ライオン丸G
舞台:歌舞伎町,
以下はWikipediaより引用
要約
『ライオン丸G』(ライオンまるジー)は、2006年10月1日から同年12月24日までテレビ東京系列局で放送されていた特撮テレビドラマ。全13話。
概要
本作品は、1972年に放送された特撮テレビドラマ『快傑ライオン丸』(以下、旧作)のリメイクである。
原案にうしおの名前を冠しているほか、オープニングはテーマを旧作のものをリメイクして映像に同作品の本編を取り入れ、主要登場人物の名前も旧作から採られている。しかし、ストーリーは戦国時代を舞台とした時代劇であった旧作に対し、本作品は西暦2011年のネオ歌舞伎町が舞台の現代(近未来)劇であり、キャラクターの設定自体は新たに起こされている。
放送時間が深夜帯ということもあり、主人公の職業がホスト、ヒロインがキャバクラ嬢、下ネタを用いるなど、従来の特撮作品に比べてより大人向けの設定になっている。
主人公がホストならではの親切心として、アバンタイトルで初めて番組を観る視聴者に向けて前回までのあらすじを1分以上にもわたって主人公のナレーションで説明していたが、EP-10で視聴層の固定と視聴率を理由に突然「もう説明しない」と宣言し、オープニングを本人が熱唱したうえ、次の回からはあらすじが無くなった。
本作品の監督を務めた大根仁は本作品と同年に放送されたテレビドラマ『アキハバラ@DEEP』の監督も務めたことから、その縁で同作品の出演者が本作品にもその演じた役のままや、そのキャラクターを彷彿させる演出で登場している。
アクション監督の小原剛は、本作品のアクションでは1990年代の香港映画を参考にしている。
特撮ディレクターの原口智生は、本作品と同年に放送された特撮テレビドラマ『ウルトラマンメビウス』第1話・第2話の撮影後で手が空いている時期であったため、キングレコードの大月俊倫からの依頼を受けて本作品に参加した。衣裳デザインは、原口が『跋扈妖怪伝 牙吉』から懇意にしているJAP工房が手がけた。
2012年3月28日には、DVD-BOXとBD-BOXが発売された。
ストーリー
2011年、秋。新宿のネオ歌舞伎町では、特殊な能力を引き出すことができるドクロマークのコンタクトレンズ・スカルアイを着けた「カブキモノ」たちが横暴を振るっていた。カブキモノのグループの1つ「スワンキーズ」が次々とホストを襲撃する事件を起こす中、売れないダメホストの獅子丸は借金の3か月分を帳消しにしてもらう代わりにスワンキーズをおびき出すための囮役にされる。スワンキーズの根城に乗り込みピンチに陥る獅子丸だったが、そこへ謎の老人が現れ、獅子丸に赤い小太刀を与える。怯えながらも老人の言う通りの呪文を唱えて小太刀を抜くと、太刀は光り輝き、獅子丸の体は獅子の仮面を被った異形の姿に変身した。
登場人物
主要人物
獅子丸(ししまる) / ライオン丸
ネオ歌舞伎町のホストクラブ「Drëamin'」のホスト。獅子丸は源氏名。金髪に白いスーツ姿がトレードマーク。普段はカプセルホテルに住み着いている。性格は臆病でいい加減で女好き、しかも借金まみれでインキン持ちと、悪人ではないが良いところが全く無い困った男。「Drëamin'」でも売り上げ万年最下位のダメホストで、店長の蘭丸をはじめとした他のホストに嫌われているどころか、雑誌にも『死ねばいいのに ダメホストナンバー1』と酷評されている。
「キンサチの太刀」の力で白獅子の戦士・ライオン丸に変身するが本人は戦う意欲に乏しい。当初はカブキモノに遭遇しても逃げ回り、ライオン丸に変身することを恐れてキンサチを捨てたこともあったが、トッポギが行っている人身売買に沙織が関わったことで奮起し、初めて自分からキンサチを抜いてトッポギを倒した。その直後に錠之介と戦うも敗北、以降は「強くなりたい」と思うようになり、変身を躊躇ったせいで亜仁丸が重傷を負ったことで錠之介に叱咤されたことも影響し、戦士として成長を遂げていく。最終的には数人のカブキモノを素手で倒す、シャドーたちと変身しなくても渡り合うまでに成長した。
