白するも蘭に半殺しにされ、「伝説のヤンキー蘭さんの旦那なら」と諦めた。
美子(びこ、B子)
泉原 和歌子(いずみはら わかこ)
月柩 硝子(つきひつぎ がらす)
1年生
田中 真夜美(たなか まやみ)
声:下田麻美
身長158 cm、血液型B型。
1年B組。学の妹。重度のマゾで、オタク文化に精通したコスプレ好きでもある。
学は異父兄だが兄として慕い、レイナのことは暴力的なツッコミによってマゾの欲求を満たされることから「お姉さま」と呼んで心酔している。基本的に明るくハイテンションで、コーミナ・コミスでバイトするなどサブカルが大好きな性格だが、他方で洞察力や危険察知能力が高く、毒舌だったり、年上のレイナや聖に助言を行ったり、実家では上品なお嬢様として振舞うなど様々な顔を併せ持つ。
実家はお手伝いもいる大きな日本家屋の邸宅で、学とは別々に暮らしている。学をジジコンと皮肉るが、借りてきた猫のように上品に振舞うなど真夜美自身も東が大好きで、初恋の人だという。
ある縁で木林と出会い、喫茶店コミーナ・コミスの開店当初から店のメイドとしてバイトしている。木林とは共にハイテンションでオタク文化を振りまき、彼には好意を抱いている。
ネーム段階では兄好きで本来の意味のヤンデレだった。「まやみ」という名前はその名残で、「真病み(真に病んでいる)」の意。
駒千 秋良(こまち あきら)
3年生
教師
美空 晴臣(みそら はるおみ)
黒星高校
三人組(さんにんぐみ)
鷲羽 ナナミ(わしばね ナナミ)
身長139 cm、血液型O型。
黒星高校2年月組。同高校の裏番長で、讃岐弁の強い喋りと小学生と間違えられるほどの低身長が特徴。腕っ節の強さでレイナを苦戦に追い込んだものの、詰めの甘さが露呈し敗北する。
その後、森ノ中高校の文化祭に襲撃を仕掛けるつもりが3人組とはぐれ、迷子になったところへ偶然声を掛けてくれた学に一目惚れしてしまう。しかし、学には近所の小さい子と認識されており、その様に扱われている。本人はまるで借りてきた猫のようにおとなしくなっている。
父親は武道家でナナミが幼い頃、修行の旅に出るといって行方不明となる。その後、小4の時に四国にいることが判明して同地に引越し、高校生になって再び戻ってきたという過去がある。
体は小さいが取り巻きの三人を軽々と投げつけることができるぐらいには怪力で、レイナもその点に関しては認めている。当初は腕のリーチの短さや不用意にレイナを怒らせたりしたことで敗北することも多かったが、正々堂々正面から1対1で挑んだときには作中初の引き分けにまで持ち込んでいる。
有栖川 墨華(ありすがわ すみか)
レイナの家族
竜崎 蘭(りゅうざき らん)
声:たかはし智秋
身長170 cm、血液型O型。
レイナの母親。元レディースで、現役の頃は「人間凶器」と恐れられていた。今では外見からその頃の面影を全く感じさせないが、笑いながら平然と物騒な事を言い、中身の入ったジュースの缶を片手で縦に潰せるほどの握力を持つ。
娘が学と付き合っていることを知っており、デートに際してはオシャレに疎い娘に学好みの可愛い格好をさせるなどしている。
夫である紅一郎との出会いは、レイナと同じく一目惚れ。紅一郎の極度の人見知りのせいで、無視されていると思い込んで泣きじゃくったのが会話するきっかけとなった。当初は紅一郎を同じ不良だと思っていたが普通の人と知り、自分も不良を辞める。
実家とは本人曰く「ハイパーグレてた時期」に勘当されており、それ以降連絡をとっていない。
竜崎 紅一郎(りゅうざき こういちろう)
声:櫻井孝宏
身長179 cm、血液型A型。
レイナの父親。数学教師。後に森ノ中高校に赴任してくる。
普段の態度は寡黙で常に不機嫌そうな顔をしており、非常に怖い人物に見える。しかし実際の性格は極度の口下手で、あがり症、不安神経症、対人恐怖症の三重苦と表現される。それらが結果的に生徒達の誤解を招き、恐ろしく見られている。これらの内面は、生まれつき恐ろしげな外見をしていたために周囲の人間が怖がって近寄ってこなかったため、他人に対して恐怖を抱くようになった。教師をやっている理由は数学が得意なことと、「なるべく人とかかわった方がいい」と言われたため。
自分と視線を合わせても逃げたり叫んだりしない学を気に入っている。娘との関係については知らず友達だと思っていたが、東の指摘によって初めて知る。その後、学より娘との関係を告げられたが、既に東から聞いていることを伝えた上に、「れーちゃんをよろしくね」と交際を認めた。その東には面白い先生として気に入られており、マイペースな東に振り回されつつも、心を開いて慕っている。
学の家族
田中 東(たなか あずま)
身長180 cm、血液型B型。
学と真夜美の祖父。自宅で学と同居しており、学の保護者でもある。愛煙家。
外見は学に似ていて「年を取った学」という感じだが、性格は全く正反対の闊達な老人で悪ふざけが好き。そのため、学はレイナなどに会わせまいとし、家族について言及されると激しく動揺する。しかし、学は祖父を嫌っているわけではなく、むしろ好いており、伊達メガネを掛け始めた理由でもある。そのため、真夜美からはジジコンと皮肉られている。
既に白髪ながら気風の良い性格とノリの良い性格もあって女性から好意を寄せられることが多く、普段はテンションの高い真夜美も彼の前では大人しくなる。
三者面談で出会った紅一郎を面白い先生として気に入っており、紅一郎が性格上対処できないことをいいことに、自分のペースに巻き込んでしまう。
田中 葵(たなか あおい)
田中 薊(たなか あざみ)
赤川 守(あかがわ まもる)
コミーナ・コミス
木林 博道(きばやし ひろみち)
その他の人物
黒子(くろこ)
書籍情報
ドラマCD
フロンティアワークスより2010年5月26日に発売された。
- FCCC-0174