愛車のトライクに「ヒカリマル」という名前をつけている。『快傑ライオン丸』の主人公・獅子丸の子孫、または彼の生まれ変わりを示唆する描写があるが明確ではない。
豪山との戦いの後、キンサチとギンサチを手にいずこへともなく去って行った。
ライオン丸のたてがみは、特撮ディレクターの原口智生が監督した映画『さくや妖怪伝』で化け猫の造形用に購入したナショナルファイバーテクノロジー社のボアの余りを使用した。
虎 錠之介(とら じょうのすけ) / タイガージョー
全身黒尽くめのいでたちをした、フリーランスの用心棒。極めてクールな性格で口数も少なく、不良に絡まれて土下座していた男に「お前はもっと最低だ」と言い放って殴りつけるなど、弱者を極端に嫌う。それゆえに、当初は典型的なヘタレキャラだった獅子丸を見下していたが、徐々に心を開いていき、深いキズナで結ばれていく。最終決戦の前には「ソープに連れて行ってもらう代わりに獅子丸を強くする」と約束を交わし、一週間で獅子丸をシャドーと渡り合うまでに成長させた。
「ギンサチの太刀」で黒虎の戦士・タイガージョーに変身する。「接吻をしたのだから責任を取らなければならない」と宣言するほど古風な性格のようで、女性経験が無い。獅子丸はユリとの関係を邪推していたが、本人は相棒以上の関係では無かった模様。
幼少のころに家族を惨殺されて孤児になり、施設から逃げ出して繁華街で暴れていたところを豪山に拾われたため、彼に生涯の忠誠を誓っていた。しかし、本当は豪山こそが彼の家族を殺した張本人だったことを果心居士に教えられ、憎しみを露にして彼に復讐を誓う。獅子丸とともに豪山に立ち向かい、豪山と刺し違えてダイナマイトで爆死する。
サオリ(沙織)
胸が自慢のキャバクラ嬢。「サオリ」は源氏名。獅子丸同様借金があり、獅子丸と共にスワンキーズをおびき出すための囮にされる。錠之介に助けられ彼に好意を抱くが、まったく相手にされていない。「女の武器」を自然に使うことに掛けては天才的な本能を持っている。肉親はおらず、妹の香織(コスK)とふたりで暮らしている。トッポギの部下からは『工業哀歌バレーボーイズ』に出てくるエロイ女の実写版みたいな女と言われる。大のカレー好き。
最終話で、戦いで亡くなった人々を追悼するために尼僧となった。この最後のシーンでお腹をさする場面があり、戦いへ赴く直前の錠之介と関係のあったことを匂わせるセリフを発する。実際に獅子丸と香織が不在の間に無理やり錠之介を誘って行為に及んだらしく、錠之介が童貞であったことを見抜いている。
コスK(香織)
果心居士(かしんこじ)
ジュニア
獅子丸が借金をしている組織「豪山興業」の若頭。本名不明。コスプレが趣味で、変身願望があるらしく、部下に会う際には毎回違ったコスプレをするほどのマニア。予告ナレーションによると、コスチュームは全て本人による手作り(しかも作業中はなぜか全裸)らしい。
第11話にて部下の2人を殺害し、サオリと結婚すると父に伝えに来るが、知らん顔の父への憎しみにより暴走し、豪山に用済みと考えられて殺された。コスプレをしていたのは、「選ばれし者」でないために変身ができない悔しさを紛らわすため、そして、父に自分が必要な存在であることを証明したかったがためであった。
毎回コスプレを変えるという趣向は、演じる遠藤憲一の提案による。
豪山(ごうさん)
マスター
ユリ
その他の人物
スワンキーズ
トッポギ
亜仁丸(あにまる)
蘭丸(らんまる)
ひむらさん
ハルナとハルカ
道ですれ違ったホスト風の男性
第11話で獅子丸が道ですれ違った男性。『夜王』の聖也であることを暗に示しており、また、同じく北村が演じた『アキハバラ@DEEP』の中込の要素も混じっており、中込の得意技であるクルルの笑い声と共に去っていった。
キンサチ・ギンサチ
ライオン丸とタイガージョーの変身道具。普段は鞘に収められた、つばの無い脇差であり、これを抜くことで獅子丸と錠之助はライオン丸とタイガージョーに変身する。鞘に収めると変身は解除される。選ばれた者以外は抜くことができず、質屋に売っても50円にしかならない。酔っ払った状態で変身すると通常よりもライオン丸の身長がやや小さくなる。変身後は太刀となるが、状況に応じて様々な武器に変形する。第11話では豪山の刺客シシトラがキンサチとギンサチを奪い、両方を使用してライオンタイガーに変身したが、選ばれし者にしか使えない力をスカルアイの強化版「アカ×アオ」の力により無理に引き出したため、力を制御できずに死亡した。使用者が多大なダメージを受けると変身は解除され、重傷のままで変身しようとしても太刀が変化することはなく使用者も変身できない。
漫画版ではキンサチには、斬られたアディクトを元の姿に戻す「幻滅の力」がある。また、ギンサチはキンサチを模倣したもので、複数本存在するようである。
キンサチ・ギンサチの変形バリエーション
共通の変形バリエーション
太刀(第1話 - )
二双剣(本編未使用)
如意棒(本編未使用)
キンサチのみの変形バリエーション
風鎌(第4、9話)
輪盾(第5話)
錨鎖根(第5話)
光輪槍(第7話)
日輪(第13話)
ギンサチのみの変形バリエーション
鎖鎌弾(第5話)
黒炎双剣(第7話)
双盾(本編未使用)
月光槍(本編未使用)
月輪(本編未使用)
キャスト
- 獅子丸 / ライオン丸:波岡一喜
- 錠之介 / タイガージョー:大田恭臣
- サオリ:小林恵美
- コスK:小田あさ美
- 果心居士:大久保鷹
- ジュニア:遠藤憲一
- 豪山:石橋蓮司
- マスター:ひかる一平
- 亜仁丸:高山猛久
- 蘭丸:設楽統(バナナマン)
- 京介:大橋智和
- ハルカ:箕輪はるか(ハリセンボン)
- ハルナ:近藤春菜(ハリセンボン)
- オザキ:山岸拓生
- 聖夜:永田彬
- アキラ:青柳尊哉
- 江副:カゴシマジロー
- 村松:吹上タツヒロ
ゲスト
- スワンキーズ ラルフ:服部整治(1,2)
- 新宿タイガー:新宿タイガー(1,9)
- スワンキーズ:松上順也、遠山雄、宮林大輔、南辻史人、沖野晃司、川本耕史、遊木康剛、栗原宏美(1,2)
- レイジ - 釘島亮(1)
- ユカ - 大網亜矢乃(1)
- トッポギ:ペ・ジョンミョン(3-5)
- 時田:小林一英(6,7)
- ストリートギャング:吉江豊、ヒロ斉藤、後藤達俊(6)
- ユリ:清水ゆみ(8,9)
- サナダ:渡辺慎一郎(8)
- 清水よし子(8)
- 真影:唐橋充(10-12)
- キラー・カーン:キラー・カーン(10)
- なべやかん(10)
- 道ですれ違ったホスト風の男性:北村一輝(友情出演 / 11)
- ひむらさん:日村勇紀(バナナマン)(友情出演 / 12)
スーツアクター
- ライオン丸:新上博巳
- タイガージョー:松上順也
スタッフ
- 原作:うしおそうじ(ピー・プロダクション)
- 企画:鷺巣富雄(=うしおそうじ)、大月俊倫
- 音楽:TUCKER、HIFANA
- 演出:大根仁、西川誠也、神徳幸治
- 脚本:大根仁、川邊優子、中津留章仁、川崎ヒロユキ
- 脚本協力:中津留章仁、川崎ヒロユキ
- 企画協力:雨宮慶太(クラウド)、佐藤大
- 特撮ディレクター / ライオン丸・タイガージョーコンセプトデザイン:原口智生
- 造形・衣装デザイン:川上登・高野裕子
- 特殊造形:JAP工房
- アクション監督:小原剛
- アクション監督補:南辻史人、園村健介
- プロデューサー:浅野太(テレビ東京)、小川智弘、赤羽智比呂(オフィスクレッシェンド)
- 制作協力:オフィスクレッシェンド
- 製作:「G」製作委員会
主題歌
オープニングテーマ「風よ光よ」(1話 - 12話)
『快傑ライオン丸』の主題歌のカヴァーで、原曲よりテンポを速めている。
第10話のみ獅子丸役の波岡一喜のボーカルを被せた特別バージョン。
第13話では挿入歌およびエンディングテーマとして使用された。
エンディングテーマ
「鳥」(1、2話)
「人生遊戯」(3話 - 12話)
2006年12月6日発売のangelaのミニアルバム「新宿狂詩曲」に収録。
「風よ光よ」(13話)
サブタイトル
参照『宇宙船 YEAR BOOK 2007』
元ネタはナンバーガールの楽曲から来ている。
放送日 | 話数 | サブタイトル | 脚本 | 監督 |
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10月1日 | EP-1 | 2011 NEO歌舞伎町 ライオン丸TRANSFORMED状態! | 大根仁 | 大根仁 |
10月8日 | EP-2 | タイガーJOE推参 UNDERCOVER SAMURAI状態! | ||
10月15日 | EP-3 | 偽スカルアイ事件発生 TROUBLE ADDICT状態! | 大根仁 川邊優子 | |
10月22日 | EP-4 | 闇忍者シャドー出現! 獅子丸URAGIRI状態! | ||
10月29日 | EP-5 | ライオン丸VSタイガージョー決風! 鋭くなって状態! | ||
11月5日 | EP-6 | サオリ発愛! 恋はDRUNKEN HEARTED状態! | 中津留章仁 | 西川誠也 |
11月12日 | EP-7 | 怒髪ライオン丸! JOE CRAMP DISCHARGER状態! | ||
11月19日 | EP-8 | 女豹登場! 横浜OMOIDE IN MY HEAD状態! | 川邊優子 | 神徳幸治 |
11月26日 | EP-9 | 選ばれし者たちの運命(サダメ)! DESTRUCTION BABY状態! | ||
12月3日 | EP-10 | ラブアタックカレー! サオリPAIOTSU MATSURI状態! | 大根仁 川邊優子 |
大根仁 |
12月10日 | EP-11 | 怪人光臨! その名もLION-TIGER獅子虎状態! | 大根仁 川崎ヒロユキ | |
12月17日 | EP-12 | 決戦前夜! えぶりぼでぃ誰もがCRAZY状態! | ||
12月24日 | EP-FINAL | 爆裂シティは風だらけ! I Love you, SAYONARA状態! |
映像ソフト化
- 本編のDVDは2007年2月21日 - 同年7月21日発売、全5巻。
- DVD-BOXとBD-BOXが2012年3月28日発売。
漫画
『ヤングガンガン』にて2006年20号から2008年5号まで連載。全3巻。作画をゴツボ☆マサルが、シリーズ構成を佐藤大が担当しているほか、各エピソードごとに異なる脚本家が脚本を担当している。物語はコスKの視点から描かれている。『ライオン丸G』企画時に没になった「学園物」のアイデアがベースになっている。
獅子丸がホストではない、アニメネタがさらに増えるなど、キャラクター設定・ストーリーなどはかなりのアレンジが加えられている。
劇中で『快傑ライオン丸』および『風雲ライオン丸』が放送されていたと思われる描写もあるが詳細は不明。また劇中で登場する「カブキモン」と呼ばれる怪人として、『快傑ライオン丸』に登場した怪人たちや、スペクトルマンや鉄人タイガーセブンなどが登場している。
ストーリー(漫画)
登場人物(漫画)
ここでは、漫画(漫画版オリジナル以外)での設定について記す
潮 獅子丸(うしお ししまる) / ライオン丸
虎 錠之介(とら じょうのすけ) / タイガージョー
サオリ(沙織)
コスK(香織)
果心居士
ジュニア
豪山
ズツキ
先生
イヌイ
モトコ
フェイ
イソノウ キリコ
単行本
参考文献
- 『宇宙船YEAR BOOK 2007』朝日ソノラマ〈ソノラマMOOK〉、2007年4月20日。ISBN 978-4-257-13096-3。
- 『別冊映画秘宝 『電人ザボーガー』&ピー・プロ特撮大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年11月14日。ISBN 978-4-86248-805-3。